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コンサートへは1月で5回行きました。この時期は開催数が多いうえに面白そうな企画もあって選ぶのに迷ってしまいます。1.ザ・シンフォニカ創立40周年記念 第79回定期演奏会開催日:1月24日(土)18時会場:すみだトリフォニーホール指揮者:坂入健司郎プログラム:交響曲第4番(シューマン=フルトヴェングラー版)、アルプス交響曲(R.シュトラウス) 最近流行りですかね~、特に記念演奏会だとアルペンか英雄の生涯、あるいはマーラー「復活」あたりがメインになります。昨年もアルペンを随分聞きました。 今回のチョイスは坂入さんのアルペンを聞いてみたかった、それだけですw 坂入さんはユベントスで「ペドロ親方」と「ペトリューシュカ」を聞いて以来、機会があれば聞きに行ってます。この方、経歴が変わってるせいか(音大卒ではない)自ら音楽を楽しんでいる感じが伝わってきて聞いてて爽快です。きっと耳がいいんだろうと思いますがフォルテでも響きが濁らず声部が明快に聞こえます。ブル9やハルサイといったプログラムでもエラくでかい音量(いわゆる爆演系)ながら全体としては明快な響きに支えられてぐいぐい引っ張っていく演奏でした。思い切りがいいんでしょうね。 そして今回のアルペン、席がよろしくないせいもあってか低弦が鳴ってなくシュトラウス特有の響きには至ってませんでした。しかしながら日没からエンディングにかけての優しい歌いぶりが素敵で、寂しさと満足が交錯する不思議な感覚、この交響曲の「登山=人生」という隠れテーマをあらためて感じさせる素晴らしい演奏でした。もちろんオケのパフォーマンスも見事、特にトランペットのあのハイトーンを吹きこなしたのはブラボーでした。あとサンダーマシンは2枚、これは大迫力でした(見た目も)。 シューマンは、まあいいでしょう。フルベンあんまり好きじゃないしw 次回は7月20日、海をテーマにツェムリンスキーの人魚姫がメイン。マニアックだねえ、楽しみです!2.エセンツ・フィルハーモニカー第6回定期演奏会開催日:1月25日(日)13時30分会場:ミューザ川崎シンフォニーホール指揮者:斎藤栄一プログラム:ウィーンフィルのためのファンファーレ、ばらの騎士組曲、アルプス交響曲(以上、R.シュトラウス) 上記に続いてのアルペン。連続でアルペンが聞けるなんて、しかも10年前までなら稀なプログラムもアマチュアがやってしまうんですから(CDより安い入場料w)東京は贅沢です。 斎藤栄一さんは私の中ではマラ9指揮者のイメージがあってシュトラウスはどうかな、と思いつつ聞きに行きました。 ファンファーレは短い曲なので省略w。ばらの騎士は大好きなオペラですがこの組曲版は抜粋ながらおいしい場面が詰まった良い編曲だと思います。特に最後の3重唱は魔法のように美しくていつ聞いても涙が溢れますが、この組曲でもその魅力は十分に伝わります。オケの音にもう少し潤いがあるといいなと最初は勝手な注文をつけつつも3重唱の部分に至ると弾き手の皆さんの想いが伝わり、終わってみればたいへん満足な出来でした。 メインのアルペンは前日の低域不足の不満を十分に満足させるピラミッド型のどっしりとした響きで迫力があり、アンサンブルに破綻もなく無事登山を終えることができました。今回はど真ん中の席だったせいかもしれませんが、シュトラウスを聞いた、という満足感がありました。 次回は8月16日、マメールロワとマラ5。よほど腕に自信があるんでしょうね。これも楽しみです! どちらがよかったかと言われればどちらもいいパフォーマンスを聞かせてもらいましたが、完成度からいえばエセンツ、感銘度からいえばシンフォニカかな。坂入ファンの贔屓目かもしれませんがw
2026年01月26日
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最近はCDより演奏会に聞きに出かけることが多くなりました。コンサート会場に行き、会場に入って広い空間を感じ、他の観客たちのおしゃべりや笑い声を聞きながら静かにパンフレットを読むのはこれから起きる演奏への期待を落ち着かせるためといえます。そんな時間は嫌いではありません。 演奏中がさごそ音を立てるマナーの悪い客や子供の叫び声(笑)に滅入ることしばし、ウチでCD聞いていれば気が滅入ることもないでしょう、それでも良い演奏ならばだんだんと気にならなくなります。 特に静かに終わる曲の場合、音が立ち消えて静寂を余韻を楽しむことができれば「今日は良い観客といい時間が過ごせた」と嬉しくなります。そう、良い演奏会は演奏者のパフォーマンスだけでなく観客たちが作り上げるものなのです。こういうことに気づくことができたのも数多く演奏会通いしたおかげです。 貧乏な年金老人はプロの高額な演奏会にはなかなか行けません(東京シティフィルの定期会員ですが)。 それに東京周辺は素晴らしいアマチュアオーケストラが多く、ほぼ毎週どこかで演奏会が開かれています。アマチュアならではの凝った(変態?)プログラムを楽しんだり、想いのこもった熱い演奏にこちらも熱くなったり、これまで行ったことのなかった場所の土地柄に触れたりと様々に楽しんでいます。 おかげさまで2024年は63回、2025年は59回行くことができました。昨年は仕事と重なって回数は減ってしまいました。これからもからだが元気なうちにたくさん聞いていこうと思います。ただ、聞くだけでなく何か残しておきたいと思い今年からここに書いていくことにしました。もしこの拙きブログで興味を持ってコンサート会場に行く人が増えれば幸甚です。
2026年01月24日
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1.オーケストラ・ネージュ 第2回定期演奏会開催日:1月17日(土)19時会場:ミューザ川崎シンフォニーホール指揮者:山上紘生プログラム:朱鷺に寄せる哀歌、カムイチカプ交響曲(以上、吉松隆)、アパラチアの春(コープランド) 山上さんといえば東京シティフィルの定期演奏会で吉松さんの交響曲第3番を藤岡幸夫氏の代理で急遽指揮したエピソードで有名だ。私もその現場にいた。公開リハーサルのときにグリーグのピアノ協奏曲を高関さんが指揮したものの、楽しみにしていた吉松作品は公開しなかった。後で知ったが藤岡さんはそのとき急病で入院騒ぎだった。吉松作品は当時研究員だった山上さんが指揮することになった。結果は大成功。あのときの晴れやかな顔(よほど緊張していたのだろう)は忘れられない。 その山上さんはこのオケで交響曲第5番をすでに演奏している。今回は第1番というわけだ。 今回は出世作ともいえる朱鷺をまず演奏した。吉松語法が手の内に入ったかのような見事な演奏だった。弱音の美しさが目立った。 2曲目はアパラチア。生演奏は初めてだったが非常に静かな音楽だったが飽きることはない。普通のコミュニティで起こるちょっとした出来事を描いたバレエ音楽にすぎない。劇的な内容でもないが静かな感動がある。コープランドはもっと聞かれるべき作曲家だと思う。 メインのカムイチカプは当時の吉松さんの気合が込められた傑作。力こぶなところもあるが、どこか達観した視点が感じられ、静かに飛び立つさまは朱鷺と共通した静けさを感じた。 このオケはこのまま吉松作品を紹介するという珍しい存在になっていくのだろうか。次回も楽しみである。
2026年01月18日
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1.新交響楽団創立70周年 第272回演奏会開催日:1月12日(月)14時30分会場:東京芸術劇場指揮者:矢崎彦太郎独唱:池田香織プログラム:管弦楽のための詩編(坂田晃一)、交響曲第3番(マーラー) 新響はアマオケのなかでは最高位というか別格の扱いだと思う。優秀な腕前と合奏能力を持ったプロ顔負けの演奏をやりつつ、時々すっとぼけたりするw そんなところも含め面白いと思う。何しろプログラミングが凝っている。やりたいことを全力でやろうとするアマチュア精神はすべてのアマオケに通ずる。 前半の坂田作品は、坂田さん自身このオケでチェロを弾いておられる所縁から委嘱された新曲だ。自身の曲を自身の手で演奏するわけだ。曲自体は祈りの雰囲気が全編に満ちた佳作、合唱も入った規模の大きさは続くマラ3で合唱が中途半端に入るために有効利用したと言えなくもない。マラ3の世のすべてが調和した世界を描いていることへの伏線となっているのが見事。 後半のマラ3はフランス音楽のスペシャリスト矢崎さんがどのように演奏するのか興味津々だったが、明快明晰にして重すぎず、軽やかなステップで最後のD-durの響きまで我々を運んでくれた。一瞬たりとも気が抜けない集中力が素晴らしい。 第3楽章のポストホルンはメタメタだったが、夢見るような楽想から一転する時のトランペットの鋭い切り込みは見事。第4楽章のアルトソロはあまり声が出ていなかったがオペラのように絶叫されても興ざめなのであれでよかったかもしれない。ビムバムビムバムは能天気に突き抜けていてよかった。 終楽章ラストの和音にティンパニーが叩きつける音は巨人の歩みか超自然な存在の現れか。そこに神を見た、と思わせたらマーラーの意図を達成できただろう。なかなかそこまではいかないまでも存分に味わい、楽しめた内容だった。
2026年01月12日
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2026年の最初のコンサートはマラ9でした。1.国立マーラー学友協会 New year Concert 2026開催日:1月10日(土)15時会場:一橋大学兼松講堂指揮者:斎藤栄一プログラム:交響曲第9番(マーラー) 前々回だったか文京シビックホールで素晴らしいマラ9を聞かせてくれた。毎年1月にマラ9だけの演奏会を開催している。何しろマラ9をやりたくて集まって数十年の歴史を持つこのオケの演奏は、他にはないユニークな解釈というより練に練られた演奏、というのが相応しい。このマラ9という難曲をこれほど熟知し、自分たちの音楽として血肉化している所は他にないのでは? 今回初めて兼松講堂に伺ったが、由緒ありそうな立派な建物ですがいわゆる「講堂」で音響的には完全にデッド、音楽を聴くためのホールではない。しかも寒い!暖房はあるがうるさくなるから切ってあり、約90分耐えられるか不安になった。 舞台は昔の講演会場の雰囲気でオケのメンバーが狭苦しそうに並ぶ。第1音がppで発せられるが何だか頼りない。しかし徐々に演奏が進み全楽器がfffで叫びだすと、普通の音楽ホールでは混濁してうるさいだけの音響がすっきり聞こえ、これもありかなと思った。マーラーが頭の中で鳴らしていた響きはホールトーンなどないデッドな響きだったのかもしれない。そう思うと普段ほかの楽器の陰で鳴っていた木管などが鮮やかに聞こえ色彩的だ。打楽器が時に派手に鳴るがストンと音が立ち消えてしまうので他の楽器を消すこともなく明瞭に聞こえる。 指揮者の斎藤さんはまるで吹奏楽団の指揮のように1,2,3,4と明快に降るのだが、指揮者もオケも曲が手の内に入っているためかぎくしゃくするようなこともない。この曲を振ると時にオーバーアクションになりやすいが、余計な動きのないシンプルさが却ってオケの集中を保っているように感じられた。 終楽章のラスト、いつもここでフライング拍手が来ないかとどきどきしてしまう。pppの弦楽の響きのなかにヴィオラが最後のa♭音を溶け込ますと見事な静寂が訪れた、しばらく、ずっと。それからそっと拍手。ああ今日はお客さんに恵まれた。この曲は観客にかかっている。気づけば寒さも気にならなくなっていた。 年の初めから良い演奏と良い観客に巡り合えて私のコンサートライフは幸先がいい!
2026年01月11日
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