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ショーロスシリーズはブラジル風バッハと同じく、編成も形式もばらばらな連作だ。全部で15曲作曲、うち2曲は紛失しているという。いずれ失われた2曲が発見された、なんてこともあるかもしれない。生きているうちにそんなことがあればいいなと思う。 全15曲の編成を記しておく。それからショーロスと名前のつく曲はこれ以外にもあるので注意が必要。ここでは番号が付された曲をあげている。 第1番 ギター・ソロ 第2番 フルートとクラリネット 第3番 男性合唱と管楽器アンサンブル 第4番 3つのホルンとトロンボーン 第5番 ピアノ・ソロ 第6番 オーケストラ 第7番 管楽器アンサンブル、ヴァイオリンとチェロ 第8番 大オーケストラと2台のピアノ 第9番 オーケストラ 第10番 混声合唱とオーケストラ 第11番 ピアノとオーケストラ 第12番 オーケストラ 第13番 2つのオーケストラとバンド(紛失) 第14番 オーケストラとバンドと混声合唱(紛失) 番外 ヴァイオリンとチェロ ショーロスのための序曲 オーケストラとギター あらためて、失われた13番、14番が聞きたくなりますね。「ブラジルの魂」というサブタイトルで有名な第5番、ギタリストの必携レパートリーである第1番以外はあまり知られていない。 だが声を大にして言いたい。これらは全て知られざる名曲揃いで、是非聞いていただきたい。もしどこかのオケ会員の方がいらしたら、ショーロスを聴かせろと投稿してください。 今回取り上げるショーロス第10番はヴィラ=ロボスの傑作のひとつ。人によっては最高傑作と言っている。 ここに聞こえるのは、ジャングルの濃密な空気、どこまでも続く深い森、どぎつい色彩の花々、遠くに聞こえる野鳥や野獣の声、インディオらの素朴で力強い歌声だ。そうしたものが混沌とした状態そのままで提示されている。変にまとめようとしていないところにこの曲の生命を感じる。ジャングルに突然迷い込み、野鳥の声におびえながら進んでいく冒険心の高まり、あるいは失われつつある野生への賛歌、悲しみ。 サブタイトルはCatulo da Paixao Cearenseという詩人の「modinha」から採った「Rasga o Coraçao(Rend My Heart)」。「心かき乱す」とかそんな意味か。ヴァイタリティ溢れる曲なのに、なぜこんな悲しいサブタイトルが付いているのだろうか。 スコアが手元に無いので詳細はわからないけど、全体は5つに分かれていると思われる。冒頭いきなりダダーンと衝撃を与えるやり方はまるでハリウッド映画音楽。が続く2部で現れるモチーフに全曲の核となる細胞を潜ませている。いろんなモチーフが各楽器のソロとして現れては消え、全く取り止めが無い状態に鳥の鳴き声、獣の咆哮を聞く。ジャングルに迷いこんだ感覚だ。 3部からは先ほどの細胞が増殖し始める。次第にそのリズムは力強くビートを刻み始め、男性合唱が囃したてる。まるでバリ島のケチャみたいに意味の無い言葉を発しながら。女性合唱が大らかなメロディーを歌いだす頃になるとオケがポリリズムというより様々なリズムを刻みながらこれまた囃し立てる。 そして最も好きな箇所、トランペットのチョ~かっこいいソロとそれを囃す合唱とオケ、ここに至ると脳内が痺れてジャングルの空気を胸いっぱい吸い込んだような清清しい気分になる。 リズムの饗宴は続き全体がカオス状態で進行し、合唱がひと際高く頂点を築くとオケが重い和音を叩きつけ、たった12分の、でも非常に濃密なジャングル紀行は終わる。(続く)
2006年04月30日
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2月1日に書き始めて3ヶ月、気がつけばカウンタも1000を越えておりました。あらためてご訪問の皆様に御礼申し上げます。 もともとはクラシック音楽のマニアックなブログを読みたいけど数少なくて、だったら自分で書いてみようという、単純な発想で始めました。実際書き始めるとどれだけ難しいものかがよくわかりました。仕事もありなかなか更新できませんし、ひとつの記事で休日潰れたりもざらです。が、それと同じくらい音楽への思いがより強く確認できました。それでもやっぱり音楽好きなんだと。 また当ブログは小澤ファンブログというもうひとつの顔も持っています。7月には活動を再開されるそうで、ファンとしてはうれしい限りです。 まだまだ諸先輩方のブログには遠く及びませんが、これからも地道に更新していきたいと思いますので、当ブログをよろしくお願い申し上げます。
2006年04月30日
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マイケル・ティスソン・トーマス指揮ニュー・ワールド響(ソプラノ:ルネ・フレミング) 録音年月:1996年1月16日17日 録音場所:フロリダ・ブロワード・センター、フロリダ---------------------------------------------------------------------------- さてこれも生誕100年に合わせた録音(だから1887年だってば!)。あのMTT(名前長いからこう省略するのが普通みたい)がヴィラ=ロボスのアルバムを作ること自体、大変驚き。この調子でメジャー指揮者達がこぞって録音…とはついにいかなかった。頭脳明晰、何でもござれのMTTがブラジルの巨人にどう挑むのか、ワクワクしながら聴いた。しかもショーロスNo.10まで入ってるぅ~。○第1楽章 ・ソプラノのハミングの出だし:第1、第2音とゆったりしたテンポから息継ぎなしで第3音へ。さすが! ・フレミングはオペラ歌手だけあって、発声もオペラ的、とにかく歌の作り方がうまい。歌詞は無くとも劇的。 ・チェロのソロは良くも悪くも作った感じ。もう少し自然な呼吸が欲しいところ。○第2楽章 ・テンポは早いが、早口言葉はついていけてない。 ・「カリリの里を思い出させよ!」のあとのチェロは音量調整は小さく始めていて、さすがMTT。 ・ラストは少し音量を落としそのままクレシェンドして高音!たいへん劇的です。脱帽! 第5番に関してはフレミングのおかげでドラマティックな演奏となっている。アルバム全体としてMTTは非常に醒めた視点で見通しのいい演奏となっているところは、マーラーやストラヴィンスキーなど他の作曲家と同じ姿勢だ。よって熱いジャングルの息吹や魂の叫びみたいなものは皆無。けれど、第4番冒頭の透明な響きや第7番の力感など、音楽の仕掛けの面白さやユニークさといったものは十全に表出しつくされている。いやー、面白い! 別に動物園の飼育係ではありません(笑)
2006年04月27日
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エマヌエル・クリヴィヌ指揮リヨン国立管(ソプラノ:マリア・バヨ) 録音年月:1994年9月27日、10月2日 録音場所:モーリス・ラヴェル・オーディトリアム、リヨン--------------------------------------------------------------------------- 時代はぐっと下がって、ヴィラ=ロボス生誕100年イヤーに合わせた録音(ということらしい。生年は1887年なんだけどね)。しかもフランスのオケ、フランスの指揮者だ。カプリングにアマゾン川、ギター協奏曲(ロベルト・アウセル…ギター界では超有名なんだけど)も入れてヴィラ=ロボス入門にしてはなかなかのマニアックな選曲。 クリヴィヌは元ヴァイオリニストだけあって歌い回しがごく自然で、好ましい。ドビュッシーなどでも暖かくも明晰な演奏を聴かせてくれる。もっと来日してほしい演奏家のひとりだ。○第1楽章 ・ソプラノのハミングの出だし:第1、第2音ともタメなく息継ぎなしで第3音へ。 ・ソプラノの声は現代的な明るさで伸びやかな歌いぶり。声のコントロールもうまく、細かな表情付けも決まっている。が、隙が無いというか、ロンパールームの歌のお姉さん「酒井ゆきえ」的な健康的な声は果たしてブラジルのサウダードにマッチしているのだろうか、と疑わずにはいられない。 ・チェロのソロは絶妙な呼吸があって歌が生きている。○第2楽章 ・テンポはやや遅めで言葉をはっきり聞かせている。良く言えば言葉を大事にしているが、悪く言えば冒険していないとも言える。 ・「カリリの里を思い出させよ!」のあとのチェロは音量調整もなくそのまま進んでいく。 ・ラストはクレシェンドなくそのままの音量、息継ぎののち綺麗な高音で決める。 たいへん綺麗な音楽的な仕上がりで、ブラジルのというよりフランスの曲を聴いているよう感じだ。例えていうならムソルグスキーの「展覧会の絵」をラヴェルが色彩豊かにオーケストレーションしたため、フランスの曲みたいになってしまったのに似ている。もっともヴィラ=ロボスはパリに遊学していたし、ミヨーやダンディなどとも親交があったのだからフランス的な要素がないわけではない。この演奏はそのようなヴィラ=ロボスの「フランス的」な側面に光を当てようとしたのかもしれない。アマゾン川~ヴィラ=ロボス:傑作集
2006年04月26日
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バティス盤エンリケ・バティス指揮ロイヤル・フィル(ソプラノ:バーバラ・ヘンドリクス) 録音年月:1985年 録音場所:セント・ジェームス教会、ロンドン---------------------------------------------------------------------------- 爆演指揮者バティスならさぞかし凄い事になってるだろうと誰もが想像するだろう。が、この人時折肩透かしをくらわせたりする。ことにロイヤル・フィルと組んだ録音では意外に(?)まともな音楽を聴かせてくれる。例えばレスピーギの「ローマ3部作」。世評高い(?)演奏なのでワクワクしながら聴いたけど大したことない普通(にうるさい)演奏だった。イギリスのオケが自発的に脱線を防止してくれたのだろうか。 ここに聴くヴィラ=ロボスも原始林の奥深く野鳥や猛獣たちの叫び声が咆哮、原色の花々が咲き乱れ、音の阿鼻叫喚、まさに音楽の地獄絵図だぁー・・・と古舘伊知郎ばりのトークは全く必要ない、太い歌をひたすら紡いでいく演奏だ。 いろいろな声部が聞こえてくるが未整理状態に聞こえ、それがジャングルなのだ言われれば確かにそうかもしれない。○第1楽章 ・ソプラノのハミングの出だし:第1音、第2音ともテヌートぎみに一息で第3音へ。 ・バーバラ・ヘンドリクスはやや暗い音質で妖しい感じ。太い1本の歌を紡いでいく。細かい表情付けは特に行われていない。 ・チェロのソロは可も無く不可もなし。○第2楽章 ・テンポは速いが、その分発音は怪しい。 ・「カリリの里を思い出させよ!」のあとのチェロは音量調整もなくそのまま進んでいく。 ・ラストはクレシェンドしてそのまま息継ぎ無く高音を響かせる。これも短くすぱっと切っていて気持ちがいい。 むせ返るような作曲者の盤とは改めて時代の違いを感じる。確かに普通に聴けばラテン人特有の濃厚な歌が聴かれるものの、香りというか格というか、かなり薄い印象を受ける。逆に言えば、よりインターナショナル、より耳に馴染める表現になってきたのかなと思える。Barbara Hendricks『Villa-Lobos: Bachianas Brasileiras For Orchestra:』最近はネットからダウンロードすることができます
2006年04月25日
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カポロンゴ盤ポール・カポロンゴ指揮パリ管(ソプラノ:マディス・メスプレ) 録音年月:1973年6月 録音場所:サル・ワグラム、パリ---------------------------------------------------------------------- 長らく日本ではブラジル風バッハといえばこの盤であった。これだけ息長くいられるのも単にこれしかないというだけでなく、演奏が美しいからだと思う。実は今まで聞いたことがなかった。今回このブログを書くにあたってどうしても聴いておかなければと購入したのだが、こんなに素敵な演奏ならもっと早く聴いておけばよかったと後悔したぐらい。○第1楽章 ・ソプラノのハミングの出だし:第1音第2音からブレスなしでするっと第3音へ。なぜここがハミングで歌わなければならないのか、この人はよくわかってる。再現部分はデリケートでなければならないのです。 ・ソプラノは自作自演のロス・アンヘレスを意識、研究したと思われる。表現方法にマネた部分がある。中間部(歌詞がある部分)のテンポは随分遅い。 ・チェロのソロ:さすがにパリの奏者はうまい。感覚的な歌のつかみ方、絶妙な色合い、ちょっと泣きを入れてみたりと素晴らしい。○第2楽章 ・テンポが一番遅い。チェロのアクセントが独特で面白い。早口部分はよりバッハのように聞こえる。 ・「カリリの里を思い出させよ!」と歌い放ったあとの合奏チェロの音量はぐっと押さえ込んでいて素晴らしい。続く鳥の鳴き声がうまく活きてくる。 ・ラストは充分にクレシェンドしてブレスなしで高音へ。自作自演盤同様、やや絶叫調。(リサイタルなら大ウケ) 例えば第2楽章で鳥の鳴き声を模した(と思われる)チェロの各奏者が絡み合うところの何ともうれしくなるような雰囲気は奏者の技量以上にカポロンゴの耳の良さを感じる。自作自演をよく研究し、良いアイデアは活かしながらも、この曲の美しい魅力を何とか引き出そうとしているフランスの演奏家たちに拍手を送りたくなった。ジャケットも楽しいカポロンゴ盤
2006年04月23日
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火曜深夜にニュースとして出てたみたいですが、私は水曜に知りました。体調を崩し1月から公演をキャンセルしていた指揮者の小澤征爾さん(70)が、7月の「小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト」で国内復帰すると、所属事務所が18日発表した。8月の「2006サイトウ・キネン・フェスティバル松本」にも参加する。音楽監督を務めているウィーン国立歌劇場での仕事は来春復帰予定。(毎日新聞より) いやあ、ついに復帰ですか。ファンとしては「待ってました!」といったところでしょうか。 近所を散歩したり、ハワイに休養しに行ったりで体力はばっちり回復したのかな。まあ何はともあれ、7月を待ちましょう。 気になるのは、ウィーンへは来年4月からとのこと。丸1年間仕事をキャンセルしたから代役スケジュールが全部決まってしまったんでしょうか。それにウィーンに戻れば激務が待ってるからせっかく治ったものもまたぶり返すだろうし。それとも冬のウィーンはかなり寒い らしいから、大事をとったのかな。 いずれにしても音楽への情熱あふれる指揮ぶりがまた見られるのが何より嬉しいじゃないですか。彼の音楽がどう変わるのか、これもまた楽しみです。
2006年04月19日
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ヴィラ=ロボス指揮フランス国立管 録音年月:1956年6月7日、13日 録音場所:? 自作自演がしかも彼を認めたフランスのオケで残されているのは、彼の音楽を愛する者としては何とも言えぬ喜びだ。 時代からしてモノラルなのは仕方ないが大変聞きやすいのがまた嬉しい。 この全集はLP時代から持っているけれど、CDになってもLPは持ち続けたい。そんな私の愛聴盤のひとつだ。 フランス国立管はまだフランスの薫りが残っている時代、音色の色艶、歌い方の妙技、絶妙なアンサンブル(微妙にズレてるところが何とも微笑ましい)。作曲者の指揮ぶりも見事なもので、時に音が明るく軽くなってしまうところを引き締めてブラジルの大地を思わせる、太くて重い音を引き出している。音色が暖かくちょっと暗い感じで、うまくサウダード(郷愁あるいは失ったものへの想い)している。特徴を一言で言えば「味のある演奏」。もうこんな演奏は現代では聴けないだろう。 さて、第5番の聴き所をかいつまんでみる。○第1楽章 ・ソプラノのハミングの出だしは、「第1音を伸ばして」「ブレス」「第2音からブレスなしで第3音へ」。 ・ソプラノのビクトリア・デ・ロス・アンヘレスは愛らしい歌い方で、録音のせいか声に潤いはないが明るく伸びやかで表情付けが細かい。 ○第2楽章 ・早口でも言葉は明瞭で自然。素晴らしい。 ・「カリリの里を思い出させよ!」と歌い放ったあとの合奏チェロの音量を抑えた絶妙な入り方は流石に作曲者の意図を反映したものか。単なる伴奏ではなく、有機的な部分として音楽の一翼を担っていることに気付かされる。 ・ラストの部分は、長い音をややクレッシエンドで盛り上げ、ブレスし、最後の音はやや絶叫に近い声で締める。 作曲者の意図が100%表現されているかどうかはともかく、時にブラジル民謡、時にバッハ、時に懐かしさ、時に哀しみが交錯する不思議な世界がここには確かに現れている。
2006年04月16日
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ヴィラ=ロボスの重要な仕事は3つあると私は考える。「ブラジル風バッハ」「ショーロス」「カルテット」。 このなかで代表作にして有名曲と言えば、ブラジル風バッハ全9曲だ。これは、「世界中の民族音楽に深く根ざしたもの」というほど彼が尊敬してやまなかったバッハへのオマージュであり、バッハへの「音楽の捧げ物」だ。 しかも単にブルジル民謡をバッハ風にアレンジしたというレベルの低い作品ではない。ヴィラ=ロボスはいろいろ言ってるが私流に解釈すると「バッハがブラジルで生まれたらこんな音楽を書いただろう」という野心的で大胆な曲集なのだ。こんな大それたことをやってしまうところに彼の自由な精神を垣間見てとれる。 全曲はそれぞれ編成が違うから、全9曲連続演奏会となるとたいへん費用がかさむだろう(どこかの音大が学園祭でやらないかな)。試しに各曲の編成をあげてみよう。 第1番(8台のチェロ合奏) 第2番(室内オーケストラ:1管編成) 第3番(ピアノ+2管編成オーケストラの協奏曲風) 第4番(ピアノソロ→2管編成オーケストラに改作) 第5番(ソプラノと8台のチェロ合奏) 第6番(フルートとファゴットの二重奏) 第7番(2管編成オーケストラ) 第8番(2管編成オーケストラ) 第9番(弦楽合奏または声によるオーケストラ) 全曲録音は自作自演盤(モノラル)、爆演指揮者バティス盤、地元ブラジル響のデジタル初録音盤、それに最近のNAXOS盤ぐらいか。超有名曲、第5番だけならもっと多くなる。 この第5番のアリア、私にはラフマニノフのヴォカリーズと並ぶ「癒し」のメロディーだと思う。官能的でどこか憂いがあり、儚い夢のような音楽。 20年以上前にNHK-FMの日曜深夜だったか「夜の停車駅」という江守徹さんの朗読とクラシック音楽を合わせた粋な番組があった。そこで中原中也や宮沢賢治の詩に合わせて、この曲が流れていた記憶がある(間違ってたらごめんなさい)。 この第5番をいくつか比較試聴して、異型なこの曲がどう受容していったかを聞いていきたい。 第5番全体は2楽章で構成されている。ブラジル風バッハ全体では、バロック風な表題のほかにブラジル風な表題を付けている。「形式(発想や雰囲気)」といった意味と思われる。 ○第1楽章は「アリア(カンティナーレ)」 歌い始めはヴォカリーズ(歌詞のない歌)、中間部でポルトガル語の歌詞、最初のメロディーが戻ったときはハミング(苦しそう)。このメロディーが戻ってくるときの出だしはデリケートなだけに、聞き所ポイントだ。 ○第2楽章は「踊り(マルテロ、槌の響き)」 エンボラーダ(踊られもする民謡の一種)の気分を持ち、かつ多くのモティーフは野鳥の声を模したものという。(槌=鳥のくちばしの比喩) 出だしの音の跳躍などは鳥の鳴き声としか思えない。が歌手にとっての問題はポルトガル語の「早口歌」かと思わせるスピードと歌詞の難しさだ。 この早口部分と、鳥の声、伴奏チェロの雄弁さなどを聞き所ポイントとしよう。 (続く)
2006年04月15日
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年度が明ければ楽になるかと思ったが、なかなかそうはいかない日が続いている。最近はいつも日付が変わってからの帰宅だ。なのでウチでは食事が唯一の楽しみになりつつある。独り者ゆえ自宅での食事は弁当がほとんど。つい最近知ったのが、コンビニの焼きうどんによくかき混ぜた納豆かけて食べること。うまい。焼きうどんにもともと味付けされてる醤油味と納豆がよく合ってる。ねばねばをからめながらうどんをすするのも面白い食感だ。それに健康にもいいし。 そう言えば、昨年よく行っていた新宿職安通り沿いの中華のお店(王さんがどうのこうのって店)。そこのランチメニューにあった納豆チャーハンもうまかった。ベタつかず、あっさりしていてしかも納豆の味もしっかり出ていた。今年2月久しぶりに行ってみたら違う店になっていてショック!まああんまり流行ってなかったしね。近所の韓国連合に負けたのかな。 関西の皆様には申し訳ないけど、ちょっとしたマイブームでした。
2006年04月06日
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日曜朝の日テレ系で「いつみても波乱万丈」という番組があるのをご存知だろうか。最近はネタが尽きたのか、若手のお笑いなんかを連れてくるんだけど、今朝は津軽三味線の上妻宏光さん。若手の天才奏者で、いろんなジャンルの人との共演もあり、これからの期待の星とでもいえよう。 その番組のなかで彼が悔しかったこととして、津軽で開かれた三味線コンクールのとき庭で練習していたら、地元の人がうまいうまいと褒めてくれ、「で、どこのモノだ?」と聞かれて「茨城」と答えると「どうりで津軽の匂いがしない」と言われたそうだ(田舎ってそういうとこありますよね)。そこで彼は絶対優勝してやると燃えて、2連覇という快挙をあげた。 司会の福留さんからそのときどう思ったかと聞かれて「自分は津軽(出身)じゃないから、自分の世界を作って勝負する」みたいなことを番組内で言っていた。それを見て、これって小澤と同じだ、と思った。 小澤は欧米の人間じゃないし、そこで音楽を習ったワケでもない。日本で勉強した日本人だ。ブザンソンのコンクールで優勝してぼちぼち指揮の仕事が来るようになったとき、「日本人がバッハやベートーヴェンがわかるのか」とよくオケマンから言われたそうだ。そのとき、なにくそと思ったらしい。小澤が常々いう「世界のどこで見ても夕暮れは美しい、西洋の音楽も同じだ」という理屈はおそらくこのときできたものだと思う(「ボクの音楽武者修行」にもすでに出てくるし)。これこそ彼独自の音楽観、世界観であって、それに共鳴する欧米人だっているし、反感を持つ人もいるだろう。 それはちょうど、眼の青い尺八奏者や落語家、そして国技相撲の頂点であるはずの横綱がハワイ人だったりモンゴル人だったりすることに、どう感じるかというのと同じだ。 チャイ5のところでも書いたが、小澤は西洋人では絶対に持つことができない「第3の視点」で音楽を捉えている。これが彼の「世界」なのだ。そして彼は今もこの「世界」の完成を目指している。素晴らしい。私のようなボンクラはただひたすら応援するしかない。 そして元気になったら「波乱万丈」に出てくださいね。(そういう結論かよ)
2006年04月02日
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昨日発売の「FRIDAY」(4/14号)に小澤さんの近況記事があった。移動中の読み物として買った私だったが、驚いてしまった。記事タイトルは「発見 全治5ヶ月で療養中の「世界のオザワ」 小澤征爾「愛犬&愛娘と復活へのリハビリ散歩」。 どうやら成城の自宅から駅前の和菓子屋「あんや」にチワワ(「ブチカ」という名前らしい)を連れて散歩した、というだけの記事。まあ、普通の人ならだからどうしたと言われかねない。だが普通じゃない私(?)としては、元気そうな姿を見てとりあえずほっとした。 モノクロ写真の小澤は「白いキャップ、紺のダウンジャケットに紫のスカーフ、こげ茶のチノパン」姿らしく、「ちょいワル」ファッション(?)。普通の70歳の格好じゃないですよね。それが何となく似合ってしまうのはさすが。男たるものこうありたいもの(笑)。キャップからのぞく髪もまだ伸びている様子。薬の副作用でつるっぱげ、てことはないみたいだ(そんなこと心配してどうする(笑)。 今はハワイで家族と療養中だそうで、そのあたりはリンク先の「会長0804さん」のブログに詳しいので、小澤ファンは是非お読みください。 とまあ、元気で何よりだけど、気になった点が2つ。(1)ちょっと太った? もともとエラの張った顔だけど近年は頬がこけ気味だった。が、写真の小澤は頬がふっくらしているように見受けられた。薬のせいか、のんびりしてるうちに太ってきたのか。まあ、健康ならいいでしょう。(2)オーラが愛犬に負けてる(笑 小澤の写真本を2冊持ってるファンとしては、このオーラの無さがとても気になった。私は犬好きでもないのに、写真で最初にチワワに眼がいってしまった。もし道ですれ違っても、ただのアヤシイじいさんにしか見えないかも。(苦笑) あ、あと親父そっくりの征良さんは34歳のはずだけど、いつになったら嫁に行くんだろ、とか?(余計なお世話でした) とにかくハワイでのんびり過ごして、1日も早く元気で舞台に復帰してください。>小澤さん
2006年04月01日
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