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2006年01月24日
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うそつきは泥棒のはじまりですよ。


国をあげて嘘つき叩きをするのは、かつては政治家の汚職ばかりだったのに、20世紀末からこっちで思い出せるものをあげていくと、医薬品業界(非加熱製剤)、考古学会(捏造遺物)、食品業界(異物混入・不衛生牛乳・偽装牛肉)、国家公務員(官官接待・汚職)、警察(不祥事)、自動車業界(リコール品隠し)、医学界(医療ミス隠し)、・・・以前は普通に隠せていた不正が発覚して、問題になりました。

個別の詐欺師が問題になるのではなく、組織ぐるみの犯罪ということから業界叩き、責任者である国の管理問題に発展するというのが、最近の流れ。
ずらっと並んで頭を下げる写真をみても、どれが何の事件だったかもうわかりません。

しかし、「何でこんな汚い世の中になったのか」と嘆くのは見当違いです。
例えるなら、汚れた雑巾というのは掃除してなければ生まれないものです。
使っていない雑巾はきれいでしょう。
「昔はよかった」というのは、雑巾なんてものを使ったことがない時代だったからです。

でも、「汚れた雑巾をきれいに濯ぐところまでしなければ、掃除をしたうちに入らない」というレベルの高い要求もありますから、これでは足りないというところでしょう。

最近の、建設業界(耐震構造偽装)、生物学会(捏造論文)に至っては、個人の責任であるのに、居直りです。世間を騒がせたことはお詫びしても、自分は犯罪者ではないのだと。
本人に犯罪している意識がなければ犯罪ではないというのは、セクハラ犯の精神構造に似ています。
いま話題の渦中の人も、ややそんな傾向がありそうです。

彼について、各局のニュース番組は、過去の傲慢発言を集めた特集を組んだりしています。嬉しそうに。
その中で、
「ルールを作る側になれば、その世界の中では自分が神になれる」
というような発言がありました。

この人が入学して中退したのは、文3(文学部)ということまでは出ていますが、宗教学科だったそうです。意外です。

ちなみに、ひところよく引き合いに出され、比較されていたソフトバンクの孫社長は経済学部(カリフォルニア大学バークレー校)卒業で、楽天の三木谷社長は商学部(一橋大学)卒業。

まあ中退にしろ、文2(経済学部)であれば、

ということはなかったでしょうし、文1(法学部)であれば、もう少し世の中のルールとの兼ね合いを考える必要性に気づき、もっとうまくやったでしょう。

高3の半年だけ勉強して合格した、というのがご自慢だったようですが、東大入学が目的であって、何を勉強するかは二の次だったというタイプでしょう。いや、別にそれはよくあることなので構いません。
しかし、文学部だっていろいろあるのに、二十歳の頭で敢えて宗教学を専攻した動機が、なにやら上記発言に含まれているような感じさえします。

せっかく環境の整ったところに入学できて、7年も在学していたのだから、ちゃんと卒業できるまで宗教学の基本を勉強していれば、こんなことにはならなかったんじゃないか、というような気がしてきます。

上記発言には、

という内容が続いています。

どんなに新しく世界を作り続けようとも、それは人間社会の中にあるものです。
社会で作られたルールの中からは出られないものである、ということが、どうも見えていなかったようです。

各業界が組織ぐるみで隠蔽する不正も、同じように狭い世界しかみえていないから、やってしまえることなんだと思います。





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Last updated  2006年01月27日 15時19分26秒


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