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2014.04.04
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【ジャッカルの日】
20130331

「射撃距離は?」
「多分、100メートル強だろう」
「動く相手を狙うのか?」
「いや」
「狙うのは頭か胴か?」
「頭だ」
「2発目はどうする?」
「多分撃てまい。自分が逃げるのでやっとだ」


1973年公開の映画なので、ずいぶん昔の映画だ。
派手さはないし、アクション・シーンもないし、BGMがやたらうるさいこともない。

それなのに惹きつけられる! 画面を一時停止にしてトイレに立つのも惜しいぐらいに夢中になってしまった。
主役に扮したエドワード・フォックスが良かったのだろうか?
英国人らしく背筋がしゃんとして、小柄なのに堂々としていて抜け目ない。風になびくブロンドと、スタイリッシュでクールな雰囲気がたまらないのだ。
あるいはルベル警視役のマイケル・ロンズデールが魅力的だったのだろうか?
普通のおじさんに見えるのだが、仕事面では抜かりなく、じわじわとジャッカル(暗殺者の暗号名)を追い詰めていく。“能ある鷹は爪を隠す”を地で行くようなキャラクターで、好感がもてた。
役者陣の見事な演技もさることながら、作品全体を覆っているムードもまた素晴らしい。

どう言ったら良いのか? とにかくリアリティを感じる。監督の演出によるものなのか、ドキュメンタリー・タッチに表現されているのだ。


仏大統領のド・ゴールは、これまでに6回もその命を狙われており、いずれも未遂に終わっていた。
それらは全て秘密組織OASによる仕業だった。
アルジェリアからのフランス撤退政策を断行したド・ゴール大統領に反対し、抵抗する勢力だった。
その後、政府側の圧力もあり、OASの活動はいったん沈静化するも、国外に拠点を移したOASの幹部・ロダン大佐は、暗殺者を雇ってド・ゴール大統領を亡き者にしようと目論む。
暗殺者の条件としては、外国人で、しかも政府側には顔も名前も知られておらず、それでいて腕の良いスナイパーでなければならなかった。
その条件にあてはまる男が一人いた。
その男は英国人で、しかも腕利きのスナイパー、暗号名はジャッカルと言った。
だがジャッカルは、契約金として50万ドルを要求して来たのだ。

本格的な演出だと思って注目したのは、ジャッカルが特注の狙撃銃を使って練習するシーンだ。
森のようなところに出かけ、一本の木に西瓜のようなものを吊り下げる。
そこからかなり離れたところで銃を構え、西瓜を目掛けて発射しながら微調整を繰り返すのだ。

古い映画なので、もちろんCGなど使っていないが、とにかく見ごたえがある。
映画らしい映画に大満足だ。

1973年公開
【監督】フレッド・ジンネマン
【出演】エドワード・フォックス、マイケル・ロンズデール

20130124aisatsu





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最終更新日  2014.04.04 05:54:49
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