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この日はバスにて大西洋岸にあるエッサウィラに向かう。
バスにて3時間のドライブ。
R207号線をひたすら西に向かう。
車窓からは羊の一群がのんびりと早朝散歩を楽しんでいるのが見えた。
道路沿いには次々と色の異なるモスクとミナレットが現れ、これを楽しむことが出来た。
ロバがゆっくりと台車を引いていた。
その脇を100km以上のスピードで追い抜く我がバス。
大きなセメント工場とのこと。
車窓からの風景が目まぐるしく変わる。
オリーブ畑が続いた後は荒涼とした砂漠のごとき風景の中、バスは進む。
シシャウア(Chichaoua)付近の交差点は信号機なしの円形のラウンドアバウト方式。
モロッコの郊外に出ると主要道路の交差点はほぼ本方式。
バスの前をゆっくりと横断するロバ。
途中、小さな村を通過。
道路の両脇には車が隙間無く駐車していた。
各民家に駐車場は見かけることがほとんど無かったモロッコ。
バスの前方の樹の上に白き物体が点々と。
アルガン樹は、ヤギが登る木としても、日本のクイズ番組で紹介されていた。
モロッコのヤギは、アルガンの実・樹皮・葉も食べるのだと。
昔はこのヤギがアルガンの実を食べ残った種を吐き出し、これが落ちたものを
ベルベル人が拾い、アルガンオイルを採油していたと。
今では、ヤギを木に登らせ、観光客に見せているのであろうが。
それにしても多くのヤギがおとなしく樹に登っていた。
皆、自分の指定席があるが如し。
アルガンの実はなっているが、あまり食べている様子は確認できなかった。
既に朝食の後で満腹状態?
地面には種が何粒か所々に。
再びバスに乗り10分ほどでアルガンオイル工場へ。
中庭をはさんで工場と売店があり、その中庭で数名のお年寄りの女性が、
器用にタネを割り中身を取り出していた。
中身は南京豆の如し。
その薄皮を剥いたもの。食べても良いとのことだったので、食べてみたが
苦い他味はなし。
最後の女性が石臼を引いて油を絞る。
これを更に手で丸めて絞りきる。
そしてここに来た最大の理由である、売店に案内された。
各種のアルガンオイルがズラッと並んでいた。
アルガンオイルには、料理などに使う食用のもの、化粧品に使う非食用のものがあるとのことで、
どちらも同じような非常に高価な値段。
アルガンオイルは、約30キロの果肉から1リットルしか採取されない大変貴重なオイルとのこと。
ビタミンEはオリーブオイルの約2~3倍といわれ、オレイン酸やリノール酸、ステロールなど
栄養分が豊富。紫外線ダメージなどから肌を守り、いきいきとした肌へと導いてくれるのだと。
現地先住民のベルベル族が「生命の実」として、美容剤や関節のマッサージなどにも利用してきた
万能オイルとしても知られており、その有用性が注目されているのだと。
各種蜂蜜も販売されていた。フランス語で蜂蜜は『Miel』。
アルガンオイル石鹸も様々な包装で。
結局、私も我が家の女性陣への土産にアルガンオイルを6本そして1本おまけを
購入したのでした。
そしてしばらく走ると眼下に白いエッサウィラの街が。
そしてその先には青く輝く初めての大西洋の海原が見えてきたのであった。