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2005年05月13日
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演者は、最近ちょこっと本が売れて、テレビなんかでも時々目にする人である。

「年代・性別・育った国などによって、好みの傾向がある」ということが、調べた結果わかった、という内容。

そんなことは、直感的にわかることなので、これを講演するだけの長さにしなければならないというのは、大変なことだろうと思うのだが、せっかくいろいろ調べているのなら、具体的にどういう傾向があるか、という調査結果の提示にとどめておけばよいのに、講演タイトルにあるように「それはなぜか」ということに踏み込もうとするので、その説明に無理があった。

聴衆が退屈しないよう、ところどころに笑いネタを交え、美しいパワーポイントで図やグラフなんかも出したりする。(育った国による特徴というのを聞きたかったのだが、具体例が全然なかったので少々がっかり)
長く時間を割いたメインの話は以下の2点であった。

(1)脳の話
「これは好ましいものだ」という刺激を受けると小脳が反応する。
小脳の働きは云々(長い)である。

しかし、いつか技術が進めば、解明されるはずである。
・・・結局、解明していない。

(2)性ホルモンの話
17歳くらいの男性は、このような好みがある。
 それは、性ホルモンが活発になり身体的特徴としては云々(長い)だからだ。
40代・50代の男性は、このような好みがある。
 それは、性ホルモンの分泌が衰え身体的特徴としては云々(長い)だからだ
30代の女性は、子育てする人と、社会で働く人と好みが二分される。
 それは、出てくるホルモンが違う(この説明も長い)から。
・・・「好みは性ホルモンに左右されるものだ」ということが言いたかったのだとしても、なぜ特定の性ホルモンが特定の好みを選択するのかという説明がない。

話は長ければ長いほど説得力がでてくるというものではない。

なぜその基準で分類する必要があるのかという理由もなく、分類されたもののそれぞれの特徴を提示していくのは、説明として全く意味がない。

流行の形なのだが、胸を強調させた白と淡いピンクのふりふりした服を着て、ヒールの高いミュールを履いて頼りなさそうな足取りで壇上にあがり、高い声で「私の声、よく小さいって言われるんですけどぉ、後ろのほう聞こえますかぁ」と尋ねる。
こんな人が、“ちょっと恥ずかしそうに”男性の性的身体的特徴なんかを“具象物の具体的な用語を言う”と、ひじょーにごまかしやすいだろう。
パンフレットにある略歴どおり、これまで女を武器にしてやってきた人なのだな、と思った。

質疑応答もこりゃまたなんだというような具合で、質問するほうも本質的な部分には触れず、瑣末なことばかり聞くのだが、それでも専門的なことをつっこまれると、「確かにそうです」と、早口でモゴモゴと長く話し、「このお話しはちょっとここでは長くなってしまうので、あとで私の事務所に来ませんか?」と艶っぽく笑いをとり、説明不足な部分をつっこまれると、「そうなんです。ここでは時間の都合で省略しましたが、それも関係あることなんです。よく気がつきましたね。言ってくれてありがとう。」などと子供扱いしながら相手を立てる。(明らかに年下の質問者に対しても、「ご指摘くださりありがとうございます」とか、もうちょっと社会人らしい敬語を使うべきじゃないかなぁと思った。)


しかしこれもその場限りの相手になら、通用する手だ。
同じメンバーを相手に、数回にわたるものだったらこうもいかんだろう。
いろいろと、反面教師として役立ったなぁというのが全体の感想。
ここまで極端ではないが、こうしたごまかしに近いことは、少々やってしまうことがあるが、傍目からみていかにみっともないかということがよくわかった。

アンケートに、今度講演に来て欲しい人とテーマをあげろとあったので、
「ジョージ・フィールズ 日本について」
「中島誠之助 古美術について」
「北側国土交通大臣 安全と安心について」
と出した。
この人たちの話し方は、強調すべき部分のアクセントのつけ方がうまいと思う。
ぜひ見習いたいところなのだが、自信を持って話せるだけの、豊富な知識や経験がないと、これは難しい。





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Last updated  2005年05月13日 12時16分22秒


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