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2017.04.02
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カテゴリ: 映画/SF
【オデッセイ】
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「相手は宇宙だ。まったく協力的じゃない。ある時点で人間を見放す。君らは思うだろう。“もう終わりだ”“僕は死ぬ”とね。それを受け入れるのか闘うのか、そこが肝心なんだ。まず始めるんだ。問題を一つ解決したら次の問題に取り組む。そうして一つ一つ解決していけば、必ず帰れるんだ」


先日、『ゼロ・グラビティ』を見て感動し、興奮冷めやらぬ中、同カテゴリである『オデッセイ』も見てみた。
なるほどNASAの全面協力もあって、かなり見ごたえのある出来映えだと思った。
だが映画というものはしょせん娯楽だ。
好き嫌いが出て来る。
レビューを読めば大絶賛のものもあれば、酷評をつらつらと並べ立てているものもある。
それでいいのだ、それこそが娯楽。
私個人としての『オデッセイ』評は、可もなく不可もなく、である。
リドリー・スコット監督がメガホンを取っているだけあって、140分という長時間にもかかわらず楽しく視聴できたのは幸いだ。
ありがたいことである。

それは『エイリアン』のときはもちろん、近年では『プロメテウス』でもそうだ。
『オデッセイ』では、女性が船長として活躍している。
冷静で客観的な判断力を持ち、正義感にあふれた人物として描かれている。
同性としてたいへん嬉しい。

それにしても、である。
ハリウッドすら買い占めてしまいそうなほどの強い影響力を持つのだろうか、中国は。
『オデッセイ』を見ていたら、役柄としてはとても「おいしい役」に中国人が設定されている。
ざっくり言ってしまえば、火星に一人置き去りにされてしまった主人公を救出するため、NASAは必要な援助を中国に求めるというくだりである。
そこではインテリジェンスにあふれた中国人科学者が、その良心に従ってNASAを支援するのだ。
このシーンだけはものすごく違和感を覚えた。

ストーリーはこうだ。

船長の決断で全ミッションを放棄し、火星から退避しようとしたところ、マーク・ワトニーだけは破損したアンテナの直撃を受けてしまった。
クルーたちはなんとかしてマークを救助したいと思うが、二次被害を防ぐため、やむなくヘルメス号を出発させてしまう。
一方、てっきり絶命したと思われたマークは、重傷を負ったものの生存していた。
火星に一人取り残されてしまったことを知り、すぐさま基地にあるわずかな食糧のチェックをしてみたところ、とうてい足りない。
地球からの救助が来るのが4年後であることに絶望しかける。

その知識をフル活用し、火星の土とクルーらの排泄物を使ってジャガイモの栽培に成功するのだった。
さらには、旧式の通信機能をどうにか回復させ、地球との簡単な内容の交信に成功する。
NASAは、火星に一人取り残されたマークが生存していることを確認すると、さっそく食料輸送のロケット打ち上げを試みるが、発射時に失敗。
NASAは完全に行き詰ってしまう。
そんな折、中国国家航天局からロケット支援提供の申し出を受けるのだった。
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『オデッセイ』の見どころは、やはりあきらめない精神性であろう。
どんなに過酷な状況下に置かれても、最後まであきらめず生きることに執着する精神力である。
あと、後半はややキレイゴトに思えてしまうのだが、緊張関係にある国家間でも、人命の尊さを最優先させることの大切さ、みたいなものを感じた。
「助け合い」の必要性を表現しているのは間違いないが、根本的なところで違和感を覚えてしまったのは私だけだろうか?
これが夢物語で終わらぬよう、真の平和な世の中になることを願ってやまない。

2015年(米)、2016年(日)公開
【監督】リドリー・スコット
【出演】マット・デイモン、ジェシカ・チャスティン


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最終更新日  2017.04.02 07:36:59
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