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こんばんは。 ある町の広報紙に掲載された記事がここまで全国的に有名になるとは、文章を練り上げた、あるいは文章を掲載した当事者は、思いもしていなかったでしょう。福井県池田町https://www.town.ikeda.fukui.jp/「池田暮らしの七か条」「池田暮らしのテキスト」についてhttps://www.town.ikeda.fukui.jp/pick/pickjukyo/p002780.html 移住を受け入れる側からの、これだけはっきりしたメッセージに、様々な反応がありました。ネット上を見る限りでは、メッセージを発した側に閉鎖性を感じ、否定的な見解が多かったように思います。一方、移住者と受け入れ側の「ミスマッチ」を回避するため、むしろ率直なメッセージと肯定的に受け止める意見もあります。 語り尽くされている感はありますが、私からも一言。 まず、人間がいわば「文明的に」生活していく以上、好き嫌いはともかく、人間同士の交流、付き合い、コミュニティーへの所属とそのコミュニティーへの義務を果たすことを、完全に避けることはできないと思います。地方が「閉鎖性」「プライバシー無し」「老人支配」といった言葉で一括りに語られることが多いですが、都市部、東京23区内にだって、ステレオタイプ的な「地方」のイメージと変わらないコミュニティーは、厳然と存在します。会社だって、そういうコミュニティーは結構普通に存在しています。 次に、移住の目的をどこに置くか。ひたすらコミュニティーへの所属とその「義務」を回避しようとすれば、移住先は別荘地のような、完全に地域と切り離された場所に住むしかないと思います。 一方、移住を受け入れる側は、移住者に対し自分たちの「習慣」や「掟」が通用しない場面も必ず出てくると思います。多くの地域は、人数や歴史の差こそあれ、どこかのタイミングで移住者を受け入れてきた経過を持っているはずです。そして、移住者によって持ち込まれた新しい「文化」が、地域の活性化につながった面もあると思います。今までのままで、今いる人中心でと考えると、ましてや高齢社会の昨今、地域の未来は見えてこないでしょう。 月並みですが、移住する側、移住を受け入れる側双方が、折り合い近寄っていく努力を続ける必要がああります。移住する側は、地域の歴史やつながりを尊重し、移住を受け入れる側は、自分たち最優先、移住者べったりではなく、つかず離れずの関係も構築していく。お互いが折り合って肩の凝らないコミュニケーションを取っていく。 私が知る範囲で、一定の成功を収めている移住例に共通するところだと思います。
2023/04/11

こんばんは。 十勝バスが、本年2月8日から平日の一部路線について運休しています。https://www.tokachibus.jp/2023/02/01/53211/ この運休は、十勝バスの全平日運行便数410便の内19便、率にして5%弱を占めるものです。 この運休便の中には、ふるさと銀河線代替バスである帯広陸別線2便(上下各1便)が含まれています。 3月31日までの期間限定でしたが、4月1日以降5月31日まで、運行が復活する2便を除き、引き続き運休することが発表されました。https://www.tokachibus.jp/2023/03/20/53500/ コロナ禍による減便はありましたが、それ以外でのふるさと銀河線代替バスの減便は、十勝バスでは初めてのはずです。 減便の理由ですが、運転手の要員不足によると運行会社は説明しています。 バス運転手の不足は全国的な問題となっています。道内だけ見ても、最大手の北海道中央バスでさえも、運転手不足を理由のひとつとして減便を実施しようとしています。稼ぎ頭であるはずの都市間高速バスも、コロナ禍が収まった現在でも運休が続く便が多数あり、どうも需要が戻らないだけの話ではない、走らせたくても運転士がいないという実態が見えてきます。https://www.chuo-bus.co.jp/%E4%BB%A4%E5%92%8C5%E5%B9%B44%E6%9C%881%E6%97%A5%E5%A4%8F%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%08%E8%B7%AF%E7%B7%9A%E3%81%AE%E5%BB%83%E6%AD%A2%01%E6%96%B0%E8%A8%AD%E4%B8%A6%E3%81%B3%E3%81%AB%E7%B5%8C%E8%B7%AF%E3%81%AE%E5%A4%89%E6%9B%B4%09/main_info/1928https://www.chuo-bus.co.jp/%E4%BA%88%E7%B4%84%E5%88%B6%E9%83%BD%E5%B8%82%E9%96%93%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%83%90%E3%82%B9%E8%B7%AF%E7%B7%9A%E3%81%AE%E6%B8%9B%E4%BE%BF%E3%81%AE%E7%B6%99%E7%B6%9A%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/main_info/1931 公共交通の利便性って何だろうかと、考えることがあります。一昔前、ローカル鉄道との対比で、バスがいかにコストが安く利便性が高いかということがしきりに強調され、鉄道廃止へ世論が流れるきっかけになっていきました。現在でもその主張は、事あるごとに出てきます。 さすがに現在は、利便性よりも少子化人口減少を強調していて、バス転換しても維持は難しいという認識が多くなりつつあります。そこを起点に、デマンド交通や無人運転の自動車が、従前の公共交通に取って代わるという主張も、よく見られるようになりました。 本質の議論がなされていないと思うのです。ここでは深く触れませんが、街や地域をどうデザインし、機能させていくか。その中に、街を活性化するツールとしてどのように公共交通を落とし込むか。さらに、街と街とを広域的につなげて活性化する手段はどうするのか。 ただでさえ人手不足で、本来ならばもっと有効に人的資源を活用しなければならないのに「現実を直視せよ」のかけ声の下、鉄道というより域内の公共交通全体が有効に機能していない「現実」を、そっくりそのままトレースした代替交通では、需要は萎む一方で、不便、客乗らない、減便の負のスパイラルから、抜けだすことはできなくなります。 話をバス減便に戻して。いわゆる2024年問題も含めて、公共交通あるいは物流の分野では、今後も慢性的な担い手不足が続くでしょう。直近のこととして減便せざるを得ない場合、利便性の低下をどこまで抑えられるか。利用者の理解をどのように得るか。運行会社1社だけの問題にしてよいのか。そこに行政はどのように関わるべきか。今回の問題は十勝全域に及ぶものですので、この問題を試金石に、公共交通のステークホルダー間の関係性を、改めて見直す機会にしていってほしいと思います。池田駅前に停車するふるさと銀河線代替バス(イメージ)
2023/04/07

こんばんは。 3月30日に根室本線富良野-新得間廃止に地元自治体が合意。そして3月31日限りで留萌本線石狩沼田-留萌間が廃止。北海道の公共交通が大きく変わるであろう出来事に際して、このブログをご覧の皆様に、私の考えをお伝えしたいと思います。 私は、これらの鉄道について廃止ではなく鉄道として利活用すべきという考えを持ち、その理由についても説明してまいりました。繰り返しになるのでここでは触れずに、違う視点から(今までの主張と重なる部分も多いですが)お話したいと思います。 留萌本線の代替バスについては、深川から石狩沼田までの鉄道廃止(留萌本線全線廃止)が3年後ということから、暫定的な輸送体系になっていると考えられます。それでも、留萌市内から深川、旭川方面については、将来に向けての形がほぼ出来上がっていると考えられます。 その交通体系の柱は、並行するが途中鉄道と離れる区間のある、既存バス路線(留萌から碧水、深川経由旭川)です。5往復。増発、ダイヤの大きな変更もありません。 それは違うだろう。1往復だが特急便を増発しているではないか。ご指摘のとおりです。羽幌から直通し、留萌から高規格道・高速道路を経由して旭川を結ぶ特急あさひかわ号が運行を開始しています。鉄道時代の旭川直通列車の代替との位置づけのようですが、報道でも取り上げられ、鉄道代替交通機関の「目玉」として取り扱われています。https://response.jp/article/2023/02/17/367726.html 一方、鉄道の早朝・深夜便の代替及び、柱となる既存バス路線から外れる真布、恵比島方面には、予約制の乗合タクシーや町営バス(既存路線の増便及びルート新設)が走ることとなりました。沼田市街から碧水に向けては乗合タクシーを増便して、旭川、留萌方面のバスとの接続を図ります。 ここまで説明して、鉄道代替交通に、ひとつの傾向を見て取ることができます。 それは、どこまでも現状の鉄道・バスのダイヤをトレースしていることです。 留萌と旭川を結ぶバスは、近年その本数を減らしました。鉄道が廃止になっても、現状のバス輸送力で吸収できるという目算なのでしょう。もちろん、いたずらに増発すれば良いというわけではありません。しかし、本当に現状のダイヤが利便性あるものなのか。通学需要のような決まった時間に走らせる必要もありますが、それさえも、現状のダイヤが使いやすいものなのかどうか。鉄道時代の早朝便は、動かす側の都合でその時間に走らせていたものとも言えます。その部分の見直しの視点は無かったのか。 次に、特急便の運行が真に利便性を向上しているかという点です。 ご批判も当然あろうかと思いますが、敢えて申し上げれば、廃止沿線住民のの理解を得るために、その町からの「専用便」を走らせているのではないかということです。 もちろん、沿線の皆さんの利便性が確保されることは大切です。しかし「専用便」バスは、朝その町を出発して夕方戻ってくる1往復というのがパターンです。外から来る人が利用できるチャンスが殆ど無いのです。 日高本線の代替バスとして、沿線を朝出て夕方戻るダイヤの高速便が走るようになりました。これも同じパターンのダイヤ設定です。「目玉」の設定や「地元だけ」考えていては、公共交通がより多くの人たちに利用されるチャンスが、なくなっていくのではないでしょうか。 そして3番目は、乗合タクシーの活用についてです。最小限のコストできめ細かく交通を確保する趣旨だと思いますが、交通体系は複雑化はし、その結果公共交通全体の使いにくさ、不便という感覚につながります。事前登録、事前予約も、利用の大きな障壁となります。そしてこの地域でもそうですが、町外の住民の利用ができない。走らせる側の言い分はあろうかと思いますが、開かれた公共交通とは言い難いものであり、公共交通を使いたくても使えない状況を生み出しています。 これらのことからあぶり出されてくる実態、それは公共交通の運行に対する考え方が何も変わっていないことです。時代や地域の変化がもたらす需要の変化を無視し、鉄道もバスも基本的に、旧態依然のまま運行しています。その結果が、需要減による廃止、減便につながっているのではないでしょうか。 「少子化が公共交通衰退の主原因」今や行政でも、この言葉を多用しています。少子化とそれに伴う人口減少の影響は否定しませんが、全部少子化のせいにするのは、思考停止につながると思います。公共交通で言えば、即効性は無くても、需要のトレンドを見極め、広く利用者とのコミュニケーションを取り、利便性向上に不断の努力を続けていく。利用者に不便を強いる場合は、利用者、交通事業者、行政の間で丁寧にコミュニケーションを取る。このこと無くしては、バスに変わろうがタクシーになろうが、はたまた無人運転になろうが、その先の公共交通ひいては地域の未来は無いと思います。 鉄道というより、公共交通が変わらなかった。このことが現在の状況を生み出しているとすれば、国鉄改革とそれ以降の公共交通を巡る状況の中にいた当事者として、自分自身、その責任を痛感しています。北海道に限っても、残された鉄路、鉄道から代替交通に転換した線区、そしてそれ以外の地域。札幌都市圏も含め、課題山積です。微力ながら、これからも発信していかなければならないと考えています。 デジカメ画像から掘り出したのは、およそ20年前の留萌駅改札です。この頃からいろいろな事を積み重ねていれば、もっと違った展開になったと思います。 (4月6日追記 写真を追加しました。)
2023/04/06
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