ふるさと銀河線沿線応援・地方鉄道応援サイト 七つ星の里
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こんにちは。 年初めのある日、私はひさしぶりに長野県の北信地方を訪れました。長野県内の北陸新幹線(あるいは旧信越本線…現在も信越本線を名乗る区間がありますが)沿線は、観光的にも面白い場所が多くあり、また、苦しいながらもローカル線が頑張っている地域でもあります。 今回目指した場所は、上田市です。そう、上田電鉄別所線が走る街です。上田電鉄https://www.uedadentetsu.com/ 既にご存知と思いますが、先の台風19号により、上田~城下間に架かる千曲川の橋梁が落下、現在も同区間がバス代行により運行されている状況です。 実は、私の昨年10月16日付けのブログに記した台風19号関係の不通線区において、この上田電鉄の記載が欠落するという誤りをしてしまいました。遅くなりましたが、読者の皆様と上田電鉄関係者にお詫びしたいと思います。 その罪滅ぼしも兼ね、現地を見て列車に乗りたいと考え、上田に向かったのです。 北陸新幹線が上田駅に近づいてきますと、進行方向右側に、上田の街並みと千曲川が見えてきます。 あっ!上田電鉄の象徴ともいえる、赤く塗られた千曲川橋梁のトラスが、ひとつだけ落ちています。 駅からは、折り畳み自転車で移動します。上田電鉄の高架に沿って数分で、現場の橋梁に到着しました。写真で何度も見た光景ですが、実際に、あのトラス橋があのように落ちているのを見た衝撃は、今でも忘れることができません。恐らく被災当初は、周辺も含めて大きな被害が出たと思われます。私が見た時点では、河床の上や堤防の上はある程度整備されており、傾いたトラス橋の周りには、やぐらのようなものが建てられていました。また、堤防に近い土地には、氾濫による土砂やごみが堆積したと思われるものがありました。この光景は、何と言ったらよいのかこのような規制は致し方ないでしょう。 代替バスは、上田駅の温泉口駅前広場から、本来無人駅の城下駅まで、およそ10分で走ります。代行バスは上田バスに委託、城下駅にはユニットハウスを設置し、駅員を配置して対応しています。「駅舎」が急遽設置された城下駅城下駅~上田駅間の代行バス あの橋の、たったあそこだけの区間。そこがダメになって、その鉄道全線の機能あるいは役割に影響が出る。何ともやるせないものです。地方鉄道の歴史の中に、災害復旧、特に橋梁流出が引き金となって、全線廃止に追い込まれた例は多数あります。そういえば、上田電鉄の前身である上田丸子電鉄が運営していた西丸子線も、豪雨被害によって廃止に追い込まれました。 道路は通常、国や地方自治体などが所有し、災害で被害を受けても比較的復旧が早いです。一方鉄道は、鉄道事業者が施設を所有しているという理由で、災害復旧に関しても、鉄道事業者が責任を持ち、費用を捻出し復旧することが原則です。それが、例えば鉄道用地の裏の山が崩れた、鉄道用地として借用している河川の堤防が崩れた、鉄道用地のすぐ脇の防波堤が崩れた、としても。いわば余所からの影響で被った被害まで、鉄道事業者はすべてを、あるいは一部であっても負担しきれない額を、背負わなければならないのでしょうか。 地方鉄道の被災に関してまず大きな課題となるのは、(鉄道用地内外はひとまず置いて)災害復旧の費用負担です。地方鉄道においては、上下分離の手法も有効でしょう。 上田電鉄の場合は、橋梁部分の所有を鉄道事業者から上田市に移管し、そこで国と市の災害復旧負担割合を2分の1とし、さらに市負担分を地方交付税措置で97.5%まで実質的に国が負担することとなりました。いわば「橋だけ上下分離」とすることで、鉄道事業者の負担をゼロに、自治体負担も最小限に抑え込むことができるとのことです。https://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20200121/CK2020012102000039.html そしてもうひとつの課題は、そもそも隣地の被災が影響して鉄道も被災した場合、それを鉄道事業者が負担すべきか、という問題です。ようやく、国土交通省でも、このような検討会が開かれるようになりました。鉄道用地外からの災害対応検討会http://www.mlit.go.jp/tetudo/tetudo_tk9_000008.html 確かにありますね。倒木などは、「鉄道用地外からの災害」の最もポピュラーなものでしょう。議事録を読むと、災害復旧時の鉄道用地に隣接する民地の使用云々という議論が中心のようですが、真に議論すべきは「鉄道用地外から(影響を受ける)災害(への)対応」でしょう。とても2019年内にまとめられるものではありません。 ちなみにこの検討会には、JR北海道の工務部長が委員になっています。
2020/02/16