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またまた新しい料理の紹介です。スペイン産平目の黄金焼きカラスミ風味、ソラマメのピューレとサフランのソース。お店でとても好評だった舌平目は180人前完売で、今では僕のお店では手が届かない値段になってしまい、ほかの食材を探すことになりました。舌平目が終わるとフランスでは平目が時期を向かえ安くなります。今回はスペイン産。この平目は、日本のものに比べると座布団のように四角く、また厚みがあります。日本同様に大きくなればなるほど高価になり、今回はなんと4~5キロという最高級品を手に入れることができました。油がたっぷり乗った平目はしっとり滑らかで、フランスでは女王の魚として扱われています。さてこの平目をどのように調理するか、いろいろ試しました。ローストや塩釜、ソテーにムニエル、そして最終的に行き着いたのが舌平目と同じ方法の黄金焼き。カラスミとサフランとパン粉で黄金色の粉を作りうえにぱらぱらとふりかけ、とってもおいしいオリーブオイルをかけます。そうすると、油と平目の水分でサフランが溶け出し、黄金色になる仕掛けです。それから、フランス人は平目の縁側はほとんど食べないのですが(実際に油がきつくて食べるのが難しいです)、僕はから揚げにしてみました。日本みたいですが、からっと揚がった縁側のうまみと油はたまりません。付け合せに、ソラマメのピューレ。日本でもフランスでもソラマメは高価です。でも、それだけ価値がある、味がある食材だから、この女王様の魚にぴったりです。ソースは、サフランソース。舌平目のソースも同じですが、サフランソースといってもいろいろなものがあり、今回はバターと酸味をしっかり利かせた、こってり系のソースです。ただ、お皿に盛り付けると、どうしても湖みたいになったしまうので、グラスに入れました。この平目が僕の店で使えるのも1ヶ月前後。それまでの、季節限定のお魚料理です。
2008年05月30日

今日は、先日僕の家に来てくれた、Mさんというインポーターでありながらワインも造っているすごい人のために作った料理です。はじめに、自家製カラスミのタルト。ボラではなく最高級の舌平目の卵で作りました。塩がガツンと聞いているので、バターとパンがそれらをやさしく包み込み、大人な味わいのアペリティフです。これに合わせたのが、マルセルダイスのピノブランとミュスカデのギボサー。こんなおつまみをしながら、オードブルを作りながら、飲みながら、おしゃべりするのは、本当に楽しいです。次の料理は、アイルランド産のキングサーモンの燻製と天然スズキのカルパッチョ、レモンとオリーブ添えです。シンプルに仕上げたこの料理ですが、新鮮な魚とレモンの酸味、またおいしいオリーブとオリーブオイルがとても合性がいいです。この日はとても暑かったので、今年初めてのテラスでご飯を食べましたが、とてもよかったです。これに合わせたワインが、アンドレローレのリースリング・スタイン。日本に入っていないビオのワインを彼が来るときに準備するのですが、なかなかありません。このワインも、ぎりぎり見つけて購入したものです。味は辛口で酸味もしっかりしていて、余韻も長くカルパッチョにぴったりです。メインは、2種の平目とアスパラガス、ブールブランソース。2種の平目とは舌平目と平目です。食感がまったくちがうこの平目ですが、どちらも最高においしく、シンプルにムニエルに仕上げ、アルザスのホワイトアスパラと古典的なソースのブールブランソース。シンプルにいい素材を味わうと、素材の力にびっくりしますね。この料理に合わせたワインは、ドメーヌワインバック(マダムファレー)のリースリング、サンカトリーヌ、グランクリュ・シュロッスベルグです。このワインは、アルザスでも代表的な最高級ワインですごくおいしい。特に味が繊細でありしっかりしている平目や、ブールブランのようなバター系のソースには最高のマリアージュ。久しぶりに家でがんばって作りました。こういう場合は、お店とは違い、いかにシンプルにおいしいものを作るか考えるので、また違った面白さがあります。
2008年05月25日

またまた新しい料理。というか、スペシャリテの一つです。茄子のフォンダンレモン風味。これは、日本で言う茄子の煮びたし。茄子を素揚げして、おいしい鳥のブイヨンのレモン風味の中に漬け込み、ナスの中心までブイヨンのうまみを染み込ませます。そこに、アイルランド産のキングサーモンの自家製燻製を添えてみました。お寿司のように盛り付けていますが、味は100%フランス料理。ポイントは、トマト。茄子とトマトは非常に愛称が良くて、トマトの煮詰めたものを添えています。よく晴れた日に、テラスでおいしいアルザスの白ワインと食べると幸せになれるような料理をイメージしました。
2008年05月24日

5月の連休を過ぎると、僕はなぜか夏らしい料理を考えます。まだ早いかもしれませんが、フランスの春の陽気は、夏の日差しくらいきつく、さっぱりとフレッシュな料理がほしくなるからです。そんなことで、今回のこの料理。ガスパッチョの再構成とオマール海老と車えびのタルタル、バジルとミント風味のソルベ添えガスパッチョの再構成とは、ガスパッチョの緑の部分と赤い部分を別々にスープにして混ぜればガスパッチョになるという仕組みです。混ぜれば赤と緑が混ざってもう少し深い色になりますが、見た目はあまり美しくありません。そこで、キュウリと緑パプリカ、トマトと赤パプリカで分けて、別々にスープにして、それぞれにわずかなにんにくとたまねぎの香りを加えました。オマール海老と車えびのタルタルは、贅沢にもオマール海老を半身使い、車えびとアヴォカドと柑橘類で混ぜ合わせ、ハーブもたくさん入れます。ソルベは、牛乳のシャーベットにミントとバジルの香りを加えてさっぱりと仕上げています。とてもきれいに仕上がった料理ですが、思いっきり崩してシャーベットと一緒に混ぜながら食べると、いろいろな風味と味が口の中で広がります。また、シャーベットの温度変化が、とてもオードブルとして面白いです。それから、シャーベットの上に載っている花は、ロケットというサラダ菜の花です。少し甘くて、へーぜるなっつのような香りがして、この料理のアクセントです。
2008年05月22日

この写真は今からちょうど2ヶ月前に撮影した乳のみ子羊の料理です。2ヶ月たつとこのように変わります。同じ食材を使っていますが、見た目にも食べてもかなりちがった料理になります。理由は、子羊の場合1頭を丸々裁きますので、肩肉やモモ肉、背肉に首周りの肉はすべて最適な火の入れ方がまったく違い、それを探しながら研究しながら作っていると、盛り付けも変わってきます。まず、新しい料理の1枚目の写真で説明します。手前から、背肉、肩肉、モモ肉、首周りの肉になります。背肉は、2~3週間マリネして、強火で油をかけながら表面に焼き色をつけて、その油を捨ててバターとにんにくとローズマリーを入れて、焦がしバターのような状態でゆっくりと120度のオーブンで焼き上げます。肩肉は、200度のオーブンで2時間半しっかりと火を入れ、ゼラチン質がとろけだすような肉質に仕上げます。モモ肉は、65度で1時間半火を入れて、そのあとバターの中で中心が62度になるまで温めます。首周りの肉は、細かく切ってフォアグラなどとあわせ160度で3時間前後。そのあと2週間ほど寝かせて出来上がりです。2枚目の写真は盛り付けが横からたてに変わりました。今はこの4つのパーツが僕のお気に入り。また変わるかもしれませんが、それぞれの肉質を生かした使い方で、とても楽しい一皿です。
2008年05月17日

今日は、僕の店の魚の紹介です。すべての魚は信頼できるコルマールの魚屋さんから購入します。ただ、ここはアルザス。フランスでも最も内陸に位置するところで、海からとても遠い。ですので、新鮮な魚はなかなか見つからず、新鮮なものはすごい値段に跳ね上がることもしばしばです。そこで僕の魚を買うコツは、まず季節ものの安い時期を狙う。たとえば、今回のスズキとアンコウ。日本とはずいぶん旬の時期はずれますが、天然ものの「プティ・バトー」と呼ばれる最高級のものが、5月の数日だけ安くなるときがあります。その時期を狙って大量に購入します。そうすることにより、3つ星レストランにしか入らない食材も買うことができます。このような食材は、多いときで50キロ以上。今回のアンコウは40キロ。スズキは30キロ買いました。これを職人ならではのスピードでさばき、僕の店では、特別の急速冷凍庫があり、一気にマイナス30度まで下げます。これは、日本でも帆立貝とか、海老なんかで使われている方法で、解凍時にドリップしにくく、新鮮なまま魚を保存できるいいものです。僕自身は、冷凍することに抵抗を感じますが、メニューに載せた食材が入らなかったり、市場の値段が上がり、先週の倍の値段に跳ね上がったり、また入る食材が新鮮じゃなかったりとしないように、最高の新鮮な物を入れてその鮮度を保つ保存をする。これが僕の店の魚です。日本と違い流通がまだ発達していないフランス。そこでいかに最高のものをいつも同じ状態で安価にお客様に提供できるのはこんな後ろの作業がありました。ちなみに、この写真は先週のものですが、今週のアンコウの値段はすでに2倍になっていました。いつも、安くて最高のおいしいものを探すのは関西人の魂でしょうね。
2008年05月14日

つい先日までコートを着ていましたが、昨日は大変暑く気温も25度以上にも上がり、店の前にあるホテルのプールにはお客様が入っていました。さてさて、久しぶりの更新で、僕の大好きな子鳩。ピジョン・アンジュ・ロワイヤルというフランスで人気のある品種の一つです。僕もいろいろ鳩を試してみましたが、この鳩が一番やわらかく、風味も良くて、熟成がしやすいので利用しています。今日の料理は、僕のスペシャリテでもある、鳩とキャベツのフォアグラ包み添えです。アラカルトだと、贅沢に1匹丸まる使い、キャベツの中には、大きなフォアグラのポワレが入っています。ソースは、少し苦味が利いたカカオ風味の赤ワインソース。全体を一つにまとめてくれるのが、ムース状になっているにんにくのソースです。フランス料理らしいしっかりとした料理においしい赤ワインが進む料理です。
2008年05月12日

鶉の燻製とキャベツのバター風味、にんにくのソース。鶉の燻製は、僕の大好きな料理の一つです。塩をして寝かせて、燻製にかけて、熟成させる。そうすることで、味はぐっと良くなります。そして皮をカリカリに焼き上げます。キャベツは、縮れキャベツの真の白くて柔らかいところだけをバターでゆっくり火を入れて、しっかり胡椒をきかせます。ソースはにんにく風味の軽いクリームソース。ここでも、少しだけ、バジルと子牛の煮詰めたソースをかけることで、色合いが鮮やかになりますね。春らしいお肉料理は、今僕のお店では29ユーロのメニューのメイン料理です。
2008年05月03日

フランス料理では定番の鱸のポワレ。男性的な形のわりに繊細な味で、また、フランス料理に仕上げやすい魚ですね。良くある料理は、ブールブランというバターのソースや、甲殻類を使ったアメリカンソースで食べることが多いです。フランスでは、このような古典料理をそのまま出すと、あまり評価が良くないので、ふたひねり位したソースとつけあわせを加えます。まず、付け合せ。僕の料理ではたびたび出てくる小さなかわいい野菜たち。一つ一つ丁寧にした処理をして、別々に塩湯がきします。今僕の店にあるこのような小さな野菜は焼く30種類。たくさんありますね。それから、ブルグールという大麦をクスクス位の大きさに割ったもの。そこに野菜のブリュノワーズを混ぜます。ソースは、子牛の煮詰まったソースにシェリービネガーを入れたもの。バジルのソース。そして、ムール貝の貝汁のクリームソース、レモン風味。この3つのソースが混ざると、またまったく違う風味になり、おいしく仕上がります。
2008年05月01日
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