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2024年04月20日
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テーマ: 電気自動車(301)
カテゴリ: EV  電気自動車
 2023年1月3日の米株式市場でEV大手テスラ株が12%以上急落した。需要低迷に加え、物流の問題で納入台数が予想を下回ったことが嫌気されたと報じられた。
 「物流問題」ではなく「販売不振」で納入台数が低下していたのだろう。テスラは値下げを繰り返していた。
     ​​ ​​
コラム:
市場での独走態勢に終止符か
By Jonathan Guilford
2023年4月20日 ロイター
 米電気自動車(EV)大手テスラが19日発表した最新の四半期決算を見ると、EV市場における同社の独走態勢が終わりを迎えていることがうかがえる。顧客の購入意欲の強さや生産面での収益性の高さを証明するのに必死になってきたイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は今、成長拡大のための値下げに踏み切り、テスラが確保してきた優位性の一部を手放そうとしている。重要な利益率の大幅低下からは、技術力と競争環境の双方で同社にとっての脅威が高まってきたのは明らかだと読み取れる。
 マスク氏が目指す今年の販売台数は前年比37%増の180万台。一方で第1・四半期の納入台数は前期比で4%増にとどまった。つまり年間目標を達成するには、残りの期間で前期比平均9%の上積みが必須となる。
  ―  引用終わり  ―
 EVの製造原価で駆動用蓄電池。製造原価の20~40%を占めるとされる。
 テスラは提携企業とともに開発してきた電池は蓄電量の大きさで市場をリードし、量産とメーカーレイアウトの変更による低価格化と技術の先進化に取り組んできた。
 EVは途上国を含む世界各国で普及拡大し、バッテリーメーカーが母体のBYDがリン酸鉄リチウムバッテリーを導入、奇瑞汽車(チェリー)などはナトリウムイオン電池投入するなど、電池価格を一段と下げるとみられており、EVの車両価格は低下を続けるとみられている。
 ドイツにあるテスラの工場は、環境保護運動の抗議活動の主要な対象となっており、EV=エコの図式はない。
     ​
環境活動家が変電所に放火か
ロイター  2024年3月5日
 米電気自動車(EV)大手テスラのドイツ工場が停電し、操業停止に追い込まれた。環境活動家が5日早く、工場付近の変電所に放火したことが原因の可能性があるという。
 操業停止となったのは首都ベルリン近郊にあるテスラのギガファクトリー。
 警察によると、消防隊が消火作業を行っている。テスラの工場は火災に見舞われていないという。
 テスラの広報担当は操業停止と従業員の避難を確認した。
 テスラは工場の拡張を計画しているが、環境破壊に対する懸念を背景に住民投票で否決された。同社は工場の年間生産能力の倍増を目指している。
  ―  引用終わり  ―
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 2024年1月24日に発表したテスラの2023年10~12月期連結決算は、営業利益が前年同期比47%減の20億6400万ドルと、大幅減益だった。
 2023年1~3月期に営業利益率は11.4%、4~6月期9.6%。営業利益が減益となったのは10~12月期で4四半期連続。
 EVの普及拡大で、寒波による著しい航続性能低下、充電器の不足などから、EVが長距離走行に不向きなことが明白となったことでEV販売が鈍化した。
 テスラ車については修理費用の高さから保険代が高いことも周知された。
     ​
トヨタのHVがテスラのEVを逆転
…値段手頃で燃費いいHVが見直される
2024/03/04 讀賣新聞オンライン
 米市場で電気自動車(EV)の販売が失速している。インフレ(物価上昇)や金利上昇で高額なEVを購入する負担が増す中、値段が手頃で燃費のいいハイブリッド車(HV)が見直されており、メーカーの戦略にも影響を及ぼしている。
  …  (略)  …
 英調査会社JATOによると、米国では2023年4~6月期以降、3四半期連続でHVの販売台数がEVを上回った。 23年10~12月には、トヨタ自動車の米国でのHVの販売台数が前年同期比49%増の約18万台と過去最多となり、20%増の約17万台だった米テスラのEVを逆転 している。ホンダのHVも約4倍の約8万台と急伸した。
     ​
 米国乗用車市場で比較的大きな比率を占めるリース市場において、修理費用の高さ、中古車価格の安さなどから、EVが避けられていることも、販売台数低下の理由の一つ。
 今後もテスラの収益力は低下していくとみられている。急拡大してきたEV市場の成長が欧米で鈍化したこと、他社との競争激化し、米国や中国などで車両価格を引き下げて販売したことから、1台当たりの利益率が低下していることなどが主な要因。EVが一定の比率を占めるようになり、テスラは炭酸ガス排出権による利益もかつてのようには望めない。
 2023年10~12月期、テスラを抜いてBYDが世界で最も多くの電気自動車を販売したメーカーとなった。その競争の激しさは値下げ競争に現れている。
 高級車路線から大衆車にカテゴリーを広げてきたテスラに対し、元来大衆車路線のBYDに価格面での優位性がある。
 車両のデザイン面でBYDは「パクリ」で有名だったが、2017年にランチアやアルファロメオ、アウディなどでの経験が豊富なヴォルフガング・エッガー氏をデザイン部門の責任者として迎え入れたことを機に、デザイン面で飛躍的な向上がはかれた。
 BYDはHEV、PHEVのラインナップも有しており、この点でもBEV専業のテスラに対し優位性がある。
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 ドイツ、米国の自動車メーカーは、損益分岐点を下回っていると思われる価格競争を展開するBEV市場から遠ざかりつつある。
 様々な面でテスラのEV界先駆者としての優位性は失われた。







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最終更新日  2024年04月20日 06時00分11秒
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