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2週連続で神ノ川流域の沢に入った。今回は蛭ヶ岳を水源とする仏谷の支流仏谷小谷である。仏谷は丹沢の沢の中ではちょつと行きにくい沢だが、その仏谷小谷は地蔵平に突き上げ、地蔵平からは登山道のある地蔵尾根を下降路として使えるので簡便と考えた。大滝があるということは知られているが、あまり沢登りの対象にはなっていないようだ。はたして遡行価値がある沢なのか懸念しての入渓でぁつた。 1週間前とは極端に水量が減っていた。猛烈なシャワーを浴びて登った魚止の滝はほとんど濡れずに登れた。遡行も順調で広河原から1時間もかからずに仏谷のF1に着いてしまった。ここは安全を考えロープを出して左の壁から越えた。ゴーロの河原を歩くと小谷が左右岸から合流する。水量はすっかり少なくなって、たまに出る小滝は迫力がまったくない。そして15mほどの大滝が出現する。同行者は右、私は左側からのルートを模索した。左側の中段から滝の落ち口に向かう木の生えた斜上バンドがルートとなりそうで少し辿る。落ち口のあたりのルートが読み切れずに、このルートをあきらめ左手の急なルンゼから高巻きで越えた。 大滝を越えれば源頭の雰囲気で、まだ小滝が現れるものの容易に越えられる。最後の二股で地蔵尾根に近いと言う理由で左俣に入るとすぐに水は涸れた。源頭は美しい樹林の中に一定した斜面が続いていた。歩きにくい沢を嫌って尾根に逃げるが、この尾根が長かった。一汗かいてやっと平な稜線に出た。どうやら地蔵尾根ではなく、地蔵平の独立標高点あたりに出たようだった。沢靴を片付けていると虫の大群が押し寄せ、手足や頭がたちまちデコボコになってしまった。 広河原に下りた時間は早かったが、そのまま帰宅せずに広河原でこの日は泊った。ここは前々から一度はキャンプをしてみたかった場所だ。広々とした河原に疲れた体を横たえていると、なんだか自然と一体となったような気がしてくる。下界の猛暑がうそのような涼しさに、夏の焚き火が夜遅くまで燃え続けた。夜にはちょつとした雷雨があり、より山を感じた一夜となった。
2010.07.25
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丹沢の沢は短く、ほんの上流部を登るだけの沢が多い。なんとなく物足りなさを感じて、沢の中で1泊しての沢継続を計画した。ルートは金山谷~ユーシン沢~石小屋沢である。昨年も計画したが、2日目の強い雨のために途中敗退した計画である。今年は私が途中で膝を痛めたために、またしてもユーシン沢で敗退した。 梅雨明け直後であり、沢の水量は豊富で水に浸かってみたくなる暑さと、沢の遡行には最高の日だった。金山谷は水量豊富な沢として知られるが、この日は迫力に恐れを感じるような滝もあった。それでもメンバーは積極的に濡れるルートを選んで夏の沢を楽しんでいた。 泊ったのはユーシン沢の広河原。この沢は滝らしい滝のないゴーロが続く沢で、広河原はなだらかな尾根に囲まれて圧迫感がない。広い丹沢の中でも奥深さを感じられる場所のひとつだろう。乾いたマキが少なく、焚き火は大きく燃え上がらなかった。かえってチョロチョロとした火は炊事には好都合だった。
2010.07.19
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新婚早々の山仲間から少し前に「1泊の癒し系の沢に行きませんか」と誘われた。とっさに私は尾瀬の片品川水系の北岐沢を提案した。この沢は以前山岳雑誌の沢特集に「デート沢」の代表に押されていたので最適そうだった。週間天気予報では両日とも雨マークが付いていたが、特別な増水がなければ問題ないだろうと考えていた。出かける間際まで山へ誘ったこと罪の意識のようなものが多少あったが、待ち合わせ場所にはご主人が送って来たので公認と理解した。 登山者を誰も見かけない尾瀬の登山口・大清水を歩き出した時は空は明るかった。沢は高巻かねばならない滝もあるが、容易に越えられる小滝とナメが連続していて、しかも明るい沢だ。いわゆる「癒し系」と言われるのが納得の渓相である。大滝を越えると、その傾向が顕著になる。さすがに天気予報どおりに雨が降り出したが、歩くのに支障が出るような雨ではなかった。もう水量が極端に減った奥の二股によい泊まり場を得た。雨はやや強くなり、焚き火を楽しみにしてきたが、この雨ではチャレンジしようという気も起きなかった。 翌朝、雨は霧雨程度になった。源頭になり、いくつかの支流を分けるが、登山道が通じていない小松湿原という小さな湿原を目指した。泊り場から1時間で難なく湿原に達した。水は最後まで切れなかった。小松湿原は林に囲まれた小さな湿原だった。季節が悪かったのか花はなかった。しかしこのような場所が最後にあることはこの沢の価値を高めている。 下山は鬼怒沼湿原を経由して大清水に戻った。鬼怒沼湿原は小松湿原とは比べ物にならない規模で広がっている。真新しい木道が敷かれていて快適だ。登山者は見当たらずに広い湿原を占有できた。しかし小松湿原に飛び出した喜びと比べてしまうと、何となく「おまけ」という感じになってしまった。
2010.07.15
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乾徳山に岩登りに行くと言うと、「乾徳山に岩登りする岩があるのですか」と返されることがある。あまり知られていないが、頂上付近にある岩場は「ミニ滝谷」と言われるアルパインチックな岩場がある。規模は最も長い旗立岩中央岩稜でも3ピッチほどで、1ピッチで終わってしまうようなルートもうる。 よく登られているルートはどちらかと言うと容易である。この岩場のよさは土日でも他のパーティーとかち合うこともない静かさ、すっきりとした姿の岩稜での開放感あふれる登攀が楽しめること、自ら支点を追加しながら登る楽しさ等が思い当たる。年に1度くらいは岩の雰囲気を楽しむために訪れたい場所だ。 今回は残置支点に頼らずに自らの支点でルートを登ることをテーマにしていた。午後からは雨の予報に早朝から歩き始め、7時半ごろには山頂直下の旗立岩に着いていた。旗立岩中央岩稜の取付に向かおうとしたところ、メンバーの一人が不調を訴えた。無理は禁物と中央岩稜の上部でハーケンやカムによる支点作りの練習をし、その後短い頂上第一岩稜をトレースした。頂上に出るとタイミングを計ったように雨が降り出した。
2010.07.11
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週末は土日とも晴天は期待できなかった。天気予報を信じて土曜日の山はパスし、日曜日だけ山に行くつもりだった。ところが前日に予報をチェックすると、何と終日雨の予報になっていた。同行者からは前日に「中止にしますか」なんて、弱気のメールが入った。前線の位置によって天気は微妙に変わるので、「明日の朝決めましょう」ということにした。ところが翌朝は雲の合間に部分的だが青空の見える天気になってしまった。どうやら低気圧が早目に通過し、前線が予想より南に移動していた結果のようだ。 計画は相変わらず楽な山で、西丹沢の大滝沢本流だ。この沢は下部に雨棚という50mの大滝があるが、この滝の上に登山道が通っているので通常下部は省略されて遡行される。今回は雨棚の下から遡行することにした。もちろん雨棚は見るだけで、巻き道を通る計画である。 まとまった雨こそないが梅雨の季節である。水量の多い豪快な滝を期待していたが、思ったより水量は多くなかった。それでも地獄棚沢出合から雨棚へはシャワーになる滝もあり気持ちよかった。雨棚の下に立ち、しぶきを浴びていると夏の暑さなど忘れてしまう。 その後地獄棚沢出合まで戻り、巻き道を通って一軒屋避難小屋に出た。ここから大滝沢本流(鬼石沢)を遡行した。すぐにF210m、F320mと出てくるが、水が少なく簡単に登れる。迫力のなさに急に遡行意欲を失い、戻ることにしてしまった。帰路は大滝沢大滝の滝壺に入り、駐車場に戻った。山を下って行くと、下界の蒸し暑さに気づいた。
2010.07.04
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