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家の工事は足場の解体を残して明日で終了する。足場解体は来週の初めになる。 昼過ぎに職人が帰ったので、今度は私が玄関ドアの塗り直しにとりかかり、下塗りを済ませた。土曜、日曜と塗りを重ねて仕上げるつもり。大きな絵を描いていると想えば、なんということもない。 さて、今日で11月も終わりだ。つい先日まで酷暑だ猛暑だと言っていたが、喉元過ぎれば熱さは忘れるとは此のことかと、住宅街を灯油販売車がことさらに大きな音で音楽を流しながら通り過ぎるのを聞いている。 まだ残り一ヶ月あるけれど、この1年、私は何事もなく無事に過ぎた。何事もなさすぎたという反省が、チラと胸をよぎらなくもない。 世界のあちらこちらで愚か者たちが戦争をしかけている。手当たり次第に破壊し、無辜の人々を殺害し、ミサイルを弄び、核兵器をほしがって幼児のように駄々を捏ね、国民の困窮など知らぬ存ぜぬの支配者面のギャング。・・・そう、私はこいつらをギャングと言う。そしてこいつらも(もちろん私自身も)かつて無邪気な生まれたての赤ん坊だったのだと思うと、人間の成長とはいかなることか、と暗然となる。 しかし、どんなことがあっても、人間は生きなければならない。もし人間に宇宙的な意味での「義務」があるとしたら、それはたった一つの生命である己の「寿命」を生き抜くことだ。短い寿命もあれば長い寿命もあろう。いずれにしろ元素に還るまで生物としての人間を生きることだ。永世だとか霊魂だとかを幻想してはならない。そんなことを幻想するから自立できずに徒党を組み、他人を巻き込み、ろくでもない仕業をやらかす。元素に還ってこの地球の土を固めるのだ。生きることが宇宙的な「義務」であり、元素となって地球の土を固めることは宇宙的な「責務」なのである。
Nov 30, 2023
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10年ほど前、バーミンガム大学チームがシェイクスピアの故郷ストラットフォード・アポン・エイボンのニュー・プレイス跡で、「シェイクスピアの家」の発掘調査をした。チュウダー様式のこの家は20部屋もあり、当時のこの町でもっとも大きな家であった。シェイクスピアは1610年に彼の最後となった戯曲「テンペスト」を書き、ロンドン・グローブ座で上演した。グローブ座は1613年に火災により消滅した。その後シェイクスピアは故郷の上述の家で家族や多くの召使いと暮らし、1616年に死去した。このシェイクスピアの家は1702年、通りに新しい家が建設されて失われてしまった。バーミンガム大学の研究者チームは古文書を手掛かりに「シェイクスピアの家」の発掘を開始したのである。 この発掘経緯はYouTube「TIME TEAM」でイギリスで2012年3月11日に放送された。シェイクスピアの家の発掘
Nov 28, 2023
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先日買いに行った品物が在庫切れだった。取り寄せるように頼んでおいたのだが、入荷したと連絡があった。配送しますかと言うので、受け取りに行くと返事した。遠出になるが運動を兼ねて自転車で行くことにした。 天気予報は雨模様と報じていた。しかしおおいにはずれて、青空が広がった。「小春日和」というところか。 高幡不動尊金剛寺 小春日や雲ひとすじの五重塔 青穹(山田維史) 品物を受け取ってから、もう少し足を伸ばして家電量販店に行き、USBハブを買った。 私はデスクトップのiMacを2台使用している。周辺機器が増えてUSBポートが足りなく、2台のコンピューターのポートをやりくりしていたのだが、一々面倒だし、作業効率が悪い。もっと早くにポートを増設すればよかったものを、・・・まあ、私のだらしない一面である。 実は現在、大容量インクタンクのプリンターを修理に出している。このプリンターは3台目で、古いのも使わずに(捨てずに)あるにはあるが、大量に印刷するので、大容量インクタンクを便利にしてきた。それを修理に出してしまった。印刷作業ができずにいる間に、USBポートを増設しておく気になったわけである。
Nov 28, 2023
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このところ私のブログ日記はシェイクスピア関連の記述がつづいた。そのためか、昔の日記の関連記述にもアクセスしてくださっている。2014年4月24日の日記は、シェイクスピアの誕生日(命日も同じ日)にちなんで、彼の158篇のソネットから第38番を原詩と私の拙訳とで紹介した。シェイクスピアのソネットは、その全てではなかったと思うが名優ジョン・ギールグド卿が100篇ほどを録音している。イギリスの教育的な目的の企画らしい。それがYouTubeに掲載されている。原詩の格調高い朗詠をライヴで聞く機会がない私は、その録音を楽しんでいる。 というわけで第38番ソネットの原詩と私の拙訳とを再掲載し、ジョン・ギールグド卿の朗詠を併せて聴きながら、イギリス古典詩がどのように朗詠されるかをシェイクスピアのソネットで楽しんでいただこう。ジョン・ギールグッド卿によるシェイクスピアのソネット第38番Sonnets of William ShakespeareSonnet 38How can my Muse want subject to invent, While thou dost breathe, that pour'st into my verse Thine own sweet argument, too excellent For every vulgar paper to rehearse? O, give thyself the thanks, if aught in me Worthy perusal stand against thy sight; For who's so dumb that cannot write to thee, When thou thyself dost give invention light? Be thou the tenth Muse, ten times more in worth Than those old nine which rhymers invocate; And he that calls on thee, let him bring forth Eternal numbers to outlive long date. If my slight Muse do please these curious days, The pain be mine, but thine shall be the praise.ソネット 38私の詩神よ、如何にして主題を考案されるのですか私の詩に注込むあなたの息、あまりに優れて美しい梗概、通俗な詩稿をことごとく手習いとしてしまう主題を。おお、あなた御自身に謝意を賜りませ、よしや私にあなたの御目にかなう読むほどの価値があるならば;あなた御自身が創造に光をお与えになりますときに誰があなたに書けないなどと黙する者ありましょう数多の詩人が祈願する古き九神より十倍も価値あるあなた様、第十番目の詩神よ;あなたに願いを懸ける詩人にはその数々の詩が長く生きられるように、永遠の強き力をもたらしめませ。 もし私の拙き詩を、詩神よ、この奇特な日々に嘉せられるならば 痛みは私の身にあり、而して讃美はあなたのものとなりましょう (訳;山田維史) ついでにもうひとつ、私が原文と併せて楽しんでいるジョン・ギルグド卿主演のラジオ放送のための録音『リア王』を紹介します。BBC 3 ラジオ 1994年4月10日放送ルネッサンス・シアター・カンパニー監督:グリン・ディアマン音楽:パトリック・ロイド出演:ジョン・ギールグド(リア王) デレク・ジャコビ(フランス王) デニス・キリー(バーガンディ公爵) ロバート・スティブン(コーンウォール公爵;長女リーガンの夫) ジョン・シュラップネル(アルバニー公爵;次女ゴーネルリの夫) エンマ・トンプソン(三女コーデリア) ケイース・マイケル(ケント伯爵) レイン・グレン(エドガー) マイケル・ウィリアムス(道化)ジョン・ギールグド主演「リア王」私が所蔵する「King Lear」ケンブリッジ大学出版 1968年刊ちなみに表紙絵はピカソである。
Nov 27, 2023
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恒例の秋の町内(市内)一斉清掃の日。午前9時から10時まで。我が町内はそれぞれの家庭が常々道路清掃をしているので、ほとんどすることがない。せいぜい空き家となっている周辺の清掃だけで、30分ほどで全部終了。 我が家の工事も今日は休みだ。「きれいになって新年を迎えられそうですね」とは、ご近所さんからの挨拶。ああ、新年か、と私はあらためて思った。そんなことを考えて工事を始めたのではなかったが・・・。 草の戸を補修しながら冬構 青穹(山田維史)
Nov 26, 2023
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先日の日記で私は、ローレンス・オリヴィエの映画「ハムレット」を名作と賞賛した。きょうは名優たちが演じた「ハムレット」の映像が見つかったので見くらべてください。みなさんがご存知の俳優がずらりと出演しています。★「ハムレット」1948年 監督・製作・脚本:ローレンス・オリヴィエ 撮影:デスモンド・ディキンソン 出演:ローレンス・オリヴィエ、クリストファー・リー、ジーン・シモンズ、ジョン・ロチー、ピーター・カッシングローレンス・オリヴィエ「ハムレット」1948年★「ハムレット」1964年 BBC、デンマーク・ラジオ共同製作 TVヴァージョン 出演:クリストファー・プラマー、マイケル・ケイン、ドナルド・サザーランド、ロバート・ショウTVヴァージョン「ハムレット」1964年★「ハムレット」1964年 ラント=フォンティン劇場、ブロードウェイ、ニューヨーク 監督:ジョン・ギールグド 出演:リチャード・バートン、ジョン・ギールグドブロードウェイ「ハムレット」1964年★「ハムレット」1948年 BBCラジオ (ラジオ放送) ◆歴史的な優れた録音放送と言われている。 BBC番組 No.27SX4445 録音日:1948年11月30日、放送日:1948年12月26日 制作:ジョン・リッチモンド 出演:ジョン・ギールグド(ハムレット)、セバスチャン・ショウ(ホレイショ)、アンドルー・クルイックシャンク(クロウディアス)、ヒュー・バーデン(レアテス)、マリアン・スペンサー(ガートルード)、セラ・ジョンソン(オフェリア)、レオン・クオーターマイン(故王の亡霊;37:32頃、耳に毒を注がれて殺害されたとハムレットに告げる場面)「ハムレット」1948年 BBCラジオ 私が所蔵するローレンス・オリヴィエ「ハムレット」DVD
Nov 25, 2023
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今朝は4時半ごろに目が覚めてしまい、ベッドの中で民俗学の本を読んでいた。じつは2ヶ月も前からの約束で9時半過ぎに外出する予定だった。あわただしく支度をし、ダウンジャケットを着た。この晩秋(もう冬か?)に初めて着込んだダウンジャケットだった。ところがこれが着るには早すぎた。午後に帰宅した時には肌着が汗ばんでい、すっかり着替えたほどだった。 家の外装工事は、毎日職人がやってきて、日暮れて暗くなるころまで休みなく仕事をしてくれている。私が外出することは前もって伝えておいた。 工事は間も無く終了するようだ。毎日、朝と夕に挨拶をかわすだけで、一日中無口に黙々と仕事をしている。私は一切口出しをしない。私自身が自分の仕事に途中から余計な口出しをされるのが嫌いだからだ。丁寧な仕事が私には好ましい。職人の本当の心意気を私は感じる。 しかし、きょうは作業終了の挨拶があってから玄関先で長い立ち話をした。工事の話ではない。世間話ではないが、私が78歳の老人とは思っていなかったようだ。「ずいぶんお元気ですね!」と言いながら、最後には絵の話になった。私が画家であることは話したことはなかったのだが、まあ、いつしか絵の話になったのだ。「画家さんに会うのは初めてです」と言っていた。
Nov 24, 2023
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昼食をすませたところだ。・・・こんな書き出しにしたのは、ちょうど60年前すなわち1963年11月22日の昼食時、12時30分(現地時間)、遊説中のジョン・F・ケネディ第35代大統領がテキサス州ダラスで銃撃により暗殺された。日本にいる私たちが知ったのは日本時間の23日の午前5時過ぎのNHK・TVのニュース。じつはこの日、初めて宇宙衛星中継放送時代が幕開けし、アメリカから届いた第一報がケネディ大統領暗殺のニュースであった。 当時18歳の高校生の私は、会津若松市で一人暮らし。テレヴィは無く、ラジオと新聞で報道を知った。登校前だったのであわただしく、どんなふうにその報道に接したかは今では思い出せないが、報道内容は記憶している。 この暗殺事件は二日後に実行犯としてリー・ハーヴェイ・オズワルドが逮捕されるが、ダラス警察から郡刑務所に移送される直前に、群衆のなかにいた地元でカルーセル・バーレスク(ストリップショー酒場)を営業しているジャック・ルビーによって銃撃され、病院に搬送されたが救命できず死亡した。 リンカーン・リムジンのオープンカーで要人を従えた自動車行列の元大統領の銃撃映像は衝撃的であった。この事件は犯人とされるオズワルド死亡後も、目撃証言やアマチュア・カメラマンが撮影した映像などから多くの「謎」が問いかけられ、映画も多く製作され今日におよんでいる。それらは証言に基づいて再構成したものや、証言に基づきながらも部分的に推測あるいは製作者の空想的な作品もある。 謎を解明しようとするそのような追求映像のひとつと言ってよいだろうが、事件からちょうど60年目の今日、あらたな一編がYouTubeに掲載された。実際の尋問証言あるいは報道メディアのインタヴューに応じた証言音声を使用している。このような数多くの証言を、少なくとも私は初めて見聞きした。以下にリンクしておく。ケネディ大統領暗殺事件 インタヴューで構成した次の作品もあげておく。殺害犯を「男たち」と、複数にしている。アマチュア写真家が撮影した不鮮明な写真を解析すると、背景の生垣の陰に、これまでの警察の捜査では確認されていなかった男たちの姿がぼんやり浮かびあがる。原題は”The Men Who Killed Kennedy"ケネディを殺害した男たちオリバー・ストーン監督『JFK』(1991年)オリバー・ストーン監督『JFK新証言 知られざる陰謀 劇場版』(現在公開中)CNN 60th Anniversary Of J.F.Kennedy Killing
Nov 22, 2023
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数年前、明星大学が所蔵するシェイクスピアのファースト・フォリオ本を見せてもらい、また同時におこなわれたファースト・フォリオ所蔵歴で所蔵者の書き込みについてのセミナーに参加する機会を得た。明星大学はシェイクスピア・ファースト・フォリオの世界有数の所蔵を誇り、体裁を異にしてその数10巻におよぶ。 なぜファースト・フォリオがそのように体裁を異にするかといえば、当時は印刷した本文中身だけが売られ、購入者が各自に装丁家に依頼して一巻の本に仕立てたからである。したがって装丁家によって裁断のサイズがまちまちであり、もちろん装丁も異なる。古書収集家にとっては、印刷紙の余白(マージン)がどのくらいかということで目の色が変わる。古書価格も大きく変わる。印刷したときの状態、すなわち裁断がしていなかったり、ペーパーナイフでページを切り離していないものはアンカット版といい、特別扱いになる。・・・まあ、これは一冊の価格が数千万円、シェイクスピアのファースト・フォリオだと1億円は優に超えるだろう。ひとくちに古書と言っても、そういうレベルの話である。明星大学のフォースト・フォリオ コレクションがどれほど凄いか、少しはお分かりいただけるだろう。 ところで上述のセミナーに参加したとき、実はシェイクスピア・ファースト・フォリオが大学のどこに保存されているかは秘密らしく、また私が見せてもらったときは貴重本所蔵庫に展示されてあったのだが、温度と湿度が厳重に管理されていて、展示室に入室する人数が制限されていた。それで、私は數十分室外で待たなければなれあなかったのだが、その間に、係の先生が併設されている明星大学「グローブ座」に入れてくださった。 グローブ座(Globe Theatre) はロンドのテムズ川南岸に1599年に建てられた劇場である。創建当時の建物は火災で焼失し、1614年に同じ場所に再建された。グローブ座はシェイクスピアが座付き作者として活躍していたことで知られる。しかしおよそ30年後に劇場は廃業し、その後355年間、劇場は失われたままだった。1900年代初頭から名優ジョン・ギールグッドが主宰する劇場が「グローブ座」を名乗っていたが、後に「ジョン・ギールグッド劇場」に改称した。1997年、もとのグローブ座があった場所から数百メートル離れた場所に「シェイクスピアズ・グローブ」が再建された。それが現在、「グローブ座」と通り名で言っている劇場である。 明聖大学のグローブ座は、独立した建物のなかにいわば屋上屋を重ねるように、本家グローブ座をあるていど再現した劇場で、もちろん実演可能である。私は少年時代、アマチュア劇団員の役者としてわずかな期間だったが舞台に立ったこともあり、明星大学グローブ座を見物しながらなんだかワクワクしたのだった。 さて、きょうの日記はこの前置きで終わってしまいそうだが、じつはシェイクスピア在世時代、グローブ座がどのようであり、どのように芝居が演じられていたのか、私はずっと気になっていた。それがわかる・・・そうか、こうだったのだろうな、と想像できる映画を見つけた。きょうはその映画を紹介したかったのだ。 このところ私はそればっかりの感があるが、例によってYouTubeで見つけた。ローレンス・オリヴィエが主演し、自身のプロダクションが制作したシェイクスピアの『ヘンリー五世』である。ローレンス・オリヴィエ主演の映画『ハムレット』は名作だが、この『ヘンリー五世』はたいへん特異な映画で、シェイクスピア時代とその劇場で演じられている『ヘンリー五世』をまるで舞台中継のように撮っている。劇場の様子はもちろん、観客の様子、役者の様子、舞台裏の様子、そして現在演じられる『ヘンリー五世』とはまるでことなるスタイルを見ることができる。 ここでゴチャゴチャ言っていることもない。2時間余の映画なので、全編を観るのは大変だろう。初めの20分でもご覧になってください。おもしろいです。ローレンス・オリヴィエ『ヘンリー五世』
Nov 21, 2023
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書きそびれていたが、18日のCNNが、2019年に発見された仏コンビエーニュの或る高齢女性宅の台所に長年飾られていた聖画像が、13世紀ゴシック期のイタリアの画家ジオバンニ・チマブーエの作品と鑑定され、ルーブル美術館が所蔵することになった、と報じた。 この小さな板絵(縦25.4cm, 幅20.3cm)は、もとは8場面からなる2連祭壇画の分離された一つである。オークションで29億円で落札されたが、フランス政府が介入して2年半の間フランス国外へ持ち出すことを禁じた。この間にフランス政府は買い取るための資金を調達し、この貴重な作品を入手。「国宝扱い」でルーブル美術館の所蔵となった。 同じ祭壇画の一部である「聖母子」が2000年に再発見されてロンドン・ナショナル・ギャラリーの所蔵となり、「キリストの鞭打ち」がニューヨークのフリック・コレクションの所蔵となっている。 このフランス政府の迅速機敏な法的処置。資金調達の詳細は公表されていないようだが、とにかく2年半の間に約2420万ユーロ(当時のレートで約29億円)を調達したのである。文化的意識の高さというべきだろう。 日本政府や文部官僚の文化意識は到底かの国の官僚の足元にも及ぶまい。・・・書くまいと思えど、点々々である。 ジオバンニ・チマブーエ(1240年頃ー1302年頃)は、イタリア・ゴシック期のフィレンツェで活躍した画家。ヨーロッパ絵画が中世から近代へ移る過渡期に登場し、類型的パターンの宗教画であるイコン(聖画像)からより人間味(?)と動きがある絵画への先駆的役割をはたした。また、「小鳥の説教」で知られるジョットの師匠と言われている。 チマブーエについて私山田の関心は、遠近法の先駆的表現が彼の絵に見ることができる点である。これについては、数年前におこなった美術講義「遠近法の思想と視線の哲学」で触れた(山の上クリニックにおいて)。CNN 発見されたチマブーエの絵
Nov 20, 2023
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山田維史『2023年11月19日の自画像』Tadami Yamada "Self-portrait on 15th Nov. 2023"
Nov 19, 2023
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国際関連報道によるとイスラエル軍がパレスチナ自治区ガザのシファ病院に15日未明に突入した。イスラエルは同病院の地下が武装集団ハマスの作戦行動司令拠点になっていると主張している。これに対しハマスも病院側も否定している。双方の主張について、いわゆる「第三者」たるいかなる機関(それが存在するかどうか私山田は不明だが)も報道メディアも、裏付けとなる証拠を確認していないようだ。病院地下にハマスの武器があったと、イスラエル軍は写真を公表したが、それさえもイスラエル独自の「証拠写真」だ。 イスラエル国防軍は、この戦いの端緒となった10月7日の武装集団ハマスによるガザ地区からイスラエル領内への「不意」のロケット弾攻撃と侵入について、その動きがあることを事前に予測することがまったくできなかった。諜報活動の完全な落ち度である、と米国は指摘している。イスラエルもそれを痛切に自覚しているだろう。そして差別と迫害と虐殺の数千年の歴史を負ったイスラエル特有の「報復心」に火が付いた。(パレスチナもまた同様に苦難の歴史を負っていたのであったが・・・。) 報復のすさまじさを国際社会は連日まのあたりにしている。多くの民間人の死者が出ている。子供達が殺害され、病院の電源喪失のために新生児が死亡している。支援物資はとどかず、飢餓状態がでてきている。 さて、武装テロリスト集団が人間を盾にして病院を作戦基地にすることを、私は考えられなくはないと思う。しかしながら、病人のみならず多くの無辜の民間人が避難している病院を、イスラエル国軍が軍略的に突入することを、私は正しい判断だったとは思わない。すでにこの行動が国際法違反の疑いが云々されているが、違反していようと違反していずとも、いかなる理由も抜きにして、病院を攻撃対象にしたことを良しとは私は言わない。 そしてイスラエルは、シファ病院への突入に対する抗議や批判を「反ユダヤ主義」、と逆に非難すべきではない。その逆の非難はイスラエルの軍事政策の「隠れ蓑」、と世界に捉えられるだろう。国際法違反か否かを議論されるときに、そのイスラエルの逆非難は、世界のコンセンサスを得なければならないイスラエルにとって得策とはならないだろう、と私は思う。 「戦争」とはこういうものだ。だから私は戦争に反対するのだ。 According to international reports, Israeli forcesstormed Shifa Hospital in Gaza of the Palestinian autonomous region in the early hours of the 15th. Israel claims that the basement of the hospital is an operational headquarters for the armed group Hamas.Both Hamas and the hospital deny this. Neither so-called "third party" organizations (I am not surewhether they exist) nor the news media seem to haveconfirmed any supporting evidence for either claim.The Israeli military released a photograph showingthat Hamas weapons were found in the basement ofthe hospital, but even that is Israel's own "photo-graphic evidence." The Israel Defense Forces said it was unable topredict in advance the "surprise" rocket attack andincrusion into Israeli territory from the Gaza Stripby the armed group Hamas on October 7, whichsparked thye conflict. They couldn't do it at all. TheUnited States points out that this is a completefailure of inteligence activities. Israel must also bekeenly aware of this. This ignited the "spirit ofrevenge" that is unique to Israel, which is buedenedwith a thousands of years of history of discrimina-tion, persecution, and genocide. (Palestine also hada history of hardship as well...) The international community is witnessing theferocity of retaliation every day. There are manycivilian deaths. Children are being murdered andnewborns are dying because hospitals lost power.Relief supplies have not arrived, and people arestarving. Now, I don't think it's inconceivable that an armedterrorist group would use a hospital as a base ofoperations, using humans as shields. However, I donot think it was the right decision for the Israelimilitary to militarily invade a hospital where not only sick people but also many innocent civilianswere taking refuge. It has already been said thatthis action is a violation of international law, butregardless of whether it is a violation or not, I donot say that it is a good idea to target a hospitalwithout giving any reason. And Israel should not denounce the protests and criticism of the attack on Shifa Hospital as "anti-Semitism." This Israeli claim of "anti-Semitism" will likely be perceived by the worldas a "cover" for its military policy. When it comesto discussing whether or not it is a violation ofinternational law, I don't think Israel's reversecondemnation will be beneficial for Israel, whichmust gain global consensus. This is what "war" means. That's why I'magainst war.Tadami Yamada
Nov 16, 2023
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急に寒くなった。もう先日のようなヘンな暑さには戻らないで、このまま本格的な冬に突っ込んで行くだろう。短い晩秋だった。 日暮れて暗くなるのも早い。家の工事をしている職人が灯りを点けて仕事をしている。今日の帰りぎわに、進捗状況をスマートフォンで撮影した画像を私に見せながら言っていた。「夏の間は午後6時を過ぎても明るいので、金槌でガンガンやっても近所の人も気にはしないんですが、こう早く暗くなるとそれもできません。午後5時には音のする作業はやめて、その後はコーキングをしたり塗装をしたり、音のしない仕事をします」と。 工事に入る前に近所の家々に挨拶回りをしてくれたが、周囲へのこまやかな気遣いは私としてもありがたい。 火の用心をうながすアナウンスをしながら、消防車が街を巡回してゆく。 とまどうや散るにおくれて冬紅葉 青穹(山田維史)
Nov 14, 2023
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世界の子供等の飢餓に 空也忌や食うや食わずのお念仏 青穹(山田維史) 空也忌や食うや食わずの涙数珠 空也忌や風に消えゆく鐘の音
Nov 13, 2023
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先日、オペラ『アイーダ』の全曲をサンフランシスコ歌劇団の1981年の公演映像で鑑賞したと書いた。YouTubeにその映像が掲載されていることも紹介した。すると、・・・私が何を見ているかの情報をYouTubeは収集しているのだろう・・・様々な『アイーダ』映像情報が入ってきた。上演時間2時間40分ほどになるオペラをあれもこれもと見続けるわけにいかないが、見比べるのはおもしろい。私はサンフランシスコ歌劇団のパフォーマンスを絶賛したけれども、見比べることによって、なぜ私が絶賛したかも読者にわかってもらえるかもしれない。 というわけで、以下に、余計なお世話だがYouTubeが「あなたにおすすめ」と知らせてきた、様々な歌劇団の『アイーダ』を掲載してみよう。マルコ・レトニア指揮:シンフォニエ=オルケステル・バーゼル、2003ネッロ・サンティ指揮:ベローナ・アリーナにおける公演、1992ミラノ・テアトロ・アッラ・スカラ(ミラノ・スカラ劇場)リッカルド・フリッツア指揮:フェニーチェ劇場2018/2019オリヴィエロ・デ・ファブリッチス指揮:NHK交響楽団、1973グリゴリー・アルキホフ指揮:マリ・エル国立オペラ・バレー劇場
Nov 12, 2023
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私が最も好きな外国映画に、リンゼイ・アンダーソン監督作品『八月の鯨 (The Whales of August)』(1987年)がある。主演はリリアン・ギッシュ、ベティ・デイヴィス。老いて二人きりとなった姉妹を演じている。この二大女優、出演当時、リリアン・ギッシュは93歳、ベティ・デイヴィスは79歳だった。 ところで映画がはじまってほどなく、リリアン・ギッシュ演じる姉セイラが、思い出の写真をステレオスコープ・ヴュアーで見るシーンがある。このステレオスコープ・ヴュアーと同じものを、私は中学1年生のときに、会津若松市栄町にあったキリスト教会で、アメリカ人の女性院長の私室で見せてもらった。その経緯については2019年7月10日のこのブログ日記に書いた。その日記を書いたときには、1988年に岩波ホールで観ていた『八月の鯨』の上述のシーンを思い出さなかった。 じつは今日、もしやと思ってYouTubeを検索したところ、タイトル部分とエンドマーク部分が切れているが、『八月の鯨』が見つかった。そしてたしかに、リリアン・ギッシュがステレオスコープ・ヴュアーで思い出の古い写真を見るシーンがあった。「そうそう、これだこれだ」・・・教会の院長が見せてくれた道具の記憶が、たしかなものとして映画のシーンに重なった。 ・・・ただそれだけの話だが・・・123RF フリー画像よりYouTube八月の鯨
Nov 11, 2023
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朝、工事の職人が調合塗料を運び込んだらしいが、私は知らずにいた。彼は洗浄した壁の乾きぐあいを調べ、まだ完全乾燥には至っていなかったので、そのまま帰った。そして午後再びやって来たが、窓枠の下あたりがまだ濡れていた。そう私に告げて、今日は作業を中止にすると言った。 専門家の判断で結構。工事に遅れが出ても、私はまったく気にしない。ある程度の高額費用をつぎ込んでいるので、きちんとした仕上がりになることが肝心である。 ところで、昨日一昨日とヘンに暑かった。自転車で工具店に小さな買い物に出かけた。日差しは強くないのに、肌着に汗が滲むのを走行しながら感じた。都心の気温が27.5℃になったという。11月初旬としては例年になかった気温ではなかろうか。 以前にもこの日記に書いたが、世界のいたるところで洪水や暴風や豪雪がつづいている。海水温が上がり、海産物に影響が出ている。アラスカ・カナダ方面では二桁の億単位のカニが姿を消したという。そうかと思うとある種の魚の生育テリトリーに変化があるようで、かつて見られなかった海域に出現したり、回遊本能が明確な鮭がまったくことなる川に遡上しているとも聞く。氷上を徘徊する痩せこけたシロクマの映像は衝撃的だ。 我が家の柿の木にヒロヘリアオイガの幼虫が大発生する事態がおこったが、札幌市近郊でユキムシが大発生したというニュースもあった。アブラムシやトコジラミの大量発生という情報もある。私は猛烈な高温気象がつづいたためではないかと推測している。とにかく、すくなくとも数十年間一度もなかったことだった。 かつて、温室効果ガス(二酸化炭素や、メタンやフロンガス)による地球温暖化に対する警鐘を、「陰謀論だ」と揶揄した科学者がいた。気象学関係の専門家ではないが、マスコミ等で現在も人気がある人物である。さすがに現在は温室効果ガスによる地球温暖化現象について陰謀論だとは発言しなくなったが、同様な発言をした人たちは自分の前言を社会に対して、また自分自身に対して、どのように処理しているのだろう。 地球の危機に対処するためには、戦争などしている場合じゃないのだが・・・。この地球の危機は、人種問題を超え、民族問題を超え、宗教観問題を超え、経済的な紛争を超え、領土の奪い合いを超え、ただただすべての人間とすべての生物の問題。しかもすべての生物に対する人間の責任の問題である。【世界の2023年の大洪水被害地域】イタリア(ジェノワ、ミラノ、トスカーナ、シチリア)、スペイン(マドリード、カスティーリャラマンチャ、カタルーニャ、バレンシア)、トルコ(ボズカート、イスタンブール)、インド(マンディ、ウッタラカンド)、ノルウェー(エムスダル)、アメリカ(イリノイ州、ミズリー州、オクラホマ州、アーカンソー州、ミシシッピ州、フロリダ州、ニュジャージー州、カリフォルニア州、ニューヨーク州、ケンタッキー州)、ドイツ(フランクフルト)、カナダ(ノヴァスコチア)、フランス(パ・ド・カレー)、イギリス(オックスフォード)、中国(重慶市、北京市、四川省、陜西省、浙江省、河北省、黒竜江省、広東省)、サウジアラビア(メッカ)、アラブ首長国連邦(ドバイ)、イラク (バクダッド)、イラン(北部地方、アスタラ、タラシュ)、フィリピン(ルソン島北部)、ブラジル(リオグランデ・ド・スル州)、ドミニカ共和国(サントドミンゴ)、オマーン、南スーダン、南アフリカ(ヨハネスブルク)、北アフリカのリビア、およびソマリア、ガンビア、ブルキナファソ、マリ、ニジェール等を含む西・中央アフリカ19カ国。【世界の2023年の雹嵐被害地域】アメリカ(ペンシルベニア、ニューヨーク、ヴァージニア、ノースカロライナ、ルイジアナ、フロリダ、ネブラスカ、コロラド、ウィオミング、ケンタッキー、テネシー)、インド、イタリア、フランス、ドイツ、アルメニ、中東諸国、ロシア、中国、クロアチア、南アフリカ、サウジアラビア。【首都圏外郭放水路】首都圏外郭放水路は倉松川、大落古利根川など中小河川の洪水を地下に取り込み、地底50mを貫く総延長6.3kmのトンネルを通じて江戸川に流す、世界最大級の地下放水路です。日本が世界に誇る最先端の土木技術を集結し、1993年(平成5年)3月に工事に着手。およそ13年の歳月をかけて2006年(平成18年)6月、大落古利根川から江戸川までの通水が可能になりました。 (国土交通省関東地方整備局 江戸川河川事務所発行パンフレットより) パンフレット表紙の上の写真は地下トンネル水路(内径10.6m)。下の写真、まるで神殿のように見えるのは地下調圧水槽(長さ177m、高さ18m、幅78m)。洪水時、5つの河川からの水は4箇所の立坑(内径15m~31.6m、深さ67m~71m)に流れ落ち、4立坑を連結しているトンネル水路を伝って調圧水槽(長さ73.5m、高さ30.6m、幅78m)に集水され、排水機場の巨大ポンプ(排水量・毎秒200㎥)で排水樋管から江戸川に排出される。 なお、地下水路は地震の揺れを逃す耐震構造になっているとのことである。 私は日野市南部地区民生委員だったときに研修見学した。
Nov 8, 2023
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今日から家の外装の補修工事が始まる。午前8時30分に職人が到着した。 手始めは裏の壁に部分的に張り付いていた蔦の根を削り取り、その後、外壁全周の高圧洗浄。蔦は昨年のうちに私自身が剥ぎ取り、根株を切ってあったが、壁に張り付いた蔦は壁の中に根を張って行く。しばしば古い洋風建築や古城の画像などで、蔦におおわれて、ある種の趣を呈しているのを見かける。「蔦のからまるチャペルに 祈りを捧げた日・・・」と、ペギー・葉山さんが歌っていた(『学生時代』)。しかし実情は、どうしようもないほど根が壁にもぐりこんでいて、壁と一体になっているのである。私は、まったく迂闊に、自分の家の壁の蔦を剥がす段になって初めてそのことを知った。 職人は苦労して削っていた。壁の中にもぐりこんだ髭根は壁を壊すしか取り除くことはできない。職人は、「外装塗料を厚塗りします」と言った。とにかく今回の工事は完全に「あなた任せ」である。 今日の予定の作業は午後2時過ぎまでかかった。 私は家の中でガリガリ削り取る音を聞いていたが、やおらイヤホーンを装着し、ヴェルディのオペラ『アイーダ』全曲の映像を観た。およそ3時間の舞台である。全曲を過去に何回聴いたか憶えていないが、今回の映像は1981年のサンフランシスコ歌劇団が、主役にルチアノ・パヴァロッティを迎えての舞台である。 これがすばらしかった。ソロ歌手もすばらしかったが合唱団もすばらしい。ソロ歌手の微妙な表情はもちろんだが、群衆の表情も一人一人がすばらしい。舞台美術はこのスペクタクルなオペラにふさわしい見事さ。衣装も舞台効果を考えたうえで細部まで作り込んであり、古代エジプトやエチオピアを彷彿とさせる。持ち道具も良い。日本的に言うなら外連(けれん)たっぷりなスペクタクル一辺倒には決して傾いていない、サンフランシスコ歌劇団の想像力と揺るぎない創造力に富んだ舞台である。 名作としてしばしば上演される『アイーダ』だが、衣装その他のデザインが時代性や文化的意匠を無視しているものもある。そのことで独創性を主張しているのであろう。現代的にアレンジすることがすべて良くないとは私は思わないが、私の好みだとしてもやはり物語の時代的な文化考証がなされているものに、かえって創造性を見る。それは古色蒼然とは違う価値だと私は思う。 この物語に私の感想を付け加えるなら、エジプトの将軍とエチオピア王女の敵国同士の二人にうまれた愛は、死をもって遂げるしかないのか? という今まさに戦争のさなかにある世界に思いを致さずにはいられない。 ヴェルディが歌劇『アイーダ』を完成したのは1871年である。エジプトからの委嘱でスエズ運河建設完工式典にあわせて上演されるはずだった。スエズ運河は1859年に着工し、ちょうど10年の歳月をかけて1869年に完成した。しかしヴェルディの作曲が遅れたのである。・・・古代の物語ではあるが、はたしてヴェルディは如何なる考えで、この敵国同士の恋人が暗い地下牢獄で抱擁しながら死ぬ壮大な歌劇を作曲したのであろう。 ジイウゼッペ・ヴェルディ作曲 アントニオ・ギスランゾニ台本 歌劇『アイーダ』 1981年 サンフランシスコ歌劇団公演 配役: ラダメス ルチアノ・パヴァロティ アイーダ マーガレット・プライス エジプト王の娘アムネリス ステファニア・トッズイスカ エチオピア王 アモナスロ サイモン・エステス ラムフィス クルト・ライダル エジプト王 ケヴィン・ランガン 尼僧 スーザン・クワイトメイアー メッセンジャー コレントン フリーマン ソロ・ダンサー クリスティアン・ホルダー 指揮:ガルシア・ナヴァッロ サンフランシスコ・オペラ交響楽団 合唱監督:リチャ=ド・ブラッドショウ サンフランシスコ・オペラ合唱団 舞踊振付:マーゴ・サッピングトン サンフランシスコ・オペラ・バレー団 舞台監督:サム・ワナメイカー セットデザイン:ダグラス・シュミッド 衣装デザイン:ローレンス・ケイシー 衣装スーパーバイザー:ヴァージニア・トレイシー 鬘・化粧:リチャード・スティード 照明:トーマス・マン 音響:ロジャー・ガンス 技術:ノエル・ユーゼマック 総監督:カート・ハーバート・アドラーこのDVDはアマゾンで入手できるかと思うが、現在、すこし画質が悪いがYouTubeで観ることができる。サンフランシスコ歌劇団『アイーダ』
Nov 7, 2023
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柿落葉のすばらしい赤。スキャン画像では実際の色を再現できないが、それでも毎年のように落葉の画像を掲載している。一枚の柿落葉の末期に示す色彩に私は感動する。「紅葉」とひとくちに言うが、その色彩は樹木の種類によって異なるし、同じ木でも環境によって微妙に異なる。そして私は、なかでも柿落葉の赤色、・・・その錆朱の厚みと、鞣し革のような光沢、また黒ずんだ緑色の斑入りの様も好きだ。その斑の配置はまったく「自然の妙」だ。 舞い散りて末期に赤き柿落葉 青穹(山田維史) 赤々と末期の燃えや柿落葉 赤々と燃えて末期の柿落ち葉 赤々と末期に燃えて柿落ち葉 赤錆びて言わず語らず柿落ち葉 老いの身の錆朱を誇る柿落ち葉
Nov 5, 2023
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2023年11月4日の自画像Tadami Yamada 〈Self-portrait of 78 years old, 4th Nov. 2023〉
Nov 4, 2023
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人類に希望はないのか?罪深い戦争をやめよもうそれ以上人々を殺すなArt by Tadami Yamada
Nov 3, 2023
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門前に置かれた誰ものとも判らない男物の靴は、依然としてそのままだ。とにかくそのようなことをした意図が解らない。 南天の実はころがりぬ男靴 青穹(山田維史) 南天の実のこぼれたる男靴
Nov 2, 2023
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なんだかちょっと薄気味悪い。朝、門前におとなの男物のズック靴が、きちんと揃えて置かれていた。新品ではないが、履き古したボロ靴というのでもない。濡れているようだ。中敷に26cmと印字されている。大足というほどではないが、おとなの男としては普通サイズよりやや大きいか。 私はしばらく放置していたが、午後3時過ぎになってもまだそのままだった。門前にそんな物を置いておくのも奇妙だし、不快でもある。捨てるに捨てられない。そこで私は、「この靴はどなたの物ですか? 持ち帰ってください」と張り紙した。 ・・・夕方になっても、靴はまだそのままである。なんとも薄気味悪い。
Nov 1, 2023
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