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ハリーのお葬式に、6日の便でハワイへ行くのにショータンは風邪を引いた。最初は軽い咳だった。木曜の晩に咳がひどくなって、金曜日にお医者さんで咳止めの薬を貰って来た。子供が好きな赤い甘い水薬。 うちの家伝薬飲んでおいた方が早く治ると言うのに、その咳止めを嬉しそうに飲んでいた。土曜日の晩から熱が出た。一日何度も計って、夕方37,6度になった。「肺炎になるわ。救急センターへ行って来たら?」「何処にあるのん?」 たしか、あの銀行の傍にあったと思うけどよくは知らない。市の広報誌や電話帳を繰ってみたが書いてない。消防署で聞こうかと電話の前へ行った途端、電話が鳴った。「はい」「オカモトですけど、今電話した?」「いいえ。何処へお掛けですか?」「知らん。そっちから掛かってる」 怪しい奴だ。新手の詐欺か、留守を確認する泥棒か----「携帯に、この電話が入ってるんや」「何番と書いてます?」「知らん」 なんや。えらそうな言い方……。「そっちが掛けたんと違うんかいな」 不愉快そうに言ってガチャンと切ってしまった。「ヘンなヤツ。そっちから電話掛けたやろ、言うて……」「あ。おれや。お医者はんや。おれが掛けてんやないか。勝手に切るな」 ショータンがご信頼申し上げているドクターだったらしい。大のオトナが車で30分もあるところをわざわざ行って診察して貰ったのに、子供の咳止めだけ出して熱が出る予想もできない医者だ。そんなもん信用してたらほんとに肺炎になっておダブツよ。「それにしても、えらそうにもの言うてたわ」「そら、センセやもん」 センセったって、私のセンセやない。ものの言い方も知らんただのオッサンだ。「岡元医院です」と言えば、うちに一人お医者さん好きの人間がいるからすぐに判るのに。 ショータンは2階へあがって、再度医者に電話した。降りて来て、「近くの薬局へ行って、熱さましの薬買うて来たらええ、て」 車だったら5分ぐらいの処に薬局があるが、私が歩いて行くと往復30分かかる。「うちの薬飲んどき」 折角良い万能薬があるのに、大して効きもしない解熱剤なんか買いに行けるもんか。近道は、田んぼの中の暗い道だし。ショータンはおでこに手を当てて、「また熱あがってる」と言った。わが家伝薬をオブラートに包んで水と一緒に渡すと、仕方なく飲んだ。まあ、これですくなくとも今夜、肺炎にはならずに済む。
2006.04.30
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沼津、浜松、長島と三日間旅行していた。「富士山と桜」が見たかったのに桜はもうオソイと思っていた。大浴場で遭った人に「一ヶ月前では思う日が予約出来なくて…」と話したら、「まだ河口湖は蕾ですよ」と教えてくれた。 ロビーで新聞を見ると、「朝霧高原の鯉のぼり」の写真が載っていた。富士山と鯉のぼりの良い写真。 翌日チェックアウトしてから一番に朝霧高原へ行った。空は少し白かったけど、富士山ははっきりバッチリ。冠雪の具合も申し分なし。鯉のぼりも桜も入れていっぱい写真を撮った。 150枚も撮ったから写真整理がタイヘンやゾと帰って来たら、もっと大変が電話に入っていた。私の仕事が3軒。ショーには、ハワイの姉さんのハズバンドハリーが一人遠い旅に発ったこと。姉さんより1歳下で、ショータンより1歳上の体格の良い退役軍人だったのに、「もう死んだか」とショータンはびっくりした。 日本のお葬式は1、2日しか死んだ人を置かないが、ハワイは1週間から半月ぐらい死んだ人を葬儀社のアイスボックスで保管する。甥の話では、お葬式は来月の6日ということだった。ショータンのパスポートは3月で切れていた。 私を仕事場まで送り、ショータンはパスポートの申請に行った。貰うのは1週間後。Yahooで飛行機の便と値段を調べていたら、息子のミッチーが「キップの手配は一緒にする」と電話して来た。お金も出してくれるのかと思ったら、「べつ。べつ」と言う。 今日の夕方、切符は買ったと連絡があった。6日出発で10日帰国だと。こっちを6日に発って向こうの6日のお葬式に参列して、10日は向こうの10日だからこっちへ帰るのは11日というわけだ。 退職以来9年、365日一緒にいる<やかまし屋のショータン>、もっとゆっくりして来てもいいのだけどナ。昔、姉さんとハリーと3人の子供と私達夫婦と二男と住んでいたこともあった大きな家に、姉さん一人になってしまった。 人間、最後一人になるのがいいか、一人残して死ぬのがいいか…… そんなこんなで、日記がだんだん遅くなる。今夜ここへ来たら、4月はもう<前の月>になっていた。ハリーがなんで死んだかは、また5月に書く。
2006.04.25
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日付け順に書くつもりでいたけど、日が経つほど難しくなる。日付けを飛ばして書いたら、後戻りしても読んでくれる人がない。だから、21日から書く。 名阪に入ったときは曇りだった。天気予報は「関西、晩から雨」ということだったのに、桑名で降って来た。「明日の同窓会、また雨男が集まるからもう雨や」 雨男効果に呆れた。折角一年ぶりに富士山を見に行くというのに。同窓会の日程待ちのお陰で予約が遅れたから桜と富士山はムリだと思っていたけど、富士山までもが無いとはひど過ぎる。でも晴れ女の私が遠くへ行くのだから「明日の雨男なんかに負けへんでぇ」と気合を入れたら、浜松では晴れていた。雨雲より早く走ったからまだ降ってないのだ。「日本坂か?」 とショータンが言った。「なにが?」「富士山がドカーンと見えるとこ」「富士川やン」 カーナビにウエルピア沼津をセットした。ショータンが料金節約としたから、エリアを出るとすぐにハイウエイを降りろと言う。「こんなとこで降りたら向こうに着くのん7時になるわ」 と言ったのにショータンは降りてしまった。走って曲がって曲がって走って……30分走ってもまだ浜松。ホテル到着予定時間17時20分。「明日はここで泊まるのに」「こんなことしてたらあかんな」 40分ロスして再び名阪に入った。ショータンはハンドルに付いているマイクに向かって言った。「浜松まで高速で行きます」「ここ、浜松やで」 駅の切符売り場で、その駅の名前を言って切符を買っている人がいる。「大阪駅で、『大阪駅一枚』やな」 「え? どこまでやった?」「ヌマズ」 ボケの始まりか? ダイジョウブかいな。 お天気の方は大丈夫だった。「富士山見えるな」 正面にお茶畠の山が来て、もう一遍同じような山があって、曲がったらドッカーンの富士山だ。「ほーら。出たーッ」 晴れ女晴れ女。天晴れ富士山。 デジカメで撮ろうとするのに、まー前にコンテナトラックがいる。ショータンがトラックと同じ速度で走るから、どうしても四角いコンテナが入る。雨雲が追いかけて来ない内にと、それでも4枚撮った。「日本平やったかなあ」「なにが?」「ドッカーンの富士山」「富士川」 富士川エリアの富士山は申し分なしだった。桜も全然なし。しゃがんで、パンジーをあしらって撮った。 4時35分到着。ショータンの一番の愉しみは温泉だ。普通の道走っていたら、夕食までに入れないところだ。私の愉しみは浴場と部屋の窓からの景色だ。けど、窓からは遠い山と庭しか見えなかった。富士山の近くだから富士山が見えるものと思っていたのに。お風呂は窓無し。露天風呂は塀で囲んであり、おまけに天井まで作ってあった。夕日もなし。お月さんもなし。朝日は?
2006.04.21
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沼津。桑名まで雨。詳しいことはパソコンで。
2006.04.21
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yasukuniでつまらない意地張っているから中国には無視され、韓国の大統領も「会いたくない」と言っているのに、来い済さんはまたあちらへ行くという。 戦争中、日本は韓国人を不当に利用して弁償もしない上、島一つ勝手に分捕ったと韓国は主張している。ヤスクニのせいでこじれがひどくなって来ているのに、「冷静に対応」とか「円満に解決」とか、日本の中でだけ通るセリフではダメだろうに。 就任当時の借金を何倍にも増やして「借金は減りました。失業者も減りました。景気はずいぶんよくなりました」なんてウソを平気で言う。 長男の会社の都合で、国民健康保険に加入した。今日保険料の計算書が来て高いのにびっくりした。年金から用もない介護保険料はさっ引く、医療費は高い、税金は高い、国は貧乏になる、自分に従った議員のみが終生安楽に暮らせる、こんな悪政が過去にあっただろうか? それを「自分は正しい」と言い張るのだから、あのヒトは絶対にアタマ患っている。 自衛隊がイラクにいるだけでも毎日、日本の金が減って行く。アスベスト問題も国が悪い。耐震偽装事件も国が悪い。 今日、マクドナルドで、傍若無人に店内を走り回っている幼児が三人いた。母親達は話に夢中。走っているガキをとっ捕まえてゲンコ食らわしてやろうかと思ったけど、反省なんかしそうにない親だからやめた。こんな親が育てた子供が将来他人のために働くとはとても思えない。日本の国は、もうすぐ壊れる。
2006.04.20
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rakutenの<日記>もいろいろ考えて新機能をつけているけど、ログインしてからここまでが遠くなった。 馴れというのはおおよそなものか、メールアドレスを入れてパスワードをぱっぱっと入れて<ログイン>をプッシュしてのに「ID かパスワードが間違ってます」と入れない。三度やって入れた。間違ったとは思えないのだが、どうしてだろう? 他のサイトではプロフィールにアバターを採用している。動く人形で、顔や服装やアクセサリーやポーズが自由に変えられる。で、それらを売っている。40円とか100円とかで。自分のIDを名乗るアバターを可愛がって、衣装とっかえひっかえして得意がっている人がいる。他人の作った人形だから、髪型変えても眼鏡かけてのみんな同じ顔だ。人と同じが若い人は好きだけど、個性的でないとつまらない。 最近の女性はオサルもタヌキも小野の小町もみんな同じヘアスタイルで、集まっていると顔まで同じに見える。考えることも同じすることも同じなんだと思ってしまう。 メールボックスに、「貴方に逢いたい」「だれそれさんが貴方を指名しました」「エッチ好きの人妻が貴方を支援します」などというメールがわんさか来る。私は貴方じゃない。 雄も雌も見境なしに背中に乗っかるカエルか。 あ。脱線した。私はムカシっから他人と同じは嫌いだ。アバターだけど、長いこと着たきり雀にしてあったが昨日、自分で描いた絵を使うことにした。花をモチーフにして描いたら、可愛いのが出来た。で、何枚も作って2時まで遊んでしまった。
2006.04.19
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アメリカ軍沖縄基地の移転費用9000億円を負担しろなんて、言う方も言う方だが言われる方もバカにされ過ぎだ。来い済さん以外にこんな要求される首相や大統領が他の国にいるだろうか? あの地域に住んでいる住民を移動させた方がうんと安く済む。「住んでいる土地」に拘るのは単なるわがまま、強制移動させればいい。どうせ家も古いのだろうから、うんと離れた所に団地を作って提供すれば、便利快適に暮らせてみんなバンザイの筈だ。 バンザイと言えば、議員立候補者が当選したら必ず、「バンザーイ。バンザーイ」とやっているけど、あの図はいただけない。「バンザイした」と言うのは本来、お手上げ、「負けました」ということだった筈。メタルを獲ったスポーツマンはバンザイしない。 ドコドコドアのドラエモンお兄ちゃんの公判が、夏まで見送りとのことだが、ドアにぶら下がって「怪我した」「損した」と騒いでいるのは日本国民の中のほん少数だ。私なんかなんの関係もないから、税金遣い放題取り放題の悪政を摂り続ける人の方を冷房ワンルームにお入り願いたいくらいだ。お姉ちゃんにセットして貰ったタテガミをなびかせて、「任期終了までガンバル」と言っていたけど、「頑張らないで」「早く帰ってネンネして」と切に願う。
2006.04.16
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雄澤さんと来い住さんの握手場面は、テレビで流れた映像まで一発触発ムードだったとラジオで言っていた。放送局のスタッフが「握手したください」「笑ってください」と注文したからああいうシーンになったらしい。雄澤さんに決まった時、コメントを求められた来い住さんは「なかなか手ごわい相手です」と言っていた。明らかに敵対視して闘士を燃やしていたわけだ。 ヤスクニへ行くなとは言わず、行っても支障ない方法を言うなど、雄澤さんの方が穏やかで老練の感がある。ヤスクニに兵隊さん達の魂がいると信じている人は、中国人も日本人もおかしいけど。 しかし、民主党というのは名前が悪い。総画数20だ。小沢一郎も20画。発展数ではなくて奉仕の数。分裂の数。自由民主党は、31画。大発展、成功数。小泉純一郎は32画。万難を排して昇る象意がある(お陰で国民大迷惑)。対等に戦えるはずがない。それに民主党のマークがいけない。二つの赤い○の端っこが重なって、重なった部分が白になっている。どう見ても、分子が二つに分裂するところにしか見えない。スーパー・ダイエーのマークも、オレンジ色の円の端が欠けたマークだった。(あれでは潰れるよ)と思っていた。 この近くに、リッパな邸宅が在る。巽に門を構えたいい家相の家だ。それが、庭の一角にコンビニハウスを建てた。屋敷の鬼門の方位だ。開店して8ヶ月ほどで閉めた。いま、おじいさんが寝たきりで、おばあさんは入院している。 頭脳が統計学に勝つかどうか、雄澤さんのご健闘を祈って……いやいや、祈ってもムダだから、見ています。
2006.04.12
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昨日はなんと! 八時に寝た。一眠りして目が覚めたのが11時半。次に目を覚まして、(きっと4時半や)と時計を見たら、きっちりばっちり4時半だった。指折って、もう起きてホームページの更新しようかと考えたけど、(やっぱりもう一時間)と起きるのをやめた。 5時に起きてトイレに行って、(まだ早い)とまた寝て、6時10分に(こんなに寝てたらアホになる)と本当に起きた。身体が痛い。お腹が空いた。晩御飯のあと、なんにも食べなかったものな。足ホットも電灯も使わなかった。「早起きは三文の得」というけど、早寝は300円の得だ。いつも早寝早起きにしようと思った。 のに、今日はもう1時を回った。もとの木阿弥。
2006.04.11
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母の話。「ヒマエさんが電話掛けて来てな。『おゲンキでっか』言うたら、『いいえ。こないだ入院してましてん』言わはんねん。坐ってて、立とうと思うたらヒューとこけてんて。(あら? どうしたんやろか)と頭ははっきりしてるのに、起きられへんねんて。電話引っ張り下ろして娘さんに電話したらすぐに来て、病院へ連れて行ってくれたらしいけどな……なんの病気やと思う?」「さあ。アタマはっきりしてて倒れて起きられへん病気?」 脳でもなし、心臓でもなし------「枯れてたんやて。水不足で」「ああ。脱水症?」「うん、それ。トシヨリは水が切れたらあかんいうのん知りはれへんかってん。40年も学校の先生してはったのになあ」「枯れてきたら、自分で手や足見てもわかるやろにね」「そうや。水が足らんかったらシワシワになる。お母ちゃんら毎日、レモンジュース拵えて飲んでるよ。1/4個。皮で顔こすってるしな。キレイやろ?」 必ず自慢する。ノーメイクで苦労柳鉄子より若い。「定期健診に行ったらお医者はんが言うてはった。『栄養が足りてます。どっこもどうもありません』て。アタマにも栄養足りてる。ドブ掃除も免除してもうてへんしな。近所の人が言わはるねん。『ホームへなんか行ったらあきまへんで。電話の非常用ベタン押したらいつでも飛んで来ますよって、自分の気の済むように暮らしてなはれ』て。お姉ちゃんはじっきにホームへ入れ言うけど、百までまだ五年もある。百になったらテレビに出るねん。知った人みんな死んでしもたから、naっちゃんあないに年取ったいうて笑う人ないし」 死んだ人達の年齢をどんどん越して行くのを、気にしているようだ。「ビワの木、ようけ実が成ってたのに切ってしまいはってなあ」「その話、4年前に聞いた」「5年前や」 家が立ち退きになって、団地へ母が入居した時に持って来たビワの木を管理人が切ってしまい、文句を言ったら代わりにと植えたのが柿の木だった。「柿の木植えてもうてんやろ? 実、成ってんやろ?」「柿な、たんと実ィ成ってんけど、木のそばの人が、窓から虫が入ってくる、言うて切りはってん。網戸閉めてたら虫なんか入れへんのに。よう実の成る枝を切ったから、実、成らんようになってしもた」「ふうん」「ほいでビワやがな。切られたビワの株に餌やって、『こんな姿になって可哀想になあ。切った人恨みや。またゲンキになりや』言うて聞かして水やってたら、ほんまに生き返ってな、また実ぃつけてん。ド根性大根どころやないで。大きいなって、元のように実が成ってんで」「ふうん」「昨年の話や。ところがまた、管理人が来て折角大きいなった木を切ってしもてん。新聞社に言うたら良かった」「そうやな。新聞に出たら、なんぼイケズの管理人でも2回は切られへんわ」「けどな、もう餌やるのんやめてん」「切った人恨みや、言うたからどないかなった? 管理人」「あの人の奥さんが、死にはった。骨粗しょう症で。ビワの木、2回目に切った頃に脚の骨が潰れて寝たきりになって、今年死にはった。義務や信念やと言うたかて、人イヤがらしてまでしたらあかん」 馬の耳の人に聞かせてやりたい。
2006.04.05
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歯が欠けて気になっていたので、母を訪ねた。「鍵かけとかな無用心やで」 と言ってあったのに、ドアはロックしていない。「こんにちわぁ」と玄関から声をかけると、「はーい」と若い人の声。ヘルパーさんだった。「お元気ですよ」 暮れに行ったときより元気そうだった。「今日は、ミシン出して欲しい言われたから、さっき押し入れから出しましてん。まだエプロンやジンベエさん縫わはって、ほんまにエライですわ」 表の部屋を覗くと、ミシンが3つ、あちこちに置いてある。「安いミシンのチラシが入ってたから買おかと思たけど、ほかにまだあるなあと思うて、○山さんに押入れ探してもうてん。一つはお姉ちゃんが呉れたやつ。こっちのんは、お姉ちゃんのトモダチがくれたんやけどな」「お世話さまです」「いいえ。お母さんにいろいろと教えて頂いてます」 教え癖が出ているのなら、頭も異常なしだ。 今日の訪問日誌を書いて、ちょっとお喋りと思っているらしいヘルパーさんに、「○山さん。もう次のとこへ行かはらな……」 と、うながす。「はいはい」とヘルパーさんは立って、上着を着て玄関へ。「まだもう2軒行きはるねん」 ヘルパーさんは玄関で、「まだ時間あるんですけどね」と言っている。指図癖、治らない。身体が動かない分余計に口うるさくしているようだ。ヘルパーさんが帰って、昼食代わりに買って来た55の豚まんをテーブルに乗せる。「なに?」「豚まん」「幾つ、買うて来たん?」「4つ」「なんや。隣の人にあげるのん無いな」 隣の人の分まで知らないよ。「豚まんはな、ハンシンで売ってるのんが一番美味しいねん」「55の豚まんやで」「55でもな、売ってる店で味が違うねん」 ほんまかいな。「これは、十三のプラットホームで買うてん」「それは知らんわ」「お花は?」「電車で来たから持って来ぇへんかった」「あんたのお花は持ちがええわ。暮に持って来てくれたん、2月まであった。ここの市場で買うたら1週間しか持てへん」「農協は、お彼岸の三日も前から花買うお客さんいっぱいやわ」「そう。花欲しかったのにな。仏さんに、豚まんあげといて」「あのミシンやけど、お姉ちゃんのくれたんで縫うてたら、カリカリいうて布噛んでしもて、取れへんようになってん」「お母ちゃんでも、そんなんになるのん?」 どんなに調子の悪いミシンでも、母が手入れすると軽い音でかかるようになる筈なのだ。「お姉ちゃんもミシン買うのん好きやから、二十年ぐらい放ってたミシンやろ。モーターが焼けてるのかも判れへん。こっちの、トモダチのミシンはなんやらボタンがいっぱい付いてて、難しそうやろ」 なるほど、ピアノの鍵盤みたいなのが七つほど並んだ見たこともない不恰好なミシンだ。ドロドロに汚れている。「こんなんやったら、買うた方がええねん。貰うたらお礼もせんならんし」「こんな汚いミシン、よう呉れたね」「なあ。油だけ注してみたけど」「うちが一昨年買うたんは、油注したらあかんミシン」「そんなミシンあるかいな」「使こてる金属が違うねんて。プラスティックも使こてるし」「へええ」 ミシンの針を動かして、噛んでいる布を取ってやった。「あ。取れた」 母は嬉しそうににこにこした。「油注して二日ほど置いてたから、動くようになってんな。あ。そう言うたらこないだ、ヒマエさんが電話かけて来てな……」 母のお喋りは面白いからまた続きを書くことにして、今日はおしまい。
2006.04.04
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テレビは面白くなくなった。 同じ時間帯に同じような番組がある。クイズがA局とB局に、2時間もののバラエティがあっちにもこっちにも。映画と映画。スポーツ対スポーツ。音楽と歌。 どっちも見たいならブデオに録っときなと言うように。おかしいと思ったら、番組企画屋が同じだったりするそうだ。「ドラマの時間ですよ。あんたはどれがいい?」ってわけ。 新聞のチラシでも、電気店ばっかり入る日、薬局ばっかりの日、パチンコ屋ばっかり。スーパーばっかり。不動産屋の日。自動車の日。ネッ。テレビ局や店屋の競争心を煽って、より勉強するようにということだ。リスナーの好みや気分は全く考慮していない。ビデオに録っておくほどの番組が無いのだから。 昔、海外ドラマが面白かった。「ベン・ケーシー」、「オクサマは魔女だった」、「サンセット・ストリート」「スーパー・マン」、「バット・マン」「エンター・プライズ号」「ロー・ハイド」「宇宙船なんとか(忘れた)」「コンバット」。コンバットは今衛星テレビで再放送している。でも時間がハンパなので私は見ていない。 どこの局にも共通しているのは、ドラマがつまらないことだ。先日「大岡越前」の2時間ものをやっていた。ほかに見るものがなかったから半分見たけど、老役者救済企画らしくて笑ってしまった。 いい年恰好の越前さんはいないのかと考えてやったけど思いつかなかった。と、昨日、北大路さんがやると挨拶していた。北オオジさんでももう若くない。30代のパキッとした俳優さんはやっぱりいないのか。ミステリードラマは現実の犯罪ほど奇抜ではない。復讐劇は最低。ドラマの内容がつまらないのだから主役で視聴率稼がなければいけないのに、テレビ局は番組つくりに不熱心だ。 「みんなが選ぶ歌」ってのは、誰がいつ選んでいるのか、ホンットにつまらない。 夏は、ラジオが夕方から各局野球ばっかりになる。うんざり。 猿山のサル
2006.04.01
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