まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2022.09.14
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いちど観てみたいと思っていた1959年のブラジル映画『黒いオルフェ』。
(仏・伊・ブラジル合作)
ようやくGYAOの無料動画で観ました。
レビューはこちら に書いています。

映画の原案は、
ギリシャのオルフェウス神話をブラジルに置き代えた戯曲であり、
ヴィニシウス&ジョビンの "ボサノバ" コンビによる作品でした。

ちなみに、
NHK「岸辺露伴」 「ブラタモリ」 がらみでも気になっていた、
出雲の黄泉の国の話(イザナギ・イザナミ神話)って、


つまり、
あの世から妻を連れ戻そうとしたものの、
約束を破って、後ろを振り返ってしまった…という話。


このギリシャ神話には、
萌歌が出演していたドラマ「金田一少年の事件簿」や、
萌音が出演するミュージカル「ジェーンエア」にも関係している、
海の怪物セイレーンも登場します。




ただし、戯曲や映画のほうは、
もうすこし現実味のある物語に変換されています。
ギリシャのオルフェウス神話よりも、
むしろ日本のイザナギ神話に似ているかもしれない。

つまり、
いったんは死体安置所から恋人を連れ戻したのに、
嫉妬に狂った黄泉醜女 ヨモツシコメ みたいな女に石をぶつけられて、




そんな映画の内容もさることながら、
そもそもギリシャ神話と日本の出雲神話が似ていること自体に、
わたしは、とても興味をそそられてしまう。

考えてみたら、
(ラフカディオ・ハーン) ってギリシャ人なわけで、
彼が出雲に住み着いた理由も、
この2つの神話の類似性に興味をもったからなのかも。

ただ、ネットで調べても、
そういう話は出てこなかった。
しかし、八雲がそれに気づいてなかったはずはありません。



なぜギリシャ神話と日本神話が似ているのか?
これについては、昔から比較神話学のテーマになってるようです。

たとえば、
アフリカに生まれて北上した人類が、
コーカサス山脈の手前で東西に分かれたからだ、…とか、

アレキサンダー大王によって、
ガンダーラにもたらされたギリシア文化が、
奈良時代の日本にも到達したからだ、…みたいな説がありえるし、

似たような話としては、
ペルシアで生まれた楽器ウードが、
西洋に伝わってリュートになり、東洋に伝わって琵琶になった、
…みたいなこともある。

なお、
『黒いオルフェ』の主人公はギター (ヴィオラン) を弾いていましたが、
ギリシャ神話のオルペウスは竪琴奏者です。



ギリシャ神話を黒人の物語に置き代えたヴィニシウスの発想は、
たんなる思つきにすぎないかもしれませんが、
これは1987年のマーティン・バナールの『黒いアテナ』によって、
最終的には学説にまで発展したともいえます。

つまり、
「そもそも古代ギリシャ人の肌の色は黒かったかもしれない」ということ。

現代のギリシャ人はかなりスラヴ化してしまった、と言われますが、
小泉八雲にアラブ系の血が混じっていたとの話もあるように、
いまもなおギリシャ人には地中海民族としての面があるだろうと思います。

まして、
そのルーツにおいてアフリカやアラブと接していても不思議ではない。





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最終更新日  2022.09.16 13:54:09


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