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少年名探偵虹北恭助の冒険フランス陽炎村事件価格:1,155円(税込、送料別) 十五世紀の半ば。かつて、天才と呼ばれた男がいた。小柄で痩せた体。妙に大きい頭部。そして、何でも見通してしまうような灰色の目。男は家を持たなかった。「この地球が、おれの家だ」そう言って、男は世界中を放浪した。持ち物は、愛用の歯ブラシだけ。歩くのに疲れたら休み、眠くなったらどこででも寝た。食べ物は、出会った人から恵んでもらう。その礼に、男は各地で聞いた珍しい話をしたり、自分で作った歌を贈った。「目的地はあるのか?」男は様々な国の人から、同じ質問を何度もされた。その度に男は「わからない」と答えた。あるとき、男はフランス東南部の小さな村に着いた。ナンカゴ村、別名は陽炎村。その名前が示すとおり、高い山の麓にひっそりある村だった。領主はムスティック。ムスティックは、その残忍な性格と異常な嗜好で恐れられていて・・・。 「少年探偵 虹北恭助の冒険」シリーズは、学校に通わず自宅の古本屋・虹北堂でいつも本ばかり読んでいる主人公の少年・虹北恭助が幼馴染みの少女・野村響子に頼まれて様々な事件を解決することになるストーリーです。恭助のことが好きな響子。しかし、恭助は「学校へ行かなくても虹北堂には、あらゆる知識があるよ」と言って不登校を続ける問題児なのです。響子はそんな恭助を何とか学校に引っ張り出そうと頑張りますが、ずっと失敗しています。普通の人間よりも頭の良い恭助は周囲の人々と話を合わせるだけの社交性は持っているものの、そのためには無理をして普通を演じなければならず、学校で同年代の友達と話すのが苦手です。それでも響子は恭助が学校に来るように頑張ることになるのですが、中学生になった恭助は何故か「旅人」になって外国に行ってしまいます。 恭助を連れ戻すため、フランスの田舎にあるナンカゴ村(通称・陽炎村)へ行くことになった響子。しかし、響子にはフランスへ行くためのお金もなく、フランス語も全く分かりません。苦労して何とか陽炎村へたどり着いた響子。しかし、村の人々は百五十年くらい前に死んだという領主ムスティックを異常なほど恐れており、響子は恭助を連れ戻すどころではなくなってしまいます。フランス人なのに名前が真衛門や美絵留だったり、村人たちは亡霊を恐れるあまり夜は外出出来なかったり、変人の恭助と結婚すると言い張る少女が現れたり、ものすごく変なことばかり起こる不思議な展開でした。当然、変人の代表である虹北商店街の人々も大活躍。そんな中、不思議な事件と不思議な人々に振り回される響子がとても面白かったです。それにしても常識のあるフランス人は存在しないのでは?と思ってしまうストーリーでした。 ジャンルはフランス変人ミステリー。ミステリーや不思議なストーリーが好きな人にお薦めです。<終>少年名探偵虹北恭助の冒険価格:945円(税込、送料別)少年名探偵虹北恭助のハイスクール・アドベンチャー価格:987円(税込、送料別)少年探偵 虹北恭助の冒険シリーズ
2010年09月29日
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私立霧舎学園ミステリ白書十一月編&十二月編プレミアムセット価格:2,625円(税込、送料別) 「とにかく、ここでお昼を食べるのは校則違反よ。自分たちの教室か、食堂へ戻りなさい」陰口を叩かれたと分かったのだろう、中込椎奈は明らかに態度を硬化させた。「さあ、立って」と、琴葉の手首を掴む。そのまま、ぐいと引っ張って、教室の在る中央校舎へ連れて行こうとする。八重ちゃんをベンチに残したままだ。「あ、おにぎり」その八重ちゃんが声を上げた。引っ立てられた琴葉を追いかけようと中腰になったため、膝に乗っていたおにぎりが落ちてしまったのだ。地面は砂利敷きで、おにぎりは小石にでも当たったのか、あらぬ方向へ転がっていった。八重ちゃんは思わずそれを追いかける。琴葉は中込椎奈に引かれて、逆の方向へ連れて行かれる。そして・・・。 「霧舎学園」シリーズは、「霧立つ春の日、鐘の音と共に、泉の前で口づけを交わした男女は永遠の幸せを約束される」「女が謎を紡ぎ、男が謎を解く」「学園に真の求道者が誕生する」などの霧舎学園に伝わる不思議な伝説に導かれて、主人公の羽月琴葉と小日向棚彦が何故か毎月ごとに必ず起こる事件(どういう理由なのか毎月ひとつずつ何らかの事件が発生します)を二人で力を合わせて解決していくことになるというストーリーです。当初、わけの分からないうちに学園伝説の当事者になってしまい戸惑う琴葉と棚彦でしたが、次々起こる事件を解決していくなかで絆を深めていくことになり、恋を少しずつ育んでいくことになるのです。 アホ教師・脇野啓二郎が屋上から突如落ちてきた臼の標的になったり、優等生・中込椎奈の同居人である亜村事務長が突然行方不明になったり、文化祭で忙しい琴葉と棚彦の二人はまたしても不可解な事件に遭遇することになってしまいます。当事者である中込椎奈先輩は「天使から殺人予告があった」と大騒ぎ。現場には天使の羽根らしきものが残されていたり、文化祭パンフレットには天使のコスプレをした琴葉が写っていたり、ミス霧舎学園を決めるエンジェルクィーンコンテストが開催されていたり、事件はキーワードである「天使」づくしに進行して行きます。見立て殺人の場合、見立てられたテーマと犯人の意図との関連性を推理することになるのですが、本書は最初から最後まで天使情報で溢れかえっていてビックリしました。そんなカオスな状況で明らかになる中込椎奈先輩と脇野啓二郎の意外な秘密がとても面白かったです。 ジャンルは学園ラブコメ・ミステリー。ラブコメディやミステリーが好きな人にお薦めです。<終>四月は霧の00密室価格:798円(税込、送料別)十二月は聖なる夜の予告殺人価格:882円(税込、送料別)私立霧舎学園ミステリ白書シリーズ
2010年09月24日
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伯爵と妖精(月なき夜は鏡の国でつかまえて)価格:560円(税込、送料別) 「あら、誰か来たみたいよ」しかし父も、給仕をしている家政婦にも聞こえなかったようだ。(落し物を届けに来ました)落し物?「違うよ、人間の来客じゃねえ」ニコがひくひくと鼻を動かす。椅子から降りた彼が窓を開けると、大きな黒いものが窓をふさぐようにして突っ立っていた。「何だ?おまえ」(すみません夜分に)闇夜の壁みたいなものがうごめく。お辞儀をしたのだろうか。外見は不気味だが、意外と礼儀正しい妖精だった。「落し物って何なの?」立ち上がり、リディアも窓辺の妖精に問う。(これです。私のねぐらの側にあったのですが、これは明るすぎて眠れません。あるべき所にお返しします)真っ黒な墓守妖精が持って来た謎の宝石に導かれ、リディアは幽霊屋敷に行くことになって・・・。 「伯爵と妖精」シリーズは、妖精が見える主人公の少女リディアが復讐に燃える美貌の青年エドガーに口説かれてイギリス王室を狙う災いのプリンスと対決することになっていくストーリーです。妖精を操る宿敵プリンス。エドガーはプリンスに対抗するために青騎士伯爵(妖精国伯爵)の地位を手に入れようとしますが、エドガー自身は妖精を見ることができず妖精の知識もありません。そのため、エドガーはリディアを妖精博士(フェアリー・ドクター)として雇い、利用しようとします。プリンスとの激闘を乗り越えていく中、エドガーとリディアはしだいに愛し合うことになっていき、二人で協力して妖精が関わる不思議な事件に立ち向かうことになるのです。 幽霊屋敷で開かれる謎のオークション。最近すれ違ってばかりいたリディアとエドガーは幽霊屋敷で思いがけず出会ってケンカをしてしまいます。そんな時、性悪な小鬼妖精(ボギービースト)に背中を押されたリディアは、身体を残したまま精神だけを鏡の中に閉じ込められてしまうのです。元の世界に戻るため「月が出なくなった幽霊屋敷」の謎を解こうとする精神体のリディア。一方、エドガーは精神が抜けて本能と欲求のおもむくまま行動するようになってしまったリディアに戸惑うことになります。エドガーの側にいてずっとニコニコしているリディア、リディアの体のあちこちにキスをしまくるエドガー、猫妖精ニコのふさふさした尻尾に頬擦りするレイヴン、など意識が抜けてとんでもない行動を繰り広げる登場人物たちの様子がとても面白かったです。それにしてもニコのふさふさ尻尾は皆に大人気。読んでいるうちに、私も尻尾に触りたくなりました。 ジャンルは妖精謎解きラブストーリー・ファンタジー。ラブストーリーやファンタジーが好きな人にお薦めです。<終>伯爵と妖精(あいつは優雅な大悪党)価格:540円(税込、送料別)伯爵と妖精(永久(とわ)の想いを旋律にのせ)価格:560円(税込、送料別)伯爵と妖精シリーズ
2010年09月17日
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蒼穹のカルマ(4)価格:630円(税込、送料別) アステナは、すぐ近くの民家と思しき家の扉をノックもなしに開け放った。「ア、アステナさん・・・?」在紗を初としたパーティメンバーが顔を驚きに染める。「な、何ですかあなたたちは・・・!」女性が息子と思しき少年を庇うようにしながら、アステナに鋭い視線を送ってきている。「王室認定、特別捜索許可証です。王と勇者の名のもとに、物資を有効利用させていただきます」言うと、アステナはおもむろに側にあったタンスを開け、中を漁り始めた。「あ、発見。これは守護の腕輪ですね。精霊が枯渇している今の状況のはありが」「やめろぉーっ!」アステナの足に、子どもが飛びついてきた。「父さんが遺してくれた最後の・・・っ」「仕方ないのよ・・・っ!魔王を倒すためなの・・・」目に涙を溜める母親と表情を歪める息子。槙奈は今後RPGで民家のタンスを調べられなくなってしまい・・・。 「蒼穹のカルマ」シリーズは、空飛ぶ怪獣を倒しまくって平和を守る主人公の騎士・鷹崎駆真が可憐な姪・在紗を溺愛するあまり大暴走することになるストーリーです。圧倒的な戦闘能力、クールな美貌、を持つ駆真は蒼穹園騎士団の中でもカリスマ的な人気を誇るヒロイン。しかし最速の騎士として敬愛される駆真の本性は少女・在紗を愛でるために任務を放棄、在紗との約束を守るため異世界の魔王や古代の魔人とトラブルを引き起こす、とんでもない問題騎士だったのです。今回は在紗との休暇を楽しむために騎士団を突然退団。さらに休暇での資金を調達するため、駆真は魔王となって異世界の善良な人々から富を搾取する暴挙に出ることになります。一方、在紗は悪い魔法使いアステナに騙されて異世界で勇者をすることになってしまいます。 90万円相当の旅費を稼ぐため、異世界の魔王を引き受けることになった駆真。SMクラブの女王様のような衣装を身に付けなくてはならないものの、魔王の地位と力を利用すれば人間達から宝石などの金品を奪うことが容易で、しかも異世界での出来事なのでどんな非道を行っても蒼穹園で罪に問われることはありません。そんな邪悪な駆真に可憐な勇者・在紗、魔人の戦士・ウタ、自称駆真のライバルの騎士で遊び人・槙奈、みんなを騙して連れて来た宮廷盟術師アステナ、たちが挑むことになるのです。何と言うか、金銭的な理由で主人公が魔王となって積極的に人々を苦しめるというのは、非常にビックリする展開でした。また、本来の魔王ルーン・ロヴァルツも在紗にメロメロ。ひとりの少女のために道を踏み外すエース騎士と魔王のコンビが大爆笑で大変面白かったです。バニーガール姿の槙奈と実力をさっぱり出してないウタにあさっりボロボロにされてしまう異世界モンスターの幹部たちも非常に笑えました。 ジャンルは異世界コメディ・アクション・ファンタジー。コメディやアクションやファンタジーが好きな人にお薦めです。蒼穹のカルマ(1)価格:609円(税込、送料別)蒼穹のカルマ(5)価格:630円(税込、送料別)蒼穹のカルマシリーズ
2010年09月15日
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マリア様がみてる(私の巣(マイネスト))価格:460円(税込、送料別) 先月の終わり、父の十三回忌を済ませた直後、うちのお母さんが爆弾宣言をした。「お母さんは、修ちゃんと結婚することになりました」と。修ちゃんこと、大場修人さんはお母さんの元部下で、私も昔からよく知っている。一言で言えばいいヤツだ。男勝りでバリバリ働くうちのお母さんに憧れているのは、見ててもろ分かりだったけれど、まさかお母さんが彼のアタックに首を縦に振る日が来ようとは、思いもよらなかった。だって、お母さんは死んだお父さんのことをずっと愛し続けてきたんだから。再婚なんてありえないことだった。その直後からだ。ちょっとしたきっかけで、私の胸が苦しくなるようになったのは。そして、目がグルグル回って倒れこんだ百は、保健室のベッドに運ばれて・・・。 「マリア様がみてる」シリーズは、伝統あるカトリック系お嬢様学校・リリアン女学園を舞台に超お嬢様・小笠原祥子に誘われて生徒会「山百合会」のメンバーになってしまった主人公の一般庶民・福沢祐巳が個性豊かなお嬢様たちに囲まれて楽しい学園生活を送ることになるストーリーです。今回の「私の巣」(マイネスト)は、今までのストーリーの流れとは異なる番外編。「山百合会」のメンバーとは全く関係のない番外編独自の主人公・朝倉百(あさくら・もも)が、母の再婚によって増殖した面白新家族に振り回されながら、波乱の一年間を過ごすことになります。いちおう、リリアン特有のイベントも発生しますが、メインはあくまで家族ストーリーという「マリみて」では珍しい展開です。 母の再婚相手・修ちゃんの家は、東京ではかなりの広さの古い洋館。あまりに立派な表札は門柱の一部と化していて、「部屋は有り余っている」と言うだけの広さがあり、百は驚いてしまいます。さらに、その家に住んでいる住人の方々は、ものすごく複雑な家族構成で誰が誰なのか見当がつきません。しかも修ちゃんのお祖父さんの娘さん(百にとっては大叔母さんに当たる人物)もリリアン女学園に通っていて、百は大混乱に陥ることになるのです。いつもの山百合会を中心としたシリーズ本編とは全く違う雰囲気・展開でした。母子家庭で育ち、キャリアウーマンの母・香也を一生懸命支えてきたヒロイン・百が、突然大家族になって苦労したり楽しかったりするホームドラマ風の展開がとても面白かったです。また、客観的な視点でみる山百合会メンバーが珍しかったです。 ジャンルは、「マリア様がみてる」外伝ホームドラマ・コメディ。コメディが好きな人にお薦めです。<終>マリア様がみてる価格:500円(税込、送料別)マリア様がみてる(リトルホラーズ)価格:480円(税込、送料別)マリア様がみてるシリーズ
2010年09月10日
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帝国の双美姫(2)価格:945円(税込、送料別) あまりにぐっすり眠り過ぎたのだろう、目覚めの時のその一瞬、ルークは自分がどこにいるか、夢と現実の区別を判別し難くなった。目の前には、オカレスク大帝がいらっしゃる、と思ったのだ。その大帝陛下は厳めしい顔つきをした偉丈夫で、怯えて震えているまだほんの小さな子どもであるルークの前に立っていたのだ。そして、ルークに微笑みかけてきた。「可愛いなぁ、きみは・・・それに、うん。・・・とても面白い・・・」でも、その声には違和感がある。だって、姿は厳めしい姿の髭を生やした大男なのに、声はなんだかひどく若々しくて、子どもっぽい口調だったからだ。その人物は、ルークに「きみは、きっと力ある魔法使いになるだろう」という予言をして・・・。 「帝国の双美姫」シリーズは、強大な魔力を持っているのに性格は臆病で後ろ向きな主人公ルークが、神のような力と異常なほど若い外見を持つ偉大なオカレスク大帝に帝国の行く末と大帝の子孫の面倒を任されることになってしまうストーリーです。古き神々と恐ろしい魔物が君臨するハラーマ大陸。そこでは、人間は神々に生贄を捧げなければ生きていくことができません。闇の神への生贄にされそうになったルークは、神や魔物から人間を守る帝国を創ろうとしているオカレスク大帝に救い出され、大帝の予言に従って魔法使いになります。しかし、ルークはいつまで経っても体は小さいまま、特定の神の加護も受けられず、劣等感に苛まれることになってしまいます。そんな時、オカレスク大帝直々にゼラフィン皇子の護衛を命じられることになり、ルークはオカレスク大帝の期待に応えるべく頑張ることになるのです。 助け出したディルフェカ姫を再び闇の神ヴァイナーテによって奪われてしまったルークたち。そんな中、「帝国の双美姫」と称えられるアムディーラ皇女とサファリナ皇女の軍勢に合流したルークたちは、ムアール帝国に叛旗を翻したノヴェラ伯爵と戦うことになります。しかし、その戦いにはオカレスク大帝と闇の神ヴァイナーテが互いに暗躍しており、ルークは護衛対象のゼラフィン皇子から引き離され、オカレスク大帝から新たな任務を命じられることになっていきます。この「帝国の双美姫」シリーズは、以前Xホワイトハート文庫で読んだ「ハラーマ戦記」シリーズの続編です。と言っても、おそらく数百年前ぐらい過去の話だと思うのでルーク以外は、伝説の人物ばかり登場します。また、神様たちが「これでもか」と活躍していたり、一般の人間達がものすごく虐げられていたり、世界観が大きく違っています。そんな過酷な世界で健気に頑張るルークの活躍がとても面白かったです。 ジャンルは、魔法使い戦記アクション・ファンタジー。ファンタジーが好きな人にお薦めです。<終>帝国の双美姫(1)価格:945円(税込、送料別)帝国の双美姫(3)価格:945円(税込、送料別)帝国の双美姫シリーズ
2010年09月03日
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