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bunakishike

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2019年04月13日
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カテゴリ: 映画



アルフォンソ・キュアロン監督・脚本・共同製作・共同編集で、メキシコシティで育った監督の自伝的な物語でモノクロの映画。
NETFLIXでは通常配信のあとに映画館での公開という仕組みだが、アメリカではこの映画に限り映画館での公開が5日前倒しになっていたということで物議をかもしたらしい。
題名のローマとはメキシコシティのローマ地区(Colonia Roma)のことだそうだ。
時代は1970年-1971年で、メキシコの中流階級のクリオーリョ(現地生まれの白人)の家で家政婦として働くクレオ(ヤリッツァ・アパリシオ)が主人公。
クレオは一緒に住み込んでいる家政婦共々アメリカ・インディアン系の先住民系の女性。
彼女たちの会話では、彼らの言語であるミシュテカ語が使われている。
ストーリーは夫婦のいざこざや家政婦の妊娠などで、ごく平凡な出来事を淡々と綴っている。
ただ、最後の方で、ちょっとした出来事が一層家族の絆を強める、というのは演出だろう。

これがカラーだったら、観る者への伝わり方が全く違ったものになっていただろう。
映画では凄惨な場面も出てくるが、モノクロであるがために、それ程ショッキングに感じなくて済む。
細部の描写に薀蓄を傾けているためか、当時のメキシコの暮らしがビビッドに伝わってくる。
家の中も外もやたらと犬が一杯いたり、沢山の糞が散らばっていたり、道路が舗装されていないために雨が降るとすぐ水溜りが出来たり、何故か道路に豚がいたりと、当時のメキシコの雑然とした雰囲気がよく出ている。
飛行機が飛んでいるシーンが何度も出てくるのも、何故か印象に残る。
個人的にはフェリーニの「道」の雰囲気を思い出す。
この家では車を2台家の中に入れているのだが、どちらも幅が広すぎて、絶えず壁にぶっつけて平然としている、というところもフェリーニに通じるシニカルな笑いだ。
面白かったのは、当時メキシコで日本の剣術が流行っていたことで、クレオの恋人フェルミン(ホルヘ・アントニオ・ゲレーロ)がかぶれていて、2人でホテルに行った時に素っ裸で剣術術の練習をしていたのは笑ってしまった。
このシーンは突然出てきたのだが、修正なしで、逸物ももろに写っている。
特にエロい訳ではないが、よく問題にならなかったものだ。
あまりにも突然でエロさが感じられなかったのかもしれない。

映画にしては珍しい。
イントロの映像が秀逸。
通路の石のタイルを洗うシーンなのだが、タイルのクローズアップに水が流れるのみ。
なんだろうと思ってしばらくすると、主人公がタイルを洗っていることがわかるという仕掛け。
映画の可能性はまだまだあるということを教えてくれたような気がする。

地味ではあるが、傑作として永く観続けられる映画になる予感がする。

公式サイト





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Last updated  2019年04月13日 22時08分03秒
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