まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2021.02.04
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ウチの娘は、彼氏が出来ない!!


いままでは、
都会の人たちが繰り広げる、
わりとドライな物語だったのですけど、

なんだか今回は、
話が急にナイーブになりすぎて、
ちょっとばかり違和感をおぼえました。

もちろん都会の人たちの内側にも、

今までの展開から比べると、
なにやら唐突で、ちぐはぐな印象もある。



主人公の空は、
いちどは整体師の男に幻滅したのですが、
「小学生のときのウサギ小屋の約束を守りたかった」
という話に心を打たれたらしく、
あらためて「本当のデート」を申し込みました。

でも、
そんな純真な恋心があるのなら、

そもそも鼻毛ごときで幻滅したりしないよね…

鼻毛で相手に幻滅したりするのは、


かりに北陸出身の美波なら、
そんなことで他人に幻滅しないと思うし、
青森出身の純朴なサリーでも、
鼻毛ぐらいで漱石への恋心を失くしたりしないでしょ。

はたして空という女の子が、

同じことは、整体師の男についても言える。



いっぽうの漱石は、
もともと碧に対して憧れを抱いていたらしい。

でも、だからといって、

編集者のほうから作家にキスしたりするかしら?
分をわきまえない越権行為だし、
私淑している人間のくせに積極的すぎるのでは?
いままで控えめだったのに、いきなりキャラ変しすぎ。

作家のほうから迫るのならまだしも、
編集者から作家に迫るってのは、ちょっと違和感があるし、
サリーという恋人に対しても不誠実だと思う。

はたして漱石という人間が、
控え目なのか、積極的なのか、
誠実なのか、不誠実なのか、これもよく分からない。





さて、今回は、
映画制作や音楽制作にかんする業界の裏側のお話でした。

映画会社やレコード会社を仕切っている、
見る目のないオッサンたちが、
辻褄の合わない穴だらけの脚本でGOサインを出したり、
電子音だらけの安っぽい編曲で偽物の音楽を作ったり、

そういうことは、
たしかに現実にもありそうなことだなあと思う。

でも、だからといって、
「脚本や編曲の良し悪しには正解がある」だとか、
「素人にも心があるし感じる力もある」というのは、
これまたナイーブな理想にすぎる気がするし、

漱石が純粋な創作理念のもとに行動するのはいいとしても、
それが最後に勝利してしまうという展開は、
ややご都合主義的で、
ちょっと現実味がないし、説得力にも欠けました。

北川悦吏子は、
自分の理想を安易に投影しすぎているのでは?



ボウリングの待ち時間に、
イオンで映画を見てるだけの地方のヤンキーに、
映画の脚本の良し悪しだの、音楽の編曲の良し悪しだの、
そんなものはほとんど分からないだろうし、

かりに分かる人がいたとしても、
それはほんの一握りに過ぎないはずです。
それがマーケットの現実だろうと思います。

テレビドラマの視聴者だって、大半はそんなもんですよね。

まあ、今後の展開のなかでは、
信念で作った映画が空振りに終わったり、
鼻毛の整体師から本気でフラれたり、
そういう過酷な現実が母娘を襲うのかもしれません。

それはシビアではあるのだけど、
わたしとしては、
そういうリアリティのほうに納得感があります。




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最終更新日  2021.07.13 17:04:02


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