全19件 (19件中 1-19件目)
1
カチカチ君とふわふわ君 ある日、ふわふわ君はがんばって、 カチカチ君になった。 カチカチ君になったふわふわ君は、おおはりきり。 かたいものにぶつかって おおきなたんこぶをつくってしまった。 ふわふわのときなら かたいものにぶつかっても 痛くもなんともないのになとカチカチ君は思った。 あるときは、カチカチ君、あるときは、ふわふわ君。 カチカチ君になったり、ふわふわ君になったり。 カチカチ君とふわふわ君が同じ人だって、 誰も知らない。
2007年03月30日
コメント(1)
10時すぎに、4つボタンのスーツを着て仕事に出た。仕事をかかえてお昼を食べた。夜まで働いて、自転車で帰る吉田山の方角に大きな星が流れた。一瞬、いくつもの願いごとがイメージになってあふれて、消えた。声に出せなかった言葉はノドの奥にはりついて、光の放物線が目の奥に残った。
2007年03月28日
コメント(2)
飲み会で自転車を置いたままにしていたのを歩いて取に行った。信号で走って、少し体重が増えたことを感じた。 美術館の裏の桜がほころびはじめている。夜の美術館に閉じ込められる夢を見たことがある。贅沢な時間。春は少しきちんとした服装で過ごすのもよいかなと思った。
2007年03月26日
コメント(1)
「しばらく会わないことにしようか」と女が言った。男は結果のわかった実験みたい で嫌だなと思う。鴨川を歩いた。「ずっと会わないことにしよう」と言ってみようか。 女は「それでもいいよ」と言っていたずらっぽく笑うだろう。ユキヤナギが雨の夜に 白く沈んだ。「ずっと会わないことにしよう」と男は言わない。霧のような雨が静か に降り続ける。色の違うふたつの傘が並んで止まった。
2007年03月24日
コメント(3)
ふしぶしが痛いと壊れたロボットのような気分なのかな。 昨日、頑張りすぎた人と京都駅の南でお好み焼きを食べた。在日の気さくな御主人と きれいな女将さんのつくるお好み焼きは格別にうまい。 「それはいい人といっしょに食べているからじゃないですか」 どこかで言われたそんな言葉を思い出した。 そう言えば、昔、ある人に失恋した最後の夜にも、お好み焼きを食べた。 「もうこれからは絶対に会わないし、手紙も出さない」と彼女が言った。 味がどうだったかまったく憶えていない。
2007年03月22日
コメント(1)
薬局で、「陀羅尼助丸」を買った。効能には、悪酔い防止とは書かれてはいないけれ ど、お酒を飲む前にこれを飲んでおくと次の日、とても調子が良い。 セントジョーンズワートではないサブリメントを2種類とクナイプのオレンジリンデ ンバウムとカミーレの小包も買った。 ドイツ・グラモフォンのCDを2枚、エミール・ギレリスの「ベートーヴェン:ピアノ・ ソナタ《テンペスト》《ワルトシュタイン》《告別》」とタマーシュ・ヴァーシャー リのショパン名曲集を買った。 タマーシュ・ヴァーシャーリのショパン、繊細で力強くもあり悪くない。 エミール・ギレリスのベートーヴェンも晩年の録音で円熟している。
2007年03月18日
コメント(4)
朝、目覚めて窓を開けたら、雪景色。それが2時間もすると屋根の雪も、道の雪もすっかりとけた。目が覚める前に不思議な夢を見た。長い首にソフトボールくらいの顔のある女を裸にして抱いた。小さな口にぺちゃぺちゃと音をたててキスをした。本当の顔はここにあるのよと首のあたりから女の声が聴こえた。本当の唇がどこにあるのか見つけられないまま、私は仮面の首に舌をはわせる。
2007年03月18日
コメント(2)
昼にバーティーがあって、ビールを飲んだ。今日は車を運転できないのでアトリエに 行くことを諦めた。ホテルのロビーでお茶を飲みながらゆっくり時間をすごした。早 くに帰宅してタモリが司会の音楽番組を見ながら、少し眠った。お風呂にクナイプと いうドイツ製入浴剤を入れて暖まった。ラベンダーのシャンプーで髪の毛を洗った。
2007年03月16日
コメント(4)
昔、彼氏のいる女性を好きになってつき合った。最初は、彼氏がいるとは知らなかった。あれだけ頻繁に私と会っていたのに、彼女が何時ほかの男とも会っていたのかと思うとすごいなと感心する。ある日その人をぎゅっと抱きしめたとき、肌の感触がかわったことに気付いた。しばらくして、彼女が彼氏の子どもを身ごもっていることを知った。ふと、あの肌の記憶がよみがえることがあった。身ごもった女性を肌の感触で感じることができるような気がした。彼女について肌の感触以外のことはすべて忘れた。
2007年03月15日
コメント(2)
朝の6時半に家を出て、湖西道路を北へ。琵琶湖の東の空が朝焼けに染まって、湖面がきらきらと白く光った。滋賀から敦賀に抜ける山は雪景色。海沿いの国道を通って、福井での仕事場所に向った。地図も観光ガイドブックも積み忘れたので、コンビニの地図の立ち読みで目的地を確認した。午後は金沢21世紀美術館まで足をのばして、「リアル・ユートピア」と「奈良美智展~月夜曲」を見た。車を美術館に置いて商店街から住宅地を少し散歩。近江町市場の活気も楽しんだ。本当は温泉にでも入って、何処かで、少し飲みたいところだけれど、明日の予定を考えて帰路へ。8時過ぎ、敦賀手前で土砂崩れの通行止めがあり大渋滞。開通の目処がないので、ずいぶん引き返して、山中を迂回した。10時過ぎにマキノの道の駅に到着して一安心。ところが、志賀町を過ぎたあたりのコンビニに入ったら、駐車場の尖った車止めに接触してパンクした。JAEが来てくれるまで、約1時間。「この間、ここにぶつけた人はシャフトが折れていました」とJAFの人が言う。おまけに店を出るところに見えにくい溝もあってそこにはまる人も多いらしい。この場所は周りよりも寒い。体の芯から凍り付く気配がある。温度の寒さだけではない。車には異常がなかったので安全運転で京都までもどり、アトリエを少しのぞいて、夜中の2時半に無事帰宅した。
2007年03月13日
コメント(2)
相性のよくない人を好きになることもある。相性のよい人と喧嘩をすることもある。しかし、相性がよくない人といっしょにいると、不満や嫉妬で、歪んだ鏡になる。相性がよい人といっしょにいると、でこぼこのかたまりが気持ちのよいの球体にもどる気がする。
2007年03月10日
コメント(0)
「ずいぶん傷ついた人って誰のこと」(ハードボイルド的には)人を不幸にしたことや幸せにできなかったこと自分のふがいなさや無力さに男は傷つく。人に傷つけられるのではない。男は傷ついた過去は語らない。(しかし、過去の不幸で女を味方にする男もいる。これをかっこよくやってしまう人もいる。そういうのを見ると自分のキャラでは無理だなと思う)自分が傷ついたことを誰かのせいにできる人は自分を上手に守ることのできる人だと思うことがある。(これはハードボイルドではない)自分の不幸は人に熱心に話すけれど、人の痛みには興味のない人がたまにいる。それでは、いくら傷ついても、いつまでも人の痛みはわからない。人の痛みなんて、分からないものだと考えた方が楽なのかもしれない。そうだ!人の痛みがわかると思うことのほうが傲慢かもしれない。
2007年03月09日
コメント(2)
私がラカンマニアさんの個展のオープニングに出かけたのをラカンマニアさんは喜ん でくれたみたい。 ひとまわり上のラカンマニアさんとはずいぶんと美術について論争したけれど、ケン カではない。いつも本気の意見をいただけることを心から感謝している。
2007年03月08日
コメント(0)
飲み会の二次会で、カラオケのある店に行った。 銀恋をデュエットして、声をほめられて素直によろこんだ。 歌が上手よりも、声。よいしょかな。
2007年03月07日
コメント(2)
ラカンに心酔する天敵が言った。 あなたとわたしは出会ってはいない。 男は、歴史をわい曲する。 私もあなたに会ったことがない。
2007年03月06日
コメント(2)
大学生の頃、ある雑誌に熱中して、その編集部に何度か出かけた。自分は何をすべきか真剣に悩んだ。世界の先端を集積させる編集者になるか、美術の歴史を変革する芸術家になるか。結局、編集者にはならず、画家をめざすことにした。そして、世界の結晶をつくるように、新しい絵を描こうと思った。できたこともあれば、できなかったこともあった。何かできそうに感じるときもあれば、到底できそうにないと感じるときもある。
2007年03月05日
コメント(0)
すべてに順番がつけられる星 その星に住むある男は13番目に好きな女と世帯を持った。 仕事で73番目に好きな女に芸術について語っている。 3番目に好きな女が外国にいて、その女は不良っぽい男に求愛されている。 2番目に好きな男とはささいな理由で絶交して、1番好きな男とはまだ出会っていない。
2007年03月04日
コメント(3)
あなたは私が 目の前にいる誰にでも 一番好きだと言うと思うのだろうか。 私は目の前に いないあなたを思うこともある。
2007年03月03日
コメント(0)
私が部屋を出た後で、あなたは食い殺された小動物のようにいつまでも細かく痙攣していた。おいしい食べ物をぺろりと平らげたあとで、私はやさしい言葉であなたを困らせる。
2007年03月01日
コメント(0)
全19件 (19件中 1-19件目)
1