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2022年02月23日
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カテゴリ: 感染爆発
 コロナ禍は続いているが、コロナ禍で売れた商品の好調な売行きが続くとは限らない。
     ​
オミクロン株による感染爆発前夜にどう動いたか
伊藤 歩 : 金融ジャーナリスト
2022/02/19 東洋経済ONLINE
  …   (略) …
 市場調査会社のインテージが、新型コロナの影響を受ける直前から週次で全国のスーパー、コンビニ、ドラッグストア、ディスカウントショップなど、約6000店舗の販売動向を追っている「新型肺炎カテゴリー動向」。
 このほど公表した2021年12月27日週までのデータには、外出増加の影響が顕著に表れた。
 この週の最終日は2022年1月2日。感染者数はまだ554人だった。まさにオミクロン株による 感染爆発前夜の動向 である。
上位は外出時の必需品がずらり
 12月27日週の全品目前年比ランキング上位は外出増の影響と思われる品目がずらり。 1位の麦芽飲料 は、急激な需要増で生産を中止していた「ミロ」の販売再開の影響なので、外出増とは関係ないが、 2位の鎮暈剤(酔い止め) は前年比212.8%、2019年比でも117.0%と大きく伸びている。
 帰省や旅行など、長距離の外出が増えた、しかも2019年をも大きく上回っているということは、たまりにたまっていた需要が一気に顕在化したということだろう。
3位の口紅 は前年比205.8%。2019年比でも77.7%まで戻っている。2020年9月には前年比19.9%まで落ち込むほどだったので、かなり戻ってきた印象だ。
4位の使い捨てカイロ は外出増に加え、年末年始に日本列島を襲った寒波の影響もあるだろう。前年比では144.0%だが、2019年比ではなんと192.8%。2019年の大晦日の東京の最高気温は16.5度だったが、2021年の大晦日の東京の最高気温は6度と低下した。
5位の液体だし は、寒さで鍋料理の需要が増えたからか。2年ぶりの帰郷で、大人数で鍋を囲む機会も増えた可能性がある。
  ―  引用終り  ―
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 以下、順位と商品名を抜き書き。
 6位 リップクリーム
 7位 しわとり剤
 8位 アイブロウ
 9位 絆創膏
 10位 ほほべに
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  ―  引用再開  ―
 それでは コロナ時代の「新3種の神器」 はどうなったか。
マスクは前年比97.6% とおおむね横ばいだが、 手指消毒剤は42.0%、非接触型体温計は20.9% と、下位ランキングのほうの上位に位置している。
 が、 2019年比で見れば、マスクは215.0%、手指消毒剤は242.0%、非接触型体温計は297.2% と、コロナ前に比べればまだまだ売れている。
  ―  引用終り  ―
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売れなかった(売れなくなった)商品ベスト5
 1位 体温計
 2位 殺菌消毒剤
 3位 プレミックス
 4位 うがい薬
 5位 強心剤
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 1位体温計と2位殺菌消毒剤は反動減だろう。
 3位のプレミックス(Prepared Mix)は調製粉。店頭で販売されている、ホットケーキミックス、天ぷら粉、から揚げ粉、お好み焼き粉、ケーキミックスなどが、家庭用プレミックスの代表的なもの。
 5位の強心剤は見当がつかない。
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 2022年1月20日、消費者庁は、 大幸薬品の販売する空間除菌剤「クレベリン」シリーズ4商品(「クレベリン スティック ペンタイプ」「クレベリン スティック フックタイプ」「クレベリン スプレー」「クレベリン ミニスプレー」)が景品表示法に違反 しているとして、再発防止を求め、措置命令を下した。同庁は同商品の殺菌効果に「合理的な根拠を示すものがない」と指摘している。
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消費者庁からの措置命令が“とどめ”
…最終赤字は28億円に
重道武司
2022/1/27 日刊ゲンダイDIGITAL
 傷口に塩を塗られた気分だろう。
 空間除菌剤「クレベリン」の一部製品が不当表示(優良誤認表示)に当たるとして消費者庁から景品表示法に基づく措置命令を受けた大幸薬品。需要動向を見誤り過剰在庫を抱えて苦悶していたところに「とどめを刺された」(市場関係者)格好だ。
 不当表示とされたのはクレベリンの主力製品のうちスプレータイプやスティックタイプなど「置き型」を除く4製品。 大幸薬品では「空間に浮遊するウイルス・菌を除去する」と謳ってきたが、こうした効果について消費者庁は「合理的根拠はない」と断じた。
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■ブーム失速に追い打ち
 クレベリンは新型コロナの感染拡大が追い風となって一昨年バカ売れ。同製品が売上高の過半を占める大幸薬品は20年12月期決算で営業利益、純利益とも過去最高を更新した。これを受けて同社では 総事業費25億円を投じて新工場を建設 。生産能力を従来の10倍に引き上げるなど大攻勢をかけたが、 ブーム失速 でこれが大誤算。21年12月期は一転、28億円の最終赤字に陥ったもようだ。
  ―  引用終り  ―
     ​
 2022年1月12日、東京地裁は、最終的に除菌効果に関する大幸薬品の主張を退ける決定を下した。
 これを受け、 同社は翌13日、東京高裁に即時控訴し、徹底抗戦の構えをみせた。
 「クレベリン」シリーズは、経営トップの肝いりなのか、企業の存亡がかかっているのだろう。
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最終更新日  2022年02月23日 16時00分06秒
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