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今日も世界は退屈を嫌っている。シーツーは漆黒のドレスに身を纏いながら、ナイトオブゼロのスザクと主がくるまで、チェスをしていた。「聞いたか、スザク。ついに超合衆国が黒の騎士団を切り捨てたそうだぞ」シーツーが持つのは黒のキングだ。「シーツー、君面白がってるだろ、全く予想外の事が多すぎる」スザクはそういいながら、白の王の駒をチェス盤の上に置いた。「ルル―シュは、ルル―シュで黒の騎士団を中華連邦やシュナイゼルの力なしで一対一で戦うというし」「瞬殺だったな」「ルル―シュがゼロだったんだから、当然だろ。実力もわきまえないで、戦場にでるなんてありえないよ」「ルル―シュを殺すのはお前だけ、か」にやり、とシーツーが笑った。「悪趣味だね、君は」「それは誉め言葉として受け取っておこう」
2009.06.29
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「スザク、すきだよ」その言葉はのろいの言葉だよ。なぜ、平気で笑顔でいえるの。その言葉を聞いてしまったら、僕は戻れなくなる。僕の心が、全てが君を求めてしまう。さらさらの金色の髪に触れたい、長い指でいつまでも僕の髪をなでて。「大好き・・・・」透き通るような青い眼差しがすきだった。明るい優しい声で他の女の名前をよんでるのに。「私を愛して・・・・」止めてくれ。うるさい、うるさい。心臓の音がうるさい。顔が赤くなるな。逞しい腕が好きで、優しくて。いやだ、いやだ。「愛してるよ、スザクは?」やめるんだ、魔法にかかるな。僕は、そんなんじゃない。でも、口が勝手に動く。こんなの、女の子みたいじゃないか。
2009.06.29
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―ナナリ―は俺がいなくても生きていけるだろう?そんな残酷な言葉を私はお兄様に言わせてしまった。八年ぶりに見た兄はぞっ、とするほど美しかった。ペンドラゴンでの大虐殺。狂気に満ちた美しい皇帝の犯した罪の一つ。しかし、時間が立ち、首都も復興されるとその事実に疑問を抱く者や憎しみを抱きながらも、あの時点でのフレイヤ発射に微妙なずれがあることに気付く者もいた。何より、催眠術なのでナナリ―がそんな恐ろしい真似ができるものだろうか。悪逆皇帝といえど、そんなバカな事をするのはありえない事だ。ルル―シュ皇帝が優秀である事は誰もが知っていた。ゼロもナナリ―代表も彼をかばう様子はなく、ブラックリべりオンやペンドラゴンでの虐殺は彼の行いだという。ならば、催眠術で操られた人間が国のトップなどありえない。「日増しに増えていくね、ナナリ―への抗議活動は・・・」「ええ、耳が痛くなるほど」「前がカリスマ性があり優秀だと、後の人間は大変だね」「・・・ルル―シュは反逆者です」「しかし、彼が人を魅了する力を持っていたのは事実だ」
2009.06.28
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「これだから、発情期のオスは困る・・・。大体、美少女の私がいるというのに、男に欲情するとは変態だな」「不老不死の魔女がよく言う、僕はルルーシュがルル―シュだから好きなだけだ。大体、ルル―シュはすごい美人だから欲しくなるのは当然だろ」「殿下、彼らの会話を無視していいんですか」「・・・ロイドか、もう慣れた」「大変ですね、おもてになると」「仕事しろ、アスプルンド伯爵」
2009.06.28
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「どういうことなんです、天子様」ゼロレクイエムから5年後、超合集国は合衆国中華のものとなった。「これは現在の最高評議会議長との正式な決定です、扇首相。黒の騎士団から初期黒の騎士団団員メンバーをはずします。ここ最近の彼らの増長振りを放っておくわけにはいきません」「そんな勝手な・・・、超合集国は俺たちが作ったものであなたたちだけのものでは・・・」「規則や軍人である意識がないものに超合集国の軍隊である必要はありません、これは決まった事なのです」「日本解放戦線や行政特区日本での虐殺、これは確かにゼロの罪かもしれません。しかし、その罪によって一番特をし、今のような立場を得たのはどこの誰でしょうか?」扇はその言葉にびくり、と肩を震えさせた。「まさか、貴方までギアスを・・・」それを聞くと、天子が笑みを浮かべた。「おかしな事を、ギアスのようなモノが存在しないと貴方がこの前言ったのですよ」「あれは言葉のあやで・・」「とにかく、これは決まった事なのです」
2009.06.27
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私はお兄様の作った怖いもののない世界に満足していました。鼻を押さえたくなる死臭も、段差のある道も兄さえいれば、何でもないことに帰る事ができた。そのことに慣れすぎた。兄と自分だけの世界は変わることはないと信じ、世界は美しいと信じていた。ゼロや黒の騎士団。アシュフォード学園の優しい日々。世界がどう変わっていこうと私はただ兄の帰りを待っているだけでよかった。ユフィ姉さまやクロヴィスお兄様が死んで、ブラックリべリオンが起きた。次に意識を取り戻したときには、懐かしい宮殿の中だった。―お前が目が見える頃には、優しい世界になっているよ。―本当に?あの優しい日々が戻ってくる事などもうないのだ。「ナナリ―代表、お時間です」「はい、今行きます」私はもう誰かと同じ目線ではいられない。それこそが私が選んだ世界だったから。幼馴染の彼さえ、もう以前のように優しい声で語りかけることはない。
2009.06.27
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ジノは一体何を言ってるんだろう。「その、ジノ、話の内容がまったくみえないんだが」「だから、スザクに先輩の気持ちを正直に言ってくれ、きっと断るにしても同意でもスザクは答えてくれるから」「お前はスザクがすきなんだろう」「ああ、一緒にいたいと思ってるよ、スザクは先輩が忘れられないみたいだけど」「忘れるも何も俺達はただの友達なんだが」「先輩、嘘をつかないで下さい、先輩はスザクと付き合っていたんでしょ」「付き合っていない、スザクは俺にとってお前やリヴァルと同じただの友達だ」「じゃあ、私がスザクを貰ってもいいのか」「ああ」「・・・・」「ジノ?」「ルル―シュ、ここにいたの?」そこへスザクがやってきた。「!ジノもいたんだ、ねえ、ジノと2人で何をしてたの?」「何って、話をしてるだけだが」「本当に?」「お前、何か機嫌が悪いな、他に何かあるのか」「・・・もういい、生徒会室に戻る」スザクがルル―シュの手を掴んだ。「おい、引っ張るな」「・・・・」「聞いているのか、スザク!!」
2009.06.26
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ジノは一体何を言ってるんだろう。「その、ジノ、話の内容がまったくみえないんだが」「だから、スザクに先輩の気持ちを正直に言ってくれ、きっと断るにしても同意でもスザクは答えてくれるから」「お前はスザクがすきなんだろう」「ああ、一緒にいたいと思ってるよ、スザクは先輩が忘れられないみたいだけど」「忘れるも何も俺達はただの友達なんだが」「先輩、嘘をつかないで下さい、先輩はスザクと付き合っていたんでしょ」「付き合っていない、スザクは俺にとってお前やリヴァルと同じただの友達だ」「じゃあ、私がスザクを貰ってもいいのか」「ああ」「・・・・」「ジノ?」「ルル―シュ、ここにいたの?」そこへスザクがやってきた。「!ジノもいたんだ、ねえ、ジノと2人で何をしてたの?」「何って、話をしてるだけだが」「本当に?」「お前、何か機嫌が悪いな、他に何かあるのか」「・・・もういい、生徒会室に戻る」スザクがルル―シュの手を掴んだ。「おい、引っ張るな」「・・・・」「聞いているのか、スザク!!」
2009.06.26
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一度だけ、ルル―シュが赤くはれ上がった右足を押さえて肩を震えていたのをスザクは見たことがある。ユーフェミアを殺された直後は憎しみとかどろどろした感情でいっぱいだったから、気付かなかった事がある。ルル―シュはゼロで、ナナリ―の兄で、反逆者で罪人で。人を駒のように使う男。けれど、自分はそれだけに囚われ、彼が弱い部分もある人間として扱ったことがあるだろうか。今から思えば、あんな男を神のように心の支えにしたのがおかしい。けれど、心の弱さを誰かに依存する事より忘れる。彼は精神的に依存してたとはいえ、真の意味で彼はナナリ―に必要とされたいと思っていたんだろうか。「僕が君が好きだといったら、君はゼロレクイエムで死ぬ事をやめてくれる?」「地獄に行くのは俺だけで十分だ」「・・・確かに憎んでいる人もいるけど、君の事を必要としている人だっているんだよ」「スザク、俺は大丈夫だから」
2009.06.26
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「それが人殺しの顔なんですね」「ナナリ―、お前、目が・・・」ルル―シュは驚きを隠せなかった。「ええ、見るようになりました」八年ぶりに見る妹の瞳はコバルト色に輝いて、自分を冷たく見据えている。「そうか・・・」「お兄様に世界をすべる資格はありません。ギアスで人の尊厳を踏み躙るお兄様に」ナナリ―の目にはさぞや醜く映っているのだろう。「それはフレイヤも一緒ではないのか?フレイヤという恐怖によって人を縛り付ける。ナナリ―、それは危険なものだ、シュナイゼルに何を言われたのか知らないが・・」ナナリ―はぎゅっとフレイヤの鍵を握った。「それでもやらなければいけないのです、・・・、お兄様降伏してください」「・・・・」「多くの人を殺し、騙し続けた罪は消えませんが、命だけは助けてもらえるようにシュナイゼルお兄様に掛け合ってみます」「・・・ナナリ―、お前・・まさかフレイヤを」「はい、撃ちました・・・お兄様を止める為に」「・・・・か」「え?」「お前はペンドラゴンの国民をそんな事の為に虐殺したのか?俺を止める為に?虐殺しておいて、皇帝になる?お前は力ではなく話し合いで優しい世界を作りたかったんじゃないのか」「何を言ってるのです、私は殺してなどいません。帝都の人間はシュナイゼルお兄様が避難勧告を出して、無事なはずです」「そんな事があれば、真っ先に俺やスザクに知らされるはずだ。ペンドラゴンの人間は誰も避難勧告など受けていない。ナナリ―、お前はフレイヤを持っているというだけでよかった・・・、まさか、お前が虐殺をするなんて・・・・」「そんな・・・・・・・・・・っ、嘘っ、嘘です!!お兄様はまた私を騙そうとしているんです」「事実だ、お前はシュナイゼルに騙された、お前も俺と同じ虐殺者だ」「そんな・・・・」恐怖のあまり、ナナリ―はがたがたと震えだす。「こうなっては、俺もお前をかばう事はできない。ナナリ―、今からでは遅すぎるがシュナイゼルから離れるんだ、反逆者として俺のところにこい」「お兄様、まさか・・・・私を」「・・・・ジェレミアに迎えに来させる、さあ、フレイヤの鍵を渡せ」「イヤです、イヤです!!お兄様!!」「現実から目をそらすのはもう止めろ!!ナナリ―!誰も過去に戻る事はできないんだ!」ルル―シュの怒声にナナリ―はびくりと肩を震えさせた。「ナナリ―、俺をこれ以上失望させないでくれ・・・・、俺はもう戻る事ができないんだ」「お兄様・・・」「魔王ルル―シュは死んだぞ、人質を解放しろ!!」ワァァァァ、と歓声と悲鳴が沸きあがる。「ごめんなさい、ごめんなさい・・・。お兄様」血だらけになった少年が目を覚ます事はなかった。「嘘をついてごめんなさい・・・・、お兄様」「信じてあげなくて、ごめんなさい・・・・・、お兄様」もうこの手には何も残っていない。あるのは血で染まったこの手だけ。
2009.06.25
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ゼロレクイエムは一人の少女の犠牲によって失敗に終わり、ルル―シュはコードを受け継ぎ、少女の運命を継ぐことになった。枢機卿となり、新しく合衆国ブリタニアの代表となった第一皇子オデュッセウスを支える事となった。「コーネリア、久しぶりだね、旧エリアを回る仕事はうまくいっているかい」「・・・・兄上、シュナイゼル兄上やナナリ―を国外追放にして、謹慎処分にしたというのは本当ですか」「どうして怒っているんだ?彼らは、自国の国民を身勝手な理由で虐殺したのだから罪を償わせるのは当然だろう?」「兄上は、ルル―シュに・・・騙されてるのです。あの男はユフィやクロヴィスを手にかけて、多くのものを苦しめてきた。ギアスという悪魔の力で貴方を操ってるのです」「コーネリア、君は疲れているんだね、確かにルル―シュはゼロで罪を犯した。けれど、ギアスなんて魔法のようなものがあるわけがないだろう」
2009.06.25
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アルフレートが庭先で貴族の美しい令嬢と喋っている所をヨハンは偶然二階から見つけた。黙っていればあの美貌で、それに女子供に優しい司祭様だからな。頬を赤めて、うっとりした眼差しで見る少女にアルフレートは気付いていないようだが。「おい、何を見ている」「ああ、お前のお気に入りが女といちゃついてる所を見てたんだよ、お前も見るか」「・・・・くだらない、行くぞ」わかりやすい、ご機嫌斜めか。「・・・・・・あの、ルドルフ様、書きにくいんですが」「別にいいだろう、お前は私のものだろう?」ぎゅう、とルドルフはアルフレートの華奢な体を抱き閉めた。「それはそうですけど」「お前は私のものだ、誰にもやらない」「恥ずかしい人ですね、ルドルフ様は」「お前が相手だからな」
2009.06.25
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「お久しぶりですね、ナナリ―様」「咲世子さん、お久しぶりですね。お元気そうで良かった」「ナナリ―様はゼロレクイエムの後、合衆国ブリタニアの代表となられたそうですね、おめでとうございます」にこり、と咲世子が微笑んだ。「ありがとうございます、咲世子さんは今何をしてるんですか」「実家の手伝いを、後はそうですね。旧日本租界でのフレイヤで被害になった旧エリア11の市民の方々と話し合いをしています。戦争が終結したとはいえ、ブリタニア人と日本人の遺恨はなくなりませんから」「・・・そうですね、人と人が分かり合うのが簡単にできればいいんですけど」「ナナリ―様、おしえてあげましょうか?人が他人をわかりあうというのは本当に難しい事なのです」「え・・・・」「貴方は合衆国ブリタニア代表となり、事前事業や公共施設の設立をしていつ事は知っています。しかし、そのお金をどこから出しているか知っていますか?」「それは国費や援助してくださる方々からと聞いています・・・」「ブリタニアは勿論、日本でもフレイヤの為にキャンプ生活を余儀なくされた人々やフレイヤでなくなった方の遺族がいます。手紙を書いているそうですが、何故直接お会いにならないのです?ルル―シュ様の恨む声があるからですか?」「・・・それはその・・・・」「ルル―シュ様は自分の罪も罰も責任も全部ご自分で背負い、行動していました」「わかっています、だから私も代表についたのです」「いいえ、貴方はわかっておりません、ナナリ―様はまたエリア11総督の時と同じように重大な決断は議員たちに任せています。貴方には本当に未来に進む覚悟があるのですか?」「・・・・何が言いたいのです」「ペンドラゴンの虐殺の責任までルル―シュ様に背負わせるおつもりですか?本当にあのお方を信じていたならなぜ旧皇帝派になったんです。貴方は一度実の父親に捨てられ、戦争の中、見殺しにされかけて、母親を暗殺されたのでしょう?何故、自分の命を思うのならルル―シュ様のお命を大切にしてくださらなかったのですか?貴方はこの先一生、ご自分の罪を嘘をルル―シュ様一人に押し付けるのですか?」「違います、私はお兄様を愛しています、昔も今も!!」「しかし、シュナイゼル殿下の方を信じたんでしょう?他国を蹂躙し、私達の国をめちゃくちゃにした悪人の兄の言葉を。フレイヤを東京租界に撃たせ、ご自分で総督になるといっておいて責任から逃げて、ルル―シュ様を駒のように投げ捨てた」「違います!!私はお兄様を探していました!」「貴方もクロヴィスやコーネリア、あのユーフェミアと何も変わりません。血塗れた権力の上でのさばり、その下でどれだけの血が流れてるのも見ようとしない。おまけにルル―シュ様を信じようともしないなんて、最低ですね」「咲世子さん・・・」
2009.06.24
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「ナナリ―、貴方って本当におばかさんだったのね」軟禁されている部屋に、第五皇女カリーヌが入ってきた。コバルトの瞳をびくりと震えさせた。「聞いたわよ、貴方ルル―シュお兄様に散々甘えて、頼り切ってたくせに殺そうとしたんですってね。おまけに今じゃ、ユーフェミアお姉様を上回る虐殺者、どう殺人鬼として生きている気分は」「・・・・・・」「あら、自覚はあるのね。お兄様の記憶を超能力で覗いたんですって?甘えん坊でその上いやらしい性質をもってるのね。よかったわね、お兄様がブリタニアから逃がしてくれて」「私の罪ですから・・・・」「格好つけないでよ、貴方もう、お兄様の妹でも皇女でも何でもないんだから。ローマイヤもお兄様もシュナイゼルお兄様も可哀想。薄情な貴方を守ろうとしたのに、こんな面倒くさい事されて」「私はただお兄様さえいてくださればよかったんです!!」「ナナリ―、この言葉を知っているかしら、自己満足という言葉を」「違います、私は」「どこが違うのよ」
2009.06.24
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木の下で眠っているスザクの姿にジノは一瞬にして心を奪われた。黒いリボンを栗色の髪に巻きつけ、エプロンドレスを身に纏ったスザクに。こんなにも美しい生き物を見た事がなく、ジノはスザクに近づいて、その頬に触れた。か、可愛い・・・。これが一目ぼれというものだろうか。心臓がドキドキする。思わず、そのピンク色の唇にキスをした。なんとも柔らかな唇だった。「それでまた誘拐してきたんですか、王様」「誘拐ではない、運命の出会いだ」はぁ、と執事のルルーシュはため息をついた。「いいかげん、女遊びはやめて政務に集中してください」「ルル―シュがいるから大丈夫だろ」「俺もいいかげん転職をしたいんですが」「・・・・ルル―シュを首にしたら私が王を殺す」「アーニャ、お前は王様の護衛役だろ、そんな事を言ってはいけない」「だって、私ルル―シュのお婿さんになりたい」「お兄様は私のです!」「兄さんは僕のです!!」「ルル―シュは私のものですよ、皆さん」にっこりとユーフェミア王妃が答えた。「は、はい・・・・・・・・・・・・」
2009.06.24
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ユーフェミアとの恋はスザクに安らぎと幸福感を感じさせてくれた。愛する事の素晴らしさをスザクに教えてくれた。エリア11もきっと、彼女がいれば変わることだろう。ルル―シュやナナリ―だって、きっと今に普通に暮らせるようになれる。「スザク、私・・・こんなに隠れるように会うんじゃなくて、お日様の下で堂々と会いたいわ」「仕方ないよ、だって・・・僕達は」「そうね、・・・・でも、きっと、いつか」順調な日々でスザクが唯一不満なのは、ナナリ―というよりルル―シュの存在だった。カレの事は大好きだし、いつまでも側にいて欲しいと思っている。それなのに、ルル―シュはカレンと付き合いだした。ナナリ―もそれは認めている。「悪いんだが、スザク・・学園祭の買出しがいけなくなったからリヴァルとでも行ってくれ」「え、だって、前から約束していたよね」「すまない・・・」「もしかして、カレンとデートでもするの」持っていたCDが震えた。ルル―シュはと惑ったような表情を浮かべると、笑顔を浮かべた。「・・そんな所だ」胸の奥でどろり、としたものが流れる。「へえ、以外だな、ルル―シュが恋愛に夢中なんて」「ひどいな、俺だって年頃の男だぞ、恋愛くらいするさ」「でも、何でカレンなの?シャーリーの事はもういいの、告白されたんだろう」「彼女とは終わったんだよ、・・・スザク、お前少しいらついてないか?」「いらついていない」「そうか、なら、俺は行くぞ、ナナリ―と買い物をする予定なんだ」「あ、うん・・・」去っていくルル―シュの背中が去っていくのがなんだか無性に寂しかった。「ルル―シュ!」気が付いたら、ルル―シュの腕を掴んだ。「スザク?」「大事な話があるんだ、明日いいかな」「手が痛い、離せ」「ルル―シュ」「スザク!!」「あ、ごめん」「まったく、何だというんだ、じゃあ、俺は行くぞ」
2009.06.23
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美人が怒ると怖いな、とスザクは目の前のシーツーを見ながら思った。「・・・・お前、それは私に対する嫌がらせか」「え、何が?」お風呂上りのスザクがシャツとスパッツという大変簡単な衣装で出てくると、シーツーがいかにも嫌そうな表情を浮かべた。「あ~、でもこれはあの世界の影響なんだろう。まさか僕も性別変えられるだけじゃなく、ここまで巨乳になるとは想わなかったよ」あ、また顔が引きつった。「それは宣戦布告か?そうなんだな」「おい、2人とも何してるんだ」とルルーシュが変装をといて部屋に入ってきた。「ルル―シュ!」スザクがルル―シュにダイブした!「ほわああああああああ!」「ルル―シュ、おかえり、大丈夫?ばれなかった?」「あ、ああ、スザクいきなりとびつくな」「ごめん、つい」「・・・・・ついでに身体を摺り寄せる時に胸を押し付けてくるな、気持ちが悪い」「だって、女の子だし」「女性ならもう少し恥じらいをもったらどうなんだ」
2009.06.22
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「俺の事が好きというのはありえないだろう、何かの漫画の影響か?」扉越しに聞こえてきたのは確かにルル―シュの声だった。心臓が止まったような気がした。え?ルル―シュは今なんていった?「ええ、だって、スザク君ってすごいルル―シュの事好きだよ?」「・・・うん」「男にすきっていって、抱きつかないと思うぞ、親友の男に」「スザクは愛情表現が特殊なだけだろ。第一、あいつにはユーフェミア皇女殿下がいるだろ」ルル―シュは笑顔を浮かべている。いつものような何処か意地悪そうな、綺麗な笑顔で。「それはただの主従関係じゃ・・・」「騎士が第一に守るのは契約した皇族・・ユーフェミア・リ・ブリタニアだけだ。他の女なんか目に入らないさ」ミレイは感じた違和感をルル―シュに伝える事をためらった。「ルル―シュ・・・」
2009.06.21
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全て嘘だった。名前も過去も経歴も、気持ちさえ嘘をついて大人しくて優しい妹を兄の為に演じた。ルル―シュ・ヴィ・ブリタニア。貴方は私の世界の中心だった。「それにしても貴方もおかしい人ですね。どうせ同じ殺人鬼なら、ユフィ姉さまを殺したお兄様ではなく、私を選べばよかったのに」「それとも、ユフィ姉さまも出世の為の駒だったんですか」確かに、スザクさんはゼロとなり、私に協力してくれている。一度言った言葉は消えない。謝っても、スザクさんの聖域を汚したのが私。一度だけスザクさんの涙を見たことがある。お兄様の墓の前で膝をついて、声もあげずに泣きじゃくっていた。お兄様の名前を何度も呼んでいた。お兄様とスザクさんには絆があった。それだけは事実だ。
2009.06.21
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「あれ、シン、何これ?七夕の飾りよね。何、まだ彦星様にお願い事しているわけ?」「勝手に触るなよ、それはステラにあげるものだよ」「ああ、ファントムペインの・・・・、どうなの?症状は」「何とか落ち着いてきているよ、ステラも勉強をするのが面白いってさ」シンでも穏やかな笑顔を浮かべるのね、何となく面白くないルナマリアだった。「ふうん、シン・・・まさかとは思うけど、女の子と2人っきりだからって変な事してないでしょうね」シンの顔が一気に赤くなった。「馬鹿、そんなわけないだろ!!」「純情ね、そんなんだからヨウランとかにからかわれるのよ」「うるさいな、用がないなら、さっさといけよ」「はいはい」平和だな、とルナマリアは思った。
2009.06.20
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黒の騎士団のオペレーターである双葉綾芽、日向いちじく、水無瀬むつきの三名によって、四番倉庫でのコピービデオが流れ、黒の騎士団がゼロであったルル―シュ・ヴィ・ブリタニアを最高評議会の許しも得ずに自分達の身勝手な理由で殺そうとしたというニュースが世界中を走った。「・・・・どういうことなの、カレン」カレンは登校してきて、あっという間にクラスメイトたちに囲まれた。「貴方も黒の騎士団だったの、今まで私達や本国にいるクラスメイトも騙してたの?」「そりゃあ、悪逆皇帝で、悪い事もしただろうけど、ゼロだったんだよな?ルル―シュは・・・、皇帝陛下は」「本国にいる元アシュフォード学園の生徒にも黒の騎士団の戦闘やブラックリべりオン、フレイヤで死んだ家族がいたんだって。全部知ってて、今日まで友達のふりしてたの?」「待って、私は騙したくて騙したわけじゃあ・・・、そうお母さんを幸せにしたくて」「それなら、何でルル―シュ君を見殺しにしたの」「私は見殺してない、・・・彼が、ルル―シュが裏切ったのよ」「だって知っていたんでしょう、ゼロだって事・・・ねえ、何でルル―シュがブリタニアに自分の父親や家族に逆らうの、何故ゼロになったの、教えてカレン・・・。何で友達なのに、ルル―シュ君を守ってくれなかったの」「それは・・・、だって・・・・」「もう、いい。カレン、警察に自首して」「!!何で、私が・・・、私は日本の為に戦ったのよ!!」「俺たちのおやや兄弟を殺したんだから当然だろ、ほら、皆取り押さえろ!!」「やめて、近づかないで!!」
2009.06.19
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その騎士の生涯は栄光と絶望。両極端なものだった。少年は、父親にとって自分の跡を継ぐ道具だった。周りの子供達は、脅威と憧れの眼差しだった。少年は孤独だった。ブリタニアの皇子と皇女、少年は皇女より傷だらけの皇子が大層気に入り、独占欲に囚われた。皇子の目には少年は常に二番目だった。次にであった時、皇子はクラスメイトであり敵となっていった。皇子を守るための騎士という地位と第三皇女を手に入れた。少年は皇子に優しい未来を築く為の切符を手渡すが拒まれた。少年の目には、無力な皇子、綺麗で守らなければならない皇子が映っていた。少年の思いは、皇子が気付く事はなかった。手ははねられ、皇子は修羅の道を選んで、騎士を残して去っていく。過去となった少年は皇子が憎んだ皇帝の騎士となり、正しい道と信じて戦い続けた。しかし、胸に宿るのは空しさと孤独感だけだった。皇子の側には偽者の弟の姿、皇子に恋する少女の姿があった。皇子の妹は、兄の敵となり、姉の夢を叶えようとしていた。夢は破れ、少女の死やフレイヤでの大勢の死が少年の価値観を買えた。皇帝の騎士から、ずっと望んでいた皇子の騎士となった。しかし、それは皇子との別れでもあった。少年は新しい皇帝の為、その命を捧げた。夢を人生を、自分自身でさえ皇帝のために捧げた。少年の名は、柩木スザクといった。
2009.06.19
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「取り戻せないものだってあります」目が見えるようになったナナリ―は女の子らしいファッションに身を包んで、車椅子をゼロに引かせている。ナナリ―・ヴィ・ブリタニア。合衆国ブリタニア代表。ミレイには、なぜか過去のナナリ―・ランペルージの頃のナナリ―とは別人に見えた。ブラックリべリオンの時も総督として日本に戻ってからも兄を心配していた、それは確かだろう。けれど、彼女はルルーシュを愛してるといいながら、結局は兄を愛していなかった。ルル―シュが泣くなって、あんなシーンを見せられて、彼女の笑顔は無理に作っているものだろうか?夜空に花火が撃ち上がる。「約束・・覚えていたんだ」「ああ」「約束?」ジノは首を傾けた。
2009.06.18
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「私はここに宣言する、合衆国日本を!!」行政特区日本に来ていた日本人たちが騒ぎ出す。会場の外で控えていたスザクもゼロの発言に驚きを隠せなかった。「何を言ってるのです、だからそれは私と・・・」「上からモノを押し付ける、さすがはクロヴィスの兄弟だな、ユーフェミア皇女殿下」「ゼ・・・・」「貴方の考えは確かに正しく美しい、しかしそれができるのは貴方が神聖ブリタニア皇帝の娘であり、第3皇女だからだ。慈愛の皇女と呼ばれ、権力を振りかざすのはさぞや楽しいだろう。しかしだ、あなたの行政特区日本は所詮ごっこでしかない」「違います、私は皇位継承権を撤回しようと・・・私には貴方の力が必要なのです!!」「だから、貴方は駄目だといっている。貴方は皇女でなくなったら、誰がユーフェミア皇女殿下についてきてくれますか?」「そ、それは・・・・」「貴方の騎士、柩木スザクも貴方が皇女ではなく、ただの少女に戻ればさすがに騎士を辞めることになるでしょう。彼の目的は日本を日本人の手に戻す事。そうなれば、彼に頼ってきた日本人もこの場所が新宿ゲットーと何ら変わりないことに気付くでしょう。貴方ではなく、コーネリア総督の管理下に置かれるのですからね」「そんな・・・、そんな事って」
2009.06.17
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疑惑の種がシュナイゼルによって、一斉にばら撒かれようとしている。扇の隣にはヴィレッタが当然のように立っている。「―そのお話、悪いんですが断らせてもらいますわ、シュナイゼル殿下。藤堂さん、ゼロの姿が見えないようですが、この会談はゼロが認めているんですか?」「・・・神楽耶殿、いつ斑鳩に」「それに総司令まで・・・・」シンクーから放たれる幹部たちの視線は何処か冷え切っていた。「君はブリタニア軍の兵士だな、何故敵である扇事務次長の隣にいる」「あ、彼女は黒の騎士団の地下協力員だそうですよ」とディートハルトが説明する。じい、とシンクーがヴィレッタを見ると、ヴィレッタは視線をそらした。「シュナイゼル殿下、先ほどの話ですがそのギアスというのはどこまで使えるものなのです?人を操るといいますが知れは貴方のお得意の話術のような者ですか?どうも聞いていると、妖しい所が多すぎて信じられないのですが」「シュナイゼル殿下はゼロが現れブラックリべリオン、そして現在までゼロ周辺、ブリタニア軍の中にもそれらしい症状がないかを調べられました」神楽耶はその報告書を見ると、机の上に静かに置いた。「事情はわかりました、しかし、ゼロ様は先ほどの戦闘でお疲れになっていますので今日はひとまず帰ってくれませんか。捕虜として扱ったコーネリア殿下やヴィレッタ卿をオアズケしますので」「厳しい声色だね、さすがはキョウト六家の生き残りという事か。わかったよ、またの機会に貴方の顔を見に会いにこよう」「・・・・・神楽耶様、日本が帰ってくるのですよ!!」「だからといって、私達の希望であるゼロ様を売ろうなんて、あなたの神経を疑いますわ。貴方は、どこの国の人間です」「それは・・・・」「私達の敵はブリタニアです」「神楽耶様、ゼロは危険です。彼もブリタニアの皇子なんですよ」「千葉さん、目的を果たす為にはどんな手段だろうと人間だろうと使える物は使った方がいいというゼロ様のお言葉をお忘れですか。ちょうどいいですね、扇要を事務次長の座からはずし、超合集国の最高評議会まで牢に入れておきなさい」「神楽耶様!!」
2009.06.17
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皇帝が死んで、世界は平和になった。黒の騎士団も世界中の全ての人々が優しい明日を迎えるはずだった。ルル―シュは悪逆皇帝として憎しみと全ての罪を抱いて死んだ。日本は解放されたものの、混乱しており、誰が新しい日本国の首相になるかで騒いでいたが、黒の騎士団から選ばれる事はなかった。超合集国最高評議会議長、皇神楽耶がそう宣言し、元黒の騎士団は野に下した。合衆国ブリタニア代表は、シュナイゼルやコーネリアの名前は挙がったが、ナナリ―が代表の座につくことはなかった。ペンドラゴンでの虐殺での被害者の遺族がそれを認めなかったからだ。「・・・ブリタニアに戻るのか」「ああ、ずっと帰ることがなかったからな、シーツー。貴方はどうするつもりだ」「さあな、時間はあるからな、ゆっくりと今後の事を考えるさ」ヴィレッタはゆっくりと大きなおなかをさすった。「扇と一緒ではなくていいのか」「いいんだ、あいつにはあいつの人生がある。それに私にはこの子がいる。あいつは最後まで私を認めてくれないようだから」空港では様々な人々が行き交っている。「ナナリ―、空が高いね。あの時の夏の空みたいだ」「空が青いですね、アシュフォード学園の皆さんは元気ですか?」一面の花が咲く丘の上でナナリ―は車椅子をゼロに引いてもらい、澄み切った青空を見た。「元気だと思うよ、・・・目も見えるようになったんだし、本当に彼らに会いに行かなくていいのか?」「私は人殺しです、そんな人間が自由に歩き回っていいはずがありません。カレンさんは、黒の騎士団をやめてからどうしています?」「さぁ・・・、黒の騎士団は日本人の英雄だからね。母親と何処かで生きているんじゃないのかな」「そうですね・・・・」ゼロは顔を上げた。「お兄様を皇帝にするという約束は叶いましたね、それではお兄様がしたスザクさんとの約束はなんだったんです?」「僕もわからないな、話してたとき、他の音で聞こえなかったし・・・、もう聞けないから」「スザクさん」「僕はゼロだよ、ナナリ―」「私は貴方を許しません、けれど貴方も私を憎みつづけてください。代わりにはなれませんが、ここから貴方が犯した数多くの罪、お兄様の罪を見つめつづけますから」「・・・・・」「最後に聞いていいですか?」「何だい?」「スザクさんにとって、お兄様ってどういう存在なんです?」「それはね、大切な―――」ヒュウウウ、と冷たい風が2人の間を通り過ぎた。仮面の下で確かにスザクは笑った。
2009.06.16
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「それでディートハルト、扇はどうなっている」「それが咲世子のくいに貫かれたものの、わりと軽傷らしいです」「・・・こんな次期に、まさか副指令の男が裏切るとはな。カレンが戻ってきたら説明も必要だな」自動ドアが開くと、ベッドに横たわる扇要の姿があった。「・・・・ゼロ」「扇、ヴィレッタが黒の騎士団の通信で連絡してきて、お前は仕事を部下に預けて丸腰で会いに行った、これは本当か?」「それは・・・、千草が俺を助けてくれて、ゼロお願いだ、彼女を助けてやってくれ」「そうしたいところだが、かなり難しいな。咲世子によるとヴィレッタ卿は今回も一年前もお前に銃口を向けて、殺そうとしたのだろう。おまけに彼女はブリタニア軍人で純血派で、私をブリタニアに売った張本人だ」「・・・彼女は悪くない、千草は俺を守ろうとしてくれたんだ」「お前とヴィレッタは恋人同士らしいな、それは本当なんだな」「・・・・それは」戸惑ったようにゼロから視線をそらした。「しかしだ、現実は現実だ、お前は黒の騎士団の人間として日本人の為にブリタニアと戦う立場だ。それはわかっているな?いざとなれば、ヴィレッタにも銃口を向けなければならない人間だ」「本気で言ってるのか、ゼロ」「相手がブリタニアに属している者ならな、しかも軍人。そんな相手を簡単に逃がさせるわけはないだろう」「ゼロ・・・・、君は・・・・」「お前もその覚悟があるから黒の騎士団で戦ってるんだろう、立場を間違えるな」「・・・・っ」「事務次長はほかの者に任せる事にする、お前の処遇は神楽耶や最高評議会に任せるからそれまでこの部屋で自分の今後を考えるんだな」ゼロは立ち上がり、ディートハルトと一緒に部屋を出て行こうとした。「・・・ヴィレッタ卿のことは諦めろ」「待て、どういう意味だ!!ゼロ!」
2009.06.15
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「どうしたの、スザク君、その頬」「うん、ちょっと・・・」シャーリーが心配そうに赤くなった左の頬を触るスザクに近寄ってきた。「この前言ってた片思いの子のこのことなんだけど」「うん?」「失恋確実かもしれない」本が天井から降ってきて、本棚がルル―シュのほうに崩れてきて、スザクが助ける為にルル―シュの上に覆い被った。「いてて・・・、大丈夫か、スザク」「う、うん・・・」はっ、と気付くと唇が数センチの所にお互いあった。「スザク、離れろ」脳裏に浮かんだのは庭園の中にいる眩しい笑顔の異母妹。目の前の友人が自分を選ぶなどありえない。その手は俺を殺すためのものだ。他人なんだ。「ルル―シュ・・・」ぐっ、とスザクがルル―シュの手を掴んで吸い込むようにルル―シュの唇を奪った。「・・・・っ!!」ルル―シュは慌ててスザクを引き剥がそうとするが、相手は軍人。ルル―シュがかなうわけがない。ますます、深いキスをスザクからしかけられた。「離せ・・・・っ」「ルル―シュ、僕は君の事が・・・」「聞きたくない・・・っ」「聞いて、君の事がこんなに・・・・」「!」スザクの手がルル―シュの制服の中に入ってきた。ぞくり、とした。「俺たちは親友だろう、スザク!!」そこでスザクが動きを止めた。「親友・・・・」気が付いたら、スザクの頬を叩いていた。
2009.06.14
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スザクの世界はまたルル―シュに支配される。今度の名前は、アリスの父親ジェイド・ザ・スピード。性格や立ち振る舞いまで変えて、全くの別人といっていいほどなのに。「ジェイド、また娘さんの弁当を作ってるの?」「ああ、あのこはしっかりしているが、生活面では意外と無頓着だからな。こら、僕のからあげを食べるな。ジノもゼロに注意をしてくれません?」「だめだぞ、ゼロ」「・・・悪かったよ、多忙な毎日だから食事がおろそかになりがちだから、アリスが羨ましくて」ふむ、とジェイドはかれとにた仕草で口元に手を当てて考える。「なら、たまには作ってあげようか?どうせ、僕の婚約者は食べてくれないし、どうも自分より上手いのが許せないらしくて」「ぜひ」婚約者という単語は無視したらしい。
2009.06.13
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スザクと俺の間には常に壁が、壊せない壁がある。それはとても堅くて、冷たくて、どんなに手を伸ばしても届く事はない。再会できてあんなに嬉しかったのに今はこんなにも存在が重い。ランスロットのパイロット、ユーフェミアの騎士。正しい道を行き続け、綺麗に飾られた皇女と作る未来はさぞ楽しいだろう。ユフィは父親殺しのお前を許し、愛してくれるのだからな。お前は俺たちの理解者では、味方ではなかった。「ルル―シュ、ロックを開けてくれ。お願いだ」うるさい、味方でもないなら、邪魔だというなら帰ってくれ。「いるんだろ、君と話したいんだ」聞きたくない。お前の声なんか聞きたくない。「ルル―シュ、僕を見てよ」
2009.06.12
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つまり、ジノは旧皇帝の時代に戻りたいらしい。「それで?」「え・・・・」「君が守りたいものって何なの?シャルル陛下じゃないよね。シュナイゼル殿下?ナナリ―皇女?ああ、前君、カレンの事タイプだって行ってたよね」「・・・それはもちろん、神聖ブリタニア帝国の平和だ。私がいて、優しい平和を楽しんでおられる皇族がいて、そこにはもちろんお前やカレンの姿も思いうかんでいた」「シュナイゼル殿下は君の家族を友達を友達を殺したよ、フレイヤという兵器で。君は、ジノ、そんな男の下につきたいのか」「・・・・それはしかし、恐怖で世界を支配しようとするルル―シュもおかしいだろ!!」「前皇帝も似たようなものだろ、他国を自分勝手な都合で戦争を仕掛けて、エリアと名前を付けて名前や権利を奪い、力で人々を従わせしようとした。彼とルルーシュのどこか違うか?前のブリタニアがすきだっていったね、つまり君は国民を貴族という名目だけで踏み潰し、ブリタニアの為に他国を蹂躙するのが好きだというんだね」「違う、そんなんじゃない、私は純粋に・・・・」ランスロットの剣がジノに向けられる。「ジノ・ヴァインヴェルグ、君は彼の敵だ、排除する」「やめろ、スザク!!」その声はスザクには届かなかった。
2009.06.12
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「やめろ・・・っ、離せ・・・・っ」図書館の資料室に資料を見に着ていたルルーシュは急にスザクに抱きつかれた。「大丈夫、怖くないから」「・・・そういうことじゃない、誰かに見られたらどうする」「ここにはカメラはないよ」「・・・・何の話だ、とにかく盛るならその辺の女にでもしとけ、ナイトオブラウンズなら誘う女も多いだろ」いつもの厳しい翡翠の瞳ではない。同級生を見る目でもない。ルル―シュを見るスザクの瞳はどこか、熱っぽい、男の目だった。「ルル―シュ、僕は一年も我慢させられたんだ」見慣れた翡翠の瞳。けれど怖い。「だから、何だ」「もう、・・・・ガマンの限界、ルル―シュに触りたい」耳を口でつまれて、窓際に追い込まれる。「・・・・・っ」「あいかわらず、耳弱いね」「止めろ、おれはもうお前をそういう風に見れない」「どうして?」そこだけ空気が冷え切った。声が冷たくなった。「・・・お前は、ユーフェミア皇女殿下の恋人だったんだろう。俺たちの関係は、恋人じゃない・・」「ロロには触らせてるんだろ?キスもそれ以上の事も」「馬鹿を言うな、ロロは弟だぞ」「そう思ってるのは、君だけじゃないかな」スザクはルルーシュの指先にキスをした。「おれとロロは正真正銘の兄弟だ、ロロだってそう思っている」「そうだね、君の一番はいつもいつも・・・・自分の兄弟だった」スザクが頭を下げて、ルル―シュから離れた。ルル―シュはほっ、と胸をなでおろした。
2009.06.11
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冷たく燃え盛る王宮の中で、スザクは冷たくなった皇帝と血だらけのゼロの衣装を身に纏ったルル―シュの姿を見た。「ルル―シュ・・・、君は自分の父親を殺したのか、貴族ばかりではなく」手が震えているのがわかる。「そうだ・・・」階段から、暗く輝くアメジストの瞳を持つルル―シュが降りてくる。「ルル―シュ、君はなんてことを・・・・どうして、ユフィを」「彼女がブリタニア皇族だからだ、それ以外に殺す理由が必要か」「ギアスでユフィばかりではなく、ナナリ―の意思まで踏み躙ったのか」「そうだ、今後平和になった場合、俺の存在は彼女の邪魔になる。だから、俺を彼女から消した」「そんなの勝手すぎるよ!!傲慢だ、ナナリ―は君にとって大切な家族じゃないか!!」スザクはルルーシュの肩を強引に掴んだ。「そうだ、ナナリ―は大切な妹だ」「・・・・何で、ルル―シュ、どうして」「お前に俺の気持ちがわかるか、離せ」「ルル―シュ・・・っ」
2009.06.10
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アシュフォード学園の玄関口でひょこひょこと頭を見せている小学生の姿があった。栗色のふわふわの髪、翡翠の瞳。「今日も着てるな、お前の柴犬」「柴犬じゃない・・、ただの生意気な近所の子供だ」教室で帰り支度をしていると、校門のところで名門の小学校のランドセルを背負った子供が頬をピンク色に染めてわくわくとした様子で待っている。「そんなこと言って、夕飯は一緒に食べてるんだろ」「・・・泣きつかれただけだ」「ああ、泣き落としで散々しつこく言われたんだっけ?」「俺は好かれるような、特別な事をしていないんだが」「ルル―シュは外見はとびきりだからなぁ」ルル―シュはむっ、となった。「どういう意味だ」「まあ、そう怒らないで、綺麗な顔が台無しよ」憧れの眼差しで見ているクラスメイトの女子たちがいたが、ルル―シュは気付かなかった。「ちょっと、ルル―シュ様にそんなにくっつかないでくださる」「神楽耶こそ、そんなにしがみつくなよ、ルル―シュが歩けないだろ」「・・・・2人とも、歩きにくい」「「あ、ごめん」」とスザクと神楽耶は慌てて離れた。はぁ、とルルーシュはため息をついた。
2009.06.10
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日が落ちていくのを、視界の隅でアルフレートは見た。オーストリア・ハンガリー帝国、この国は沈もうとしている。「ルドルフ様、お待ちください」「だめだ、散々お前に焦らされたからな、それも5日もだ」膝の上に座らされ、ひたすらルドルフを感じさせられ、アルフレートは乱れていく。理性も常識すら、熔けていく頭の中の片隅に追いやられている。あの雪の日から、これまでの鬱憤を晴らすようにルドルフはアルフレートをベッドに押し付けた。「お前の神は私だ、そうだろう?」「はい、ルドルフ様」教会の鐘が鳴り響く。罪人を罰するとでも言うように。私は罪深いだろうか。私は彼を守れるんだろうか。「ルドルフ様・・・」「大丈夫、お前には私がいる」
2009.06.09
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「・・・・・・・・・・ルル―シュ、何故このような愚かな事をした」「嬉しいですね、処刑が近づいて初めて貴方が私に会いに着てくれるとは」「ちゃかすな、何故ゼロとなり、祖国に歯向かった。ブリタニアの正統な皇位継承者であるお前が」「おかしなことを、私は七年前にとっくに継承権を剥奪されているはずですが。父上が、あの男が私達を日本の人質にしたことは知っていたのでしょう」「父上はお前とナナリ―が日本に留学したと」「私は後悔していませんよ、生きる目標が半分ですが達成されて。少なくとも、他国を侵略した皇帝は死んだ」「父親を殺しておいて、何が正義だ!!」コーネリアは思わず怒りをルル―シュにぶつけるが、ルル―シュの表情は変わらない。「では、貴方は許せるのですか、弱肉強食のブリタニアが他国を蹂躙していることが、他国をエリアという馬鹿らしい名前で決めて、その国の人間を番号で踏み躙り、決して弱者を認めようとしない。おれがあの男を殺したのはそういう理由ですよ。おれの友人にもイレヴンを怖がる人間がいました。イレヴンは自分たちブリタニア人を恨んでるから殴るのではないかと」「・・・・それが我が帝国の国是だ、お前も教えられただろう」「ええ、日本に送られる前はそれが当然だと思っていました。宮殿からでて、母上を失って初めて気付きました、自分は汚い、なんて身勝手な存在だったと。スザクや日本人の子供達に出会って、廃墟となった町を見て、神聖ブリタニア帝国こそ間違いだとそう気付いたんです」「ルル―シュ・・・・」
2009.06.09
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「もういいだろう、ナナリ―」「だって、お兄様が・・・・」「もういいじゃないか、ルル―シュを解放させてあげようよ。ルル―シュはいつだって、頑張って苛められて、石を投げられて、それでも君の為に頑張ってきたんだ。もう、僕にルル―シュをくれてもいいだろ」「・・・・スザクさん?」「ルル―シュはもう明日の為に頑張らなくていいんだ、寝かせてあげようよ」「イヤです、やっと、やっとお兄様の顔が見れたのに」「君はまだルル―シュの自由を奪うのか?ねえ、ナナリ―・・・」「・・・・自由」「ルル―シュはやっと、自由になった。全てを背負って死んだんだ」「貴方が殺した!!」寝かされているルル―シュの側からナナリ―は離れようとしない。「騎士なのに、友達だったのに、そんなにお兄様が憎いんですか!!」「・・・そうだね、けれどルル―シュも同意していた」「どうして、お兄様を止めてくれなかったんですかっ、貴方がとめればお兄様だって」「ナナリ―、彼は八年前からずっと覚悟していたんだよ、君の為に、世界の為に」「そんな・・・・」「僕らは、彼の悲鳴に結局最後まで気付かなかったんだ、彼は弱かった」
2009.06.08
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「着たか、スザク・・・」「君との約束だったからね。それにしてもよく来れたね」「約束だったからな」「そうじゃない、よく僕の前に顔を出せたね」「・・・・」「答えろ、ルル―シュ、シャーリーを殺したのは君か?自分の野望の為に彼女を殺したのか?」「いきなりだな」「君はいつも嘘をつく、アシュフォード学園やナナリ―も、何故君は人を裏切り続ける。何で、俺に生きろ、というギアスをかけた?」「俺の母さんが殺され、犯人もわからない王宮に帰れると思うか?まして、ナナリ―は光も手足の自由も奪われた。お前のいう正統な方法であの男の政権が変わると思うか?」「それは・・・」「シャーリーはそうだな、直接俺が下してはいないが、俺が殺したようなものだ。スザク、お前にギアスをかけたのは俺が生きるために必要だったからだ。ナンバーズの騎士といえど、あの時点ではお前は副総督の騎士だったからな。黒の騎士団は戦力を高めてはいたが、まだクーデターをしかける力はなかった」「・・・それだけか?君は僕の事を・・・」「柩木ゲンブの息子、人間離れした運動神経と戦闘能力があるランスロットのパイロット、俺はお前にナナリ―を守ってもらいたい」「ユフィを殺したくせにその騎士である僕に頼むなんて、友情があるとでもいいたいのか!?」「お前に俺を殺させてやる、俺を殺し、優しい世界をお前にくれてやる。俺に協力しろ、ナナリ―は守るんだろう?」「近づくな・・・・」「大丈夫、お前の望むものは俺がかなえてやる、ユフィの騎士を辞めてあっさりと皇帝の騎士になったお前を責める者は誰もいないよ、スザク」「ルル―シュ、止めろ」「日本を救う英雄にしてやる、・・・俺にはお前の力が必要だ、アシュフォード学園の皆の記憶を消して、あの男の箱庭にしたお前の力が」「ルル―シュ・・・」「嘘も罪も俺が背負ってやる、俺たちが力をあわせればできないことはないだろう?」「人殺しの罪を一緒に背負おう、なぁ、スザク」ぞっとするような綺麗な笑顔だった。
2009.06.08
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「カントウタンポポ?」「ああ、うちの父さんの父さんが昔庭に植えたらしいんだ、とにかく他のタンポポと形が違うんだってよ」「・・・ふうん」「お兄様、竹の中を通ってるんですか?いい匂いがします」「そうだよ、薄暗いけどもうすぐ日当たりのいい野原に行くからね」「だから、庭だって」そんな幼い日のことを思い出しながら、笑みを浮かべてアシュフォード学園のクラブハウスに向かう。「ルル―シュ、いるかな・・・」スザクの視界の先には、縁側のベンチに座って寝ているルル―シュ姿があった。本を持っているから、読んだまま寝てしまったのだろう。微笑ましい気持ちで、ルル―シュに近寄り、「ルル―シュ」と声をかけた。「・・・・スザク」「はい、ルル―シュにあげるよ」「タンポポ?」まだ寝ぼけ眼だ。いつも鋭いアメジストの瞳は今日は何処か子供じみている。考えてみれば、同い年だから当たり前だ。彼は幼い頃からどこか大人びいていたから。「ナナリ―の方が似合う・・・」「君も似合うよ」「・・・スザク、軍服」「あ、うん、今仕事が終わってばかりで、学園の近くに来たからそのまま着たんだ」「ネクタイ、曲がっている・・・」ルル―シュの白い指でネクタイがきちんとそろえられた。「あ、ありがとう」「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?おい、何でお前がここにいる、今日技術部でこれないって」「ルル―シュってたまにおもしろいよね」
2009.06.07
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「約束したから」「全てが終わったら一緒に花火をあげようって」―これで全てが元通り。そんな事はない、時は常に流れ続ける。どんな人間もたった一度の人生を自分で生きるしかない。取り戻せない者だっている。一緒にあげようっていったのに、君はまた嘘をついて。「戦争の光じゃない、私達は今光の中―」でも、君と僕が新しく作り上げた世界だ。ナナリ―は守っていこうと思うよ。だけど・・・。僕は君と生きたかったよ。君には笑って、自分の人生の事を考えて幸せになってほしかった。君に会いたいよ。ルル―シュ、今度会えたら。今度は嘘をつかない、普通の友達として一緒に生きていこう。
2009.06.07
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「今更、私に意見を請うなんて、随分図々しいな、お前・・」「君がギアスを悪逆皇帝に渡したと聞いた・・、頼む、一回だけでいいんだ。俺に皆を納得させる、そうカリスマ性のあるリーダーになれるギアスをくれ」「無駄だ、お前にはギアスを扱う事はできない、お前は王の器ではない。扇、お前は誰かの上につける人間じゃないという事くらい、気付いていたんだろう」「なっ、俺は・・・そうかもしれないが、それでも日本人の為に」「日本人?お前の為だろ?」「そのあたりで止めないか、シーツー」部屋に入ってきたのは黒の騎士団総帥とその信望者の議員たちだった。「ゼロ・・・」
2009.06.06
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全世界に向けて、フレイヤが発射される。シュナイゼルの計画が全世界に流れ、人々は恐怖に震えた。「・・・・・蓬莱島に幹部達が食料を奪い、立てこもってるらしいぞ。そのせいだろうな、蓬莱島の住民はかなり飢えと恐怖で精神を病んでいるらしい」「そうか・・・・」シーツーの言葉にルル―シュは答える事しかできなかった。賽は自分たちに上手く回ってこなかったらしい。「ナナリ―は・・・」「ああ、やっと、自分がしたことに気付いたらしい。お前と同じ、いやそれ以上の人殺しだ」「・・・くそっ」部屋の扉が開き、ヴィレッタが食事を運んできた。「・・・・お前は、・・・・ヴィレッタ、お前は黒の騎士団といるんじゃなかったのか」「久しぶりだな、ルル―シュ。いや、元皇帝陛下というべきか。私も昨日、シュナイゼル殿下に連れてこられた」「そうか・・・、シュナイゼルは皇帝陛下らしいな。それでおれの監視役をまた頼まれたわけか」「ルル―シュ・・・いや、ゼロ。私は自分が助かる為に扇を置いてきた・・・このことをどう思う?」じっ、と正面からヴィレッタがルル―シュを見る。「ルル―シュ、昨日の洗濯物の事なんだけど」違うドアから、ラフな衣装の柩木スザクが部屋に入ってきた。「お前、またルル―シュを・・・っ」ポケットに入れていた銃をスザクが手に取り、銃をヴィレッタに向ける。「やめろ、スザク」「でも・・・」「もう、彼女はおれを殺す元気も残っていないさ」「・・・・わかった」「下がれ」「ゼロ、お前はこれを予見していたのか、これから未来は・・・」「全ては皇帝陛下、シュナイゼルのやり方しだいだ」
2009.06.06
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スザクの部屋の扉が閉じていく。「おやすみ、スザク・・・」頬にキスをされて、ジノの愛情に包まれて。こんなにも幸せなのに、どうして、僕は。これだけじゃ、満足できないんだろう。こんなのでは物足りない。もっともっと、ジノに甘いキスではなく、激しいキスをしてほしい。抱きしめられたい。ジノの腕の中で、ずっとジノを全身で感じて、めちゃくちゃにとろとろにして欲しい。頬が赤くなる。「ジノ・・・・」何て、醜い生き物なんだ。僕は。実の弟にこんな感情を抱くなんて。実の兄を可愛いと思うのは変だろうか。女の子みたいに小さいわけでも、おれより背が低いし思っているより華奢だし。家族としてのキスのなかに、恋愛感情も抱いているといったらスザクはどう思うだろう。もっともっと、スザクと一緒にいたい。キスで息をできなくさせて、思いっきり抱きしめたい。自分の腕の中でもっと可愛いスザクを見て、色っぽいスザクをおれで作ってみたい。罪悪感を覚える。「スザク・・・・・」この思いが祝福される事はないのに。
2009.06.05
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「コーネリア、・・・私達は間違いを犯しつづけたのかもしれないね」「シュナイゼル兄上、それはどういう・・・」「私達は皇族であり、このブリタニアの上に立つものだ、それゆえに踏み躙ってきたものをあまりに無視しすぎた。私はフレイヤを発射させる前も国の為にと名前や誇りや権利、他の元エリアを踏み荒らし、殺してきた。君もそうだろう?」「それは・・・・」「間違いを犯し、我儘を繰り返し、悲しみを広げた結果が自分達の弟を世界の為という名目で自殺に追い込んで、罪を押し付けたという結果だ。私も君も彼に殺されても文句は言えない立場なのにね」「ルル―シュは祖国に逆らい、ブリタニアに多大な被害を出し、クロヴィスやユフィも手にかけて、最後は父上を殺した。許される事ではありません」「・・・・私も言える立場ではないが、これだけは言おう。ユフィがあんな形で死んだのは、私や君にも責任があるんだよ。私はユフィのあの政策が失敗するのをわかって、ユフィにやらせたんだ」「そんな、兄上・・・どうして、そんな事を・・・っ」「ユフィはね、日本人もブリタニア人もどうでもよかったんだ。ユフィが柩木卿を君の許しもなく騎士に選んだ時点でわかっていただろう、彼女は自分の周りの都合のいい世界しか見ていない。君がいくら彼女をかばい、ユフィは純真といっても、事情を知らない日本人にとってはブリタニアの魔女の妹だ、説得力はないだろう?」「・・・・っ」「ユフィは副総督という地位を行使し、それを自分の力だと勘違いし、君の気持ちをないがしろにし、全てを手に入れようとした。クロヴィスはたくさんの日本人をイレヴンというだけで殺した。恐らく、私達と日本人が分かり合える事は、差別はなくならないよ、コーネリア」「兄上・・・・」「壊れたコップは元に戻らない、この先の世界は恐らく地獄に染まるだろう」
2009.06.05
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「カレン・シュタットフェルトさんですね?」振り返ると、ブリタニア人の親子がそこにたっていた。「はい、そうですけど・・・」「少し、お話があるんですが、宜しいですか?貴方が黒の騎士団とかかわりがあるときいたもので。私は、夫がブリタニア軍人でした」「・・・・ブリタニア軍人・・・」「最初にお聞きします、今のナナリ―代表をどう思います?貴方のクラスメイトだったんですよね」「はい、私もまさか彼女が代表になると思っていませんでした」「ナナリ―皇女殿下がシュナイゼルがわにつき、貴方もついていたことは新聞やパソコンで知りました。紅月カレン、これが貴方ですね」「・・・・はい」「貴方は日本人とブリタニア人のハーフ、相当苦労されたんでしょう。貴方は日本人として、もう一つの祖国に立ち向かう決意をした。それなら、何故皇族のお家騒動に加担し、あまつさえブリタニア軍に機体を強化してルルーシュ陛下に反抗したのです」「それは、彼が世界を支配しようとしたから、ギアスという力で私達を操って」「それは貴方も同じではありませんか、シュナイゼルにフレイヤという悪魔の兵器を使わせ、恐怖で私達を支配しようとした。同朋である日本人の命を純血派の軍人と一緒にさせた」「違います、私は!!」「貴方が私の夫やその仲間を殺したも同然です。何故、私の夫を殺しておいて学生になど戻れるのです?」「違う・・・、私は」「人殺し、夫をルル―シュ陛下を帰してください、あのお方は私の希望だったのに。ようやく、貴族達が消えてくれたのに、この悪魔!」
2009.06.03
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真夜中の監獄でルルーシュは眠りをついていると、聞きなれない足音がこっちに近づいてくるのに気付いた。「何の音だ?」「ルル―シュ」セキュリティの電源が落ちた音がして、牢獄の扉が自動的に開いた。「・・・その声はスザクか、こんな時間に何のようだ」「ルル―シュ」「!」スザクがルル―シュを抱きしめた。「僕と逃げよう・・・」「どこの恋愛映画だ、断る」「ルル―シュはこのままだと殺されるんだろ、そんなの耐えられない」「それが俺がした結果だ」「ルル―シュ、お願い、僕の言う事を聞いて。君が好きなんだ」「お前は俺がいなくても生きられるさ」「そんなことない・・」「俺が一人で死ぬように、お前も一人で生きなければならない。それが人間というものだ」「ルル―シュ!」「帰れ、静かにな。早くしないと周りが気付く」
2009.06.03
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アラスカのキナイフィヨルド国立公園か。後三週間もすれば、帝都ペンドラゴンで皇帝になるからそうそういけないな。「途中から僕とルルーシュの間に割り込んできて、文句をつけるなんてどういうつもり?」「ふん、貴様こそ私とルルーシュの歴史を知らないくせによく言う」毎日の事ながらよくあきないな、とルルーシュは新聞を読みながら思った。寝る前になるといつもこうだ。「お前みたいな盛っている犬と寝させたら、ルル―シュが穢れる」「何百も年下の子供を相手にする君の方が痛いと思うけど?」「ほう、やるか・・・、小僧。言っておくが私は強いぞ」「僕だって、ラウンズになった男だ」ロロにも見せてあげたかった。結局、嘘を続けて、あの子に安らぎを教える事はできなかった。目が見えるようになったナナリ―にも見せてあげたかった。こんなピンク色が咲いて、山があって、天国のような場所、俺には似合わないけど。―撃つ覚悟のアル奴は撃たれる覚悟があるやつだけだ。「ルル―シュ!」シーツーとスザクがま正面からルル―シュを見てきた。思わず、肩を震えさせた。「え、あ・・・」「君はどっちを選ぶの!?」
2009.06.03
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ルル―シュの漆黒の髪から甘い香水の匂いがした。「スザク、お前それで足りるか?」「ウ、ウン、何とか・・・・」胸の奥がチリ・・、となった。これで何回目だろう、会った事もないルル―シュの彼女に焼きもちを焼いたのは。「最近、メールもパソコンもしてこないからどうしたと想っていたが、またユフィと何か合ったのか」「彼女はただの友達だよ」街を歩いても、歩いてる女の子がルル―シュを見て振り返る。頬を赤らめて、もの欲しそうに。いやだな、とスザクは正直その視線が気に入らなかった。だから、ルル―シュの腕を掴んで早足で歩き出す。「スザク?お前が言っていた店は信号の近くなんだろ、そんなに急がなくても」「いいから、早く行こう」ルル―シュは彼女はできるがすぐに別れる。妹や弟を優先し、僕を優先するから。特定の彼女なんていなかった。これからもこれまでも、彼の隣は僕のものだ。
2009.06.02
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「あんたに俺の何がわかるって言うんだ」「シン・・・」「オーブをすきなのかも嫌いかも、アスハやあのキラ・ヤマトを許せとあんたは言ったな。自分の思う通りに生きられる世界が幸せだって。でも、何であんたが俺のことをわかるんだ?わかるわけがないだろう。憎しみを捨てて、分かり合え?理屈は確かにあんたの方が正しいよ。確かにアスラン、あんたも両親を戦争で失った。だけど、あんたは勘違いしてるよ、全ての人が過去をそんな簡単に切り捨てられないよ。ラクス様、貴方もだ」「え・・・」「何で、自分の国の兵士を殺しておいて、プラントの議長に慣れるんだ?フリーダムに機体のパーツを壊された兵士が戦場で生きていけると本気で思っているのか?」「私はそんな事は、ただ人と人が傷つけあう無意味な戦争を止めたかったのです」白い軍服姿のシン・アスカに強い眼差しでラクスは言った。「じゃあ、何故あんたは今まで何もしないで傍観してたくせにエターナルで戦場に出たんだ?地球連合の戦いで、俺達は劣勢になりそうになった。でも、あそこにあんたたちがでてくる必要なんて最初からなかった。あんたは自分の正義を俺たちに押し付けようとしてるだけだ。そんなのは正義でもなんでもない、自己満足だ」「シン・・・っ」アスランが慌ててシンを止めに入る。「何で、あんたの彼氏にフリーダムという巨大な武器をもたらせた?最高のコーディネーターが戦場に出て来るという事がどういうことか、あんたならわかるだろう?」「結果的には、ロゴスもザフトも戦闘を止めて、あのデュランダル議長の恐ろしい計画も阻止できたのです」「本物が正しいとは限らない、・・・貴方は、ラクス様、テロリストそのものだ、最悪のな。平和の歌姫はミーア・キャンベル、あんたの偽者の方だ」「な・・・っ、私はそんな・・・」「議長があんたの命を狙ったと聞いたけど、その証拠は?軍を動かせたのは、何も議長だけとは限らない」「デスティニープランを実現させようとした彼が、エターナルの艦長だった私を殺さないとは限りません」「エターナルを強奪し、MSを勝手に製造し、地球連合やザフトの武器を私物化するような危険人物を放っておけるわけがないだろう。そのところ、わかってるんですか?ねえ、ラクス様」「私は平和を、優しい明日が欲しかった、それだけです」「傲慢だな、どこまでも。だから俺はあんたを信じられないんだ」
2009.06.01
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「お前の存在が間違っていたんだ、お前は世界から弾き飛ばされたんだ、ナナリ―は俺がっ」ズダァァァァ・・・ン。激しい銃声が洞窟内で響き渡る。倒れたのは、ゼロ、ルル―シュの方だった。それがお前の答えか、スザク。ユフィのために、自分の理想のために騎士として、俺を殺すか。―撃っていいのは、撃たれる覚悟があるやつだけだ。「ルル―シュ、友達だろう、僕たちは・・・」「ゼロから離れなさい・・・ッ」「カレン、まだこんな男をかばうのか!ゼロは、こいつは君たち日本人を、いいやアシュフォード学園にいる皆を君を、ナナリ―だって騙してたんだ!!」「!!」「・・・カレン」その言葉を聞いて、カレンは走り去った。ほら、お前は何もかもから見捨てられていくだけじゃないか。「何故、俺を殺すのを戸惑う?憎いんだろう」皇帝の衣装を身に纏ったルル―シュは不思議そうにスザクを見る。「それに俺はいらない存在だとお前が言ってくれたんじゃないか」「違う・・・っ」「俺を信じてたわけじゃないんだろう?お前が戸惑う理由が無いと思うが」「違うよっ」
2009.06.01
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