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歌を聴いてみた。きちんと。 いつものように、 哀しみを引き摺って たどり着いて 癒されたくて甘えたくて 苦しみから逃れたくて 慰めてなぐさめられたくて 歌詞に自分を重ねて その歌声にすがるのでなく 新しい歌を聴いてみた。 30年くらい前の 私を見つけたみたいだった。 カレンダーを確かめた 今はいつだったっけ? 随分長い間、 自分を生きることを 忘れていた。 置き去りにしてきた自分を 拾いに行った。 新しい歌を聴きながら。 自分を生きることを 思い出してもいいんだって 言い聞かせに。
November 29, 2016
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秋にしがみつこうと 道に落ちたカエデが めいっぱい体を広げて 雨に濡れている。 冬支度に自ら落ちたことを 後悔しているの 身を軽くして 冬を越す知恵に 次の季節への秘めた力を感じる。 友人の活躍が 自分を奮い起たせる エネルギーとなり 娘の頑張りが 自分の甘さを戒める。 なにも伝えなくても 気配で察してくれる旧友は 言ってくれた。 「明日も笑顔でいてね」 力は誰かから。
November 28, 2016
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三ヶ月ほど前、 赤信号で止まった交差点のそばに 古い小さな医院があった。 私が子供の頃、 通ったそれとよく似ていて 信号待ちの時間に 引き込まれるように見入った。 そんなことは、 信号が変わったとたんに忘れていた。 今日、またその交差点にくるまで。 耕したての湿り気を帯びた土を露呈し だだっ広く佇む土地が突然視界に現れた。 その医院があった場所。 その建物のつくりから 相当の時間を重ねてきたと思われ 門柱のそばの大きな樹が 歴史を見守ってきただろうに 何もなかったかのように 場所だけがあった。 何もなかった ように思えるだけで そこには 住まった人 通った人 生まれたドラマ 数えきれないものが 積み重なっている。 知っている人は知っていて 知らない人は知らない 当たり前だけど 結局はそんなことで 重なった時間も 消えてなくなるのだから あまり気負わず もう少し楽に生きたっていいかもって 思った。
November 23, 2016
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吐き出されたそれが地面に落ちて その痕跡でそれを事実とされぬうち 掬ってそもそも無かったことにしてしまおう。 痕跡が無ければ その存在の証明はない。 ならばそれは初めからなかったことになる。 大丈夫、 そう言ったとたん バトンはこちら渡る。 その言葉を使うほどに それは事実と相反して行く 金縛りの魔法を 何度も口にして 何重にも負担を引き受ける。 エビデンスもろとも とにかく何もかも ここで引き受けるから さぁ、笑って。
November 21, 2016
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もう駄目かと思いながらも 何とか時間は過ぎていくもので 遠く思えた未来が今にある。 辛いところから逃げるように 一年くらい飛び越えれないかと 考えては 日々の綴じまりをして 深呼吸をする。 明日の空気を体に入れたら 近道が見つかるかも 両手を挙げて解放を手に入れるなんて 夢のまた夢。 何度も何度も言い聞かせるのは これは未来にたどり着くために どうしても必要な経験。 どうしても。 どうしても。 越えないとたどり着けない きっと凄い未来が待っている。
November 19, 2016
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悪いと思えることも 辛いと思えることも 苦しいと思えることも でも ぜったい、ちょっとくらいは 欠片でもなにか いいことが隠れているかもしれない。 ほんのちょびっとでも。 その奇跡の欠片がみつかれば それらが対極に転じるかもしれない。 それはパンドラの箱の鍵みたいに なら 始めないともったいない 笑顔になる宝探しゲームを 指し示すのは きっとススメだ。
November 14, 2016
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ドライヤーの温風を首の後ろにあてた。 最近始まった独り暮らしに 誰にも何にも言い訳は要らないのに。 大通りから雪のような音がする夜中 今夜は初めて窓がため息をついた。 もう要らない。 こたえは手の中にある。 いつまでも抜けないこの癖が 教えてくれた。 どんなしても歩いてゆこう。 もう待たなくていいや 変わらないものなら
November 11, 2016
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深夜のオフィスで 折れそうな気持ちをそっと両手で温めた。 忙しい時ほど丁寧に生きなさい。 何度となく唱えた。 いちいち心を整えて 仕切り直しては、向かう。 悔いの無いように無理をしてください。 私という人間を 本当に理解して下さることで 掛けていただいたやさしさ。 余人を以て代え難い存在なのだから。 身に余るお言葉に 更に尽くそうと思えることが 自分の支えになる。 それぞれに 思って下さって いただいた言霊。 ひとり冷たいオフィスでも 戦える。 ただ、死なないように。
November 6, 2016
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夏が終わったことで土の緊張を解くように プランターから土ごと引き上げて揉みほぐした。 枯れ落ちた枝葉を拾い集めると、 水分の欠片もないのに まだ香りを放つハーブたち、 終いを畳む一年草 次の世代へバトンを残して。 冬が来る。 引っ越すみたいに プランターを整えた。 辛い夏を綴じて 苦しさを増した秋を越え 向かう冬を受け入れるために すがる思いで 土にも願う。 佳き冬になりますように。 新しい太陽の下 次のバトンを笑顔で迎えられますように
November 3, 2016
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橋をわたる電車の車窓から見下ろした 暮れた川面に映る空の影 辺りの暗闇を透かして 水の中の空はまだ明るい。 帰路につく人波に逆らって 向かう仕事先のせいにして 大したことないスキル装飾する。 小さな自分の置き所を捜し ナニモノにも成りきれず 自身の意義を問うては、 挽回を夢見てきたここ10年。 電車の向かう先は 休日前の街 もうクリスマス クリスマスは一度きりじゃない。
November 2, 2016
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