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モンゴルから日本へ帰国した後の本ブログはモンゴルの情勢の分析などが中心で、モンゴルそのものを伝える機会が少なかったように思います。ですので、本ブログに載せなかった内容を時々アップしようと思います。ちょっと古い内容ですが、お楽しみいただければと思います。 今回は2010年3月付け「モンゴルの新聞でのインタビュー記事」という題名の記事です。今からちょうど5年前にモンゴルの新聞に載った記事内容です。当時から5年も経っていますが、ほんの少しでもここに書かれているようなことがモンゴルに起こっていれば、多少なりとも今は違う状況ではないかと残念でなりません。この頃の背景としては、モンゴルは開発した資源をそのまま主として中国に売るだけでいいのか?それとも、より付加価値をつけて、世界各国と取引すべきなのか?と国を二分するほどの激しい議論が連日続いていました。前者は、すぐにでもお金が入り、多くの貧しい人たちにすぐに貢献できるというメリットを主張しました。後者は、モンゴルへの収入には時間がかかるが、長期的に豊かになれるはずだ、と主張しました。テレビや新聞であまりに連日議論が白熱していたので、中立的な立場の私(外国人、ビジネスの専門家、モンゴルを知っている)に依頼があったものです。私が言っていることは、ごくごく当たり前のことだけですが、この当たり前のことが通用しないところにモンゴルの問題があるわけです。3月31日付けで、モンゴル最大手新聞の一つである「ウドゥリーン・ソニン」(英語名Daily News、モンゴルの朝日新聞だそうです)という新聞に私へのインタビューという形で載りましたので、その内容を本ブログで公表します。当然ですが、以下はモンゴル語ではなく、その元原稿になった日本語の方です。この原稿は特にカットされることなく、全て載せられました。こんな感じで載りました。この新聞で、日本人が全面に載るのは初めてだと言われました。最初に私についての紹介文が載っています。ここには、私のキャリア(コンサルティングやPEなど)が書かれていますが、例によって大げさに書かれているようです。モンゴル人の友人に「なんて書いてあるの?」と聞いたら「なんだか、ものすごく偉い人みたいです。」だそうです。この部分は私の言葉ではないので、修正というわけにはいきません。その後に、私への質問があって、それに対して私が答えるという形式になっています。ですので、その部分から載せます。インタビュアーこんにちは。モンゴルへ来られた経緯を教えてください。モンゴルの印象はいかがですか?私 私が東京のビジネススクールを辞めた時に、モンゴル国立大学からお誘いを受けました。モンゴルには元々個人的に関心を持っており、2002年に初めて来て以来、4回モンゴルに来ておりましたので、大変興味深いお誘いだと思いました。モンゴルは民主化後、まだ20年弱の若い国です。チンギスハーン以来の大変素晴らしい歴史を持ちながらも、国や経済的には若い国で、若い方々に触れ合いながら素晴らしい人材を育てることに貢献できる機会があるということを考え、モンゴルに来ることにしました。モンゴルの現在の印象は、伝統と近代化が交錯し、政治と経済の結びつきなどに未だに新しい国家としての未完成や混沌とした部分があり、Chaosの状態であると思います。しかしながら、新しい世代の台頭とともに必ずや素晴らしい国になっていくと信じています。インタビュアー現在の世界のビジネス環境及び今後についてどのようにお考えですか?私現在は、日本もそうですが、欧米などの先進国の経済状況は大変厳しい状態にあります。そのような中、中国などの新興国の発展が目覚ましく、今後一層経済成長がこうした新興国にシフトしていくでしょう。そうした中、資源の豊かなモンゴルにも大いに発展するチャンスはありますが、同時に投資に必要な資金の調達についてはしばらくは難しい状態かも知れません。インタビュアーモンゴルでは今、天然資源についていろいろと議論になっています。モンゴルはどのように天然資源を生かしたら良いでしょうか?あなたの幅広いコンサルティングや投資経験から、モンゴルは天然資源にの開発をどのようなポリシーを持って臨むべきだとお考えですか?私モンゴルの天然資源の埋蔵規模は世界的に見ても大変有望であり、大きな存在であると考えています。この資源をどう生かすかが、30年後、50年後のモンゴルのあり方を決めると言ってもいいでしょう。モンゴルという国を、天然資源だけ採掘してお金を得るだけの国にしていいのか?というのが一番大きな論点でしょう。モンゴルの人々が長期に渡って、誇りを持ち、繁栄を続けることを目指すのであれば、モンゴル人による「付加価値」を継続的に再生産していく仕組みが必要になります。後述するように、天然資源を採掘して売っているだけでは、アフリカ諸国と同じで、豊かにはなれません。こう考えてくると、モンゴルの恵まれた天然資源をどう活用すべきかは、おのずとわかってきます。これを単に掘って売るだけのやり方をやっていては、アフリカの二の舞です。重要なことは、モンゴル人が長期に渡って誇りを持って付加価値を作り出せる仕組みを作り、未来のモンゴル人たちがこの国で良質な働く場を作ることにあります。日本は資源のない国で、大変貧乏でした。そのため、外国から資源を輸入し、それを加工し、付加価値をつけて輸出するという構造を作り上げ、先進国の一員になりました。現在、東南アジアなどで多くの国々がそのパターンを学び、付加価値を作り上げることにまい進しています。それは単なる富だけではなく、その国の貴重な人材をどう生かすか、ということも大切なポイントです。モンゴルはその天然資源を自国で持っているのですから、他国に比べれば大きなチャンスがあり、大変有利な立場です。資源だけ掘って売るという仕組みに、長期的な国の繁栄も人としての誇りも生まれません。考えるべきは、この素晴らしい天然資源をどう生かすか、どう付加価値をつけるか、です。外国からの技術導入、資本導入を軸に、長期的に、安定的に付加価値が再生産される仕組みを考えるべきでしょう。そうすれば、おのずと人材も育っていくでしょう。これが誇りあるモンゴル人を未来に渡って作り出す道だと思います。(続く)
2015.03.31
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モンゴルは気温が10度を超えたかと思えば、またマイナスになったり、ところによっては雪が降ったりで、本格的な春はまだまだ遠いようです。でも、今年の冬は例年よりも寒さの厳しさが多少は緩かったようで、大きな家畜被害はなかったように聞いています。(とはいえ、広いモンゴルですから、そういう地域もあったかもしれませんが)モンゴルの春の訪れは、なんといっても家畜の出産でしょう。今頃から山羊や羊たちの出産ラッシュです。東京にも確実に春がやってきました。以前は桜の満開は4月上旬が多かったような気がしますが、最近は「例年よりも早い開花」というのが当たり前になってきた気がします。確か、2年前は3月下旬でも「もう桜の見ごろは終わりました」と、どこかの街の桜まつりの関係者が嘆いていたとの記事を見た記憶があります。そして今年も例年よりは早いようで、開花宣言が先週出ました。その後の暖かい天候のせいか、すでに満開を迎えました。私もわざわざ遠くにお花見に行くことはないですが、あまりにテレビで「桜満開」を何度も言ってたので、近所の桜の名所に出かけました。これは3月30日に撮影した桜です。桜はきれいなんですが、カメラが未だ「ガラケー」のカメラなので、本来はアップするほどの高品質ではありません。しかも、以前に撮影した似たような桜の写真が携帯に残っており、まあ毎年似たような写真であることは間違いないです。とはいえ、さすがにこのブログで「2年前の写真」をあたかも昨日見てきたかのように使うわけにもいかず、ちゃんと新たに撮影しました。年々気づいていましたが、外国人の方々が増えているのを実感します。もちろん、以前から日本在住の外国人の方々は桜を喜んでいたのは知っています。が、最近は「いかにも短期観光客」という感じの方々が増えているように思いました。そう思っていたら、テレビでも「最近は、中国や東南アジアから、桜を見ようとやってくる観光客が増えている」と報道していました。なるほど、やっぱりそうなんだな。でも、ビザの取得や飛行機・ホテルの予約などを考えると結構事前にスケジュールを決めないといけません。日本人でも商店街の桜祭りやお花見ツアーなどの日程がうまく合わないことがあるのに、外国人観光局にとってはタイミングを合わせるのは至難の業だなと思いますね。もしかして、4月上旬から東京を訪れようと計画していた人もいるかもしれません。そういう方は、桜前線を追いかけて、東北方面へ出かけてほしいものです。私はやはり、お濠をバックにした写真が好きですね。ゴビのサエンシャンド近くにある桜はどうなっているでしょうか?咲くのは5月か6月でしょうか?「ゴビの桜は、日本の桜と同じか?」と、モンゴルではよく聞かれました。みんな期待をもって聞いているのがわかるだけに、「いいえ、残念ながら全然違います」と答えると、みなさんがっかりされるのは残念でした。普段はおとなしそうに見える日本人が、桜の季節になると急にどんちゃん騒ぎを始めるのに驚いてく外国人が多いとも聞いたことがあります。確かに、上野のように酔っ払いが大声出して騒いでいる、しかもものすごくたくさんのグループ、人々がいるのを見たら、ちょっと異様でしょうね。季節季節の節目を意識するのが好きな日本人にとっては、秋の紅葉と並んでお花見は大切な行事なのです。いつかウランバートルにも桜の花が咲くようになればいいなと願っています。
2015.03.30
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最近、この問題に関する話を良く耳にするようになりました。そして時には意見を求められることもあります。私の個人的な考えは、ロシアだ、中国だというのとは別のところにあります。そもそもこんなに豊富な資源があるといえども、そのまま単なる資源輸出国になっていいのか?という疑問です。アフリカのコンゴは、数十年も前から世界的な資源大国でした。ダイヤモンドや錫、コバルトなどが豊富です。そのダイヤモンドは宗主国であったベルギーに送られ、ベルギーダイヤモンドが有名になったほどです。それらの生産水準は、今も世界有数です。ですが、コンゴの国民が豊かになったという話は聞いたことがありません。 それは、天然資源をなんの加工もせず、つまり付加価値をつけることなく、外国に売り渡してきたからです。付加価値をつける活動がないので、人材が育ちません。何十年たっても、採掘する以外の仕事はなく、若者にとっても全く魅力的な国にはならなかったのです。結局は資源のまま輸出して、ほんの一部の人が大儲けするという構図になっているのでしょう。一番の問題は、この構図が好きな政治家がモンゴルにも多いということです。政治家は日本も同じですが、国全体よりは自分の利益をまず考えますから。ルクセンブルグは、今では世界で最も豊かな国となりました。が、19世紀のころはドイツ、オランダなどに囲まれた貧しい小国でした。ですが、19世紀後半に鉄鉱石が発見され、それを契機にヨーロッパの優良国に発展しました。ルクセンブルグは、人口はモンゴルよりも更に少ない国です。ですから、そのまま輸出するだけでたくさんお金が入ってくると思われました。ですが、この鉄鉱石をそのままドイツやフランスへ原料として輸出せず、鉄鋼を自ら生産しました。それにより、ヨーロッパ有数の鉄鋼業が盛んな国となり、一躍貧しい農業国から豊かな工業国へと脱皮したのです。現在は金融業を中心とする国となりましたが、現在の「世界一豊かな国」になった原因は、鉄鉱石をそのまま輸出せずに、加工して付加価値を上げて輸出したからに他なりません。石油は数ある天然資源の中でも桁違いに莫大な収入をもたらす資源です。中東などは、王族などの一部の利権者が大きな富を得る仕組みの中でやってきました。その結果、やはり人材は全く育っていません。優秀な人材の多くは、海外へ流出してしまいました。それは国内に「付加価値」を作り上げる仕組みがなかったからです。その中東でも最近は、たくさんの石油化学プラントが建設されています。つまり原油だけ売っていては、長期的な国の発展が望めないことが分かって来たからです。日本や欧米の資本、技術を積極的に活用し、最終製品ではない中間原料を国内で生産することによって、人材も生かし、長期的な国の発展に寄与できるからです。これらの例を考えると、どうあるべきかはおのずと見えてきます。モンゴルでもなんらかの加工をし、付加価値を加えることが重要だと思います。無論、鉄などの最終製品は非常に競争が厳しいですから無理でしょうが、中間原料に加工することは可能だと思います。この案が良いと思うのは、3つの理由があるからです。1つ目は、当然ですが、付加価値を得るということです。中間原料に加工することで、少し高くなるというメリット以外にも利点はあります。一般的には、天然資源のままのものよりも、中間原料に加工した物の方が、価格は安定しています。ですので、市場価格に大幅に影響されるのを防ぐ役割があります。2つ目は、雇用です。モンゴルは人口が少ないとはいえ、遊牧と鉱山以外これといった産業がないので、失業の問題は今後も大きな課題です。鉱山だけの雇用は知れていますが、加工となるとかなりの雇用が生まれるでしょう。また分散している鉱山から出る原料を加工場に集積させることによって、ウランバートルへの極端な一極集中を減らすことも可能です。日本の4倍もの国土があるのに、首都に約半分の人口が集中しているのは異常です。そして3つ目が、安保です。安保と書くと大げさですが、大事なことです。モンゴルは中国、ロシアという2大わがまま大国に挟まれていますから、いつどんな目に合うかわかりません。資源のままの輸出となると、内陸国であるモンゴルは売り先はこの2国にほぼ限定されてしまいます。ですが中間原料を売ることになると、運賃くらいの付加価値は出るので、日本や韓国、更には東南アジアなども十分販売先としての候補となるのです。中国オンリーになったら、将来値下げされようと、不利な条件を言われようと、他の手段はなかなかありません。これらを勘案すると、私としては「ロシア対中国」という意識はありませんが、単純に中国へ狭軌道の鉄道を敷くことは優先順位が低いと思います。むしろ、国内幹線鉄道につなげて、将来の持続的成長を可能にする策の方がいいように思われます。結果としては「ロシア案」に近いことになります。私のような、ちょっと来たばかりの外国人の意見をまともに聞く人はいないかもしれませんが、今後聞かれたら、こんな風に答えようと思っています。でも、モンゴルに限らず、政治家は短視眼的ですから難しいでしょうね。モンゴルがコンゴみたいになったら・・・残念です。(完)
2015.03.27
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モンゴルから日本へ帰国した後の本ブログはモンゴルの情勢の分析などが中心で、モンゴルそのものを伝える機会が少なかったように思います。ですので、本ブログに載せなかった内容を時々アップしようと思います。ちょっと古い内容ですが、お楽しみいただければと思います。 今回は2010年1月付け「最近のモンゴル資源問題」という題名の記事です。当時から5年も経っていますが、問題の本質は変わっていないように見えます。先週日本にいた時、新潟にいる兄から「今日の日経にモンゴルの資源のことが出ていたね」との連絡がありました。日中、新聞買う時間がなかったので夜遅くに近所の新聞販売所に行って買いました。読むと、確かにモンゴルの資源についてかなり書かれていました。内容は、かなり突っ込んだ内容です。今まではほとんど日本では報道されてなかったような内容が書かれていました。私もモンゴルで企業向けのアドバイザーなどをやっている関係で、多少はモンゴルについての状況を知る立場になりましたが、どこまでがコンフィデンシャルなのか不明な部分があったので、あまり話すことはできませんでした。ですが、ここまで日本にも知られるくらいだから、最近のモンゴルの課題を書いてみます。モンゴルは資源が豊富です。そんなことは、今では多くの人が知っていることですが、今回の新聞の記事でも明らかになりました。ウランの推定埋蔵量はなんと世界1位です。また現在石炭開発が注目されているタワントルゴイ(通称TTと呼びます)は世界最大規模の炭鉱と言われています。これらに加え、金、銅、鉄鉱石に加え、ハイテク機器で有名なレアメタルも豊富です。資源が豊富とは聞いたことあるでしょうが、ここまで世界トップクラスの埋蔵があることはあまり知られていないのではないでしょうか?更に驚くべきは、これだけ豊富な資源があるにも拘わらず、なんと日本には全く資源が輸入されていないのだそうです。正確にゼロかはわかりませんが、商業ベースの資源輸入はほとんどないようです。私は常々、資源がなくて困っている日本と同じ東アジアにこんな親日的な資源大国があるのに、なんでもっと日本はモンゴルへの資源開発に参加しないのか不思議というか不満でした。新聞には「日本勢巻き込む」と書かれていましたが、正直まだまだ日本の存在感はほとんどないのが残念です。それはともかく、最近のモンゴルの資源問題についてです。世界的にトップクラスと言われているオユトルゴイ(通称OTと呼びます)の鉱山開発に関する調印を昨年終えたので、現在の注目はもう一つの世界レベルの鉱山であるTTです。ここには世界1位とも言われる炭鉱があり、しかも品質が相当良いようです。このTTは南ゴビに位置し、中国国境から200kmにも満たない場所にあります。問題は、どうやって運ぶかです。その手段として鉄道を作ることはほぼ決まっていますが、そのルートについて、現在テレビや新聞で国内を二分するような議論(というか、生死をかけた戦い?)が行われています。もちろん、私にはモンゴル語のテレビも新聞も内容はわかりませんが、知人やクライアントらから聞いてます。一つ目の案は、中国国境まで近いのだから、そこまでまっすぐ鉄道を敷いてしまえば、簡単に輸出できるというものです。そして、輸出による外貨獲得がすぐにできるというメリットもあります。建設コストも安くて済みます。ですが、問題も当然あります。一つは、鉄道が中国と同じ狭軌道だということです。モンゴルの鉄道はロシアと同じ広軌道ですので、将来的にどんなに鉄道網が発達しても、この鉄道はネットワークには組み込めないということです。もう一つは、中国依存から抜けられないということです。鉱山から中国直通の鉄道がでるわけですから、当然コスト的に有利で、ほとんどの産出品は中国に直行となるでしょう。そうなると、他国への輸出などの選択肢は消え、将来の中国の資源政策や価格操作などの影響下に常にあることになってしまいます。二つ目の案は、現在のモンゴルの幹線鉄道(北京やロシアにつながっている)につなぐ鉄道を敷くという案です。実は、モンゴルの鉄道はロシアとの合弁会社が経営しているのです。当然、この案では広軌道ですので、この幹線につないでしまえば、資源はロシアの方へ行きやすいということになります。中国への輸送には、一旦狭軌道に乗せ換える必要があります。こちらの案の方が線路が長く、当然建設には時間もコストもかかります。これらのことを材料に、日経新聞ではロシアと中国による資源の取り合いのように書かれていました。確かにそういう部分もありますが、私としてはもっと本質的な問題があるのではないかと思っています。(続く)
2015.03.25
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モンゴルから日本へ帰国した後の本ブログはモンゴルの情勢の分析などが中心で、モンゴルそのものを伝える機会が少なかったように思います。ですので、本ブログに載せなかった内容を時々アップしようと思います。ちょっと古い内容ですが、まだモンゴルのことをあまり知らなかった頃です。お楽しみいただければと思います。今回は2009年4月付け「モンゴルから見える日本の資源外交」という題名の記事です。当時から6年も経っていますが、問題の本質は変わっていないように見えます。昨日、モンゴルの国家戦略を作る機関のトップ(前モンゴル大学経済学部長)とお話しする機会があり、資源開発などにも話が及んだので、私なりに感じたことを書きます。私は特に資源に対して関心を持っていたので、彼にその辺を聞きました。「どうして、日本はあまりモンゴルでの資源開発に参加しないのですか?」と。彼もその辺はとても残念がっていました。モンゴル政府も日本がもっと参加してくれるのを望んでいるのですが、現実はそうでもないようです。反面、ロシアや中国はとても積極的で、開発ビジネスとしてはカナダやオーストラリアがメインだそうです。一言で言えば、日本政府や日本企業はリスクが嫌いだということになってしまいます。ですが、長期的に誰がどう考えても資源確保は日本の国益の最重要課題の一つでしょうし、アフリカへもばら撒き外交しながら、なんとか食い込もうとしている中国と比べると、日本の弱腰のイメージが気になっていました。以前から、こちらへ来て日本政府や企業がリスクが嫌いだという話は何度も聞いていましたが、なんで外国の会社は可能なのか?まだ良くはわかりませんが、少しだけ理解できる構造を知りました。カナダやオーストラリアの鉱山会社には、ジュニア(Junior、Jr)とシニア(Senior、Sr)の2種類があるのだそうです。Srというのは、いわゆる大手鉱山会社です。Jrは日本でいえばベンチャー企業のようなもので、「一発当てるぞ!」と乗り込んでくる会社のようです。もちろんJrはハイリスクハイリターンなのでしょうが、そういう会社がたくさんあるそうです。まさに山師の世界です。こうしたJrがまずは、最初の開発を手がけ「行ける!」となったら、その権利をSrに売って、大儲けをするのです。なるほど、豪・加企業もリスク分散する仕組みの中で、果敢に取り組んでいるのだなと思いました。私は「なるほど、それはいい仕組みですね。医薬業界でもそういう例は多く見られます。だったら、日本企業もJrから権利を買えばいいわけですね?」と聞くと、日本企業はそれも嫌がるのだそうです。Jrも日本企業(商社や鉱山会社、エネルギー会社)に働きかけますが、誰も乗ってこないそうです。ですので、その利権はSrか中国やロシアにいきます。そしてそのシニアが開発環境を整えても、まだ日本企業はリスクが多いと乗ってこないのが実情だそうです。リスクね~。言い出したら切りがないですが、どんなリスクなんでしょうか?掘っても何も出てこないリスク?それはJrで証明され、Srがそれを補完して大丈夫になっているのです。あるのは、政治的リスクとか「絶対大丈夫か?」とか、。。。よくわかりません。モンゴルが、開発に値しない国であればそれは仕方ないとは思います。ですが、公表されている国別の資源開発予算のランキングを見ると、世界のトップ10に入っているのです。これは現在採掘中というのではなく、今後の資源開発への試掘・調査などの費用ランキングです。つまり今後有望な資源国のランキングと捉えられます。第1位がカナダ、2位がオーストラリア、以下アメリカ、メキシコ、ロシア、ペルー、南アフリカ、ブラジルと続き、9位にモンゴルが入ってます。なんと10位の中国より上です。これを見れば一目瞭然ですが、アジアではモンゴルが一番有望なのです。私がわからないのは、1、日本政府は今後の資源外交を最重要課題の一つとしている2、モンゴルはアジアで第1位の資源有望国である3、モンゴル国政府は日本政府・企業の資源開発への参加を強く望んでいるにも関わらず、ほとんど日本は関心を示さないことです。聞けば、数年前に政府の偉い人が「是非、やりましょう」と言ったけど、その後何もなかったとか、大手商社が「任せてください」と言ったけど、その後無くなってしまったという話ばかりです。あるいは、大手財閥系鉱山会社も興味は示すも、全く動かないそうです。じゃあ、その話はインチキだったのかというとそんなことはなく、結局は豪・加企業が開発しているそうです。あるいは中国が買い取るというのも多いそうです。内陸国とかいろいろあるのでしょうが、これだけ日本を向いてくれる資源国は珍しいです。私も、中立的に見ても、ロシアや中国に売り渡されることを考えれば、より穏便であろう日本に買ってもらったほうが、モンゴル国のためになると思います。実際、モンゴル政府もそう思っているそうです。もちろん、私がわからない問題点はいくつもあるのでしょう。ですが、将来の資源外交を考えたときにこんな姿勢では、後悔することになるのではないかと思います。モンゴル独立の経緯まで遡って考えると、なんだか同じ過ちを犯してしまいそうな気がしています。これについては、私の理解の浅さを承知で言えば、モンゴルは清朝からの独立のとき、一時日本を頼ったことがあったということです。当初はいい感触だったようですが、結局日本はモンゴルを見捨てました。(と、モンゴルでは思われています)で、結果としてソ連のスターリンを頼らざるを得なかったというのです。(こんな単純な話ではない、というのはよくわかっています)そして、ソ連に続く史上2番目の社会主義国になった・・・あのとき、日本が独立に協力していたら、モンゴルの将来は変わっていたかもしれません。ですが帝国主義時代の話はともかく、資源の問題は現実的でしかも有限であるわけです。ですから、どれだけ資源国の中にに友好国を持てるかが鍵だと思うのですが、残念です。中国は、現在モンゴル国内で必死にかき集め、いずれは日本にも売りたいそうです。中国でたっぷりマージンを乗せられた上、リスク管理上も難しい相手から買わないといけない時代になることは、皆わかっていることだと思うのですが、どうなんでしょうか?なぜ、資源確保のために積極的動かないのでしょうか?
2015.03.23
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2時間後のBテレビ局からもらったメールは、12時10分にきたC新聞社と一緒に見ました。ですので、まとめて同僚の方の了解を得ようと電話しましたが、お仕事中でした。(日本語の授業中)そして、ようやく2時過ぎに連絡が取れ、了解を得てBテレビ局とC新聞社に連絡しました。その同僚の方は、朝から警察や関係者などへの事情徴収、日本からの連絡などでとても辛そうでした。そりゃあそうです、いつも一緒にいた同僚の方がひどい殺され方をしたわけですから、一番ショックを受けているはずです。ですが、やはり誰もがその人に聞きたいらしく、何度も同じ話をしなくてはならず、その方ももう参っていました。私も電話しながら、なんだか申し訳ないという気持ちになりましたが、「モンゴルは特派員もいないところです。情報は皆「北京発」と書いてあります。恐らく、ご家族の方、ご友人などはちゃんとした情報が来ないので、不安で心配されているでしょう。辛いでしょうが、ご家族へ伝えるつもりで、インタビューに答えてはいかがでしょうか?」と助言しました。結局「これ以上は受けない」という条件で、Bテレビ局とC新聞社だけには応えてもらうことにしました。ですが、この2社が電話インタビューができたのはかなり遅い時間のようでした。夜遅い時間に両社から「インタビューできました」との連絡が来ました。更に、「これが最後」とお願いした後の2時30分くらいにDテレビ局からまた依頼のメールが来ました。これは断ろうと思ったのですが、文面に亡くなられた方に生前取材をされたことがある方だとあるので、なんだかこれは断れないなと思い、再び同僚の方に電話しました。彼女は「もう、お仕舞いにして・・」と言いたそうでしたが、私の説明で、そのDテレビ局も受けることになりました。それぞれの取材の正確な時間はわかりませんが、取材競争の一つの要因が時間、つまり早い情報の方が価値があるとしたら、やはりAテレビ局でしょう。日本では、これらA,B,Cテレビ局(すべて北海道です)を通じて、東京のキー局にも流れたようです。最初の2時間の差が、結局は半日以上の差になったようです。面白いと言っては、語弊がありますが、メールの文面、その後のお礼のフォローなど一番丁寧だったのは、一番最初に来たBテレビ局です。Bが次、Cがその次です。最後にきたDテレビ局は、依頼文も「とりあえず」って感じでしたし、その後のお礼の文章も「とりあえず」という形でした。取材姿勢が形に現れるのかどうかはわかりませんが、あまりにも「正比例」しているのには、ちょっと驚きました。最初に取材を終えたAテレビ局の方に「どうして私のブログがわかったのですか?」と聞いたら「ブログ モンゴル ビジネス」で入れたら、私のブログがグーグルで2番目に出てくるのだそうです。やってみると、確かにその時は2番目でした。ですが、なぜか今やると22番目で、しかもその時出た内容とは違うブログです。更に「多分、他の局の人は「ブログ モンゴル 亡くなられた方の名前」で入れてるのではないでしょうか?」とありました。確かにやってみると、こちらでは4番目に出てきます。ですが、これも今やってみると13番目と、やはりかなり下がっています。つまり、早い時点では、この事件について書いているブログがまだ少なかったので、私のが2番目や4番目に出てきたけど、今ではもう大手情報会社がどんどん出してるので、結果として私の検索結果はかなり下がっているということなのでしょう。SEOも鮮度が影響するということがよくわかりました。結果として、私のブログへのアクセスは、8日当日で普段の3倍ほど、翌日も5割増しとなりました。でも、これは私のブログへの興味ではなく、事件の捜索上多くのアクセスがあったということなので、読者が増えたというわけではもちろんありません。今回わかったことは、これがNYや上海なら、私のところになんか来ないでしょう。そもそもたくさんの特派員もいるし、日本人社会もとても大きいので、日本の報道機関もいくらでもアクセスできる人がいるでしょうから。ですが、モンゴルのような日本人特派員もいない、情報も入ってこない、となると、こういう民間というか個人のブログをきっと各社のリサーチャーが真剣に検索、読解しているのだろうと思いました。今では、新聞記者も「足で稼げ」だけではなく「グーグルで探せ」も必須になっているのでしょう。私も、今後もこのモンゴルから、しっかりと情報発信をしていきたいと思っています。(完)
2015.03.21
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モンゴルから日本へ帰国した後の本ブログはモンゴルの情勢の分析などが中心で、モンゴルそのものを伝える機会が少なかったように思います。ですので、本ブログに載せなかった内容を時々アップしようと思います。ちょっと古い内容ですが、まだモンゴルのことをあまり知らなかった頃です。お楽しみいただければと思います。今回は2009年2月付け「ブログの発信力とSEO」という題名の記事です。この時期は既にモンゴルにおりましたが、諸般の事情でこの記事は本ブログへのアップは控えておりました。以前、本ブログでもブログの影響やSEO(Search Engine Optimization)などについて考えたりもしました。そして、HPやブログのPVを増やすテクニックでいかに簡単にPVを増やせる場合があるのかを実感しました。(私自身は、やったことはありませんが)単に、面白いことを書いてるとか、興味深い内容だとかというレベルとは全く違うことで、PVはものすごく変化するということを体験しました。ツイッターやブログで紹介されると、その時の1ヶ月分のPVが1日でやってきたのには驚いた経験もあります。中国餃子問題の時は、私のブログを見て報道機関(ラジオ番組)が番組へのコメントを求めるという経験をしました。つまり、報道機関も今や素人が書いたものというか、ブログの中から情報を提供できる人を探している、ということを身をもって体験しました。そして、今回のモンゴルでの事件です。ご承知のように、先日モンゴルにて邦人女性が深夜に強盗殺人に遭うという悲しい事件が起こりました。私はそのことを「モンゴル徒然日記」に書いてました。モンゴルからブログを書いていると言っても、情報は日本のネット情報ですから、私が特別な現地の情報を持っていたというわけではありません。もちろん、モンゴルでの悲しい事件ですから、ネットニュースは更新しながら見てました。すると、当初は38歳の女性としか出てなかったのが、数時間後、ネット上で名前と職業(日本語教師)が判明しました。私は大変驚きました。なぜなら、1か月ほど前に、1度だけ日本人のやってる居酒屋さんでお目にかかっていたからです。その時は、席が2つ隣でしたので、それほどは話してはいませんでしたが、名刺は頂いてました。その時に一緒にいた同僚の方の連絡先も聞いていたので(モンゴルでは狭い日本人社会ですので、できるだけ出会った方々とは連絡先の交換をします)、事件後すぐに電話して確認しました。というような内容のことをブログに書いただけなのですが・・・この日は、私のブログのアクセスがどんどん増えていきました。最初は、いつもご覧になっている方々がモンゴルでの事件を見て「ああ、あのブログに何か書いてあるかな?」という程度で訪れてるのだろうと思いましたが、どうも違うようです。報道機関の方々がご覧になっているということが後でわかりました。事件が起こったのが8日深夜3時過ぎ、発見されたのが8日朝、私がネットで見て最初にブログに書いたのが、8日夜10時50分、お名前が判明して私が会ったことがある方だとブログに書いたのが9日午前零時半でした。(時間は全て日本時間です)そして、ブログについている「メールを送る」という機能によりAテレビ局の人からメールが送られてきたのが、9日9時52分でした。(ちなみに、この機能は楽天ブログにありますが、アドレスを公開しなくても、メールが受け取れるのはとても便利です。)そして、Bテレビ局から来たのが11時49分でした。この差はどう表れたのでしょうか?時間にして約2時間差ですが、一刻も早い報道をしたい報道機関にとっては、意外に大きな差になるということも理解しました。報道機関の方が他にもいろいろブログはあるでしょうに、なぜ私のブログに集まったのか?それは私が無意識に書いた「その時一緒にいた同僚の方の連絡先も聞いていたので、先ほど電話してみました。」というフレーズです。つまり、その同僚の方の連絡先を教えてほしいということです。恐らく、ネット上に数多の情報が溢れていたのでしょうが、亡くなった女性の同僚の連絡先は、どうしても見つからなかったのでしょう。私は、まさか無断でその方の電話番号を教えるわけにもいきませんので、電話して確認しました。そこで了解を頂き、10時55分にAテレビ局に教えました。Aテレビ局からその後、連絡があり「お陰さまで電話インタビューができ、お昼のニュースに間に合いました」と連絡を頂きました。(続く)
2015.03.20
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「実質的には、モンゴルが世界最弱国ってこと?」が、正直な感想です。モンゴルの下には14か国・地域がありますが、そのうち英・米領の諸島が6つ、ソマリアなどの準無政府国家が3つ、それ以外でも人口100万人以下の小国が4つで、残るは独立後40年の諸島国家です。モンゴルの「冬は寒いから練習できない」とか「人口が300万人しかいないから」などという「モンゴルがサッカーが弱い理由」とは比較できないほどの(サッカーに関しては)厳しいハンディがある国々ばかりです。こういう言い方は難しいですが、「要するに普通の国として考えた場合、モンゴルが世界最弱と言えるかもしれない」と思ってしまうわけです。ちなみに、モンゴルの主要な国際試合を調べてみました。モンゴルサッカー連盟は1959年と50数年前からある伝統ある組織です。が、FIFAワールドカップ予選、AFCアジアカップ予選、東アジアサッカー選手権、AFCチャレンジカップなど多くの機会がありましたが、予選通過はゼロです。過去の勝った記録は、グアム、マカオ、北マリアナ諸島とこれらはどう見ても小国・地域ですが、フィリピンとミヤンマーからも勝ったことがあるそうです。とはいえ、50年以上の歴史の中ではさすがに少なすぎますね。モンゴルではサッカーはかなり人気ありますから、一体何が必要なんでしょうか?もちろん、スタジアムの整備とかプロ化とかいろいろあるでしょうが、そんな上位進出狙いじゃなく、せめてこの最下位レベルを脱するにはという意味です。調べてみると、外国人監督を招致している例が結構あります。「いや、そんなお金が・・・」と言うかもしれませんが、例えばラオス(170位)。ラオスも内陸国で、決して経済的に豊かな国ではありません。ですが、歴代監督にはロシア人、フランス人、オーストリア人、イングランド人などに加え、なんと日本人監督も2人もいます。最近民主化したばかりのミャンマー(153位)だって、過去ドイツ人、イングランド人、ブルガリア人、ブラジル人、クロアチア人、セルビア人などを招いており、現在は韓国人がやってます。カンボジア(181位)も同様で、ドイツ人、オーストラリア人、韓国人など様々です。スリランカ(174位)の現在の監督はセルビア人、ネパール(180位)の現監督はアメリカ人など、なんとかチームを強化しようと頑張っています。モンゴルについては、過去の歴代監督は知りませんが、基本的にはモンゴル人監督がやっているんじゃないでしょうか?以前、モンゴルでサッカーコーチをしている日本人に話を聞いたことがあります。私が「基本的な運動能力が抜群のモンゴル人なんだから、いつかは白鵬みたいにすごい選手が出てくるんじゃないですか?」と期待して聞いたのです。彼は「確かに、個人の能力は高いです。だけど、一番の問題は彼らはチームプレーがあまりにもできないのです。11人全員がエースストライカーになれるわけではなく、犠牲になるチームプレーが必要なのですが、残念ながらその感覚がほとんどないのです」と言ってました。モンゴルでのスポーツ人気を二分する、バスケットボールのコーチも全く同じことを言っていたのが印象的です。身体は強い、背も高い、個人の素質を見たらどうみても日本人より優れたプレーヤーがバスケットボールから出そうですが、やはりチームプレーが極端に不得手だと言ってました。その辺を変えてくれるのは、外国人監督の方がいいと思うのですが、どうなんでしょうか?モンゴル人の基礎的体力の強さは誰もが認めるところですが、基本的には個人技が強いのであって、チームプレーは苦手のようです。「ようです」なんて言ってますが、彼らの日常的な行動を見ていれば、「多分そうだろうな」というのは、実際のプレーを見ていなくても十分想像はできます。素質はあるんだから、モンゴル人の枠を超えた指導者が出てくれば、こんなランクにいるはずはないとは思うのですけどね。ところで今回のワールドカップ1次予選の結果はどうだったのでしょうか?東ティモール(185位)とやって「2018年ロシアワールドカップで世界最初の予選敗退決定」というありがたくない結果だったそうです。残念です。今回2次予選初出場を決めた世界最下位ランクのブータンは、なんと日本人監督です。そのブータンが世界初勝利した相手は2010年の東アジアサッカー選手権でのモンゴル相手だったそうです。うかうかしていると、実質的どころか本当に最下位になってしまいます。(完)
2015.03.18
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ネットニュースで、「FIFAランク最下位、“最弱”ブータンが連勝で初のW杯1次予選突破」というのが出てました。記事を読むと、ブータンはFIFAランキング全加盟国・地域の中の最下位の209位だが、174位の「格上」のスリランカに連勝し、アジア1次予選突破を決めたと出てました。1次予選?そうです、私たちが目にするワールドカップ予選というのは2次予選のことであり、全部で40チームが参加します。この2次予選に参加できるのは、FIFAランキングのアジア上位34か国とランキング下位による1次予選を突破した6か国なのです。このニュースを見て、「モンゴルはランキングどうなんだろう?1次予選は結果が出たのかな?」と思いました。そして調べてみると、209か国・地域中なんと195位です。うーん、ちょっと予想よりは低いなあ。もちろん、モンゴルが強国だとは思っていませんが、なんせサッカーは一番人気とも言えるスポーツです。日本人の多くは、特別なサッカーファンでもない限り他国のサッカーにはあまり大きな関心を示しません。もちろん、インテル、ACミラン、ドルトムントなどは、毎日チェックしている人も多いでしょう。でも、それは長友、本田、香川ら日本人選手がいるからであり、他も長谷部や岡崎らが活躍するチームがほとんどです。現に、世界トップ級のクラブであるマンチェスターユナイテッドさえも、香川がいなくなってからは、その報道はめっきり減りました。もちろん、本物のサッカーファンは、日本人選手とは関係なく応援しているってことはわかっていますが、あくまでも一般人の話です。それに対してモンゴルは、残念ながら海外で活躍しているモンゴル人選手はいません。ですが、欧州リーグのテレビを見ている人は結構多く、それぞれが自分のひいきチームを持って応援しています。それにはちょっとびっくりしました。野球だって、イチローやダルビッシュがいる球団は注目されますが、日本人が誰もいないチームはほとんど話題にもなりません。それだけモンゴル人は「本当にサッカーそのものが好きなんだな」と思います。ワールドカップの本選ともなれば、本当に大騒ぎで応援します。特に日本は大好きなチームで、「カガワやホンダ」はモンゴルでも有名です。そんなモンゴルですが、残念ながら195位。最下位のブータンとは14位しか離れていません。その間にはどんな国があるのか、ちょっと興味がわきました。モンゴルの一つ下、196位はトンガです。人口わずか10万人。モンゴルは人口が少ないこともハンディだと思いましたが、わずか10万人の国とほぼ順位は同じなんですね。197位は米領ヴァージン諸島です。これは国というより、本国から遠く離れた島々です。これらの島も1チームとしてFIFAから認められていることには驚きましたが、実はモンゴル以下の14チームの中にはこういう管理された諸島というのが6つもあるのです。まあ、これらの諸島は人口も少ないし、ランキングが下位というのも当然と言えば当然でしょう。198位は石油の王国ブルネイで人口40万人。199位はパプアニューギニアです。1975年にオーストラリアから独立したこの多くの島々からなる新しい国も、まだまだサッカーどころではないのは想像できます。200位も米領諸島で、201位は3つあり、人口わずか8万人のアンドラ、英領諸島そしてアフリカの角といわれる危険地帯にあるエリトリア。最も危険なアフリカの角であるソマリアが204位でソマリアとエリトリアに挟まれたジブチが206位です。これらの国々はサッカーどころではないでしょう。もう一つの206位とその上の205位は英米領諸島です。208位は英領アンギラで、これもカリブ海に浮かぶ人口1.5万人の小島です。で、最後が人口80万人のブータンとなるわけです。これを見た感想言っていいですか?「ということは実質的には、モンゴルが世界最弱国ってこと?」が、正直な感想です。(続く)
2015.03.17
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言葉なんかわからなくても、P/L表の一番上に書いてあるのが売上で、一番下に書いてあるのが利益でしょう。マイナスとあれば、それは赤字のことです。ビジネスでは、形式もやっていることも概ねどの国も似たようなものです。銀行やエネルギーなどは直接間接(間接とは規制のこと)を問わず国家が干渉し、農牧業は国家が保護したくなる。人口が多い国はどうしても大手製造業を確保したい、流通は大体近代化という意味では遅れ気味で労働集約型が多い、食品は保守的でだが電気製品などはアジア勢を中心に国籍はあまり関係ない、などなど、どこも似たようなものです。ビジネスの世界では「違い」がどんどん狭くなってきており、更には市場までもが統一化の方向になっています。私自身はそういう分野にいるからこそ、音楽や文化は「違い」を大切にしてほしいと思います。別に昔からの民謡を守れというのではなく、「マライヤ」や「ホイットニー」だけでない、世界中に「歌姫」がいられるような状況が続いてほしいと思います。音楽は、もちろんアメリカの影響は大きいでしょうが、何か大きな枠で規制しているわけではないでしょうから、まだまだ国や地域の違いというのが多く、個性も保たれているのではないでしょうか?私は、音楽を評論できるような知識も経験も全くないですが、小国の市場が小さいからと言って、欧米のヒットソングで我慢しろというのはやっぱり寂しいです。ま、テレビや車は仕方ないですけど。アリウナの歌は多分数百曲ははあるでしょう。その中から選ぶというほどではないですが、私が聞いた感じで、日本人にも聞きやすそうなノリの曲をいくつか選んでみました。聞いたアルバムもまだ少ないのでセレクションとは言えませんけど。お時間のあるときにでもプロモーションビデオをご覧になってみてください。但し、1つ5-6分ですから、全部見るには30分はかかるでしょう。ネットが遅い場合は、ダウンロードにもっと時間がかかるかもしれませんので、余裕のあるときにでもどうぞ。2度聞けば、きっとお気に入りの曲が見つかると思います。(このブログを見ているモンゴル人の方は少数だと思いますが、懐かしい歌をどうぞ)ちなみに、私はいつもCDを聞いているだけですので、今回私も初めてプロモーションビデオを見ました。モンゴルも小さな市場ながら頑張ってるなー、と思いました。「Khukh Mongoliin Ur Sad」http://www.vidjp.co/video.php?v=CcVoFDsbYWkこの曲は私の一番のお気に入りで、モンゴル民族とシャーマニズムのことをテーマにしてるようです。ですので、プロモーションビデオも時代劇風です。「Budan zurx」http://www.vidjp.co/video.php?v=DI9GXJs3Z88この曲はロック調のノリのいい曲です。「Harusal Haramsal」http://www.56.com/u82/v_MTIyODQzNDM.html(中国でアップされたようで、映りが悪いです)この曲は、一転してスローなメロディで哀愁を感じる歌い方です。詩がわからなくても、何度も聞いてると、心に響きます。ただ、このラストシーンだけは不可解です。「Asuudal」http://tvpot.daum.net/v/mRS4J2Rjnfc$ (韓国でアップされたようです)これはアップテンポのノリのいい曲です。母と娘の会話が歌になっているようです。母親は「お勉強のできる男の子とお付き合いしなさい」というけど、当然娘は「ちょっとワル系」の男の子と付き合いたい年頃です。携帯電話のまま歌うのは、ちょっと面白いです。「durlal shig asna」http://www.vidjp.co/video.php?v=f22B5-0p2HMこの曲は70年代をモチーフにしたのか、映像は昔風にアレンジしてます。アリウナは多分20歳近い年下の女の子と同じミニスカで頑張ってます。「sanaanii chimeg」http://www.vidjp.co/video.php?v=BcJZa0LEzHQこれは曲よりもビデオで「モンゴルっぽさ、伝統」を見て頂けたらと思います。やはり音楽と文化のグローバルでの統一化は御免ですね。(完)
2015.03.15
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モンゴルから日本へ帰国した後の本ブログはモンゴルの情勢の分析などが中心で、モンゴルそのものを伝える機会が少なかったように思います。ですので、本ブログに載せなかった内容を時々アップしようと思います。ちょっと古い内容ですが、まだモンゴルのことをあまり知らなかった頃です。お楽しみいただければと思います。今回は2009年1月付け「アリウナとグローバル市場 」という題名の記事です。この時期は既にモンゴルにおりましたが、この記事は本ブログへのアップは控えておりました。モンゴルの音楽・文化をご覧ください。私が車に乗っているときに聴いている音楽は全部モンゴルの曲です。日本で聞いてた音楽は全部iPodに入れてあるのですが、9年落ちのプラドにはそれを聴ける装置はないです。ですので、こちらでCDを買って聞こうと思ったのが始まりです。もちろん、モンゴルの歌手も曲も何も知らないわけですから、何を買ったらいいのかわかりません。店員の女性に「モンゴルで一番の歌手は誰?」と聞くと「アリウナ!」と言います。じゃあそれを、と買ったのがこのアリウナという歌手を知ったきっかけです。聞いてみたら、最初からスムースに私の中に入ってきました。ここ10年くらいのユーミン(古い!のは承知ですが、私の世代は、ユーミン、サザンなのです)が出したアルバムは、なぜかいくら聞いても全く私の中には入ってくる気配もなかったです。それでも惰性で買ってしまってるのがこの世代なのかも知れません。ですが、アリウナのは心地よく入ってきました。もちろん、アリウナの歌は歌詞の意味も何もわかりませんが、なんだか魂で歌っているように感じました。「人口たった250万人の国でのエンターテインメントはかなり大変だ」と、以前「モンゴルの小室哲也」と言われるプロデューサーに聞いたことがあります。そりゃそうでしょう、いくら小林幸子が頑張っても、新潟県内(人口240万人)だけでは、生活できないでしょうね。でも、こういう小国にもこんなに素晴らしい歌手がいるということは、世界中どこへ行っても、私たちが見たことも聞いたこともないけど、素晴らしいエンターテイナーがいるんだな、という当たり前のことを感じさせてくれました。彼女の経歴を調べると、1967年生まれで15歳の中学生の頃にはこの国では有名になっていたようです。どこの国にも「歌姫」はいるものです。私には、「美空ひばり」と「元ちとせ」とを合わせたような歌唱力のように思えました。更にソ連の音楽大会に出たりして、高校はブルガリアの音楽学校へ行ったとあります。その後、グループでデビューし、ソロのアルバムを1996年に初めて出しました。その後は毎年のようにアルバムを出し続け、既にその数は20枚近いです。もちろん、今ではモンゴルを代表する歌手になっており、海外の公演もこなし、ユニセフの親善大使もやっています。きっとカザフスタンにもハンガリーにもペルーにも私たちが全く知らないけど、心打たれるような歌手はいるのでしょう。特に音楽や文化という点では、旧ソ連を中心とした東側諸国にもきっと素晴らしい歌手がいて、そのほとんどに日本人は触れることはないのだろうと感じました。それに比べると、ビジネスというのは多様性というか、国や地域での差は少ないように思います。もちろん、各国の田舎での小さなビジネスはそれぞれでしょう。ですが、段々大きくなるにつれ、全く外国と関係なくやれる比率が減ってきます。「いえ、私は新潟でラーメン屋やってるだけです。」といっても、小麦粉は輸入品だし、醤油の原料の大豆も輸入品です。更に大きくなっていくと、会計がどうの、法律がどうのと、これまた大きな枠の中での活動となってきます。これらの「大きな枠」はグローバルスタンダードという名の、アメリカ式スタイルに少しずつ近づいて行くようになっています。それがまた、「先進国」という名の称号にもなります。当然のことながら、各国のビジネススタイルの違いはどんどん薄れ、中進国以上の国であれば、業種別に大体何をやってるかは想像つきます。言葉なんかわからなくても、P/L表の一番上に書いてあるのが売上で、一番下に書いてあるのが利益でしょう。マイナスとあれば、それは赤字のことです。(続く)
2015.03.14
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ですが、アベグレン氏は違います。欧米人が見向きもしない貧しい時代に「日本人」に興味を持ったのです。この日本人というかなり変わった人たちが作っていく企業の仕組みや経営の本質を知ろうと研究したのです。彼はその時点で、日本がアメリカでもない、ヨーロッパでもないスタイルで将来成功するであろうことはかなり予測していました。それは、結果論では全くありません。ある資料によると、第二次大戦直後アメリカの主要経済人に聞いたアンケートでは「将来、アジアで最も経済的に発展し、リーダーとなる国はどこか?」との質問では、日本は全く期待されてなかったそうです。このアンケートでの第一位は、フィリピンだったそうです。理由は簡単です。アメリカ人の価値観では、アメリカ人に一番近い国しか成功できないと思っていたからです。評価軸は「英語が一番できる国」「キリスト教が一番普及している国」だけですから。そういう時代に、日本人及び日本企業について研究活動したことに、私は日本人として感謝したいです。現に、日本の研究者自身も、何が日本的で何が他と異なるのかなんて整理したことはないですから、1950年代に日本企業経営についての本もなかったのです。戦前の日本は、ある意味大変資本主義的で、資本家と労働者が明確に分かれ、貧富の差は大変なものだったようです。ですので、日本企業の特徴は、実は戦後のこの時期に発生したわけで、これらをきちんと客観的に整理した本には歴史的価値さえあると思っています。もう一つが、同じテーマで50年もの期間をまたいで2冊の本が書かれたという事実です。こんなことは世界的にも珍しいのではないかと思っています。小説や紀行ものではあるかもしれませんが、企業研究で50年の間隔というのはすごいです。まず第一に、最初の本で相当の評価を受ける必要があります。これだけでも、大変難しいことです。氏の最初の本は、終身雇用、年功序列、企業内組合を日本企業の3つの特徴を世界に広めた名著として有名です。私は、自分で会社経営をやっていた時に、多くの海外経営者や投資家と会いましたが、すぐに「アベグレン氏はなんて言ってる?」などと聞いてくるのにびっくりしました。正直、私のBCG時代も含めてすでに「過去の人」となっていると思っていたので、その海外での知名度に驚いた覚えがあります。そして第二に、50年後も出版社が依頼してくるような現役でなくてはなりません。アベグレン氏のもとには、亡くなる直前まで本を書いてほしいと多くの依頼があったそうです。私自身、アベグレン氏との最初の出会いは、もう20年前に遡ります。その後もいろいろな場面でアドバイスをもらっていました。最後は、同じ大学院で日々接することができたことが大変ありがたい思い出となっていることに感謝しています。アベグレン氏は、本当に日本人、日本という国が好きで、大変深く理解していました。大変大きな愛情を感じました。最終的には日本人に帰化したわけですが、その際のアメリカ当局からの質問というか尋問(?)は嫌になるほどだったと聞きました。なぜか?アメリカ人はアメリカという国が世界で一番の国であり、世界中のだれもがアメリカの市民権を得たいと願っていると思っています。そのアメリカ人を捨てて、日本人になるなんて。しかも、政治亡命でも宗教関係でもない。とすれば、「犯罪を犯して逃れるために違いない」との疑いで、税務当局からFBIまで1年以上もの身辺調査やインタビューを受けたそうです。本の内容をここで解説するつもりはありませんが、今モンゴルに来ていて、大変ズシンと来る言葉があるので、紹介したいと思います。時代は米ソ対立で、2大大国が覇を競い合っていた時代です。そんな中でのアベグレン氏の言葉です。以下、「日本の経営」より抜粋。「アジアやアフリカの人々にとって、このふたつの道はどちらも疑わしいものだと思えるはずである。「低開発」とされる世界の人たちが、大切にしている価値観と考え方を維持したいと考えていれば、どちらの道を歩んでも不愉快な結果になると思えるかもしれない。一方の道を選べば、商業主義、冷酷さ、混乱、競争の嵐を招く。他方の道を選べば、画一的で粗暴な秩序、灰色で過酷で気が休まらない秩序が生まれる。どちらの道を選んでも、一千年を超える歴史の中で育まれてきた宗教、家族制度、好み、習慣が、さらには服装や言葉すらが浸食され、破壊されかねない。これらの分野は「低開発」ではない。十分に発展してきているのだが、発展の方向が現在求められているものと違っている。中略この点で、日本は特に注目に値する。工業化について、欧米型でもソ連型でもない第三の道を歩んでいるのは日本だけだからだ。」以上、抜粋終わり。何度も言うように、日本がまだ貧しい途上国の時代、欧米人はアジアや日本への偏見を隠さなかった時代です。その時に、既にアベグレン氏は何が起こるのかを予言していたようにも読めます。そして何よりも、私が感銘したのは「これらの分野は低開発ではない。十分に発展してきているのだが、発展の方向が現在求められているものと違っている。」という言葉です。モンゴルという途上国に来て、私の身の回りにも毎日多くの問題が起きています。そこでつい、「あ、この国は遅れてるんだな」と思いがちです。でも、そうではないのです。今の全てのこの現状は、この国の人たちの歴史の結果であり、それは尊敬すべきものなのです。馬の扱いが、大切な発展の方向であれば、多分世界一でしょうし、日本はきっと下のほうです。歴史や文化の大切さと経済的価値観を一緒にしてはいけないと、いつも自己意識はしてきましたが、この本を読んで一層意を強くしました。昨年5月、アベグレン氏が亡くなられたベッドでの最後のメモ書きに、私の名前が書かれてあったと奥様からそのメモを見せていただいた時は、本当に何かを引き継がないといけないと思いました。最後の最後に私のことを考えてくださったことに感謝するとともに、誇りに思っています。それにしても、50年も前によくこんな本が書けたなと、最近読み返して、本当にそう思います。(完)
2015.03.13
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モンゴルから日本へ帰国した後の本ブログはモンゴルの情勢の分析などが中心で、モンゴルそのものを伝える機会が少なかったように思います。ですので、本ブログに載せなかった内容を時々アップしようと思います。ちょっと古い内容ですが、まだモンゴルのことをあまり知らなかった頃です。お楽しみいただければと思います。今回は2008年12月付け「モンゴルにて、アベグレン氏を想う」という題名の記事です。この時期は既にモンゴルにおりましたが、諸般の事情でこの記事は本ブログへのアップは控えておりました。現在、モンゴルで経営戦略を中心に教えていますが、段々周りの期待もそれだけでなく、日本企業についても教えてほしいと言わるようになってきました。ただ、この国での日本企業の存在感は非常に低いです。東南アジア諸国であれば、一般の人たちにも大変馴染みがあります。ベトナムでホンダといえば、日本人の代名詞ですし、インドネシアでは以前は日本人のことを「アジノモト」と呼んでいたそうです。タイのトヨタは堂々、タイ最大の企業です。中国でも、最近はソニー、資生堂、サントリーなどどんどん有名になっています。消費財企業向けだけでなく、プラントや建設、それらを支えている商社や銀行の存在はかなり大きなものがあります。ですので、欧米企業ではなく、アジア企業として成功した日本企業に関心を持つ人が多いのは当然のことでしょう。ですが、ここモンゴルはそういう東アジアや東南アジア諸国に見られる存在感はまるでありません。まず人口が新潟県程度ということもあり、モノ売り企業にとっては全く魅力ないのでしょう。当然といえば当然でしょう。GDPベースで言えば、多分新潟県の10分の1以下でしょうから。街で見かける消費財は、圧倒的に韓国、中国製が多いです。食品などは社会主義時代からの習慣なのでしょう、ロシアや東欧製のものが多いようです。ただでさえ、国際センスに乏しいモンゴル人にとっては、身近に感じる製品は少ないので、日本がアジアの大国で豊かなのは無論よく知っていますが、どうも「日本企業」という意味での存在感は少なく、興味もあまり感じられません。先日も、大学院生向けの授業で少しだけ「日本企業経営」という授業をやりましたが、「もともと関心があったことを教えてもらえる」という感じは全然しませんでした。そもそも日本の企業名をあまり知らないのです。トヨタはランドクルーザーで有名ですが、そのほとんどはアメリカや日本からの中古車ですから、トヨタが自ら活動しているわけではありません。銀行はもちろんゼロですし、商社も大手がせいぜい1人送っているという程度です。三菱商事は日本人を1人も送っていないと聞きました。(今はどうかわかりません。)(著者注:その後駐在員事務所を作りました)ですが、さすがに大学の先生たちは関心があるそうです。一応、経営学科にいるわけですから、当然といえば当然でしょう。そういう先生からも、日本企業について少し教えてほしいと依頼され、少しずつ整理し始めています。その中で、一番参考にしているのが、昨年亡くなられたジェームス・C・アベグレン氏の2冊の本です。アベグレン氏は、第二次大戦中は日本軍とも戦ったそうで、そのときの怪我で1級障害者認定を受けるほどの後遺症が残っていました。が、大変日本を愛し、日本企業についての研究者としては世界で最も有名な方です。BCG(ボストンコンサルティンググループ)の創設メンバーの一人でもあり、東京にアメリカ以外で初の事務所を開いたのもアベグレン氏です。ロンドンでもパリでもない、東京が海外事務所第一号でした。1966年です。マッキンゼーは、まだアジアの端っこの途上国にすぎない日本への進出は拒否したそうです。確かに今から40年以上も前の日本は、普通に考えればトップコンサルティング企業が上陸するに値しない国であったのでしょう。アベグレン氏の2冊の本というのは「日本の経営」と「新・日本の経営」です。前者が1958年、後者が2006年に発行されています。この数字を見て驚くことが2つあります。まずは、最初の本が発行されたのが、1960年以前、今から50年以上も前ということです。「ジャパンアズ NO1」に代表されるように、日本企業やそのマネジメントスタイルについて論じた外国人による本は数多あります。欧米のビジネススクールの著名な先生は、1度や2度は少なくとも寄稿くらいはしたことがあるのではないでしょうか?ですが、それらの理由はたった一つです。それは日本が経済大国になったからです。世界第二のGDPを有するような国になり、世界中に日本企業が進出し、成功を収めたからです。日本人に興味があったわけでも、日本人の本質を論じてその向こうに見える企業活動を見たかったわけでもありません。日本がアジアの途上国であった頃には、見向きもしなかった人たちが1980年代以降の日本の成功に興味を持って書いたにすぎません。そういう人達の興味は、渡り鳥のように、今や中国そしてインド、更には他の新興国へ向かっていることでしょう。ですが、アベグレン氏は違います。(続く)
2015.03.11
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[設問] 対外支払い能力←これもモンゴルとしては聞かれたくない設問です。 下記設問への選択肢 です。 1.極めて良好、不安はない 2.良好、ほぼ不安はない 3.ほどほどである 4.不安がある 5.極めて不調で不安が多い評価のポイント a.債務残高の規模、債務構造に不安はないか ←不安ありますよ。チンギスボンドもサムライ債も返済できる見込みは、今のところ見えていません。これは「5.極めて不調で不安が多い」ですね。 b.外貨準備高は対外債務の水準に対して十分か←これも全くダメ。債務どころか、通常の輸入への影響も懸念されています。 残念ながら「5.極めて不調で不安が多い」 c.国際金融市場の当該国に対する態度、世銀、IMFとの関係は友好的か←友好的かどうかはわかりませんが、「厳しい態度」とか「呆れている」などの噂は耳にします。 これは「4.不安がある 」でしょう。 d.対外債務の管理能力は高いか←これもゼロですね。「この借金は、前の政党の時のものだ」なんて言ってるようじゃあ、ゼロと言われても仕方ないでしょう。 これも「5.極めて不調で不安が多い」です。 e.外貨獲得、輸入代替を可能にする資源を保有しているか、開発能力はあるか←モンゴルの場合は、輸入はエネルギー、機械、自動車、食品などですが、自国で代替できるかと言われると・・・ガソリンの自国生産はまだまだ先でしょうし、自動車や一般機械は今後も輸入でしょう。食品は、肉(鳥、豚以外)、小麦、じゃがいもくらいでしょうか、あとはほとんど中国です。これは 「4.不安がある」です。 f.輸出商品の多様化、成長性はあるか ←むしろ多様化が狭まっています。以前よりも鉱山資源比率が高まり、以前よりも輸出先の中国比率が高まっています。私がいた時から何度もメディア等でも発信しましたが、「そんな先のことより、目の前のお金」とばかりに、未来を考えない政治家が多すぎます。「5.極めて不調で不安が多い」です。 g.エネルギー、食糧の外国依存度は高いか、輸入の圧縮可能性はあるか←原油は生産しているけど、それはそのまま中国へ持っていくだけ。ガソリンはほぼ全部ロシア依存。食料もほとんど中国またはロシア、東欧からの輸入。自給率の低い日本から見ても異常に低く見えてしまいます。これは「4.不安がある 」です。 h.世界経済に対する競争力はあるか(交易条件など)←これはこれからでしょう。日本とのEPAがきっかけになって、少なくともルールは競争力あるものにしてほしいです。これも「4.不安がある 」です。私の心の中では「極めて不安がある」ですが、まだお金はちゃんと払っていますから、ここは「4」としましょう。まだサンプルがあります。もういいかなと思いましたが、またしてもモンゴルにフィットする設問です。【リスクカテゴリー3】戦争・テロ・その他社会的リスク [設問] 戦争、内乱、暴動、革命、テロ・疾病が起きる危険性下記設問への選択肢 です。 1.全くない 2.全くないとはいえないが、まあないだろう 3.かすかな兆候はあるが、まあないだろう 4.危険な兆候がある 5.その危険は大いにある(既に起きている)評価のポイント a.領土紛争、経済紛争が先鋭化する兆候はないか←兆候は今のところありませんが、なんせお隣の国が「あそこは元々ウチの領土だ」なんて公言しているほどですから、潜在的リスクは大ですね。なので「 3.かすかな兆候はあるが、まあないだろう」です。 b.大国の干渉によって社会が不安定になる兆候はないか←これも兆候はまだないものの、リスクは大です。以前は首都や鉱山現場に多かった隣国民が最近は田舎の遊牧民の地域とかにも多くいるとか。本当に乗っ取られないか心配です。こちらは「4.危険な兆候がある 」でしょう。 c.近隣国の政情不安が波及する兆候はないか←中露という意味では、短期的には大丈夫でしょう。ただ、共産党やプーチンがいつまで続くかはわかりませんけど。「 3.かすかな兆候はあるが、まあないだろう」です。 d.ゲリラ活動やテロなど反体制勢力による社会不安はないか←これは感じませんね。あるとしたら、外国人の排斥でしょうか?特にお隣さんの。これは「2.全くないとはいえないが、まあないだろう 」でしょう。 e.人種、民族、宗教、イデオロギーなどの違いによる社会的な対立はないか←これも感じませんが、やはり嫌中の問題がいつ爆発するかは不安要素です。 これも「2.全くないとはいえないが、まあないだろう 」です。 f.社会各層や地域に所得の格差はないか←これは無茶苦茶あります。まさに「資源の呪い」通りの格差があります。 これは「5.その危険は大いにある(既に起きている)」です。 g.雇用不安や税負担の不公平などによる国民の不平不満はないか←当然あります。最近の不景気で、安定した大企業と見られる会社もリストラやってますから、雇用の問題は大きいです。これは「4.危険な兆候がある」ですね。 h.腐敗、汚職は蔓延していないか←これはありありです。公務員の中では、もう日常的な行為になっている場合も多いと聞きます。幼稚園だって小学校だって、お金くれる親じゃないと子供を相手にしないとか・・・これは「5.その危険は大いにある(既に起きている)」です。 i.疫病の蔓延に伴うリスクはないか←これはあまりないです。そもそも寒冷乾燥地帯なので、そういうリスクは小さいでしょう。これは「2.全くないとはいえないが、まあないだろう 」ですね。この項目の総合点はやっぱり「4」ですね。こう見てくると、確かにモンゴルのカントリーリスクは大きく見えます。そしてモンゴルの抱えている多くの問題が、まさにカントリーリスクの設問点と一致しているということです。モンゴルの政治家は「モンゴルはいい国だから、どんどん投資して」ばっかり言ってないで、こうした項目をきちんと吟味して、具体的な改善をしていかないと、なかなか思うような投資は入ってこないということをわかってほしいものです。(完)
2015.03.09
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まずは「【リスクカテゴリー1】政治の安定度、政権交代に伴うリスク」です。これもモンゴルにはドンピシャの質問ですね。以下←のあとは私のコメントです。[設問] 政権(現体制)の安定度下記設問への選択肢 です。 1.極めて安定している 2.安定している 3.ほどほどである 4.安定に欠ける面がある 5.極めて不安定である評価のポイント a.最高権力者の支持母体、行政府などに対しリーダーシップがとれているか ←いやー、これが問題なんですね。いつも基盤は不安定。最高権力者が首相なのか大統領なのか、はたまた議長なのかというのもわかりにくい状態です。評価は「4.安定に欠ける面がある 」とします。 b.支持母体、勢力が国民に支持されているか ←そりゃあ、前回選挙ではそうでしたけど、今は民主党は超不人気ですからね。「今選挙したら、大敗するだろう」と言われています。これは「5.極めて不安定である」です。 c.政権内(体制内)での権力闘争はないか ←うーん、モンゴルのことを知ってて質問作っているのかと思うほどです。大統領が何度も「今はモンゴルの中で、政治家が権力闘争している場合ではない」と強く訴えているほどですから、実態はその通りってことですね。これは「4.安定に欠ける面がある 」です。 d.強力な野党の圧力がないか←困った質問が続きます。サイハンビレグの内閣は「オール与党」になってしまいましたので、そもそも野党が不在なのです。 なので「5.極めて不安定である」 e.政権を脅かすような大国の介入がないか←これもモンゴル向け質問ですね。あるあるあるーって感じです。中露という世界の二大わがまま大国に挟まれて、裏に表に介入だらけです。「4.安定に欠ける面がある」です。 f.宗教団体、労組など特定団体の圧力はないか←これは特に思いつきませんね。チベット仏教の偉いお坊さんはいますが、特に政治に迷惑をかけているとは聞きません。よくわかりませんが「3.ほどほどである」でいいかな?上記を見ると。なんとaからeまで全部当てはまるじゃないですか!トータルでの結論は、4か5、まあ「4.5」ってとこでしょうか?次は「【リスクカテゴリー2】経済の安定度、成長の可能性」です。成長の可能性なら期待できそうです。 [設問] 産業の成熟度下記設問への選択肢 です。 1.高度に成熟している 2.比較的成熟している 3.ほどほどである 4.やや未成熟 5.全く未成熟評価のポイント a.技術水準はどうか、工業技術の集約はなされているか←技術云々の前に、ほとんど製造業らしい製造業はありません。なので、水準も低いし、技術集約もなされていないと言えるでしょう。「全く未成熟」です。 b.産業構造が高度化しているか←高度化の意味がどこまで言うのかはわかりませんが、最大の人口は遊牧民で最大の収入が中国(ほぼ一国)への鉱山資源の輸出であることを見ると、とても高度化とは言えないでしょう。 これも「全く未成熟 」 c.鉱工業、農業の生産性はどうか ←鉱業が多少の経験がある程度で、工業や農業は生産性云々というレベルではないでしょうね。もちろん、遊牧を含めた畜産業はそれなりの経験はあります。「やや未成熟 」 d.消費需要の多様化は進んでいるか←これは何を聞いているのでしょうかね?多様化?もちろん、ここ10年を見れば随分と多様化は進んだと思います。物不足ってこともないですし。ただ、世界的な消費財企業で直接進出しているケースはほぼゼロですね。日本で言えばトヨタ、花王、ユニクロ、ヨーロッパならP&G、ユニレバー、フォルクスワーゲン、アメリカならマクドナルド、アップル、ギャップあたりでしょうか。ただ代理店経由で進出している場合もありますし、コカコーラのように合弁工場もあります。ルイビトンも直営店がありますから、徐々に進んでいると言えます。これは「3.ほどほどである 」です。上記の4項目を考えると、やはり「4」というところでしょうか。次の設問は、安定性に関するものです。[設問] 対外支払い能力←これもモンゴルとしては聞かれたくない設問です。 (続く)
2015.03.08
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まずはカントリーリスクの定義です。「格付投資情報センターは、カントリーリスクを「海外投融資や貿易を行う際、個別事業・取引の相手方がもつリスクとは別に、相手国・地域の政治・社会・経済等の環境変化に起因して、当初見込んでいた収益を損なう、又は予期せず損失が発生する危険」と定義し、カントリーリスクが発生する具体的な形態として以下のような事象を想定しています。」とあります。もっと具体的に見てみましょう。(以下、私が勝手に評価します。大いに当てはまるが「5」で全く当てはまらないが「1」とします) ・国際収支の悪化等から外貨不足に陥り、個別事業・取引に関わる元本・配当・利息や代金の国外送金が制限されるか、あるいは不可能となる。 モンゴルの場合は、まだ国外送金の制限はありませんが、外貨不足に陥りというのは当たっています。また、政府による国外送金の制限はないものの、時々銀行が外貨送金の上限を定めることがあると聞きます。(単に、外貨がないから、と言われています)この項目は「4」ですね。 ・急激なインフレーションや為替相場の変動などで、個別事業・取引に関わる元本・配当・利息や代金の受取金額が大幅に目減りする。 いやー、インフレ率が高く、為替も対ドルではずーっと下落続きです。が、幸いにも対円では円安もあって、ドルほどの下落はありません。ので、この項目も「4」ですね。 ・革命などによる政権交代で、新政権が債務の継承を拒否する。個別事業・取引の相手先の資産に対し、国有化や、国家権力による収容・没収等の危険性が増大する。 うーむ、痛いところをついてきますね。今までは新政権が「以前作った法律を守らない」「以前契約した内容を守らない」というのは確かにありました。アルタンホヤグはその典型でしょう。国家権力による没収も、スルガのジャパンタウンなど「危険性」という意味では確かにあります。が、ギリギリまだ破壊的な状態ではありません。ということで、これも「4」かな? ・内乱、暴動、外国の侵略、戦争等により、現地における個別事業・取引の遂行に支障を来たす。 これはないです。ですから、「1」と言いたいところですが、リスクという意味では常にお隣の大国が虎視眈々とねらっているので、これは「2」としましょう。・国際関係、国際情勢の変化により、個別事業・取引の円滑な推進・遂行が困難になる。これも現状は問題ありません。が、お隣の大国の気分次第で輸送中の荷物が停滞するとかありますから、影響はあります。もし、お隣と仲が悪くなれば、個別取引の円滑な遂行は難しくなるでしょうね。ということで「3」とします。これらの項目を一つ一つ調査した上で、格付投資情報センターが判断するのでしょう。ではどうやって調査するのでしょうか?それは下記の通りです。「カントリーリスク評価の専門家(銀行、商社、事業会社、研究機関)に毎回質問状をお送りします。質問状では、調査対象国・地域の政治リスク(政権の安定度など3項目)、経済リスク(産業の成熟度、財政金融政策、対外支払い能力など8項目)、社会リスク(戦争・暴動・革命・テロなどが発生するリスク1項目)と、全体の総合評価の、合計12の設問に回答していただきます。」とあります。なるほど、実際にビジネスの現場に立ち向かっている民間会社への調査を基にしているのですね。そうなると、厳しい回答が来そうだなあ、モンゴルは。某大手商社の所長さんが厳しい回答を書くのが目に浮かぶようです。具体的にどんな質問があるのでしょうか?いくつかサンプルを見てみましょう。まずは「【リスクカテゴリー1】政治の安定度、政権交代に伴うリスク」です。これもモンゴルにはドンピシャの質問ですね。以下←のあとは私のコメントです。。 [設問] 政権(現体制)の安定度下記設問への選択肢 です。 1.極めて安定している 2.安定している 3.ほどほどである 4.安定に欠ける面がある 5.極めて不安定である評価のポイント(続く)
2015.03.07
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日本の格付投資情報センター(R&I)がカントリーリスクに関する調査(1月実施)をまとめ、発表しました。記事そのものはモンゴルの悪化を見出しに出しているわけではなく、ロシアの悪化を報じていました。ですが、その記事を読んでびっくり!記事はこんな感じで書かれています。「総合評価(10点満点)はロシアが5.1で、前回調査(2014年7月)から0.6ポイント下がった。下げ幅は調査対象の100カ国・地域中でモンゴルと並び最大。主な輸出品の原油の価格下落で通貨ルーブルが急落した。ウクライナ問題で欧米主導の経済制裁を受け、財政などの評価が低下したことも影響した。」と、ロシアを報じる中、モンゴルと並び下げ幅が100か国中最悪だと書かれたわけです。ちなみに、下落幅がロシア並ですが、評価ポイントそのものは残念ながらロシアよりも悪いのです。2015年の正式なデータは、お金を出さないと見られないようですが、過去のデータから類推はできます。この調査は年に2回やるようで、2007年のデータを見ることができました。この頃はまだ鉱山バブル景気はなかった頃です。それによると、2007年1月モンゴル4.2 73位 ロシア6.1 50位2007年7月モンゴル4.2 73位 ロシア6.6 44位とあります。ロシアとは2点くらいの差がついています。2012年を見てみましょう。2011年の世界最高経済成長率を達成した翌年ですから、かなり改善したのかなと期待したいですね。2012年1月モンゴル4.1 75位 ロシア6.5 40位2012年7月モンゴル4.3 67位 ロシア6.2 44位となっており、ほとんど変化はありません。この点数は、カザフスタン(5.2)よりはかなり低く、アゼルバイジャン、トルクメニスタン、ウズベキスタンなんかと同レベルです。他の大陸で言えば、アフリカのガーナ、ザンビアや中東のヨルダン、エジプト当たりと同レベルです。うーん、確かに日本企業が喜んで進出しそうな地域ではなさそうです。ちなみに、日系企業が好きな東南アジアを見ると、ベトナム5.6(59位)、インドネシア6.7(37位)と高く、中国も7.0(34位)です。今回の報道では、ロシア同様に前回からマイナス0.6ポイント下落したとあります。今回の数字が2015年1月調査なので、前回というのは2014年7月調査になります。ある記事では、2014年7月はモンゴルは改善したというのがありました。2014年7月モンゴル前回より改善 ロシア5.72015年1月モンゴル前回比マイナス0.6 ロシア5.1ということになります。2014年を仮に2012年7月より0.2ポイント改善したと考えると、4.5となりますが、2015年1月はそこからマイナス0.6ポイントなので、評価点3.9となり4.0を割ってしまいます。4.0を切る国ってどんな国なのでしょうか?2012年のデータを見ると、レバノン3.8(86位)、パキスタン3.7(87位)などが並びます。この位になると、最下位100位が見えてきてしまうほどです。100位は北朝鮮で2.0、99位はジンバブエで2.2となり、とても投資ができる環境ではありません。私たち、モンゴルに馴染みがある日本人にとっては「もっと日本企業にやって来てほしいな」と願っていますが、こうした客観的なデータを見せつけられると「モンゴルは良いとこなので、是非いらっしゃい!」と気楽に言うことは難しいです。日本企業が進出する優先順位は多くの場合、A.市場の規模・魅力度(人口が大きいとか、所得が高いとか)やB.市場の競合環境・製品サービスの優位性(既に欧米や現地企業など強力な競合がいるかどうか)とC.カントリーリスクとなります。モンゴルの場合、Aには物足りなくともBでは十分チャンスある場合があると思います。ですが、最後のCで低評価となると、残念ながら他国よりも優先順位は下がってしまいます。では、そもそもカントリーリスクとは具体的に何を言うのか?どうやってデータ化しているのか?を調べてみましょう。そしてそれに対して、本当にモンゴルは低評価なのかを考察します。基本的にはこの格付投資情報センターの定義に基づいて考えてみます。まずはカントリーリスクの定義です。(続く)
2015.03.06
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現在建設中のウランバートル新空港に成田国際空港会社が出資する検討をしているとの報道がありました。出資額は3億円とかなりの規模です。当然、出資だけではなく運営面でも関与を強めることになるでしょうから、日本人からすれば歓迎すべきことです。以前からモンゴルの空港運営には疑問を持っていました。まあハード自体が社会主義時代のものでしたから、必ずしも運営側だけの責任ではないとは思いますが、新空港では「真の国際空港」に脱皮してくれるんじゃないかと思います。モンゴル国内では「空港運営は外国人に任すべきではない」というような声があったやに聞いていますが、そうした声のほとんどは「何かで関与して、おいしい汁を吸いたい」とか「コネで就職させたい」などとの、経営とは別の観点で期待されている節もありました。ですが、新空港になれば当然乗り入れ航空会社も増えるでしょうし、規制緩和も進むでしょう。新空港が真の北東アジアと中央アジアを結ぶハブになろうとするのであれば、もう身内の論理だけでは経営的に成り立たないのは明白です。中途半端に、身内の論理だけで経営してたら、投資額が大きいだけに運営会社が赤字になることも十分に考えられます。保護された自国民向けの空港から開かれたグローバルな空港に変わって行くことが新空港の役目と考えれば、外資参入はモンゴルにとっても歓迎すべきことでしょう。外資OKといっても、さすがに中国系やロシア系では、まさに「陸も空も」首根っこを押さえられることになりかねますので、成田というのは順当なところです。他にあるとすれば、韓国かシンガポールくらいでしょうか?ただ、空港自体が日本のお金で作っているわけですから、成田が立候補しているのに他国へ行くことはまずないでしょう。空港運営は空港内のことだとは思いますが、建物内に限らずそこで見える不備な点なども大いに改善してほしいと思います。最低限お願いしたいのは、新空港から市内へのリムジンバスの設置です。現在は、公共交通機関がなく、初めて訪れる人には非常に不親切な玄関口です。数年前までは、まともなタクシーすらなく、ぼったくり専門の白タクがゲートでたむろしていました。ま、今もたむろしていますが、一応メーター付きのタクシーが並ぶようになりました。もっともこのメーターが怪しく、異常に速いスピードで値段が上がっていくので、どこまでまともかはわかりませんけど。以前、「今空港に並んでいる会社ではない会社」のメーター付きタクシーに一度だけ乗ったことがありますが、あまりに早くメーターが上がってぼられたことがあります。メーターなしなら「そんなに高いわけないだろう!」と交渉もできますが、メーターで表示されているので、仕方なく払った記憶があります。今度は市内まで50kmもありますから、それでぼったくりタクシーが横行しては、新空港の評判は一気に下がるでしょうね。まずは、公共交通機関の整備です。空港内のお店も様変わりすることを期待しています。一応、一国の首都なんですけどね・・・お店はしょぼいのなんのって。日本の札幌や福岡は言うに及ばず、地方の例えば徳島空港に比べてもかなり貧弱ですから、そこも期待したいです。チェックインカウンターも当然よりスムースになるでしょうし、荷物が出てくるのももっと速くなるでしょう。ですが、一番成田空港参加で期待したいのは人材育成です。コネ採用ばかりで、ホスピタリティ・ゼロの職員教育には是非とも力を入れてほしいです。現在、成田空港にはモンゴル人も(MIAT勤務ではなく、空港会社勤務として)スタッフで働いており、日本式のホスピタリティを身に着けています。こういう方を新空港に送り込めば、相当な改善が見込まれるのではないかと思います。心配事は・・・成田空港会社が投資に見合ったリターンを得られるかどうかですが、まあ、国策会社ですから多少の赤字には目をつぶっていただきましょう。正式な発表は4月になるそうです。成田参画、期待しています。
2015.03.05
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モンゴルから日本へ帰国した後の本ブログはモンゴルの情勢の分析などが中心で、モンゴルそのものを伝える機会が少なかったように思います。ですので、本ブログに載せなかった内容を時々アップしようと思います。ちょっと古い内容ですが、まだモンゴルのことをあまり知らなかった頃です。お楽しみいただければと思います。今回は2008年11月付け「モンゴルの伝統的バーベキュー??」という題名の記事です。この時期は既にモンゴルにおりましたが、諸般の事情でこの記事は本ブログへのアップは控えておりました。ちょっと生々しいところもありますが、モンゴルの伝統文化をご覧ください。ほぼきれいに毛も焼きつくしました。これをどうやって食べるのかなと思ったら、今度はお湯の中に入れます。サマーハウス内のストーブにお湯を沸かしていたので、そこに丸ごと入れました。針金で首の部分をしっかり縛っていたのは、このためだったのでしょう。お湯の中に入れて、時々ひっくり返したりしました。ストーブはこんな感じで、薪を入れながら皆で焚火代わりに暖まりました。結構年季の入ったストーブみたいです。この大きな丸太のような木も、時間とともにどんどん小さくなっていきました。かなりの時間、お湯の中で茹でました。彼らの話によると、大昔は、焼いただけで食べたりしていたそうですが、現代人には菌などの問題もあり茹でるのが一般的だそうです。特に今回は、外国人の私もいたのでかなり念入りに茹でました。1時間は優に茹でていました。その間、太古の昔から続くモンゴルの屋外での調理などを聞きました。冬の方が却って水分に困らずに便利だったそうです。鍋に雪をドンと入れて、それを沸かします。そこにお茶を発酵させ乾燥させた塊(ツアェ)を一つまみ入れて煮出したそうです。そうすると簡単にお茶が飲めるわけです。これはチンギスハーンの時代でも飲んでいた習慣だそうです。なるほど、雪をマイナスと捉えず、乾燥したモンゴルの大地では便利な水源と考えていたのでしょう。またモンゴルでは、今でこそ1年中肉を食べますが、昔といっても多分つい最近の50-60年ほど前までは、肉は冬の前後にかけての半年だけしか食べなかったのだそうです。それは保存の問題で、夏場はすぐに傷んでしまうからだそうです。なので、半年は、ミルクやチーズなどの乳製品のみで耐え、冬になると肉を食べていたのだそうです。確かにマイナス20-30度であれば、簡単に冷凍保存できますから。と考えると、日本人が考えるような「寒くて辛い冬」というイメージではなく「肉を毎日食べられる嬉しい冬」と思っていたのかも知れません。そんなこんなに思いを馳せているうちに、時間もたってきました。肉は茹であがり、フライパンに戻してさばき始めました。ナイフを入れ、いよいよ解体作業です。解体が終わりました。野菜や肉などを取り出した後の、解体後の姿です。解体した肉の一部を、更にカットしていきます。BさんとSさんで、ナイフでカットしていきました。そのカットされた肉が私に手渡されました。こんな感じです。カット部分を見ると、肉と脂肪部分が層になっています。大寒の地ですから、小動物にとっても当然脂肪は大切な保護組織なのです。食べるのは、骨の周りの肉、最初に体内から切り取っていた肉片、そして動物の皮下部分です。味は?難しいですね。もちろん、食べたことない味です。野性味はもちろんありましたが、それほど臭いとは感じませんでした。骨についている肉た、最初に取ってあった肉片は結構おいしかったです。皮下部分は、美味しいのですが、やはりいくつも食べると、脂肪の部分がちょっと辛くなり、量は食べられませんでした。ですが、これは舌で食べるというよりは、全身で感じて食べるという気分でした。とにかく、感動しながら食べ続けました。もちろん、BさんもSさんも美味しそうに食べています。美味しそうに食べる2人です。食べ終わった骨や、身の端っこなどをポーンと投げると、犬が嬉しそうに飛んで行って食べます。そして、おとなしくまた次を待っていました。私も、マイナス10度を下回る寒気の中、ビール飲んで、野生の肉を食べ、犬にちょっとあげたりしながら、束の間のモンゴリアンになった気分で、本当に「特別な気分」になりました。この寒い中、野生動物の確保から、バーベキューの下準備、用具の調達など、すべてやって頂いた、Bさん、Sさん、そしてかわいい妹のOさんに感謝です。今度はここへ夏に来たいものだと思いました。(モンゴルの伝統的バーベキュー、完)
2015.03.02
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モンゴルから日本へ帰国した後の本ブログはモンゴルの情勢の分析などが中心で、モンゴルそのものを伝える機会が少なかったように思います。ですので、本ブログに載せなかった内容を時々アップしようと思います。ちょっと古い内容ですが、まだモンゴルのことをあまり知らなかった頃です。お楽しみいただければと思います。 今回は2008年11月付け「モンゴルの伝統的バーベキュー??(4)」という題名の記事です。この時期は既にモンゴルにおりましたが、諸般の事情でこの記事は本ブログへのアップは控えておりました。ちょっと生々しいところもありますが、モンゴルの伝統文化をご覧ください。何やら、おいしそうな匂いがしたのでしょうか。近所の犬が集まってきました。一瞬ぎょっとしましたが、皆飼い犬なのでおとなしいです。Bさんらも全然気にしてません。 集まってきた犬たちです。全く吠えることもなく、おとなしいものです。 表面を焼き終え、毛を全部そぎ落とすと、今度は体全体を丁寧に水で洗いました。 持ってきたペットボトルできれいに洗ってます。 犬も、近づいてきてじっと見ていました。 犬は、実におとなしく、人間の子供が覗き見るように見ていました。 どうもまだまだ時間がかかるようです。その間、先に作った牛肉の串焼きバーベキューを食べました。 とても美味しかったです。さすがは炭火焼きです。かなりのボリュームがありましたが、氷点下の屋外で食べるバーベキューはとてもおいしく、冷えたビールとも良く合いました。 ですが、どうもまだまだこの野生動物のバーベキューの完成には時間がかかりそうです。みんなまだまだのんびりムードです。
2015.03.01
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