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2014.08.03
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【スパイ・コード 殺しのナンバー】
20140801

「フラッグレグだ」
「どうぞ」
「局が襲撃された。撤収したい」
「了解を取ります。お待ちを、、、撤収を承認しました」
「応援は?」
「4時間後には局を確保します。送信係は“職務を退任”です」
「え? もう一回たのむ」
「暗号が漏洩しました。送信係は“退任”です」


洋画といえばたいていハリウッド映画を思い浮かべてしまうところだが、この作品は違う。
アメリカとイギリスで共同製作したとのこと。
どおりで映像が暗い気がしたわけだ。
イギリスのスリラー映画は特にそうだが、画面が暗く、全体的に物憂い雰囲気が漂っているのだ。

『スパイ・コード 殺しのナンバー』は、敵がどういう相手であって、何を目的としているのかは全く明かされない。
謎の武装集団による襲撃を受け、間違った暗号をCIAエージェントらに送りつけてしまうことを阻止するという攻防戦である。
要は、秘密を知り過ぎた場合、仲間と言えども、人を人とも思わずに始末していくCIAの体質に、怒りを覚えた男の戦いのドラマと言ってしまって良いだろう。
主役を務めるのはジョン・キューザックである。
最近では『 2012
『殺しのナンバー』も同様だが、ジョン・キューザックが筋金入りのリベラルとのことで、より一層ナイス・キャスティングに思えて仕方ない。

あらすじはこうだ。
CIAエージェントとして活動しているエマーソンは、元CIAで現在はカフェ・バーを営む男の暗殺を実行した。
ところがその際、現場を目撃した男を取り逃がしてしまった。
エマーソンはすぐに自宅まで追跡し、その男を射殺したものの、その場にいた男の娘までは殺すことができなかった。
ところが同行していた上司が、迷わず少女を射殺。
エマーソンは絶望的な気持ちになる。
エマーソンは心理カウンセリングを受けた結果、最前線の任務からはずされ、イングランド東部の片田舎にある送信局へと左遷されてしまう。
そこでのエマーソンの任務は、暗号作成のプロであるキャサリンの護衛と、駅までの送迎であった。
そんな中、いつものようにキャサリンとともに基地のゲイトをくぐって出勤したところ、人っ子一人いない。
怪しんだエマーソンが様子を見ようと車外へ出たところ、いきなり何者かに銃を乱射される。

20140803


テーマは、おおざっぱに言ってしまえば、CIAの行き過ぎた行為に対する批判と疑問である。
ジョン・キューザックが狙った相手に、冷静な視線を投げかけるのと同時に射殺してしまうところなど、見事な演技に目を見張るものがある。
ハリウッド映画にはない微妙な間の取り方や、殺伐とした雰囲気を演出するためのものなのか、モノトーンに近いような映像が、かえって重厚感をかもし出していた。
地味な作りとなってはいるが、こういう作品は大変好感が持てる。
見ごたえのある、サスペンス・スリラー映画だ。


【監督】カスパー・バーフォード
【出演】ジョン・キューザック、マリン・アッカーマン



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コチラ から



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最終更新日  2014.08.03 06:20:52
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