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おはこんばんちわです。
「桜工房」へ、ようこそ!
工房主の明守 空(あけもり くう)です。

もう消滅したくらいに思われていたでしょうが、ここに来てちょっと復活。

最近はまりにはまっている、
TRPGの話でもさせていただきたいと思います。

・・・月に、1、2回くらい;

(2008・12・8更新)
2009年01月20日
XML
あんまり使いまわしは好きではないのですが。
mixiの方で、こんな話を書いて見たのでUPして見ます。
TRPGって、一般的なものではないので、聞きなれない人も多いと思いますけど。
強引にドラマ仕立てにしてみるとこんな感じです(いや、かなり違うな)。

ま、分かる人だけ。
「ははは・・・、こいつアホやな」と笑っていただければ、幸いです。

 *


「蛙の子は蛙」


貧乏そうな家庭の話。



六畳一間の部屋の中央には、円い木の座卓。
そこで段ボール箱に囲まれるようにして、パッチワークといえば聞こえがいいかもしれないが。要はツギハギだらけの、どてらを着たお母ちゃんが、天井からぶらさがる裸電球が一個の明かりを頼りにいつ終わるとも分からぬ造化作りの内職をしている・・・。

傍らの、赤ん坊が火のついたように泣き出せば。
お母ちゃんは、直ぐに抱きかかえてあやす。

「おー、よしよし。いい子だから泣くのをおやめ~。ね?」

母に抱かれて、ようやく泣き止む赤ん坊。

と、その時――。
扉の外から、大きな男の陽気そうな大声が聞こえる。
どうやらお母ちゃんの、ろくでなしの亭主が帰ってきたらしい。

お父ちゃんの大声に驚いて、再び泣き出す赤ん坊。
お母ちゃんは再び慌てて、赤ん坊をあやし始める。

バン!と、玄関の扉を開けた。
あんまり強く開けるものだから、アパートの建物自体が地震にあったよいに揺れた。

「もう、またTRPGですか?」
赤ん坊をあやし、寝かしつけてから、お母ちゃんはしかめた顔をしてお父ちゃんを睨みつけた。しかし、お父ちゃんは、睨まれることなど慣れっこの様子で、ちっとも悪びれた顔をしない。
「ええ、そうですよぉ。今日は仲間と一緒にドラゴンを退治してきたんだ」

お母ちゃんに詰め寄られて、お父ちゃんもさすがにばつが悪そうな顔をする。
「忘れちゃいませんけどね。男には、TRPGの付き合いってものがあるんですよ」
「付き合い付き合いって、そういえば許されるってものじゃありませんよ?」
「うるさいなぁ。それより6面ダイスはどこへやった?」
「6面ダイス?」
「ああ、夜にアリアンロッドで高レベルのセッションをやるんだが。6面ダイスが大量に必要になるんだよ。なあ、あと4、5個どこかにないか?」
「ありませんよ。そんなもの、ただでさえこの子を育てるのに、ダイスがたくさんいるんですよ?」
「ふふん、そんなこといって。ないないと言ったって、またここに隠してあるんじゃないのか――」
「あ、ちょっと・・・!」

お母ちゃんの制止も聞かず、流しの上の戸棚を開けたお父ちゃんはそこからお茶の缶を取り出す。耳を近づけて缶を振り、中身があることを確かめると、そのふたをポンと開けて中を覗きこんだ。

「やっぱりな。知力ボーナスが1しかないもんだから、いつも隠すところがワンパターンだなぁ。・・・どれどれ? よしよし、しっかり溜め込んであるな。おお、8面や12面ダイスもあるじゃないか。久しく使っていないぞ、おい」
「ちょっと、それに手をつけないで・・・!」
「いいじゃないか。6面ダイスの5個くらい。ちょっと借りるだけだ、倍にして返すからよ」
「そうやって、いつもいつも全部なくして帰ってくるんじゃないの! ダメよ、もう許さないわ!」
「なんだと・・・? 亭主の言うことが聞けないって言うのか? 知力ボーナスが1のクセに、いつからそんな生意気なことをいうようになったんだ!?」
「そういうあんただって、セージ技能取るまでは、共通語の読み書きができなかったじゃないのさ!」
「今は読めるんだからいいだろうがぁ!」

次第に悪化する夫婦の言い争い。
するとそれまで寝ていた赤ん坊が火がついたように泣き始めた。
たまらず耳を押さえる夫婦。
「うわ、たまらん。坊主を黙らせてくれ・・・!」
「はいはい。ほーら坊や、20面ダイスでちゅよ~!」
拳ほどの大きさの赤い20面ダイスを見せられた赤ん坊はすぐに泣きやみ、吸い込まれるようにお母ちゃんの手に握られた20面ダイスを掴んだ。
「キャッキャッ・・・!」
20面ダイスを握った手を嬉しそうに振り回しながら、すっかりご機嫌になる赤ん坊。
「・・・もう、一体誰に似たのかしらね」
苦笑いを浮かべるお母ちゃん。
あてつけられたお父ちゃんは気まずそうな顔をして、頬を掻いた。

遠くで豆腐屋さんの、パープーという笛の音が聞こえてくる・・・。





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最終更新日  2009年01月20日 20時55分20秒
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