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April 18, 2021
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テーマ: 読書メモ(89)
カテゴリ:
「氷の闇を越えて」スティーヴ・ハミルトン著
―A Cold Day in Paradise―
訳=越前敏弥 早川書房 2000年4月15日出版

【中古】 氷の闇を越えて / スティーヴ ハミルトン, 越前 敏弥 / 早川書房 [文庫]【宅配便出荷】

■あらすじ
わたしの心臓のそばには銃弾がある。
14年前、警官時代にローズという男に
撃たれたときのものだ。

連続殺人事件が起き、
自宅にローズと署名のある手紙が届いた。
手紙には殺人は自分の犯行だとあった。
刑務所にいるはずの男がなぜ?
わたしは深い謎へと踏みこむが・・・・・
探偵マクナイト登場。


アメリカ私立探偵作家クラブ賞(シェイマス賞)受賞。
1997年私立探偵小説コンテスト最優秀作(PWA)。
1999年アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞
最優秀処女長編賞。
↑賞名がどこか間違っているかも。


■感想
成り行きで探偵業を始めたアレックス・マクナイトは
ミシガン州パラダイスという小さな町の
行きつけの店〈グラスゴー・イン〉で仲間とポーカーをし、
父が残した狩猟小屋の管理をし、

ロッジで静かに暮らしていた。

五大湖湖畔が舞台になった推理小説は
多分初めて読むのかもしれない。
凍てつく冬を前にした秋の話だ。
国境線近くのアメリカでそんなに寒けりゃ
カナダはすごく寒いんだろうなあ、
カナダの気候とか文化について
考えた事がなかったと気付いた。
後で調べなくっちゃ。
カナダの小説はモンゴメリの
『赤毛のアン』シリーズしか読んでいないかもしれない。

アレックスは警察官時代の銃撃事件で
心身に傷を負い、苦しんでいる。
仕事をこなし、友人に振りまされつつ
トラウマに苦しみつつ、
そのままを受け入れて暮らしている。
まあ、諦めている感じがするけど、
誠実で正直で知的な感じがする。
内に秘めた情熱も感じる。
つまり、アレックスの心情が
丁寧に描かれている。
一人称で描かれているので解りやすい。
何が起きているのかも分からないうちに
ぐいぐい引き込まれていた。

これは何が起きているのか?
少しずつ犯人を絞り出して行く
地道な積み重ねと推理が面白かった。
アレックスの人柄も好きだった。
行きつけの店主ジャッキーや
使えない元探偵プルーデルも好きだった。
友人エドウィンとその妻シルヴィア、
エドウィンの母セオドーラ、
弁護士アトリー、警察署長のメイヴン、
みんな強烈な個性の人ばかりだった。
だからみんな怪しい。

淡々と描かれる風景描写や人物描写も
とても良かった。
途中で分かったつもりになって
最後まで騙されたし、
なるほど沢山の賞を取った訳だった。
次作も読んでみたい。



―2021年3月5日頃読了―





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Last updated  April 18, 2021 04:13:28 PM
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