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軽井沢で楽しくゴルフをしている自分をイメージしながら、去年の10月から月1ペースでゴルフスクールに通っていて、気がつけば半年が過ぎた。 半年経ってもコロナ禍は終わらなかったけど、せめてその間、僕はちゃんと上達しただろうか…。 うん、おかげさまで確実に上達してる、と思う。 1回70分。ゴルフ練習場の一角に5~6人が一列に並んで、1人のコーチが順番に回ってきて3回ずつ教えてくれる。 70分でたった3回。しかもひと月にたった1回、なのだけど自分の欠点が次々と洗い出されて頭も身体も追い付かない。せっかく教えてもらったことを忘れないようにするのがやっとなので、幸か不幸かコスパは悪くないと思っている。 スコアアップにつながる日もそう遠くないことでしょう。きっと。 最近は身体の向きと狙う方向がずれていることを教えてもらった。自分では気づかない、と言うか、直すべきことだとすら思っていなかった。 コーチと練習場への感謝を胸に、まずは100を切る。 そして楽しく軽井沢でラウンドする。 その前にコロナは絶滅する。 いろいろ楽しみだ。
May 23, 2021
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2021年本屋大賞発表式の中継を、僕はYouTubeで見た。 いよいよ大賞作品が発表されたあと、町田そのこさんがステージ袖から登場して受賞挨拶が始まった。そのスピーチの途中で町田さんは少し感極まって、涙ぐんで、言葉に詰まって、気持ちを何とか落ち着けて、その後で出てくる言葉はきっと何かとてもパーソナルな言葉に違いないと思っていたら、出版社と全国の書店員と読者の皆さんへの感謝の言葉だったから、僕は少しズルっとなって、あははと笑った。だけど同時に、書けば売れるような大御所先生でもない限り、きっと不安と感謝が交錯する中でプロの作家の皆さんはいつも文章を綴られているのだろうな、それを正直に話せる町田さんて凄いな、とも思い、その時、トロフィーを手に話す町田さんの姿が受賞作の主人公、キナコと重なった。 「52ヘルツのクジラたち」は、僕にとっては掛け値なしに、100パーセント以上、読んで良かったと思える小説だった。小説の神様が町田さんに降りてきたに違いないと、今も半分以上本気で思っているくらい、音や風景の描写、言葉と漢字の選択、そして推理小説を超えるほどに精緻なストーリー構成などなど、この本の中でそのひとつひとつに出会うたびに僕はほーとかうーむとか唸っていた。この小説がとても丁寧に、そしてたっぷりと思いを込めて作り上げられたであろうことを至る所に感じた。 町田さんの言葉は静かで、優しくて、いわゆる悪者役の登場人物たちですら、僕の周りにいる困った奴らと重ね合わせながらも、その心の内にも思いを馳せていたし、時おり共感すらできてしまった。 「本屋大賞」は、出版側の思いはひとまず置いといて、読者の目線で受賞作品を選んでくれる。毎回のことながら、本屋大賞の存在は僕にとってもすごくありがたい。「52ヘルツのクジラたち」を読み終えた時、改めてそう思った。
May 9, 2021
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原作:塩田武士 監督:吉田大八 出演:大泉洋、松岡茉優、佐藤浩市、宮沢氷魚、池田エライザ、國村隼、小林聡美ほか 歴史ある大手出版社が舞台の映画。 果たして今は誰が誰を騙しているのか…。その展開はなかなか目まぐるしくて、「ほお、なるほど、そういうことね」と心の中で繰り返し呟いていた。 それと共に、仕事の世界での「騙し」というものについて、映画の雰囲気にちょっと合わないような真面目な言葉たちも、僕の頭の中を行ったり来たりしていた。 例えば、仕事の成果を挙げたり目的を達成するために「騙し」はいらないのではないか、と齢を重ねるにつれて僕はその思いを強くしていて、確かに、ライバルを負かさないと成功が勝ち取れない状況は少なからずあって、そこにテクニックとしての「騙し」の余地は出てくるのだけど、仮に「騙し」で一回勝てたとしても、よほどの騙しのプロにでもならない限り、連勝は期待できないよね、というようなことを思っていた。 もう少し言えば、1つしかない成功を勝ち取るためには、「評価されたい」「褒められたい」「すごいと言われたい」「モテたい」「見返したい」「出世したい」その他もろもろの「自分のためモチベーション」を超える、明確な「誰かのため・みんなのためモチベーション」が自分の底力に加わって、そこで初めて勝利が見えてくるものではないかしら、ということも思っている。 きれいごとにしか聞こえないことを書いてしまっているけど、「自分のためモチベーション」の強さには彼我の差はほとんどない、ということと、だからこそ「誰かのため・みんなのためモチベーション」の差が勝敗に大きな影響を与える、ということは、過去の苦い思い出もひっくるめて、僕の中では通説になっている。 ここまで書いたことに「騙し絵の牙」のネタバレはないし、レビューになっていない可能性もあるけど、この映画のいろんな騙しパターンを見つめながら、ここに書いたことを改めて確信していた。 およそ2時間の上質なエンターテインメントムービーだった。
May 4, 2021
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自分の大切なものを無神経な誰かさんに土足で踏みにじられてしまったら、その時、僕ならどうするだろう…。 小学校に入ったばかりの僕だったら、ブチ切れて、泣きわめいて、いろいろ投げ散らかして暴れていた。 少し学年が進んだ頃には、ブチ切れる代わりに夜、布団の中で小さいウサギのぬいぐるみと話をしながら眠るようになった。ぬいぐるみはいつも、「たいへんだったね。じゃ、いっしょにあそぼ。」と言ってくれた。僕にはそう聞こえていた。 今思うと、あの小さなぬいぐるみは僕に無条件の愛をくれていた。 でも、無条件の愛なんて本当にあるのだろうか。 わが家に赤ちゃんが登場するまで、僕は子どもが可愛いと思うこともなかったし、無条件の愛も無償の愛も、その存在を実感していなかった。 それが、わが子が生まれた途端、そういう気持ちが疑いようもなく僕の中にもあることを知った。 そのわが子が8歳くらいだった頃、近所のお母さま方に容姿をからかわれたことがきっかけで、ご飯も水分もろくに摂らなくなった時期があった。ある日、健康状態に問題があるのではないか、と学校から呼び出され、急遽仕事を休んで病院に連れて行った。お医者さんには「ご心配ですね」と労ってもらったけど、僕はその時、平日の日中にわが子とずっと一緒にいられる幸せを感じていた。誰のせいだとか誰が悪いとか、そんなことはどうでも良くて、この子が元気でも元気じゃなくても、いつも傍にいたいなぁと、そんなことを願っていた。 それから10年くらいが過ぎて、第一志望だった学校の不合格を、歓喜渦巻く合格発表会場で確認したわが子は、「気晴らし」と言ってルミネtheよしもとのライブを観てから帰ってきた。僕たちにライブのことを面白おかしく一所懸命話してくれたあと、我慢できずに悔しくて、泣いた。 たとえこの子に疎んじられる時が来ようとも、ずっとずっと愛を送り続ける、と僕は誓った。 重松清さんの「卒業」は、「まゆみのマーチ」「あおげば尊し」「追伸」そして「卒業」の4つの短編でできている。テレビも音楽も消した部屋の中でページを静かにめくりながら、僕の頭の中には、長く思い出すこともなかった記憶や思いが溢れてきて、ほぼ泣きそうになっていた。
May 1, 2021
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