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東京に残る唯一の都電「荒川線」は、荒川区内では、4,83キロメートルを走り、停留所は13カ所。時速は、13キロで日常の風景に溶け込んでのんびりと走っている。そんな「都電体験・荒川遊園・浄閑寺」などが今日の吟行のテーマー。朝から上天気で気温はぐんぐん上がって、まるで初夏の陽気。一行18名は、早速「荒川車庫前駅」から~「荒川遊園駅」まで乗ることに。懐かしい一両車の都電。どこから乗ろうと、どこで降りようと、大人一人160円。近くまで来ていて、ちょっと走れば待っていてくれるそうな。いやはやこの忙しい東京に住んでいて、何と情緒があること。一日乗車券というのがあって大人400円也、買ってみる。「チンチン」、発車の鐘が鳴る。ああー。電車に乗ってこんなにうきうきするなんて!!。ゆっくり走るので両側をきょろきょろ。まるで、沿道のお店の中までのぞけそうな感じがするほど。やがて「荒川遊園」で下車し園内に入場。丁度「荒川まつり」の最中で、大にぎわい!!子供達のはしゃぐ先を目で追いながら、何時しか気持ちは子供に返ってしまった。乗り物は、観覧車、回転木馬などあったが、目的が違うので乗るわけにはいかない。浄閑寺に行く途中に「延命・子育て地蔵尊」の前に沢山の供物や飾り物があったが、「もう、延命もいいし、子育ても終わったし、気楽なものよね!」などと口ぐちに言いながら通る。その後の散策も日傘を使う仲間が出るほどの日差し。楽しい吟行であり、楽しい体験であった。 つばめ来て延命院にかるく礼 諏訪りんどう 晩春をまるごと使う一日券 石口 榮
2008年04月29日
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AM10時頃、家の外でご近所さんの話し声がする。「家に居るときぐらいは皆さんに会わないと顔を忘れられちゃうからね!」などといいながら外に出ると、小形トラックの荷台を物色しながらがやがやと話している。「あら!八百屋さんなの?」私も仲間に入れて貰った。うわー新鮮な野菜がいっぱい!!。完熟トマト・胡瓜も尻尾(?)が付いてもぎたて・大根も蕪も人参も葉がいっぱい付いている。・新じゃがも、まるで今土を落としてきたばかりのよう。嬉しくなってどんどん買い込んだ。本当は、前掛けとサンダル履きで行ける所に2つもスーパーマーケットが並んでいるのだけれど、これだけ新鮮な野菜は売っていない!「どちらから?」「千葉ですよ!」そう聞いてしまってから一瞬、路地で座って売っている千葉の叔母ちゃんのことが頭をかすめたものの…ごめんなさい。家の角まで来てくれて、こんなに新鮮な野菜なら買わずにはいられない。「奥さん初めてだね。一週間おきの土曜日に来てますので宜しく」純朴そうな叔父さん夫婦。「トマトがとても美味しかったから写真撮っても良いですか?」「いいよ!車のナンバーも撮してくれ!」まあ!なんとお人がいい! もぎたてのトマトの色を丸かじり 山田や寿(ザ・俳句歳時記)所収 大根の葉とちりめんじゃこ。美味しく出来ました。
2008年04月26日
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天候の変わりやすいこの季節「得したような]上天気でしたね。風もなくぽかぽかと暖かで最高!!。今日は何にも用事を入れない日、るんるん♪♪♪。こんな日もたまにはいいですね。但し、天候が味方してくれたからだけど…。まるで命の洗濯をしたみたいです。午前中に早々と家事を済ませ、昼からは気になっていた鉢物の植え替えを始めました。つい二日前までの強い風と雨で、僅かな鉢植えの花がぐったりしていて可哀想だったから。先ずは家の前に新聞紙を厚く敷いて(舗装だからご近所に迷惑を掛けないように)さて、古い鉢をバクして「春耕の気分」なんちゃって!!。買いそろえた夏向きの花の苗を植え替えていると、花とも土とも会話しているみたい。背中はぽかぽか温かいし、あっという間に2時間ぐらい経過。一通り終わって、ふと家の壁際を見ると、「え!何時の間に?」ぺたりと我が家に止まっている「思わぬ訪問者」。動かないでねー。急ぎ携帯のカメラでぱちり!「何かいいことありそうな~」、「有り難う!と言いたいような!」気分でした。 永き日のにはとり柵を越えにけり 芝不器男(句集・麦車)所収掲句はこの季節に一番好きな愛称句の一つです。芝不器男は、愛媛県の人。1930年(昭和5年)に、僅か27歳にも満たない若さで亡くなっています。
2008年04月23日
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久しぶりに病院の中庭におりると、中庭博士こと清掃のKさんに声を掛けられた。「あのね!ちょとこれみて!面白いものがあるよ!」と、日焼けした丸顔をくしゃくしゃにして笑いながら私の先を歩いていく。「これだよ!これ!」そう教えられて見ると、「まあ!こんなところに?」「そう!ど根性すみれだよ!」と、孫育てをしているようにうれしそうに話してくれる。50坪ほどの中庭の一郭がタイル張りになっていて、タイル敷きの隙間からよくぞ!すみれが小さな花を咲かせていた。「かわいいねェー。ときどき水をやっているんだ!」とのこと。そいえば「ど根性大根」ってのが一時話題になったよね!「自然の力ってすごいよねー」「本当に!」、「なんか元気を貰っちゃった!」、お互いにそう言って楽しんだひととき。「僕も70歳になったけど、後2年居られる事になった、今年の9月でこの病院に清掃に入ってから30年になる。あの池が出来たばかりだった…」と。この中庭の蛙も金魚も草もみんな「可愛いね!」と言いながら手塩にかけて育てたKさんの30年という月日。 パンジーがこちら向くから涙拭く 近藤三知子(新版・俳句歳時記)所収 患者さんの「流動食」に、こんな可愛い工夫がされていました。
2008年04月19日
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「……私は目立たないでいなくなるから、時々、思い出してください。お花を一本ください……」。と、始まった書き出しに暫く釘付けになってしまった。文章は更にこう続く「…やっと判読できるほど薄い緑の文字で書かれたこの言葉は、友人が癌発病後僅か一年、亡くなる直前に緩和ケア病棟の談話室備え付けの文具を使って遺したもの。……看取っていた娘のEちゃんが白紙だと思ってピンクの薔薇の絵を書いた後、裏返して初めて気付いた。別れ難き人たちへの遺書という彼女の意図を超え、このメッセージは、たんたんと生きて、そっと死んでいく無数の無名の命の声のようだ。」と書かれた一節。作者は「満田春日(みつだはるひ)」女性。総合誌「俳句界・4月号」の「詠み下ろし連載・第10回」に俳句10句に添えて書かれた小感。彼女は昭和30年川崎市生まれ。俳誌「はるもにあ」の主宰である。病気による死、事故による死、あるいは虐待、テロなどなど…。3月の吟行で「東京大空襲・資料館」に行ってきたが、当時の被害のおぞましい写真や遺品や焼夷弾を目の当たりにした。広島、長崎の原爆もそうだ。全て忌まわしい戦争によるものである。作者の友人が書いたという小さなメモを「無数の無名の命の声のようだ。」と、捉えた満田春日は、詩人の目と心で見たのであろう。 金縷梅や一里四方が澄んで見え 満田春日(俳句界・4月号)所収
2008年04月14日
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4月の声を聞いたとたん、なぜか急に食べたいものがあった。それは単身赴任(山形)で離れて暮らしていた夫が、昨年の春体調を崩し、再検査をするために上京したおり、なんと「蕗みそ」を作って持ってきてくれたのだった。身体のさぞや辛かった時だったろうに…。2ヶ月ぶりに見た夫は激やせはしていたものの、まさか!僅か1週間の検査入院が「肝臓癌の末期で余命1ヶ月」と宣告されようとは、誰もが想像だにしなかったこと。夫のたっての希望で10年間暮らした田舎に行き、短い闘病生活の末に夫は帰らぬ人となってしまったが、それから「蕗の薹」の苦みは夫の味となった。先日贈り物をしていただいたばかりの夫の姉に「蕗の薹」がどうしても食べたい!とたのんだ。「まだ雪があるけど探してみる」と言っていたが、早速送ってくれた。懐かしい田舎の品々が届き、その中に姉の作った「蕗みそ」も入っていた。私は「蕗の薹」の天ぷらを作ることにした。天ぷらの衣は「卵を入れないで酢を少し入れるとぱりっと揚がるよ!」姉は料理が上手で「おいしく作るコツ」をなんでも知っている。姉の「蕗みそ」のレシピは、「蕗の薹を一晩水に浸けゴミをとる→きれいな水に半日浸ける→熱湯に重曹と蕗の薹を入れ(さっと茹でる)→ひと晩水にさらす→水分が無くなるまで堅く絞って細かく刻む→酒、みりんで炒め→砂糖は隠し味に少し→弱火で蕗の薹と味噌を混ぜ合わせる→好みで一味唐辛子を使ってもおいしい」とのこと。私の作った蕗の薹の天ぷらも姉のおいしい「コツ」のお陰だから、当然ながらぱりっと仕上がり、とてもおいしい!!。蕗の薹の天ぷらがこんなにおいしくて、蕗の薹を食べてこんなに落ち着くなんて、年を重ねた証拠だと思うけれど、蕗の薹は、料理が趣味だった夫の最後の味だったから…。姉さん、有り難う。 はるかなる風を覚ましてふきのとう 小野口繁(新版・俳句歳時記)所収
2008年04月07日
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