ひーちゃんのゼミナール 名古屋産業大学(現代ビジネス学科)・大学院環境マネジメント研究科)現代の社会・経済・環境・芸能・スポーツ・宇宙
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お断り 本稿は予告なく変更される場合があります。 政治、経済、地域、血縁を問わず、あらゆるコミュニティには「権力」が存在し、その中心には権力体が君臨し、階層的、重層的にコミュニティの権力構造が構成されている。このような権力構造は、筆者の浅薄な知識によれば、霊長類に、発達の程度の差こそあれ、種の維持、存続のために進化、保存されてきた遺伝的形質である。猿の集団には「ボス」が存在し、ボスの暴力の前には集団は絶対服従である。ボスはオスであり、ボスはその絶対的権力によってメスを支配し、種を維持し、サル社会の存続を図る。人類は、この権力構造を継承し発展させた。 権力の存在は、おそらく種の内側に向かって種を維持し、また外側に向かって、他種との闘争や融和を通じて、種を維持するように機能した。種の中にあって、権力によって「支配」される側も、それが自己の生存を保証される限りで正当化、容認される。しかし、生存という一線を越えて権力の行使があると、権力への反抗は単なる反抗にとどまらない反抗として爆発する。日本の百姓一揆がその例だ。 この構造は、少数の支配者と圧倒的多数の、主として種を維持するために必要な食料や、基礎的資材を得るための労働をする被支配者、支配者に従い支配者の意向を受けて支配者の利益を助長するために働く、様々な集団すなわち軍事警察力、官僚、マスメディア、宗教者等が中間的に配置されたピラミッド型の構造を特徴としている。 2019年8月、一国二制度の香港で、逃亡犯を本国中国へ引き渡すことが出来るとする条例を巡り、香港当局と市民の間で激突(大規模デモ)があり、9月5日、当局が条例案を完全に撤回し、デモで応戦した市民が勝利した。 今後、中国共産党の出方が気になるところだが、この事件は「権力」はいつの時代にもその横暴さは成功里に進むとは限らず、被支配者の抵抗にあって、挫折、頓挫する、数限りない事例のひとこまである。この抵抗が、政治権力が反抗者へ移行して経済構造が変革され、生産関係がより高次の関係へ移行する場合、それは革命と呼ばれる。 権力者は、その本性からして臆病であることは、権力者の性格特性の分析から導き出されよう。百万をこえるデモ隊を前にして、権力者は尻尾を巻いた負け犬に過ぎないのだ。 このように、市民(被支配者)と権力者は、いつも予定調和的に一体となっているわけではない。むしろ、権力と被支配者は、闘争を緊張の本質的要素として常態化して対峙している。このような権力の本質は、血縁体から国家権力に至るまで階層的、重層的に形成されるあらゆる組織に当てはまる。あなたの会社も、あなたが所属する地域コミュニティも例外ではない。 (2019年9月6日初出)
2019.09.06