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2012.06.03
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20120603


「名前は?」
「気にしてどうする? 自業自得さ。過去は過去なんだ。掘り返すな」

この作品の感想を語るにあたり、少し視点を変えてみた。
というのも、この映画はフランス人監督による、アメリカ映画となっているからだ。
例えるなら、日本の武士道にあこがれる外国人監督が、独自の世界観でサムライを表現するのにも似ているかもしれない。
つまり、古き良きアメリカ、自由の国アメリカを憧憬するフランス人監督が描くアメリカ映画なのだ。
そのせいか全体的にテンポは穏やかで、牧歌的なムードに包まれている。
陰惨な連続殺人事件を捜査する、というストーリーでありながら、だ。


森の中で19歳の少女の惨殺死体が発見された。
地元の警察官であり、また、釣具店と貸しボート屋のオーナーでもあるデイヴ・ロビショーは、やりきれない気持ちになる。
被害者チェリー・ルブランが売春していたことから、あるいはビジネスの絡んだ殺人ではないかと疑い、たてまえ上、映画プロデューサーであるバルボーニを聴取する。
一方、ロビショーが街を巡回していると、赤いスポーツカーが危険極まりない運転で走行していた。
運転していたのは、俳優エルロッド・サイクスで、助手席にはその恋人ケリー。
サイクスはドラッグと飲酒で朦朧状態。
すぐに運転を止めさせ、連行することに。
だがサイクスは、撮影中に湖で鎖のついた人骨を見つけたと、出し抜けに話し出すのだった。

この作品で評価できるのは、なんと言ってもキャラクター設定のおもしろさだろう。
ロビショーは警部でありながら釣具店や貸しボートの店までやっている。
トミー・リー・ジョーンズが、飄々としていて妥協を許さずハードで味わいのある男ロビショーを好演。

派手なアクションはなく、謎解き犯人捜しのおもしろさもない。
だが、フランス人監督の描く、どこかノアール風で哲学的な印象の残るアメリカ映画なのだ。

2009年(米)(仏)公開 ※日本では劇場未公開
【監督】ベルトラン・ダヴェルニエ 
【出演】トミー・リー・ジョーンズ、ピーター・サースガード、ジョン・グッドマン





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最終更新日  2012.06.03 07:52:38
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