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土日で八ヶ岳に行った。1日目は広河原沢左俣支流の見晴らしルンゼ、2日目は阿弥陀中央稜という計画だった。通常この計画だったら中央稜末端をベースキャンプにすると思うが、快適さを求めて、はたはたテントを張る面倒を避けてかベースキャンプは道の駅での車中泊とした。私はワンボックス車をベッド仕様に改造して、前夜発の山行時には便利している。 見晴らしルンゼでは傾斜の寝ている20mくらいの高さの氷瀑を見つけ、そこでトップロープでのアイスクライミングを楽しんだ。2日目が主目的で、阿弥陀岳山頂に立つルートとして中央稜を選んだ。2日間とも風の弱い晴天に恵まれ、2月の八ヶ岳とは思えない暖かさだった。私は2日間で1回もウインドヤッケを着なかった。それでも1日目は木々に着いた氷や雪が陽に輝いていた。それが2日目になると木々の雪は1日の晴天で完全に消えていた。 阿弥陀中央稜は静かさを求めるにはよいルートだ。特にロープを出すような場所はなく気楽に行ける。今回はラッセルをさせられるかと構えていたが、新しいトレースがあり、ありがたく使わせてもらった。雪はよく締まっていて登高ははかどったが、つま先立ちの登りがありちょっと疲れた。人と会うことは想定していなかったが、下山して来る2パーティーに会った。それでも静かなルートのうちだろう。阿弥陀岳山頂に立つと、南稜や北稜の登攀を終えたと思われる人たちでにぎわっていた。
2010.02.22
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2日間を足尾・松木沢のアイスクライミングで過ごした。1日目は黒沢、2日目はウメコバ沢に入った。氷結はもう少しよいと予想していたが、支障なくアイスクライミングができて満足だった。 黒沢に入り凍っていないF1を巻くと氷結したF2である。そのすぐ上に幅広のF3が見える。私たちの前を3パーティーが登っていた。氷の幅がせまいのでルートが限られてしまうので少し待った。彼らはF2とF3をトップロープで登っているので、F3を過ぎるとトレースはなかった。河原をだいぶ歩くとF4である。やっと静かなクライミングができる。自分たちだけで楽しめる世界はよいものとつくづく思った。 翌日はウメコバ沢に入った。黒沢と違って終日他のパーティーを見かけなかった。出合からすぐのF1とF2は凍っていないので巻き道を使った。ちょつと河原歩きをさせられるとモコモコした氷に覆われたF3となる。落ち口で水がはねているのが下から見えるが登攀にはまったく支障なかった。この上にも同じような氷を持ったF4がある。やはり落ち口は水が浸っていた。これを過ぎるとまた河原状になるのでF4から引き返した。 黒沢とウメコバ沢は滝は大きいが、傾斜がさほどきつくない。しかも小刻みに段があるのでアイス初心者でも無理なく登れる。滝を登って上部を目指す形態はアルパインクライミングらしく、私の好みにあったルートである。 今年の冬は寒風の吹く高山の稜線を避けて谷間のアイスクライミングが続いてしまった。そろそろピークを目指す山が恋しくなってきた。
2010.02.15
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1月25日の朝日新聞朝刊の『ひと』欄の記事に目をとめた。本州の分水嶺2797キロを踏破した細川舜司を紹介した記事だ。記事によると細川さんは39年間で238回、のべ709日をかけて本州の分水嶺をすべて踏破して、昨年11月に踏破の記録を出版したという。 実は30年ほど前に私は彼と同じ登山のグループに属していたことがあった。ただ1回も山に同行したことはなく、集会で顔を合わせるだけの関係だった。私は転勤ですぐにこのグループと疎遠になり、それ以来彼との接点はなかった。そんな関係でも集会での彼の鋭い山の観察眼や会報での独特な視点からの文は今でも印象に残っている。新聞に載った写真を見て、すぐに彼だと忘れかけていた記憶が戻った。懐かしさから彼の記録が載った『日本の「分水嶺」をゆく』をさっそく購入して読んだ。 日本の「分水嶺」踏破は数年前に日本山岳会が100周年記念で取り組んだ事業である。私の友人もその事業にかり出されてルートの一部を担当した話を聞いていた。あまり興味がなかったので聞き流していたので、日本の「分水嶺」については当時はどんな状況かは深く考えなかった。 日本山岳会はリレーでの踏破だが、細川さんは一人で全コースを歩いている。そのためにいろいろなことが見えてくるはずである。彼は踏破という行為だけでなく高木というテーマを中心にして山を歩いている。彼は樹木が1億数千万年かかって得た秩序が人間による数十年の行為で大きく姿を変えている現状に驚く。こんな記録を通して読者に人間と自然との関係をあらためて問題提起している。また樹林の美しさを音楽に例えての表現は昔も変わっていないのが印象的だった。 私は本州の「分水嶺」には日本を代表する高山・名山が集中していると漠然と思っていた。しかしあらためて観察すると、地味な山の連なりであることが解る。深田百名山には本州の山が83ある。しかしそのうち本州の分水嶺にある山は18で、2割にも満たない少なさだ。参考までに列挙すると、八幡平、吾妻山、安達太良山、那須岳、平ケ岳、巻機山、至仏山、谷川岳、四阿山、草津白根山、浅間山、甲武信岳、金峰山、瑞牆山、赤岳、蓼科山、霧ガ峰、乗鞍岳である。最高峰は乗鞍岳で、日本アルプスの峰は中央アルプス北部の茶臼山が含まれる程度である。乗鞍岳以西の分水嶺には百名山が一つもないのも面白い。
2010.02.10
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三つ峠北面の四十八滝沢は近場でアイスクライミングが楽しめるルートとして有名である。ただ最近のアイスクライマーの好みとは違ったアルパインっぽいルートである。計画した時はよく凍って雪のない、いわば氷の回廊と表現されるような状態だったらしい。それが数日前の降雪で緩い滝は雪に埋まっていると想像しての出発だった。 三つ峠北登山道が沢を横切る地点から遡行を開始した。しばらくは水音を聞きながらのアイスクライミングだったが、次第に氷結状態はよくなった。やはり滑は完全に雪に埋まって、立った部分のみが氷を露出していた。トレースは途中までで、それ以降は氷の上の雪を払いながらの登高だった。それでもアイス初級の私には手ごろな滝の連続は十分楽しめ、雪もかえって本格的な雪山風でそれはそれなりによいと思った。 そろそろ沢も源頭という様相になったころ、右手から支沢が合流した箇所で本流を離れた。急な斜面を息を弾ませて30分ほど歩くと登山道に出た。トレースはなく、すぐに登山道を失ってしまった。地形図には記載されていない登山道なので感だけを頼り、歩きやすい箇所を繋いで降りると運良く入渓点のすぐ上で登山道に合した。
2010.02.08
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実は前夜からアイスクライミングに行くつもりだった。ところが関東地方に雪の予報に、車での移動が困難と思い近場の丹沢に変更した。行き先は塩水橋だったが、林道が雪のために通行止となっていた。このまま山に登らずに帰るのも悔しいので、広沢寺から大山の北面を歩くことにした。 ルートは山神ずい道から唐沢峠に至り、北面からの大山往復である。降雪直後とあって山は丹沢とは思えぬ白一色の世界となっていた。何度も歩いているルートだが、雪で一変した様子が新鮮なものに感じた。誰も歩いていない道を進む楽しさを味わうことができ、よい日に山を計画したものと喜んだ。
2010.02.02
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