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暗夜の浜辺に波の音と潮の匂いが在る。海岸の沿道も立ち並ぶ街灯もないそこに、ただ波の音と潮の匂いだけが在った。「遅えっ!!なにやってんだ、ヴィルヘルミナの奴ぁ!?」「まだ始めてから三十分も経ってないよ」海中に沈む宝具を浮上させようと一生懸命なヴィルヘルミナたち。一方、移動要塞「聖黎殿」に幽閉されているシャナは、「仮装舞踏会」(バル・マスケ)の盟主「祭礼の蛇」と合一した坂井悠二に会うべく静に脱出の機会を伺う。そうした中で「仮装舞踏会」(バル・マスケ)はついに世界各地への侵攻を開始して・・・。 「灼眼のシャナ」シリーズは、フレイムヘイズとして生きる主人公の少女シャナが恋に戦いに奮闘することになるというストーリーです。隣りの異界から人間を喰らいにやって来る侵入者「紅世の徒」。人間の存在の力が消失すると世界のバランスが崩れてしまうので、「紅世の王」たちと人間たちは協力して「紅世の徒」を討滅することになりました。そうして「紅世の王」に超人的な力を与えられ「紅世の徒」を倒すことができるようになった元人間がフレイムヘイズです。フレイムヘイズは基本的に「紅世の徒」に親しい者を殺されて復讐を誓う者が多いのですが、シャナは純粋に「世界のバランスを守る」フレイムヘイズになるべく育てられました。ところが養育者たちが非常識な者ばかりで人間社会の常識を知らずに育てられてしまい、シャナは恋愛や学校生活など苦労することになるのです。 ついに世界的規模で攻勢に出た「紅世の徒」最大勢力「仮装舞踏会」(バル・マスケ)。ヴィルヘルミナたちはフレイムヘイズ総司令官ゾフィー・サバリッシュの命を受け、囚われているシャナを救出しつつ一発逆転の作戦に出ることになります。シャナの想い人・坂井悠二が敵になってからは力を封じられてしまったり、囚われの身となってしまいあんまり活躍できなかったシャナが久しぶりに大暴れで大活躍します。復活したシャナの痛快アクションが大変面白かったです。また、フレイムヘイズ軍団と「仮装舞踏会」(バル・マスケ)の世界規模の戦争は、これまでの町を守るための戦いよりも迫力があって良かったです。 ジャンルは異能アクション・ファンタジー。アクションやファンタジーが好きな人にお薦めです。<終>灼眼のシャナシリーズ
2009年11月30日
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「現界(カナイ)の扉を打ち開けて、虚界(アンダカ)の闇に歩を進め」怪造学という学問がある。限りなく遠い隣の世界・虚界(アンダカ)から怪造生物(モンスター)という不思議な生物を召喚し、研究し考察し、虚界(アンダカ)の全てを解き明かすのが、その至上命題である。この世の常識がてんで通じない摩訶不思議なその学問は、多くの者の興味と嫌悪を喚起し、喜劇と悲劇を大量生産し、今日まで連綿と受け継がれている。可能なことは己の生命力(魔力)を媒介に怪造生物(モンスター)を呼び出すこと。生命を持つ彼らを調べるも良し、戦わせるも良し、卑怯な犯罪に協力させるも良し、全ては怪造(召喚)した者の思うがままだ。その魔法じみた便利さゆえに怪造学の黎明期から危険と邪悪な陰謀には事欠くことがなく、世間一般における怪造学者の立場はとても悪い。当然、怪造生物(モンスター)たちも恐れられ忌み嫌われている。そんな状況の中、主人公の伊依は「モンスターと人間が楽しく共存できる世界」を目指していて・・・。 「アンダカの怪造学」シリーズは、雪童と呼ばれる怪造生物(モンスター)・桃子と家族同然に育った主人公の少女・空井伊依が「モンスターと人間が共存できる世界を作る!」という夢を叶えるため、怪造学を学べる古頃怪造高校に入学して怪造生物(モンスター)と人々を巻き込む大事件を解決したり、怪造学校の変人揃いの友人たちと衝突したり楽しく過ごしたり、ご先祖様や親族や幼馴染みに関わる因縁などに翻弄されることになっていくというストーリーです。しかし、「人間とモンスターは友だちになれる」という伊依の思いとは裏腹に、極めて個人的な理由で二百年近く争い続けているアンダカの魔王と怪造学会総長・激流院潮静の対立がさらに激化。魔王さえも絶対服従させる切り札・「パンドラオンリーワン」を持つ伊依と魔王を倒すべく作られた決戦兵器「虐十字」(スーサイドアタック)の中核を成す相棒の戦橋舞弓の二人は、「人類VS怪造生物(モンスター)の最終決戦に終止符を打つ」「人類と怪造生物(モンスター)の共存を実現させる」ため頑張ることになっていきます。 今回で完結になります。この物語は「モンスターと人間が共存できる世界を作ろう!」という夢いっぱいの伊依が古頃怪造高校に入学するところから始まることになるのですが、普通の人間どころか実際にモンスターを召喚する仕事をしている怪造学者でさえも「モンスターは危険で恐ろしい存在」という主張だったので、読み手の私は「伊依が夢を実現するのは大変困難」だと感じました。さらにその後、伊依に怪造学を教えていた先生が暴走したモンスターに襲われて死亡、古頃怪造学校がモンスターの陰謀でいつの間にか壊滅、伊依の友人が謎のモンスター・ヴェクサシオンに殺されてしまう、そして最終的には人類VSモンスターの決戦が始まる、などものすごくハードな展開が続きます。当然ながら普通の高校生でしかない伊依が背負っていくには過酷な出来事ばかりです。しかし、どんな状況になっても夢を失わず「人間とモンスターは友だちになれる」というポリシーを最後まで貫き通す伊依の姿は大変感動的でとても面白かったです。夢を実現することの「難しさ」と「素晴らしさ」を感じることができました。 ジャンルは、モンスター召喚学園青春アクション・ファンタジー。アクションやファンタジーが好きな人にお薦めです。<終>アンダカの怪造学シリーズジャンクガール・ジグシリーズ(アンダカの怪造学シリーズの外伝的ストーリーです)
2009年11月23日
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「駄目だ。やっぱり通じないよ」闘真は、スフィアラボと連絡を試みようと深海探査スーツに備え付けられている通信機を何度も操作したが、返ってくるのは雑音ばかりであった。「こっちも駄目だ。しかしなぜだ?フリーダムの通信機はかろうじてだが機能している。スフィアラボに何かあったとみるのが妥当なところだが、しかし・・・」深海2222メートルに沈んだ空中要塞フリーダムの機内に閉じ込められてしまった闘真と由宇。フリーダムは墜落の際に壊れて、無事なエリアは原子力エンジンが積んである動力エリアと中枢エリアのみ。さらに無事なエリアも深海の水圧によっていつ圧壊してしまうか?分かりません。連絡は不可能。しかも海上では海星と米軍が激しい戦闘を行っていて救助活動の可能性は無し。そんな絶望的な状況にも関わらず愛し合う闘真と由宇は、互いに支え合って何とか脱出方法を探すことになります。ところが完全密閉されたフリーダム内で由宇が忽然と消えてしまって・・・。 「9S」シリーズは、狂気の天才科学者・峰島勇次郎の無責任過ぎる超発明によって狂った科学技術がはびこることになってしまった世界を舞台に主人公の少女・峰島由宇とその恋人・坂上闘真が恋愛を少しずつ進展させつつ超科学を悪用する者たちと戦うことになるというストーリーです。勇次郎の娘であり自身も天才科学者である由宇は「勇次郎の残した発明について最も詳しい」という理由で危険視され(峰島勇次郎の発明は各国のパワーバランスを容易に変えてしまうほどです。テロリストが世界征服できてしまいます)、地下深くに監禁・監視されています。一方、世界の情報を支配し世界を裏側から操っている真目家の血を引く少年・坂上闘真は殺人衝動を持つ第二人格と無理矢理受け継がされることになった無敵の刀・鳴神尊に振り回されて、真目家の人々の陰謀に巻き込まれ厳しい生活を送っています。そして、何故だか分かりませんが峰島勇次郎と真目家は相容れない敵同士。毎回峰島勇次郎の発明がからんだ犯罪に巻き込まれることになる二人は、互いに協力して事件を解決していくうちに愛し合うようになり、激しい戦闘と絶望的な状況の中で愛を育んでいくことになるのです。 深海からの脱出、待ち受ける因縁の強敵、勝敗の鍵を握るオリジナルとコピーの電子戦、十年前核によって滅んだ街に隠された衝撃の真実、弾丸を跳ね返す装甲と強力無比なレールガンを搭載した無敵のロボット兵器・レプトネーター軍団の脅威、密室の中で突然消失するヒロイン、世界最強を自負する米軍すらも凌駕するステルス空中要塞、何やら暗躍する真目家当主と行方不明の峰島勇次郎、圧倒的な戦力を有するにも関わらず堅実で冷徹な指揮で由宇たちを追い詰める海星・黒川、空母を一撃で沈めるレーザー砲、などハリウッド映画を超えるド派手な展開が連続して続きます。そして、峰島勇次郎を残した狂気の発明を軍事利用し圧倒的な軍事力で無理矢理世界平和を実現しようとする組織・海星との戦いにいよいよ決着が着くことになります。また、今回は由宇と闘真の恋愛に大きな壁が立ちはだかることにもなっていきます。とにかく圧倒的スケールで展開するSFアクションと「ロミオとジュリエット」のような切ないラブストーリーの同時進行が大変面白かったです。 ジャンルは、超兵器SFアクション・ラブストーリー。アクションやラブストーリーが好きな人にお薦めです。<終>9Sシリーズ番外編もあります
2009年11月16日
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「で、こっちが小学生のときのイッセーなのよー」「あらあら、全裸で海に」「ちょっと朱乃さん!っ?、母さんも見せんなよ!」会議なんてなんのその。俺の家で行うはずだった放課後のオカルト研究部の会議は、母さんが持ってきたアルバムで崩壊した。「・・・イッセー先輩の赤裸々な過去」「小猫ちゃんも見ないでえええええ!」最悪だ!俺の恥ずかしい過去を納めた悪夢の一品!うわぁぁぁぁ、死にたい!「・・・小さいイッセー」部長、幼年期の俺の写真をまじまじと見つめられると恥ずかしいんですが・・・。って、あれ、部長さま?頬を真っ赤に染めてるのですか?「私もなんとなく、部長さんの気持ちがわかります!」部長の手を取るアーシア。木場の野郎もニコニコ顔でアルバムを見てやがる!クソ!野郎に見られると腹が立つのはなぜだろうか!?「おい!木場!おまえは見るな!」「ハハハ、いいじゃないか。もう少しイッセーくんのアルバムを楽しませてよ」ところが、アルバムの写真に写る剣を見た途端、木場の様子が一変して・・・。 「ハイスクールD×D」シリーズは、正体不明の恋人?に殺されてしまった主人公のHな高校生・兵頭一誠(通称・イッセー)が通りがかった悪魔のオカルト研究部部長リアス・グレモリーに助けられて悪魔に転生して生き返り、悪魔の世界でハーレム王を目指すことになるというストーリーです。学園の美少女アイドルであるリアス部長は、実は魔王の妹で上級悪魔。普段は正体を隠しながら、眷族であり部下でもあるオカルト研究部部員たちと悪魔勢力を拡大するための活動(願いを叶える代わりに相当の対価をもらう、という悪魔契約のことです)をしています。突然、悪魔になってしまったことで戸惑うイッセーでしたが、美少女の部長から「悪魔として出世すればハーレムを作ることもできるわ!」と励まされ、煩悩の力全開で悪魔修行を頑張ることになるのです。Hで友情にも厚いイッセーは、その身に宿る煩悩とドラゴンの力で仲間たちを救うため、次々と現れる強大な敵と戦うことになっていきます。 「聖剣」に対して異常なほどの敵意を示す木場。木場には「聖剣計画」によって仲間を殺されたという哀しい過去がありました。そんな中、ヴァチカンから使者がやって来て「聖剣エクスカリバーが盗まれ、この町に持ち込まれたが、悪魔勢力は一切手出ししないように」と要請してきます。「聖剣」は悪魔の弱点なので部員を心配するリアス部長は、要請を受け入れて部員たちに「エクスカリバーと関わらないように」と指示することになります。しかし、「木場にはエクスカリバーに打ち勝ってもらい、想いを果たしてほしい」と考えるイッセーは、大好きなリアス部長にそむいてでも木場に協力して戦うことになるのです。学校どころか町そのものが崩壊しそうな激しい戦闘の中で育まれる「イッセーと木場の熱い友情」と「リアス部長の乳首を吸うために発揮されるとてつもないエロスパワー」の美しい?融合がバカバカしくも感動的で大変面白かったです。 ジャンルは、学園悪魔ラブコメ・アクション・ファンタジー。ラブコメディやアクションが好きな人にお薦めです。<終>ハイスクールD×Dシリーズ
2009年11月09日
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「みんなの友達」事件は、「魔界」と呼ばれるC校舎で発生した陰惨なる連続殺人である。被害者の数は、六十一人。仮にも学校で起きた事件とは思えない規模である。ほとんど災害だ。犯人は不明。動機も不明。事件は解決していない。一度に六十一人が虐殺されたわけでなく、ひとり、またひとりという具合に不定期的に殺されていった。死因は全て首斬り。血の海となった現場で被害者の生首だけが残されている。奇妙なことにC校舎の生徒には恐慌も混乱もなく同じ校舎の生徒が殺されていく中、いつもどおりの学校生活を続けていた。生徒たちは「怪獣に食べられたくない」「汚い子から順番に食べられる」「汚い部分はみんなの友達に捧げる」「みんなの友達が身代わりになって怪獣に食べられる」「怪獣からみんなの友達が守ってくれる」など、謎の言葉を語っていた。そして、この不可解な事件は魔女の生徒会長が「みんなの友達」と呼ばれる淀川ドロシーを保護したことで未解決のまま停止。ところが、その半年後再び連続首斬り殺人が発生して・・・。 「魔女の生徒会長」シリーズは、主人公である魔女の生徒会長・剣シロオが変態ばかりが集まる帝都世紀末学園の平和と秩序を守るため強大な暴力で学園に君臨することになるというストーリーです。帝都世紀末学園には、天才すぎて困っている人が集まる「天国」と呼ばれるA校舎、他の学校には入れてもらえない超弩級の不良を中心とした「無法地帯」と呼ばれるB校舎、死んだほうがましだと思える地獄生活を続けている魔物がいっぱいの「魔界」と呼ばれるC校舎、そして何だか分からない「汚染区域」と呼ばれる謎のD校舎、があります。四つあるそれぞれの校舎に在席する生徒たちは、揃いも揃って奇人変人ばかり。この変態の吹き溜まりのような馬鹿げた学校を平和に運営していくため「魔女の生徒会長」剣シロオ、書記の「みんなの友達」淀川ドロシー、会計の「殺人マシーン」骸コロチカ、そして語り部でありシロオの幼馴染みの恋塚ミミクロたちが奮闘することになっていきます。 C校舎総代表「魔王」断花シャムから再び始まった「みんなの友達」事件を解決するよう依頼されたシロオたち。脳みそを負傷して入院中のコロチカ以外の生徒会メンバーたちはさっそくC校舎に潜入して捜査を開始することになるのですが、C校舎の生徒たちとは別世界の人間と話しているかのように全く話がかみ合わず捜査が進展しません。とにかく情報を得ようと情報屋の「図書室の眠り姫」を訪ねたシロオたちは有意義な情報を得たものの、今度は別行動をしていたドロシーがC校舎の魔物たちに捕まってしまい処刑されることになってしまうのです。今回の事件は、謎の犯人「怪獣」の異様な犯行がとても恐ろしかったです。「怪獣」は友達を殺してその脳を食べることによって被害者の技術や知識を吸収してドンドン強くなります。吸収した様々な能力を使って襲い来る「怪獣」と最後まであきらめず戦うシロオたちの壮絶なバトルが大変面白かったです。また、ドロシー先輩の数奇なエピソードと運命には驚かされました。 ジャンルは学園友情バトルアクション・ファンタジー。学園ストーリーやアクションが好きな人にお薦めです。<終>魔女の生徒会長シリーズ
2009年11月02日
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