全13件 (13件中 1-13件目)
1

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=田中友幸、菊島隆三 原作=山本周五郎『赤ひげ診療譚』 脚本=井手雅人、小国英雄、菊島隆三、黒澤 明 撮影=中井朝一、斎藤孝雄 美術=村木与四郎 音楽=佐藤 勝 記録=野上照代 照明=森 弘充 監督助手=森谷司郎、松江陽一、出目昌伸、大森健次郎 【キャスト】三船敏郎=新出去定 加山雄三 =保本 登 山崎 努=佐八(車大工) 団 令子=お杉(女中) 桑野みゆき=おなか 香川京子=狂女 江原達怡=津川玄三 二木てるみ=おとよ 根岸明美=おくに(六助の娘) 頭師佳孝=長次 東野英治郎=五平次(大家)土屋嘉男=森半太夫 志村 喬=和泉屋徳兵衛 笠 智衆 =登の父 杉村春子=娼家の女主人 田中絹代=登の母 柳永二郎 =利兵衛 三井弘次=平吉 西村 晃=家老 千葉信男 =松平壱岐 藤原釜足=六助(蒔絵師) 三津田健=天野源伯 藤山陽子 =ちぐさ 内藤洋子=まさえ 七尾伶子=おとく 辻伊万里 =おかち 野村昭子=おふく 菅井きん=長次の母 荒木道子 =娼家の女主人 左 卜全=入所患者 渡辺 篤=入所患者 沢村いき雄=長屋の住人 常田富士男=地廻り【あらすじ】 医員見習として小石川養生所へ住み込んだ『保本登』 出世を夢みて長崎に遊学した しかし その志は、古びて貧乏の匂いがたちこめる小石川養生所で、ついえていくのを不満やるかたない思いで、過していた赤っぽい鬚が荒々しく生えた所長『新出去定』が 精悍で厳しい面持で「お前は今日からここに詰める」といった一言で「登」の運命が決まったのだ人の心を見抜くような「赤ひげ」の目に反撥する「登」はこの養生所の禁をすべて破って、養生所を追い出されることを 頼みとしていた薬草園の中にある座敷牢にいる美しい『狂女』は、「赤ひげ」のみたてで先天性狂的躰質ということであった「登」は、「赤ひげ」のみたてが誤診であることを指摘したが、禁を侵して足しげく通った結果「登」は 逆に狂女から殺されかけ、「赤ひげ」のみたてが正しかったことを知る毎日、貧乏人達と接し、黙々と医術をほどこす「赤ひげ」は、和蘭陀医学を学ばなければ解る筈のない大機里爾という言葉を使って、「登」に目をみはらせた赤ひげ は「病気の原因は社会の貧困と無知から来るもので,これに治療法はない」と何時も言うそんな中「登」は貧しく死んでゆく人々の平凡な顔の中に 人生の不幸を耐えた美しさを見る「登」が「赤ひげ」に共鳴して 初めてお仕着せを着た日「赤ひげ」は「登」を連れて岡場所に来た際 幼い身体で客商売を強いられる『おとよ』を助けた人を信じることを知らない薄幸な「おとよ」が 「登」の最初の患者であった長崎帰りをひけらかし、遊学中に裏切った『ちぐさ』を責めた 自分に嫌悪を感じ「登」は、「おとよ」の看病に必死となっていたやがて「おとよ」は、「登」に対しても他人に対しても あふれる愛情を示し始めたそして ふとした盗みで「おとよ」に救け出された『長次』と「おとよ」の間に、幼い恋心が芽生えた頃、「登」は「ちぐさ」の妹『まさえ』と 結婚の約束を取り交すことになった が ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「黒澤明」監督が「三船敏郎」と組んで撮った16作品目のラストは 「赤ひげ」それは 最後を締めくくるに充分に過ぎる 重厚で 荘厳とまで言える内容のモノになった「加山雄三」が主人公となって物語が進行するのだが 途中に休憩が入る185分 長編でも凡そ10例のエピソードが 夫々に息詰まるような 重く感動的な話ばかりで 眼が離せない若い女性の下腹部切開手術の衝撃的なシーン 加山雄三扮する「登」 目を回し倒れこむ「狂女」(香川京子)の 憂い顔で訴える 術中にまんまと嵌り 危うく簪で首筋を突き刺され命を落としそうになる「登」 「香川京子」の いった顔が能面のようで恐ろしくも美しい「六助」(藤原釜足)の死に際の壮絶な顔 見届けろと言われた「登」 何かに打たれたようなショックで 人間の(命の)尊厳さに面と向かい合い覚醒 藤原釜足が最高の演技で女郎屋の女将役「杉村春子」から けしかけられた用心棒たち10人程を 赤ひげ(三船敏郎)が 素手でなぎ倒す 合気道? 大抵は手や足を折られて 杉村春子は流石 抜群に巧い他にも 「二木てるみ」「根岸明美」「頭師佳孝」「山崎努」等の 個人技を光らせる監督こうやって17年間にわたり撮られた16作品を 立て続けに観てみると・・・・ 俳優「三船敏郎」の見事な成長振り だけじゃなく「黒澤明」監督を頭に「黒沢組」スタッフ俳優陣・脚本・キャメラ・美術・音楽・照明等など そのチーム力の変遷から充実度が窺え 完璧な映画芸術を極めるトコロまで登りつめていった過程も解り オイラ的には大満足だった「黒沢」あっての「三船」 「三船」あっての「黒沢」 この二人のコンビ無しに 世界の「KUROSAWA」も 世界の「MIFUNE」も なかっただろう終盤には「黒沢監督」は完全に「三船」に乗り移り 三船の演ずる役者の口を通じ 世間に政府に・会社に・更には世界にまで 自らの想いを語り続けた、それらは何時も 貧しい庶民や底辺でもがく人々 また病人など 弱者の立場にいて撮った ヒューマニズム溢れるものばかりだったそこには 多くの約束事が有り その一つに 「志村喬」の存在 16作品中15作品で「三船」と共演 常に「三船」の対極に置き 「三船」を より光らせた この「赤ひげ」で「三船敏郎」は 最初の「酔いどれ天使」での酔いどれ医者「志村喬」に成り代わった それも酒などいっさいやらない 生真面目一本 貧しい患者のために全精力を捧げる 天使(神)の様な医者に・・・・あのヤクザの若造が 神の様な医者に「東野英治郎」「左卜全」「渡辺篤」「千秋実」「三井弘次」「土屋嘉男」「谷晃」「堺左千夫」「高堂正典」「上田吉二郎」「千石規子」「三好栄子」いたいた何時もいた「若大将」と軽くあしらっていた「加山雄三」の後ろ姿を ファースト・シーンから映しラストも「加山雄三」の後ろ姿に「終」の文字、それは「三船敏郎」との終わりを意味したオイラ的には「影武者」も「乱」も 「三船敏郎」で観たかったが本音だけど・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今年は毎晩一つづつ4個しか咲かなかった「夜の女王」
2015年07月30日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=田中友幸、菊島隆三 原作=エド・マクベイン『キングの身代金』 脚本=小国英雄、菊島隆三、久板栄二郎、黒澤 明 撮影=中井朝一、斎藤孝雄 美術=村木与四郎 音楽=佐藤 勝 監督助手=森谷司郎、松江陽一、出目昌伸、大森健次郎 記録=野上照代 照明=森 弘充 【キャスト】三船敏郎=権藤金吾 香川京子 =権藤の妻伶子 江木俊夫=権藤の息子「純」 佐田 豊 =青木(運転手)島津雅彦=青木の息子「進一」 石山健次郎=田口部長刑事仲代達矢=戸倉警部 木村 功 =荒井刑事 加藤 武=中尾刑事 伊藤雄之助=専務「馬場」 三橋達也=権藤の秘書「河西」 中村伸郎 =重役「石丸」 田崎 潤=重役「神谷」 志村 喬 =捜査本部長 藤田 進=捜査一課長 土屋嘉男 =村田刑事 三井弘次=新聞記者A 千秋 実 =新聞記者B 北村和夫=新聞記者C 東野英治郎=年配の工員 藤原釜足=病院の火夫 沢村いき雄=横浜駅の乗務員 山茶花究=債権者A 西村 晃 =債権者B 浜村 純=債権者C 清水将夫 =刑務所長 清水 元=内科医長 名古屋 章=山本刑事 菅井きん=麻薬患者 山崎 努 =竹内 【あらすじ】ある日、製靴会社『ナショナル・シューズ』社の常務『権藤金吾』の元に、「子供を攫った」という男からの電話が入るしかしそこに息子の『純』が現れ、いたずらと思っていると・・・・社用車の運転手である『青木』の一人息子『進一』がいない誘拐犯は遊んでいた子供を取り違えたのである誘拐犯もそれに気づくが、そのまま身代金3000万円を「権藤」に要求するデパートの配送員に扮して刑事たちが到着「妻」や「青木」は身代金の支払いを「権藤」に懇願するが・・・・「権藤」にはその要求をのめない事情があった「権藤」は密かに自社株を買占め、近く開かれる株主総会で経営の実権を手に入れようと計画を進めていたのだ翌日までに大阪へ5000万円送金しなければ 必要としている株が揃わず、結果的に地位も財産も、すべて失うことになる一旦は要求を無視しようとするが、そのためらいを見透かした秘書『河西』は、「権藤」を見限り、他の重役たちに寝返る右腕と頼む河西の背信を知った「権藤」は「河西」を叩き出し、ついに身代金を払うことを決意する現金受け渡しの当日、「権藤」は捜査官を伴って犯人が指定した特急こだまに乗り込むが、車内に電話がかかり、犯人から「酒匂川の鉄橋が過ぎたところで、身代金が入ったカバンを窓から投げ落とせ」という想定外の受渡し方法を指示される犯人は「7センチ以下の厚みのカバン」と指定してきていたが、それは「こだま」の車中で唯一、洗面所の窓が7センチ開くからだったのである「権藤」は指示に従い、その後「進一」は無事に解放されたものの、警察は完全に裏をかかれ、身代金を奪われて犯人にも逃げられてしまうのだが・・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーいよいよ「黒澤明監督」+「三船敏郎」の映画も15作品目となった1948年の「酔いどれ天使」から15年が経過 28才だった三船は43才になって前々作と前作の「用心棒」「椿三十郎」で「黒澤」+「三船」コンビ作品の頂点を極め色々な約束事に変化が現れ 新たなる方向を目指す 再出発を感じさせる様になってきたギラギラと輝いていた青年が 数々の役柄をこなし みるみる成長し 揺るぎない壮年にそして この映画「天国と地獄」では もう立派な大人というか 会社の常務取締役にそう「三船敏郎」と「志村喬」との関係がなくなり 「三船」が「志村」の立場になって新たに「仲代達矢」に 過去の「三船敏郎」のポジションを受け継いでいることそして 「黒澤監督」の主張を「三船敏郎」の演ずる役者に語らせるコトが多くなって前作で 「椿三十郎」は若大将の若者たちに頭を下げさせたその続きで この「天国と地獄」の「権藤金吾」には 製靴会社の幹部連中が ただ儲けの為の政策方針に反抗 『靴は私の生きがいだ そんないい加減な仕事はできん』と・・・・とにかく丈夫でいい靴を作りたい 気持ちはそれだけ【本物を造らねば】の主張を曲げないというか 会社を乗っ取っても 自分流を貫きたいと言わせてるのは 映画製作会社に対する言葉だと オイラには思える怪獣「ゴジラ・シリーズ」 加山雄三の「若大将シリーズ」 植木等の「無責任・シリーズ」その大ヒットに気を良くして映画芸術を無視するような会社方針に 映画を通して訴えて?そんな事は ないのかも知れない・・・・・がこの後 1965年、ヒューマニズムの傑作と謳われる映画『赤ひげ』を発表枠をはめられることを嫌っていた黒澤がその完全主義を徹底させ本作は、撮影期間約1年を要して大幅な予算超過となり、東宝との関係が悪化 専属契約は、解除されてしまうそんなことを想わせながらも 「天国と地獄」は黒澤作品中でもトップクラスの作品にキャラハン刑事の「87分署シリーズ」の「エド・マクベイン」作品は 若い頃夢中で読んだ中でも ファンになったキッカケが この「キングの身代金」だったしかし その原作を見事裏切るほどの映画「天国と地獄」になって ドキドキの連続だった特急列車でのクライマックス 身代金の受け渡しシーン以降 犯人捜査映像が深く重い完全に「仲代達矢」の「戸倉警部」が主役になって・・・・犯人「山崎努」を追い詰めるモノクロ画面に 煙突から立ち上るピンク色の煙 ハッとするほど美しく 威力があった若き新人の「山崎努』演じる誘拐犯が「三船」演じる元・会社重役の「権藤」と刑務所の金網越しに対峙する 死刑を目前に強がりを見せていた「山崎」が急に立ち上がり・・・・「畜生っ!!」と叫んで金網をつかむと、看守があわてて彼を連れ去り・・・・面会室の「権藤」の目の前にガラガラっと 鉄の戸が降りて 『終』 の文字がとっても重苦しい、しかし余韻の残る黒澤作品屈指の名ラストシーンとなってまるで 何かの終わりを印象づけるような・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・暑いさなか 誰に見られることもなく 必死に咲いている「ひるがお」が愛おしい
2015年07月29日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=田中友幸、菊島隆三 原作=山本周五郎『日々平安』 脚本=菊島隆三、小国英雄、黒澤 明 撮影=小泉福造、斎藤孝雄 美術=村木与四郎 音楽=佐藤 勝 【キャスト】三船敏郎=椿三十郎 仲代達矢 =室戸半兵衛 小林桂樹=見張りの侍(木村) 加山雄三 =井坂伊織 団 令子=千鳥 志村 喬 =黒藤(次席家老) 藤原釜足=竹林(国許用人) 入江たか子=睦田夫人 清水将夫=菊井(大目付) 伊藤雄之助=睦田(城代家老) 久保 明=守島隼人 太刀川寛 =河原晋 土屋嘉男=広瀬俊平 田中邦衛 =保川邦衛 江原達怡=関口信吾 平田昭彦 =寺田文治 堺左千夫=足軽 小川虎之助=里藤家三太夫 樋口年子=腰元 こいと 佐田 豊 =菊井の配下【あらすじ】 真夜中の森の中古びた社殿の格子窓の中明かりが灯り 一団の若侍達九人が密談をしてる一人が、仲間達に「次席家老の汚職を城代家老の睦田に告げたが、意見書を破られ、相手にされなかった」告げると・・・・失望の色を浮かべる青年たちだが「大目付の菊井様に話してみたら、『共に立とう』と答えてくれた」と・・・ 一転して場は喜びに沸く・・・・がこの脳天気に気勢を上げる若者達の前に、奥からアクビをしながら浪人がノソリと謀議を聞かれたと緊張する一同に、どこ吹く風のこの男は、ニヤニヤしながら「岡目八目、「菊井」の方こそ危ないゾ」と 独りごちる・・・・と予想通り、悪家老の仲間だった「菊井」の手勢が社殿が取り囲んでいた・・・・がこの浪人の機転で、若者たちは虎口を脱し 自分たちの甘さを後悔する一同だった愚直な若侍達に、一旦は匙を投げた浪人だが「死ぬも生きるも我々九人」の悲壮な声に思わず「十人だっ! お前たちのやることは危なくて見ちゃいられねえ」と怒鳴る が一枚上手の悪党たちは、すでに藩政を掌握し 世論を味方につけてしまっていた悪党一派から救出した城代家老の奥方と娘から、城代は、敵の人質になっているという浪人と若者たちに助けてもらった睦田夫人は、お礼を述べた上で、容赦なく人を斬るこの風来坊の心に、人間同士が作る社会への希望が無いことをたしなめ、希望を持てば必ずよい結果になると 優しく語りかける眩しそうに目を逸らしていた男だが、改めて夫人から名前を聞かれると困った様子で、「私の名前ですか・・・・つばき「椿三十郎」いや、もうそろそろ四十郎ですが」と空を見上げた つられて奥方、娘、若者たちも外を見上げると、塀越しに隣の黒藤屋敷の庭で真っ赤な椿が咲いていたその後、城代が隣の黒藤屋敷に捕らわれていると判り「三十郎」は、城代救出の決起の合図を「椿の花」と打ち合わせて 黒藤屋敷に向かうのだが・・・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「用心棒」の「桑畑三十郎」は 庭の向こうに広がる桑畑を見て・・・・また「椿三十郎」では 燐家の咲き誇る椿の花 窓から眺めて その名を名乗ったどちらも「もうそろそろ四十郎ですが」と付け加えて・・・(恐らく同一人物なんだろう)いわゆる スーパー・ヒーロー浪人で 剣豪って言うんだろうか? 兎に角 凄いんだけど城代の奥方(入江たか子)に「アナタは 斬れ味鋭い抜き身の刀 でも立派な刀は 鞘に収まっているものヨ」とか「そんなに無闇に人を殺してはなりません」と お説教され終盤 救い出された「城代」(伊藤雄之助)に「悪人家老達の裁きの結果の お家断絶について ワシの不徳の致す処で もっと穏やかに隠居でもさせようと思っていたのに」とそして三十郎が逃げ出したと聞き「ありがたいことに もう戻ってはこないヨ ああゆう桁外れな男は わしには無理じゃ それにこんなもの着てお城務めが出来る男じゃない」と娯楽映画なんだけど チャンと自己反省的弁明を映画の中でする 黒澤監督の律儀さに脱帽そして 次席家老や大目付達の汚職問題を告発しようといきり立ってた 九人の若侍達には丁度ヒットし始めた映画「若大将シリーズ」レギュラー・メンバー「加山雄三」「田中邦衛」「江原達治」 それに「土屋嘉男」「太刀川寛」「久保明」「平田昭彦」等をキャスティングこの若者達の思慮のない軽々しい行動や 無分別さに 『喝!』を入れる「三十郎」がいて更に 敵方の侍「小林桂樹」も囚われの身柄ながら この若侍達に 謂わば観客代表の一般人的な 客観的意見を 時々押入れから出てきては述べさせて 全体的流れのバランスを整えそして 用心棒でもカッコイー役柄だった「仲代達矢」は相手方の助っ人侍「室戸半兵衛」役「三十郎」に対抗する・・・・でもコイツ 内心では自分が一番御し易い次席家老を持ち上げ良い席に座り 美味い汁を吸おうと企んでる悪人で、「三十郎」に「どうだ?」と持ちかけるそして ラストの凄惨な一騎打ち対決・・・・「三十郎」が「半兵衛」に怒鳴る「俺が死んでもこいつらに手を出すなヨ!」 そして「お前らも絶対手をだすんじゃねェ!」睨み合うコト ・・・・・・・・・・・・・・・ 30秒 長~い 『#△■@X*』井坂伊織(加山雄三)「オミゴト!」椿三十郎(三船敏郎)「バカヤロウ 聞いた風なこと ぬかすんじゃネエ!」後を追うとする九人の若侍・・・・睨みつける三十郎・・・・自然に膝をつき土下座し見送るこれって 黒澤映画が 若大将映画に頭を下げさせ ひれ伏せさせた つー意味なんじゃネ?「アバヨ!」 このセリフも「用心棒」と一緒だった ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・朝の散歩路 小貝川遊歩道 「三十郎」よろしく肩を揺らし 意気揚々と歩く 清々しさ
2015年07月27日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=田中友幸、菊島隆三 脚本=黒澤 明、菊島隆三 撮影=宮川一夫 美術=村木与四郎 振付=金須 宏 音楽=佐藤 勝 記録=野上照代 照明=石井長四郎 監督助手=森谷司郎、出目昌伸、吉松安弘、和田嘉訓 【キャスト】 三船敏郎=桑畑三十郎 仲代達矢 =新田の卯之助 司 葉子=小平の女房ぬい 山田五十鈴=清兵衛の女房おりん 加東大介=新田の亥之吉 河津清三郎=馬目の清兵衛 志村 喬=造酒屋徳右衛門 太刀川寛 =清兵衛の倅与一郎 夏木陽介=百姓の小倅 東野英治郎=居酒屋の親爺 藤原釜足=名主多左衛門 沢村いき雄=番屋の半助 渡辺 篤=棺桶屋 藤田 進 =用心棒本間先生 山茶花究=新田の丑寅 西村 晃 =無宿者の熊 加藤 武=無宿者の瘤八 中谷一郎 =斬られる凶状持 堺左千夫=八州周りの足軽 羅生門綱五郎=丑寅の用心棒かんぬき 土屋嘉男=百姓小平 ジェリー藤尾=丑寅の子分賽の目の六 【あらすじ】空っ風の吹くある宿場町に、ひとりの風来坊の浪人が現れる養蚕農家は困窮、町の通りには人影がなく、犬が人間の手首をくわえて通り過ぎる誰か出てきたかと思うとならず者の集団で、浪人は からまれるが相手にせず、閉め切られた一杯飯屋の戸を叩き、一食を乞う金を持たない浪人はこの町でひと暴れして借りを返すというが、飯屋の権爺は驚きあわてこの町は清兵衛と、かつて清兵衛の一の子分だった丑寅の二人の親分が対立抗争しており町の産業である絹の売買もままならず、儲かってるのは隣の棺桶屋だけだと浪人に告げるすぐ町を出るように諭された浪人は逆に腰を据えると言い出し、先ほどのならず者丑寅の子分を三人瞬時に斬ってみせ、清兵衛に自分を用心棒として売り込む清兵衛は、庭の外の桑畑を見やりながら『桑畑三十郎』と名乗った・・・・その凄腕の浪人を擁して、即座に丑寅へ殴りこみをかけようとするしかし、ことが終われば自分を斬って報酬も取り戻すという清兵衛親子の企みを盗み聞きしていた三十郎は金を投げ返し、用心棒を喧嘩寸前で降りてしまう引っ込みがつかなくなった清兵衛と丑寅の子分たちは衝突寸前となるが、八洲廻りの役人が来るとの知らせが届き、喧嘩は中止両勢力をぶつけあって一掃しようとした三十郎の最初の目論見ははずれ、町の家々は役人が滞在する間、何事もなかったかのように装うのだったやがて清兵衛と丑寅のあいだで、権爺の飯屋に居座る三十郎の奪い合いが始まるそんな折、丑寅の末弟で切れ者の卯之助が舶来の連発拳銃を懐に帰郷し、清兵衛の息子を人質に取るが、清兵衛の方は丑寅の後見人である酒問屋の徳右衛門の情婦を人質に取る人質の交換が行われた際、その女が実は小平という百姓の女房で、徳右衛門が強引に奪ったものだと知った三十郎は、自ら進んで丑寅の用心棒となった三十郎は女の監禁先へ加勢に行くとの口実で、単身乗り込むと見張りたちを斬り殺し、彼女を小平とその息子ともども逃がしてやり、駆け付けた丑寅には清兵衛たちの犯行だろうと告げるしかし卯之助に三十郎の仕業ではないかと疑われ、小平から届いた礼状が見付かってしまい監禁された三十郎は半殺しの目にあうが なんとか命からがら脱出した三十郎は権爺と棺桶屋に助けられ、町のはずれのお堂にかくまわれるのだが・・・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー1961年に公開された黒澤明監督映画「用心棒」 これを観た当時は大学生だったオイラ兎に角 吃驚仰天 前にも書いたけど その頃は洋画一辺倒で 邦画は 或る意味馬鹿にしてて 黒澤作品以外 あんまし観てなかったが・・・(裕次郎映画もマンネリで)でもこれは『凄ッ!』の一言 度肝を抜く面白さ 当時のオイラ感激は 半端なかった恐らく この映画「用心棒」以降 何らかのカタチで 世界の巨匠と言われる監督達もリメイクしたり この映画でのワザを色々取り入れたりしているコトが既に報じられそして あの「クリント・イーストウッド」が主演した映画「ボディ・ガード」でも 何度も この「用心棒」を観てると 映画館を出て彼女に話して聞かせ 彼のマンションの壁には日本刀が飾ってあって それを抜いて構え ひと振り 言葉では言わないが 如何に「黒澤監督」を そして「三船敏郎」を尊敬してるかを 暗に匂わせていた昨夜 何度目かの鑑賞を終えて いちばんに感じたのは 「三十郎」と「清兵衛一家」「三十郎」と「丑寅一家」の決闘シーンに 西部劇の決闘シーンを見たことだった1946年の名作「ジョン・フォード」監督の「荒野の決闘」の「ヘンリー・フォンダ」1952年の「フレッド・ジンネマン」監督作品「真昼の決闘」の「ゲーリー・クーパー」 1957年の「ジョン・スタージェス」の「OK牧場の決闘」の「バート・ランカスター」1959年 同監督の「ガンヒルの決闘」の「カーク・ダグラス」・・・・等など夫々のヒーローが 悪の組織に向かって戦う「勇気」と「華麗なる拳銃捌き」を披露したこれらの西部劇ヒーローに対して 豪快なるというか 躊躇しない 目にも止まらぬ早さの刀捌き それも一度じゃ死なないから二度斬りする念のいれように そのリアルさがそのときの音が凄い ズバン・ブシュ・・・・あの劇画漫画の擬音そのままでそして「仲代達矢」に リヴォルバーの拳銃を持たせ 首にスカーフを巻いたスタイルで登場 決闘させることで 西部劇ヒーロー達に被せて 対決させちゃったんだと みたところどころに コントまがいのお笑いを挟み 武士「藤田進」の雇われ用心棒が 決闘と聞いて こそこそ逃げる際 乗り越えようとした塀の上 三十郎に右手を挙げ ちょこんと頭を下げる姿の可笑しさ棺桶を「亥之吉」(加東大介)に担がせて墓場に なんか出そうだに逃げ出す亥之吉棺桶からニュ~ウッと出てきた三十郎 ざんばら髪に腫れ上がった眼蓋で 恨めしや~「よせやい! 本当に怖いぜェ」ビビる 居酒屋の親父(東野英治郎)それと 三船敏郎の食いっぷりの上手さ 「ご飯」を食べる仕草や 酒の飲みっぷり里芋の煮っころがしを鍋から突っつき フウふうと息を吹きかけハフハフと食べるサマ この映画 ただの娯楽作品じゃなく ちゃんと いつもの監督主張を込めているコト 冒頭 桑畑で出会った農家の親子がいた 息子がヤクザになりたいと親を突き飛ばし出ていった最後 完璧にやっつけたヤクザ一家の中で唯一無傷だったのは、その息子だった斬られると逃げ惑う息子(夏木陽介)に「水粥すすってでも生きたくないか?」と「三十郎」戦うことの虚しさを叫び、水をくれた親父の元に息子を還し キッチリ義理を果たすのだたった一人で二大ヤクザを相手に戦った孤高の剣豪 民衆を踏みにじって殺し合いを続ける「暴力」と「権力」の二大勢力は互いに潰し合い自滅した そして生き残るのは民衆たち「黒澤」「三船」コンビ映画も11作品目になって その輝きを一層増し揺るぎないものに そして 海外作品にも対抗意識を見せ始めた ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・夏 真っ盛りは「ひまわり」が似合う
2015年07月23日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=黒澤 明、田中友幸 脚本=小国英雄、久板栄二郎、黒澤 明、菊島隆三、橋本 忍 撮影=逢沢 譲 美術=村木与四郎 音楽=佐藤 勝 【キャスト】三船敏郎=西 幸一 森 雅之=岩淵(公団副総裁) 香川京子=岩淵佳子(西の妻) 三橋達也=石淵辰夫(岩渕の息子・佳子の兄) 志村 喬=守山(公団管理部長) 西村 晃=白井(公団契約課長) 加藤 武=板倉(西の友人) 藤原釜足=和田(課長補佐) 笠智 衆=野中 宮口精二=岡倉 三井弘次=新聞記者 三津田健=有村 中村伸郎=建設会社顧問弁護士 藤田 進=刑事 南原宏治=堀内 清水 元=三浦(大竜建設経理係) 松本染升=波多野(大竜建設社長) 土屋嘉男=事務官 山茶花究=金子(大竜建設専務) 菅井きん=和田の妻 友子 賀原夏子=古谷の妻 樋口年子=和田の娘 正子 田中邦衛=殺し屋 【あらすじ】土地開発公団副総裁『岩淵』の娘『佳子』と、岩淵の秘書『西幸一』の結婚式が始まる公団の課長補佐が汚職関与の疑惑で逮捕されたばかりで雰囲気はものものしい・・・・のみならず運ばれてきた入刀用ケーキに場がざわめく 公団のビルをかたどったケーキの7階に赤いバラの花が刺さっているそれは5年前、公団の課長補佐『古谷』が飛び降り自殺した窓だった からだ警察に拘引されていた公団の課長補佐『和田』は、刑事の尋問に黙秘を通したのち自殺しようと火山の火口に向かうが、それを阻止したのは「西」であった「西」は「和田」を車に乗せ、「和田」自身の葬儀の様子を見せながら、レコーダーで隠し取った、和田の上司の『守山』と『白井』の会話を聞かせるなんと 守山と白井は和田の自殺に安堵し嘲笑っていたのだ・・・・西は彼らに復讐を企んでいることを語り、和田を仲間に引き入れるある日、白井が金庫をあけると、現金の代わりに公団のビルの写真がはいっているのみならず白井は深夜憔悴しての帰宅途中、暗がりに和田の姿を見る白井は守山に「和田が まだ生きている」と訴えるが相手にしてもらえない白井は、客先にまで和田の件を喋り始めたため、殺し屋に狙われるはめになるその殺し屋から白井を救ったのは西だったが、西は白井を深夜の公団ビル7階に連れて行き5年前にここから飛び降りて自殺した古谷が自分の父親だと明かし、白井を殺そうとする恐怖のため白井は発狂するさらに西は仲間の板倉と 戦禍の廃墟に守山を拉致する しかしその頃、西の正体が岩淵に露呈していた 西は、父を自殺に追い込んだ岩淵の懐に飛び込むため、板倉と戸籍の交換をし、その娘、佳子と結婚したのだしかし佳子を愛していた同情する和田により、廃墟に連れて来られた佳子は、西から父親の犯罪を知らされる佳子の体には触れていなかった西だが、その日初めて佳子を抱擁するのだが・・・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー■これ以下の文章は 2008年12月16日に書き記したモノを そのまま載せました 何しろ孫の高校野球で何も手につかない 今日決勝戦つー事で4時起きしてたが雨で中止 いよいよ甲子園が見えてきた・・・・昨日の試合から ハラハラ ドキドキ ワクワクで ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー1960年代という時代と今とを比較, 官僚組織は肥大化し、諸悪の根源となっている「パーキンソンの法則」って、ご存知? 英国の歴史政治学者パーキンソン氏が称えたもの「官僚組織は肥大化を続け、必要でない仕事を増大させる」(公務員の数は常に増大する)厚労省の年金問題、農水省の汚染米問題、道路建設公団、教育委員会、県庁、市役所等など役人達の杜撰で、いい加減な仕事ぶり、無責任体質、税金無駄使い、なんとも感じてない役人共の現状は、肥大化した無用の役人達が無用の仕事を、国民を忘れてしてる結果なのだ*今 話題の「新国立競技場問題」も 無責任な予算管理の官僚主義が招いたモノそれらを、懲らしめるというか、摘発するスベを持たない国民を代表して、大声で「これでいいのかーあアアアアア・・!」と訴える映画を、今誰か撮らなきゃ駄目じゃネ?その点、黒澤明監督は1960年、この映画「悪い奴ほどよく眠る」で、真っ向からの勝負を、公官庁に挑んだのです慎重を期して、監督も入れて5人の大脚本家「小国英雄・橋下忍・菊島隆三・久坂栄三郎」によって、練りに練ったシナリオは、今でも脚本家の教科書となっているという。だからセリフに、官庁役人批判、その悪辣な手口、役人の悪習性等が熱っぽく語られるのだ主人公「西」三船敏郎が「役人に好きなように食い物にされ、恨む事も憎む事も知らないでいる国民に代わって悪党を裁いてやる」と、公団幹部に復讐という手段で切り込むのです検察官役宮口精二が、黙秘を続ける公団課長補佐役藤原釜足に「役人は国民の利益を守る立場の人ですよ・・・・それなのに、国民の血税を騙し取るようなことして・・・・」と15年前に破壊され廃墟となった軍需工場跡地で藤原釜足「25年間役人して解っているが役人は絶対上司を摘発するような事言いませんよ」西「そんな事だから、大物は安心して税金を盗めとるようなこと、するんだよ」「ありゃあ人じゃない、役人だぜ、官僚機構に育てられた特殊な生き物なんだ・・・・」「あくどい権力者に日本中が騙される・・・・・」 「これでいいのかーあアアアアアア」公団副総裁役『森雅之』が百面相を演じます記者団の前で涙を流し、部下には強面で叱り付け、家庭ではバーベキューを焼く優しい顔国民を騙しニンマリほくそ笑む、電話の陰の主に深々と頭を下げる・・・・最近テレビによく映る「申し訳ございませんでした」の、お偉いさん共の姿に被るのだ表に表れない陰の大物「政治家?官僚組織?」に深々と頭を下げる副総裁そこにタイトル「悪い奴ほどよく眠る」・・・・そして「終」の文字43年前に「これでいいのか?」と投げつけられた疑問符に・・・・・なすすべもなく今現在も続く、やりたい放題の官公庁・・・・・本当に これでいいのでしょうか? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「露草・つゆくさ」 朝露に濡れる雑草の中に青い色が美しく輝いて
2015年07月23日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=藤本真澄、黒澤 明 脚本=黒澤 明、菊島隆三、小国英雄、橋本 忍 撮影=山崎市雄 美術=村木与四郎 音楽=佐藤 勝 【キャスト】三船敏郎=真壁六郎太 千秋 実=太平 藤原釜足 =又七 藤田 進=田所兵衛 志村 喬=長倉和泉 上原美佐 =雪姫 三好栄子=老女 樋口年子 =百姓娘 藤木 悠 =関所番卒 土屋嘉男=騎馬侍 高堂国典 =立札の男 加藤 武 =落武者 三井弘次=番卒 小川虎之助=関所奉行 上田吉二郎=人買い 沢村いき雄=バクチ男 堺左千夫 =雑兵 谷 晃 =雑兵 佐藤 允=足軽 中丸忠雄 =屈強な若者 【あらすじ】百姓の『太平』と『又七』は、褒賞を夢見て山名と秋月の戦いに参加したが、何も出来ないまま、秋月の城は落ち、山名の捕虜になって・・・・・焼け落ちた秋月城で埋蔵金探しの苦役をさせられる夜、捕虜たちが暴動を起こし、それに紛れて二人は脱走する二人は谷で、薪の中から秋月の紋章が刻まれた金の延べ棒を発見すると・・・・そこに屈強な男が現れる男は秋月家の侍大将『真壁六郎太』で、落城後、大量の金を薪に仕込んで泉に隠し、秋月家の生き残り『雪姫』 重臣らとともに、山中の隠し砦に身を潜めていた秋月家再興のため、同盟国の早川領へ逃げ延びる方法を思案していた「六郎太」であったが、秋月領と早川領の国境は山名に固められているしかし「太平」と「又七」が口にした、一度 敵の山名領に入ってから早川領へ抜けるという脱出法を聞いてこれを実行に移すことと決める「六郎太」について隠し砦に行った二人は、そこで女に出会う「六郎太」はその女を「俺のものだ」と言うが、その女が「雪姫」だった彼女の落とした櫛から姫だと目星をつけた「又七」は、恩賞欲しさに町へ出かけるが、姫は打ち首になったと聞いて帰ってくるがしかし、それは雪姫の身代わりとなった六郎太の妹の「小冬」だった「六郎太」は、気性の激しい「雪姫」の正体を百姓二人にも隠し通すために唖に仕立て、「太平」と「又七」を連れて早川領を目指すのだが・・・・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー映画「隠し砦の三悪人」は娯楽映画の最高峰 主役は「千秋実」の「平八」と 「藤原釜足」の「又七」の 欲張り凸凹コンビの道中記みたいなモンなんだけれども・・・・ユーモラスで奇想天外な冒険物語でもあるしかし いいですねえ! 脂の乗った38才「三船敏郎」の演じる「真壁六郎太」その凛々しさ 兎に角 チョー・カッコイー 刀を両手で右肩上段に構えたまま 猛スピードで敵兵を追いかける馬上の この姿「藤田進」演じる 旧友の武者「田所兵衛」との槍での対決 張られた陣幕が音を立てて切り裂かれ ビュンビュン槍を振り回す リアルで迫力ある殺陣シーンラストの場面 「雪姫」(上原美佐)を真ん中に 左に 敵を裏切った「田所兵衛」右に 武者姿に盛装した「真壁六郎太」 三人の立ち姿が眩しい程オーラを放ってこの映画で思うのは 一国が敗れ城が落ちる時 城主は 財宝を何処かに隠すってコト冒頭 人足狩りで人集めをして 城周辺の地下を徹底的に堀り 財宝を探す場面だった滅ぼされた秋月家の財宝は 黄金の延べ棒にして雑木に隠したのだソレは お家再構築の為の資金として 隣国の同盟国早川家に運び込まねば・・・・そのために 「太平」と「又七」は利用されることになって・・・・兎に角 欲張りで助平な二人は その金の延べ棒と 雪姫の凛として初々しい姿に釣られ だから「真壁六郎太」に操られ その財宝を運搬するコトになるのだが 次々に難関が待ち構え その度に二人は欲望をむき出しにしたり 反省したりを繰り返すそんな弱い庶民の人間性を描きつつ 侍武士の格式や 義理人情を絡めて・・・・・でも この作品は ただただ楽しめば それだけで充分 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いよいよ明日は準決勝KAKEは投げるのだろうか?グリーン・スポーツ・センターのモニュメントは勝利を約束してくれた
2015年07月17日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=黒澤 明 原作=マクシム・ゴーリキー 脚本=小国英雄 、黒澤 明 撮影=山崎市雄 美術=村木与四郎 音楽=佐藤 勝 【キャスト】中村鴈治郎=六兵衛(大家) 山田五十鈴=お杉(大家女房) 香川京子 =かよ(お杉の妹) 上田吉二郎=島造(下ッ引) 三船敏郎 =捨吉(泥棒) 東野英治郎=留吉(鋳掛屋) 三好栄子 =あさ(留吉の女房) 根岸明美 =おせん(夜鷹) 清川虹子 =お滝(飴売り) 三井弘次 =喜三郎(遊人) 藤原釜足 =役者(役者くずれ) 千秋 実 =殿様(御家人くずれ) 田中春男 =辰(桶屋) 左 卜全 =嘉平(御遍路) 藤木 悠 =卯之吉(下駄屋) 渡辺 篤 =熊(駕篭かき) 藤田山 =津軽(駕篭かき) 【あらすじ】四方を囲まれ陽の当たらぬ江戸の場末の棟割長屋汚れ、荒れ果てたこのアバラ屋には、もはや人間であることを諦めた連中が住んでいる年中叱言を云っている鋳掛屋 寝たきりのその女房 生娘のような夢想にふける八文夜鷹中年の色気を発散させる飴売り女 人生を諦観しきった遊び人 アル中の役者くずれ御家人の成れの果て“殿様” そして向う気の強い泥棒捨吉・・・・・などなど だが、外見の惨めさに反して長屋には自惰落な楽天的な空気がただよっていた或日この長屋にお遍路の『嘉平』老人が舞い込んできたこの世の荒波にさんざんもまれてきた老人は長屋の連中にいろいろと説いて廻った病人の『あさ』には来世の安らぎを、 役者にはアル中を癒してくれる寺を・・・・そうした「嘉平」の言動に長屋の雰囲気は変ってきていた泥棒の『捨吉』は大家の女房『お杉』と既に出来ていたが、その妹の『かよ』に惚れていた「お杉」は恐ろしい心の女で、主人の因業大家『六兵衛』にもまして誰からも嫌われていた「嘉平」老人は、「捨吉」に「かよ」と一緒にここを逃げることを勧めるしかし、「かよ」は決心がつかなかった「捨吉」の心変りを知った「お杉」は ことごとに「かよを虐待した口惜しがる「捨吉」に、「お杉」は、もし亭主を殺して 私をこのどん底から救い出してくれるなら「かよ」と一緒にしてやろうと持ちかけた或時「六兵衛」夫婦が、また「かよ」を虐めていると聞いて、駈けつけた「捨吉」は、やにわに「六兵衛」を突き飛ばすと それだけで「六兵衛」は死んでしまった「お杉」は」人殺し」と罵った 「亭主を殺せと唆かしやがって」と怒る「捨吉」の言葉に、「かよ」は「二人で企らんで邪魔な亭主と私を殺そうとしたのだ」と叫ぶ「お杉」と「捨吉」は番所に曳かれて行った 「嘉平」はどさくさに姿をくらまし、長屋はまた酒とバクチに明け暮れる毎日にもどったみぞれ降る一夜、長屋の連中が酒に酔って馬鹿囃子の最中、殿様が駈け入んできて、役者が首を縊ったと報せた「折角の踊りをぶちこわしやがって」と 遊人の「喜三郎」は不興げに云った ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー『マクシム・ゴーリキー』の戯曲『どん底』を『黒澤明』が『小国英雄』と共に翻案・脚色し、舞台を日本の江戸時代に置き換えて貧しい長屋に住むさまざまな人間の人生模様を描いた時代劇黒澤監督が『三船敏郎』を主演とした10作品目の映画 前作まで共演したきた『志村喬』がこの作品には出演していない 因みに8作品目迄一緒だった「千石規子」も出ていない本来であれば「志村」が演じたであろう 原作の巡礼者ルカの役を『左卜全』がお遍路の『嘉平』役で その独特なユーモラスなキャラクターで演じて、はまり役となった木賃宿の大家(中村鴈治郎)、その女房 お杉(山田五十鈴)、お杉の妹かよ(香川京子)泥棒捨吉(三船敏郎) この四人の絡みの愛憎劇が真ん中にあるのだが・・・・・ 今回 三船敏郎の「捨吉」は それなりに頑張ってはいるのだが ちょいと脇に置いといて木賃宿の住人達が主役 夫々が因縁を抱えながら、めいめい勝手なことを言い合って生きている落ちぶれた旗本で皆から殿さまと呼ばれている男(千秋実)、理屈っぽい遊び人(三井弘次)ラスト 口をへの字にして言うセリフ回しに痺れるゼィ セリフを忘れた役者(藤原釜足)「春は朧に白魚の・・・・」三人吉三の名台詞 振り駕籠かき(渡辺篤と藤田山) 腕に包帯の藤田山と渡辺篤の絶妙コンビの踊りとラップ飴売りの女(清川虹子)鋳掛屋(東野栄次郎)とその女房(三好栄子)・・・・・など みんな芸達者な 大人の役者彼らは夫々に、いまの境遇について不満がないわけではないし 世の中を恨むというでもない 今の境遇を運命のように受け入れ、達観してるというか ただ流されてるだけなのかも・・・・兎に角 貧しくたって 楽しむ術を知っており 賑やかに歌って踊って ウサを忘れる左から 田中春男 渡辺篤 藤田山 藤木悠 後ろに三井弘次 東野英治郎 藤原釜足が『こ~ん こ~ん こん畜生、こんこん畜生 こんちくしょう、地獄の沙汰も金次第、 仏の慈悲も金次第、 こっちはオケラだすってんてん、こがねの雨でも降ればいい、 テンテンツクツク、テンツクツン・・」夫々が歌い 夫々が楽器音のパーツを担い鼓の音に 箸の笛 腹の太鼓に 茶碗や皿でチャンチキチン 絶妙のハーモニー身振り手振りよく踊りだす 軽やかなリズム感に溢れ 強弱のアクセントをつけつつ大変盛り上がる・・・・この馬鹿囃子映像だけでも 観た甲斐があるというもの住人たちはどん底の現状から抜け出したいと言ってるが 金を稼いでもそれを博打か酒にそんな愚かな長屋の住人たちは楽しそうに生きている 生活に改善の見込みがなくても将来に不安を感じようとも、「なるようにしかならない」と達観 それも人間なんだ 「いいかい お前さん どんな人間だって 大切にしてやんなきゃいけないよ だってさ、わしらにゃそれがどんな人間なのか、何をしに生まれてきて何をしでかすのか 見当もつかないんだからねえ ひょっとしたら、その人間は わしらの為、世の中の為に、 どえれえ善い事をしに生まれて来たのかもしれないじゃないか、ねえ 」「黒澤監督」が 人間に向かって どん底の人間が成り代わって 言って聞かせる ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ブットレア・房藤空木・ふさふじうつぎ・大葉酔魚草」有毒植物 窓の下で咲いてる
2015年07月14日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=本木荘二郎、黒澤 明 原作=ウィリアム・シェイクスピア『マクベス』 脚本=小国英雄、橋本 忍、菊島隆三、黒澤 明 撮影=中井朝一 美術=村木与四郎 音楽=佐藤 勝 記録=野上照代 照明=岸田九一郎 特殊技術=東宝技術部 【キャスト】三船敏郎=鷲津武時 山田五十鈴=妻 浅茅 志村 喬=小田倉則保 久保 明=義照(三木義明の嫡子) 太刀川洋一=国丸(都筑国丸の嫡子) 千秋 実=三木義明 佐々木孝丸=城主都築国春 清水 元=鷲津の郎党 藤木 悠=鷲津の郎党 土屋嘉男 =鷲津の郎党 高堂国典=武将 稲葉義男=武将 上田吉二郎=鷲津の親兵 谷 晃 =鷲津の親兵 堺左千夫=鷲津の親兵 沢村いき雄=鷲津の親兵 三好栄子=城の老女 加藤 武=都築の警備 浪花千栄子=物の怪の老婆 小池朝雄=都築の使武者 木村 功=幻の武者 宮口精二 =幻の武者 中村伸郎=幻の武者 【あらすじ】北の館の主『藤巻』の謀反を鎮圧した武将『鷲津武時』と『三木義明』は、喜ぶ主君『都築国春』に召し呼ばれ、蜘蛛巣城へ馬を走らせていたが・・・・雷鳴の中、慣れているはずの「蜘蛛手の森」で道に迷い、奇妙な老婆と出会う老婆は、「武時」はやがて北の館の主、そして蜘蛛巣城の城主になることを、「義明」は一の砦の大将となり、やがて子が蜘蛛巣城の城主になることを告げる二人は一笑に付すが、主君が与えた褒賞は、「武時」を北の館の主に、「義明」を一の砦の大将に任ずるものであった「武時」から一部始終を聞いた妻『浅茅』は、老婆の予言を「国春」が知れば、こちらが危ないと、謀反をそそのかし、「武時」の心は揺れ動く折りしも「国春」が、藤巻の謀反の黒幕、隣国の乾を討つために北の館へやって来るその夜、「浅茅」は見張りの兵士たちを痺れ薬入りの酒で眠らせ、「武時」は、眠っている「国春」を殺す主君殺しの濡れ衣をかけられた臣下『小田倉則安』は「国春」の嫡男『国丸』を擁し、蜘蛛巣城に至るが、蜘蛛巣城の留守をあずかっていた「義明」は開門せず、弓矢で攻撃してきたため、二人は逃亡する「義明」の強い推挙もあって、蜘蛛巣城の城主となった「武時」だったが、子がないために「義明」の嫡男『義照』を養子に迎えようとするだが「浅茅」はこれを拒み、加えて懐妊を告げたため「武時」の心は又しても変わる「義明」親子が姿を見せないまま養子縁組の宴が始まるが、その中で「武時」は、死装束に身を包んだ「義明」の幻を見て、抜刀して錯乱する「浅茅」が客を引き上げさせると、ひとりの武者が、「義明」は殺害したものの、「義照」は取り逃がしたと報告する嵐の夜、「浅茅」は死産し、国安、則安、義照を擁した乾の軍勢が攻め込んできたという報が入る 無策の家臣たちに苛立った「武時」は、轟く雷鳴を聞いて森の老婆のことを思い出し、一人蜘蛛手の森へ馬を走らせる現れた老婆は「蜘蛛手の森が城に寄せて来ぬ限り、お前様は戦に敗れることはない」と予言する 蜘蛛巣城を包囲され動揺する将兵に、武時は老婆の予言を語って聞かせ、士気を高めるが、野鳥の群れが城に飛び込むなど不穏な夜が明けた翌日「浅茅」は発狂し、手を「血が取れぬ」と洗い続けるそして寄せてくる蜘蛛手の森に恐慌をきたす兵士たち持ち場に戻れと怒鳴る「武時」めがけて、味方達の中から無数の矢が放たれる ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー夏の甲子園大会に向かって戦う高校野球の地区予選が 日本全国各地始まった・・・・ 練習試合を含め 孫(カケル)の応援の為 暑い 猛烈に熱い球場に出かける日々が 昨日はコールド勝ちでしたが大汗をかきまくったオイラの高校時代は 籠球部に所属 でも二年生で辞めてしまう根性なしで・・・・受験勉強もせず 毎日映画ばかり観ていた不真面目学生で・・・・ だから 真夏に白球を追いかけ 青春を燃焼させる若者たちの姿が 超眩しいそんな頃に観た映画「蜘蛛巣城」は吃驚仰天 衝撃的な映像にノックアウトされた「シェークスピア」の「マクベス」を基に 日本独自の能狂言に習った表現方法で再現美学に重点を置き、技巧を駆使し、流麗な映像美 神秘的な雰囲気を醸し出すことで先ずは冒頭シーン 映画の内容を暗示するように 深い霧で一寸先も見えない・・・そこに いきなり現れる蜘蛛巣城跡、 そしてまた霧に包まれ また姿を現し・・・・人間の妄執の物語が始まる、説明など何もなく 一気にスタート(ゾクゾクっと 鳥肌が)これらの映像の独特の美しさは この霧が効果的に使われ幻想的な雰囲気を醸し出し・・・クライマックスで森が動きながら城に近づいてくるシーン、そして最後のシーンなど・・・・節目節目で霧が現れ 映像を効果的に使われて・・・・「武時」(三船敏郎)と「義明」(千秋実)蜘蛛巣の森を 通り抜けようとするが道に迷って『もののけ』の老婆との遭遇する これも霧の中の幻想的で怪しげなシーン 不明瞭な音声で聴きとりにくかったが 不吉な予言が告げられ その直後 背後を振り返ると小屋が跡形もなく消えているという、この一連のオドロオドロシイ不気味さに引きずり込まれ不気味な血濡れの壁、大きな家紋がはめ込まれている床の間 巨大な門構えの本城、黒壁の静かな威容さ など・・・・「黒澤」映画の美術を支えた『村木与四郎』のスゴ技が 全編くまなく その威力を発揮してそして 今回の白眉は 「武時」の妻の『浅茅』役を務めた『山田五十鈴』の重厚な お芝居妄執と欲望によって、徐々に精神に異常をきたしていく過程が象徴的に描かれて・・・・メイクの原型になっているのが能面の曲見=くしゃみ これをもとにさらにメイクを重ねていくことで 狂気の精神状態を表現するという技が用いられ本人の精神状態も錯乱し、手についた血を洗い流そうとするシーン「嫌だねえ いくら洗っても落ちやしない・・・・」この狂女の演技は「山田五十鈴」 本物の女優の真髄を見せてくれるそして なんといってもラスト・シークエンスでの矢の嵐の中で果てて行く「三船敏郎」の熱演ビューでも ヒューでもなく もっと現実的な唸り音で ビシューバッツ ブッシュ ガツン なん十本何百本もの矢がドスドスドドド・・・ンと 纏めて三船の周りに飛んでくる 恐怖の表情で のたうち回る そして首に命中・・・・息が出来ないほどの迫力で 興奮だった霧の中を 動くはずのない森が押し寄せてくる・・・・・ 見よ妄執の城の址 魂魄未だ住むごとし それ執心の修羅の道 昔も今もかわりなし 寄せ手と見えしは 風の葦 鬨の声と聞こえしは 松の風 それ執心の修羅の道 昔も今もかわりなし ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・海老原医院の裏山に咲く「やまゆり」
2015年07月10日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=本木荘二郎脚本=橋本忍、小国英雄、黒澤明撮影=中井朝一 美術=村木与四郎 録音=矢野口文雄照明=岸田九一郎 音楽=早坂文雄(遺作)佐藤 勝、松井八郎編集=小畑長蔵 記録=野上照代 音響効果=三縄一郎【キャスト】三船敏郎 =中島喜一(父) 三好栄子 =中島とよ(母)佐田 豊 =中島一郎(長男) 千石規子 =中島君江(一郎の妻) 千秋 実 =中島二郎(次男) 青山京子 =中島すえ(次女)東郷晴子 =山崎よし(長女) 清水将夫 =山崎隆雄(よしの夫)太刀川洋一=須山良一(二妾の三男) 水の也清美=里子(三妾)根岸明美 =栗林朝子(四妾) 上田吉二郎=朝子の父親三津田健 =荒木(判事) 小川虎之助=堀(弁護士)志村 喬 =原田(歯科医師 東野英治郎=ブラジルの老人藤原釜足 =岡本 渡辺 篤 =石田清水 元 =工場長 中村伸郎 =精神科医左 卜全 =地主 土屋嘉男 =職工谷 晃 =留置人 高堂国典 =工員の父【あらすじ】歯科医の『原田』は、家庭裁判所の調停委員をしている彼はある日、家族から出された『中島喜一』への準禁治産者申し立ての裁判を担当することになった鋳物工場を経営する「喜一」は、原水爆の恐怖から逃れるためと称してブラジル移住を計画し、そのために全財産を投げ打とうとしていた家族は、「喜一」の放射能に対する被害妄想を強く訴え、「喜一」を準禁治産者にしなければ生活が崩壊すると主張するしかし、「喜一」は裁判を無視してブラジル移住を性急に進め、ブラジル移民の老人を連れて来て、家族の前で現地のフィルムを見せて唖然とさせる「喜一」の「死ぬのはやむを得ん、だが殺されるのは嫌だ」という言葉に心を動かされた「原田」は、彼に理解を示すも、結局は申し立てを認めるしかなかった準禁治産者となった「喜一」は財産を自由に使えなくなり、計画は挫折家族に手をついてブラジル行きを懇願した後に倒れるそして 夜半に意識を回復した「喜一」は工場に放火したのだが・・・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー日本列島ほど 人間が生活するには危険極まりない所は ないのかもしれない地震・津波・火山噴火・台風・集中豪雨・洪水・竜巻・・・等など 自然災害多発国毎日の様に繰り返し報道される それら災害情報に すっかり慣れ切ってるオイラたちそして こんな悪条件の島国日本の各地にある「原子力発電所」の安全神話も想定外の東日本大震災で もろくも崩れ、あの大慌て振りの政府対応劇に肝を冷やした今では毎回地震が起こる度に「大丈夫か?」と 先ず180Km先の福島原発を気にするそれでも 日本大好きなオイラ達は ここから逃げ出して海外移住なんて思いもしないあの「小松左京」のSF小説『日本沈没』が SFではなく現実味を帯びてきてもなほ映画「生きものの記録」は1955年の製作で 現状の日本に よく似た状況にあった 映画より10年前 1945年 広島・長崎への原子爆弾投下の 実体験がある我が国そんな大量殺人爆弾を終戦直後の46年に米国は核実験を始め 49年にはソ連邦も 更に1952年には英国も原爆実験 そしてソ連が水爆を 米国もと エスカレート そして54年米国が水爆実験をビキニ環礁で行い放射性降下物事故で第五福竜丸が被曝その後 隣国の中国や北朝鮮でも核実験を行い 核弾頭が日本上空を通過させる暴挙も この映画の主人公「中島喜一」(三船敏郎)は これら核実験のマスコミの報道に敏感に反応し 秋田の山奥に核シェルターを建築したり 海外(ブラジル)に移住しようと 家族が大反対にも拘らず 真剣に考え実行しようとした 鋳物工場の社長前作の菊千代から一変 35才「三船敏郎」が75才の頑固爺ィを演じたが マジ凄いしかし オイラなんかも含め 世の中の一般人は こういった状況でも 不安は感じているものの具体的に対応 不安解消のため実行に移す人など殆んどいない 不思議こんな深刻な自然災害状況でも 近隣国の不穏当な状況も「なんとかなるだろう的」に甘く考へて生きてるオイラ的極楽トンボには大変痛い映画なんだけど(でも何もしない)「中島」老人(三船敏郎)の被害妄想で南米移住の為に全財産を投入するという言動に息子達が「私たちは今でも結構幸せなんです それを父の被害妄想の為に全財産を使われたら私達の生活は一体どうなってしまうんです?」と裁判所に訴えたのも 当たり前でも 物語が中盤になると、むしろ「中島」老人の方が”正常”で この問題に無関心な私たちの方が人類の重大な危機を全く感ずいていないのではないのか? と・・・・中島老人の優しさは 裁判所の待合室で 家族全員にストローを刺した瓶ジュースを抱えてきて 無言で渡す場面でよくわかります 本当に心から心配しているのです 歯科医師(志村喬)は中島老人の準禁治産者の申請を認めた事について「この裁判所の判断は間違いだったかも知れない」と あの渋顔で つぶやきますそしてラスト精神病院に収容された「中島」老人が「ウワアァァ 地球が燃えている」窓の外にオレンジ色に光り輝く太陽を見て 叫びます (もしかすると いつか地球が こうなってしまうかの様な 恐怖心が・・・・)精神病院の階段を背中を丸めて降りてくる「志村喬」 コツコツと足音を響かせて赤ちゃんを背負った 4番目の妾「根岸明美」が その階段を登ってきます踊り場で 二人はスレ違います 足音が交錯します カメラが引いて・・・・このラストシーンは 絶対に忘れない最高のラストシーンの一つとして記憶に残します反核も反戦も画面からは言ってはいませんが60年経った今でもこの映画のメッセージは響きます ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 泥田の「蓮・はす」は 毎年変わらずに美しい花を咲かせる こんなコトことから 危機感なんて って思ってしまうのか・・・・
2015年07月09日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=本木荘二郎 脚本=黒澤 明、橋本 忍、小国英雄 撮影=中井朝一 美術=松山 崇 音楽=早坂文雄 監督助手=堀川弘通、田実泰良 照明=森 茂 録音=矢野口文雄 【キャスト】三船敏郎=菊千代 志村 喬=勘兵衛 津島恵子=志乃 藤原釜足=万造 加東大介=七郎次 木村 功=勝四郎 千秋 実=平八 宮口精二=久蔵 小杉義男=茂助 左 卜全=与平 稲葉義男=五郎兵衛 土屋嘉男=利吉 高堂国典=儀助 東野英治郎=盗人 上田吉二郎=斥候谷 晃 =賤民 多々良純=無宿人 堺左千夫=人足 渡辺 篤=饅頭売り 小川虎之助=豪農の祖父 千石規子=豪農の嫁 山形 勲=鉄扇の浪人 高原駿雄=鉄砲野武士 島崎雪子=利吉の妻 仲代達矢=通行人 宇津井健=通行人 上山草人=琵琶法師 【あらすじ】毎年 麦の刈入れが終る頃、「野伏せり」の一団がやって来る去年も襲われた村人は恐怖におののいていた 闘っても勝目はないし、放っておけば 食料は奪われ 若い女どもは連れ去られ彼らの慰みものに「村を守るには侍を傭うことだ」長老『儀作』の決断によって『茂助』『利吉」等が 侍探しに 街に出た彼らは 智勇を備えた歴戦の古豪『勘兵衛』の協力で選ばれた 七人『五郎兵衛』『七郎次』『久蔵』『菊千代』 『勘兵衛』『勝四郎』『平八』『菊千代』は 家族を野武士に皆殺しにされた百姓の孤児で野性そのままの男だっただから 旗印「〇〇〇〇〇〇△た」 の△が菊千代 そして「た」は田圃のたで農民村人は特に不安を感じていたが、「菊千代」の行動によってだんだん理解が生れていった村の防衛体勢は整えられ戦闘訓練が始った 刈入れが終ると野伏せりの襲撃が始り、物見の三人を「久蔵」「菊千代」が倒した「利吉」の案内で「久蔵」「菊千代」「平八」が夜討を決行し火をかけた山塞には野伏せりに奪われた「利吉」の恋女房が居た彼女は「利吉」の顔を見ると泣声をあげて燃える火の中に身を投じたこの夜敵十人を斬ったが、「平八」は種カ島に倒れた夜が明けると野伏せりは村を襲って来た侍を中心に百姓も鍬や丸太を持って村を死守した美しい村の娘『志乃』は男装をさせられていたが、「勝四郎」にその秘密を知られ二人の間には恋が芽生えた 決戦前夜、「志乃」は「勝四郎」を納屋に誘い・・・・翌朝、十三騎に減った野伏せりの一団が 豪雨の中を村になだれこんできた斬り込んだ侍達と百姓達は死物狂いで闘い、久蔵、五郎兵衛が倒れた怒りに燃えた菊千代は最後の一人を屋根に追いつめたが、敵の弾をうけて・・・・■「野伏せり」=(「野武士」とも書く)中世、山野に隠れて、追いはぎや強盗などを 働いた武装農民集団(のぶせり)*コトバンクより ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「黒澤明」監督と「三船敏郎」コンビ作品の7作目は『七人の侍』です 1952年の黒澤作品は「生きる」ですが「三船敏郎」が出演してないのでパス オイラ的には 今まで観た そして世界中の映画の中で 一番好きな作品です毎年一回は観て その格付けが間違いないことを確認してますので間違いありません兎に角 何度観ても面白い 中味がイッパイ詰まったエンターテイメント作品 その上 社会問題も盛り込み 個々の人物像も浮き彫りにした 完璧なストーリー、三人が練りに練った隙のない奥の深い脚本 観る度に新しい仕掛けを発見する楽しみ各種の映画評論で紹介されてるように 最新技術を駆使し 8台のカメラを使ったマルチカム方式で撮った戦闘場面は その迫力において 後にも先にも例をみない膨大な水量の雨を降らせ(それも墨入り)雪解けの泥沼状の道を馬に乗った野武士が駆抜け それを迎え撃つ侍たちとの壮絶な斬り合いシーンは今でも鳥肌が立ち腕が疼く一方「三船敏郎」を道化とし狂言回しをさせることで映画が明るく テンポ良く進行その三船が登場するのは 志村喬演じる「勘兵衛」が 乳児を人質に立てこもる盗人を剃髪し 坊さんの僧衣を借り 握り飯2個を持って戸口に立ち、そして見事救い出す見守る群衆の一番前 その一部始終を顎をさすりながら神妙な顔つきで見てる「三船」盗人が勘兵衛に斬られ 家から転げ出て 倒れこむと すかさず 「キャッホー!」奇声をあげ 死体の周りを飛び跳ね回る そして「勘兵衛」こそ仕えるべき侍だと「三船敏郎」が ベテラン俳優の仲間入りを果たしたのに似て 「菊千代」が7人目として認められるのは村に入ってからのコト 百姓だったが故に知っていた農民の真実農民たちが隠し持っていた 落ち武者狩りで手に入れた刀や鎧を「菊千代」が持って来ると、侍たちは殺された落ち武者を思い 憮然とし「この村の奴らを斬りたくなった」そのとき「菊千代」が叫ぶ「百姓ぐらい悪ずれした生き物はない ケチん坊で狡くて泣き虫で意地悪で間抜けで人殺しだ」 「だが そんなけだものを作ったのは、戦の度に村を焼き田畑を踏みつぶし食い物を取り上げ女をあさり手向かえば殺す侍だ」怒っていた侍たちは黙り込んでしまう(監督の一番言いたかったコトを菊千代に・・)登場する人物は 職を失った武士たち 同じく食い詰め盗族になった野武士戦さ続きで田畑を荒らされた上に 年貢と盗賊に苦しむ農民・・・・やはり こんな状況に追い込まれた庶民を描きつつ 当時の為政者や政治を炙り出す終戦後10年経たない敗戦国日本で撮られた この映画の時代背景も考えると 更にいくらでも書く事が 語りたいことが 山のようにあって 書ききれない 語り尽くせない こんな映画こそ 世界一という称号が ふさわしい ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小貝川岡堰の近く 岡神社は丘の上 そこから見下ろす田園風景 野伏せりは・・・
2015年07月07日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=小出 孝 企画=本木荘二郎 原作=ドストエフスキー『白痴」』 脚本=久板栄二郎、黒澤 明 撮影=生方敏夫 美術=松山 崇 衣裳=田口ヨシ江 編集=杉原よ志 音楽=早坂文雄 助監督=萩山輝男、小林桂三郎、野村芳太郎、中平康、生駒千里、二本松嘉瑞 【キャスト】 原 節子=那須妙子 森 雅之=亀田欽司 三船敏郎 =赤間伝吉 久我美子=大野綾子 志村 喬=大野 東山千栄子=大野里子 柳永二郎=東畑 千秋 実=香山睦郎 千石規子 =香山孝子(妹) 高堂国典=香山順平 左 卜全=軽部 三好栄子 =香山の母 明石光代=赤間の母 井上大助=睦郎の弟 文谷千代子=大野範子(姉) 【あらすじ】沖縄から復員して来た『亀田欽司』は、死刑直前に解放され ショックで癲癇性痴呆性で「白痴」だと自ら名乗る 純真無垢の男だが たまたま青函連絡船の中で 後遺症で大声を上げ その傍にいた『赤間伝吉』と知り合い また『軽部』とも一緒になった「軽部」は、「欣司」が札幌の大牧場主『大野』の親類だというとペコペコし・・・・また「伝吉」が、札幌の大金持ち「赤間」家の息子と知り びっくりする「赤間伝吉」は、政治家『東畑』の二号『那須妙子』にダイヤの指環を贈ったことから父に勘当されるが、その父が亡くなったことから 家へ帰るところだった「欣司」は札幌に着いて、「伝吉」から 狸小路の写真屋に飾られた「妙子」の写真を見せられ その美しさにうたれ また運命的なナニかを感じる「大野」は 死んだと思っていた「欣司」が帰って来たのを見て、ちょっとあわてた「欽司」が父から遺された15万坪の牧場を 「大野」が横領した形だったからであるしかし「欽司」は そんなこと気にせず「大野」から『香山』の家へ下宿させてもらうその「香山睦郎」は、「東畑」の政治的野望の邪魔になって来た「妙子」を、60万円の持参金つきで嫁にもらうことになっていた札幌へ帰ってその噂を聞いた「赤間伝吉」は、百万円の札束を持ち、妙子を譲りうけに行く「妙子」は、百万円を「東畑」や「香山」の前で暖炉に投げ込み 「赤間」と去って行った「赤間」と「妙子」が東京へ行ったと聞くと、「欽司」も そのあとを追って行ったが、やがて「赤間」も「妙子」もそして「欽司」もまた札幌に舞いもどって来た「妙子」は「赤間」とはどうしても結婚する気にならず、自分を憐れんでくれるような「欽司」に ひかれるが、やはり反ぱつするものがあるのだった大野の娘「綾子」は、「欽司」を一番深く理解し、「欽司」も「綾子」にひかれていたが、「妙子」の危なっかしい生活ぶりがよけいに彼の心をひくのだった・・・・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーそもそも題名の『白痴』 最近では殆んど耳にしなくなった言語 実は精神薄弱といわれたもので、この言葉が差別感を生む語感があるところから、1970年代になって精神遅滞という名称が用いられ 平成11年から法令上は「知的障害」という用語に統一されました主役の「亀田欽司」(森雅之)は 終戦間際の沖縄で死刑執行直前に解放された あまりの恐怖心からか 「白痴」になったと自らが告白 見た目は普通の人と変わりないが どこか人を恐れず 真っ向から真剣に向き合い 眼をじーっと見つめ 心の奥底までを見透かされ女性たちは 甘いマスクと その澄んだ瞳にメロメロにしてしまうというでも 戦時中の怖い思いが蘇ると感情が抑えきれず 激しく興奮し喚き散らすという症状が今時で言う【PTSD】心的外傷後ストレス障害か?=命の安全が脅かすような出来事、天災、事故、犯罪、虐待などによって強い精神的衝撃を受けたことが原因で、著しい苦痛や、生活機能の障害をもたらしているストレス障害なんだろう・・・・しかし その「亀田欽司」の行動が曖昧で説得力も薄くオイラには イマイチ共感できない大体が その「亀田」(森雅之)の対極にいるのが「赤間伝吉」(三船敏郎)で 大金持ちなんだけど 何故か 荒くれ者の様子で 鼻息荒く傍若無人節操のない言動でそんな二人がラスト近く暗闇の中ロウソクの灯の中 体を寄せ合い一晩過ごす なにこれ? 何しろ もともとのオリジナル版は4時間26分なのに それが第一部「愛と苦悩」の上映時間が1時間33分 休憩が入り 第二部が1時間13分 おそらく一部二部ともに1時間以上がカットされてしまっているらしい 流れがぶつ切りで人物像も良く理解されないまま 話が進む その分 字幕で内容を説明したりしてるんだけど・・・・ 「原作者ドストエフスキー」は この作品の執筆にあたって、真に善良な人間が描きたいのだと云っている そして、その主人公に白痴の青年を選んだ、皮肉な話だがこの世の中に善良であることは、白痴(バカ)に等しい この物語は 一つの単純で清浄な魂が、世の不信、懐疑の中で無慙に滅びて行く痛ましい記録である」 なんて風に・・・・ そんな事なのですが・・・・・兎に角 この映画で登場する男どもは 全部アウトで「亀田欽司」「赤間伝吉」を中心に 大金持ち「東畑」(柳永二郎)は特にイヤラシい 妾の「那須妙子」(原節子)を60万円の持参金付き嫁に出そうと企み同じく金持ち「大野」(志村喬)は 亀田の父親から預かった土地15万坪をネコババし「香山」(千秋実)は 本当は「綾子」(久我美子)に惚れていながら 持参金60万円が 欲しさに「那須妙子」を嫁にしようとしているのに そこに「赤間伝吉」(三船敏郎)が 「那須妙子」を100万円で 俺に売れと迫るでも「那須妙子」(原節子)も「綾子」(久我美子)も「亀田」(森雅之)が好きらしいこの二人の女の凛々しさ というか逞しさ いいや 怖ささえ感じる迫力には ビビるぜ更に「東山千栄子」もはっきりモノを言う女性で これら女性陣の強さがやたら目立ってそして映画の終盤 「久我美子」と「原節子」の直接対決が・・・・若い「久我」は気が強いが人生経験は少ない 一方苦難を背負い続けてきた「原」じっ~と「久我」の眼を見続ける、そんな「原節子」を「久我美子」は直視できない本音のやりとりを描くとき、カメラはカットバックで彼女らの言い争いを映し出す情念がより強い「原」の迫力に押された「久我」は圧倒され、逃げ出してしまうこのシーンでの「原節子」の眼力の凄みは 今迄 どんな女優からも見たことがない背筋も凍るほど凄ざましい迫力の眼力に包まれ身動きも出来ない 魔力で魅了される「赤間伝吉」(三船敏郎)が100万円の金で娶った「妙子」(原節子)との絡みでは 完全に「原節子」に圧倒されて 男「三船」は 見る影もない姿で 残念 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今年もいつもの畑で咲いた不思議な花「トリトマ」
2015年07月05日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=箕浦甚吾 企画=本木荘二郎 原作=芥川龍之介 『藪の中』 脚本=黒澤 明 橋本 忍 撮影=宮川一夫 美術=松山 崇 音楽=早坂文雄 装置:=松本春造 【キャスト】 三船敏郎 =多襄丸 京マチ子=真砂 志村 喬 =杣売 森 雅之=金沢武弘 千秋 実 =旅法師 本間文子=巫女 上田吉二郎=下人 加東大介=放免 【あらすじ】平安時代 打ち続く戦乱と疫病の流行、天災で人心も乱れて荒れ果てた京の都雨が降る中 羅生門に『下人(げにん)』がやって来る 雨宿りのためであったが、そこに『杣売り(そまうり)=きこり』と『旅法師』が放心状態で座り込んでいた「下人」は退屈しのぎに、二人が関わりを持つことになった事件の顛末を聞くと、二人は三日前に起こった恐ろしくも奇妙な事件を語り始めるある日、「杣売り」が 山に薪を取りに行っていると、侍『金沢武弘』の死体を発見その傍には、「市女笠(いちめがさ)」踏みにじられた「侍烏帽子(さむらいえぼし)」切られた「縄」、そして「赤地織の守袋」が落ちており、またそこにあるはずの金沢の「太刀」と妻の「短刀」がなくなっていた・・・・ それを「杣売り」は 検非違使(けびいし)に届け出たやがて、侍を殺した下手人として、盗賊の『多襄丸』が連行されてくる「多襄丸」は女を奪うため、侍を木に縛りつけ、女を手籠めにしたが、その後に 女が「自分の恥を二人に見せたのは死ぬより辛いから、どちらか死んでくれ、生き残った方のものとなる」と言ったため、侍と一対一の決闘をして勝ったしかし、その間に女は逃げてしまったと証言した 短刀の行方は知らないというしばらくして、生き残っていた武弘の妻「真砂」が検非違使に連れて来られた「真砂」によると、男に身体を許した後、男は夫を殺さずに逃げたというだが、眼の前で他の男に抱かれた自分を見る夫の目は軽蔑に染まっており、思わず我を忘れて自分を殺すよう夫に訴えたが、余りの辛さに意識を失い、やがて気がついた時には、夫には短刀が刺さって死んでいた自分は後を追って死のうとしたが死ねなかった、と証言したそして、夫の証言を得るため、『巫女』が呼ばれる「巫女」を通じて夫・武弘の霊は、妻・真砂は多襄丸に辱められた後、多襄丸に情を移し、一緒に行く代わりに自分の夫を殺すように彼に言ったのだという そして、これを聞いた多襄丸は激昂し、女を生かすか殺すか夫のお前が決めていいと言ってきたのだというしかし、それを聞いた真砂は逃亡し、多襄丸も姿を消し、一人残された自分は無念のあまり、妻の短刀で自害したというそれぞれ食い違う三人の言い分を話し終えて、「杣売り」は、「下人」に 「三人とも嘘をついている」と言う「杣売り」は 実は事件を目撃していたのだ そして、「杣売り」が「下人」に語る事件の当事者たちの姿はあまりにも無様で、 浅はかなものであった*『検非違使(けびいし、けんびいし)』 日本の律令制下の令外官の役職 「非違(非法、違法)を検察する天皇の使者」の意 検非違使庁の官人。佐と尉の唐名は廷尉 京都の治安維持と民政を所管した*『放免(ほうめん)』 日本の令外官である検非違使の下部(しもべ) 「放免囚人」の義 検非違使庁の下級刑吏として、実際に犯罪者を探索し捕縛したり拷問や獄守を担当した ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 映画『羅生門』は とにかく話題が豊富で(ウィキペディアより抜粋)1)「芥川龍之介」の短編小説 『藪の中』と『羅生門』を原作に、橋本忍と黒澤が脚色した、 ある殺人事件の目撃者や関係者がそれぞれ食い違った証言をする姿をそれぞれの視点から描き、 人間のエゴイズムを鋭く追及した映画*「羅生門効果」=ある事件(事象)に対する 異なる立場からの意見の相克を表すもの2)自然光を生かすためにレフ板を使わず鏡を使ったり、当時はタブーとされてきた太陽に直接 カメラを向けるという撮影を行ったり、その画期的な撮影手法でモノクロ映像の美しさを極限 に映し出した 撮影は『宮川一夫』が担当 「黒澤」は宮川の撮影を「百点以上」と評価した しかし その後「宮川一夫」とは「用心棒」しか組んでいないのは意外3)音楽は『早坂文雄』、全体をボレロ調の音楽で通し 単調な中にも緊迫感が漂う斬新なモノ4)日本映画初となるヴェネツィア国際映画祭金獅子賞とアカデミー賞名誉賞を受賞 黒澤明や日本映画が世界で認知・評価されるきっかけとなった5)撮影は京都撮影所前の広場に原寸大の「羅生門」のオープンセットを建設 間口18間(約33m)、奥行12間(約22m)、高さ11間(約20m)柱は周囲4尺(約1.2m)の 巨材18本を使い、「延暦十七年」と彫られた瓦を4000枚焼いた 門は巨大なものになった また、冒頭の雨のシーンでは、モノクロカメラで迫力のある雨の映像を撮るために、 水に墨をまぜてホースで降らせたという6)試写を見た『永田社長』は「こんな映画、訳分からん」と憤慨し、途中で席を立ってしまった さらに永田は総務部長を北海道に左遷し、企画者の本木荘二郎をクビにした 後日 ヴェネチアで金獅子賞受賞の報告を聞き「グランプリって何や?」と聞き返したという それが凄い事と解かると 手のひらを返したように大絶賛し始め、自分の手柄のように語った 7)その後の大映は娯楽映画路線から芸術的大作映画路線へと転じ、吉村公三郎の『源氏物語』 溝口健二の『雨月物語』『山椒大夫』、衣笠貞之助の『地獄門』と 次々と海外映画祭で受賞 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこの「オイラのブログ」では 黒澤作品の中の俳優「三船敏郎」を追いかけているので・・・・ 今回の盗賊「多襄丸」役は 今までの5作品の中では最も適役で 生き生きとして溌剌 魅力爆発「七人の侍」の菊千代役に通じるものが多分に感じられ 豪放磊落 天衣無縫 傍若無人・・・・ 今までになかった 大物女優の「京マチ子」との濡れ場なんかもあるが改めてその無骨さがイイ武士役の「森雅之」を森の中に案内する時と格闘する時 「京マチ子」と相対する時検非違使での お白州で取り調べの時何とも嬉しそうというか 体中を揺すりながら表現する演技には 思わず一緒になってる自分がこの映画が評価されるのは「原作」「脚本」「内容」「構成」「キャメラ」「音楽」「俳優」・・・・・等など 総合芸術たる映画芸術の塊だから・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ういういしい「京マチ子」がいた
2015年07月02日
コメント(0)

【スタッフ】監督=黒澤 明 製作=小出 孝 企画=本木荘二郎 脚本=黒澤 明 菊島隆三 撮影=生方敏夫 美術=浜田辰雄 衣裳=鈴木文治郎 編集=杉原よ志 音楽=早坂文雄 特殊撮影=川上景司 【キャスト】三船敏郎=青江一郎 山口淑子=西条美也子 桂木洋子=蛭田正子 千石規子=すみえ 小沢 栄=編集長 堀 志村 喬=弁護士 蛭田 日守新一=編集員朝井 三井弘次=カメラマン 大杉陽一=カメラマン 清水一郎=荒井 岡村文子=美也子の母 清水将夫=裁判長 北林谷栄=蛭田やす 高堂国典=木樵の親爺 上田吉二郎=木樵の親爺 左 卜全=酔払い 殿山泰司=青江の友人 千秋 実=新聞記者 【あらすじ】新進画家の『青江一郎』と、人気歌手の『西條美也子』 二人がたまたま同じ宿屋にいたところを撮られた写真が、ありもしないラブロマンス記事とともに掲載されたことから、雑誌は大幅に売り上げを伸ばした「一郎」は怒りにまかせて雑誌社社長の『堀』を殴りつけ・・・・それが話題となり雑誌の売れ行きはうなぎのぼりに雑誌社に対し訴訟を起こすことにした「一郎」は『蛭田乙吉』に弁護を依頼するが、病身の娘を抱えた「蛭田」は被告の「堀」に買収されてしまう「美也子」も訴えを取り下げてほしいと「一郎」に頼むのだったが・・・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「黒澤明」監督作品の「三船敏郎」出演映画の4作目は「醜聞・スキャンダル」ここでの「三船敏郎」の役柄は画家 テーマはマスコミの虚偽報道と その暴力的取材陣に対しての告発映画です■実は これ以下の文章は2009年に「私のブログ」に載せたモノのコピーです黒沢明監督の凄いところの一つは、取り上げるテーマの多様性にある全30作品を観ても、同じテーマの映画は無いといえるさらに、娯楽活劇大作では、オイラ達を十二分に楽しませてくれてもいます社会派映画、現代社会に於ける矛盾だとか理不尽な事、腹に据えかねる事など、我々庶民の立場に立って堂々と官憲・権力者・悪辣業界に物申しているのが凄いなア今こそ、現代社会に於ける、省庁官憲の無責任で強欲な体質や組織を糾弾する様なテーマの映画創りをする若手のイキのいい監督は居ないのかねェ・・・・「生きる」では、お役所仕事の内情を暴き、その無気力で杜撰な仕事振りを「悪い奴ほどよく眠る」では、天下り役人が総裁になっている土地開発公団を 舞台に、建設会社との癒着と汚職にスポットを当て糾弾した「生きものの記録」のテーマは「あらかじめ分かっている問題に どうして 対処しないのか」というものだった先日の、北朝鮮のミサイルだか人工衛星だかの発射に対して、日本人の多くは何も対処なんか出来なかったし、秋田の漁師さんでさえ、仕事優先って言ってたから「赤ひげ」では、医療問題を真正面から取り上げ、医師たるものはの強いメッセージを投げかけ、さらに貧しい庶民に対する医療のあり方についても問題を提起しているのですそして今回は「醜聞・スキャンダル」黒澤監督が義憤を感じたのは 電車の中吊り広告のあまりにもスキャンダラスさに「これは言論の自由ではなく、言葉の暴力だ」と そして日頃からのマスコミの強引な姿勢に疑問を抱いていて、これを撮ることにしたと聞く1949年暮れ(戦後4年目にだよ・・・・)今朝の新聞「声」欄に「いつまで許す、週刊誌の虚報」として週間新潮が掲載した朝日新聞襲撃事件真犯人問題について、虚報問題は新聞社の取材者が、いわれも無く襲撃殺傷された「言論への暴力」そのものを取り扱っている。同じ言論人として何の痛みも感じることなく、発言の裏付け作業を一切省いて安易に報じたのは、なんのためなのか・・・・・とそういえば、最近週刊誌が敗訴し罰金をかせれれる記事が続いてる 元気だった、相撲の八百長騒ぎを煽っていた髭のおじさんはどうした?映画「醜聞・スキャンダル」では悪辣週刊誌が若い二人のたまたまの出会いを撮った写真で「恋はオートバイに乗って!」と大宣伝活動で週刊誌を売り捲くる オートバイを駆って絵を描きに出かける青江「三船敏郎」、格好いいー! 歌姫「山口淑子」は当時絶大な人気歌手で日劇7周り半の噂があったひと ある意味、彼女のキャスティングは間違いだったような気がした だって、一人だけ浮いちゃってて、青江も特に恋心を抱かない・・・・長々と唄わせるのはファン・サービス?なんだろうな・・・・悪辣出版社社長「小沢栄太郎」は地のまま・・・・・弁護士蛭田「志村喬」が、人間の弱さをとことん表現して・・・・・ クリスマスに「左卜全」とキャバレーで唄う「蛍の光」は、だんだん皆がつられ大合唱になる・・・・鼻の奥がツーンとしたね卒業式に何故「蛍の光」を歌わない? こんなに泣ける名曲は無いよ その娘の正子「桂木洋子」が、キー・パーソンだな・・・・・5年も結核で寝ている・・・・それを見た青江が何かに触れたように愕然とする、それから必死で元気付けの見舞いに訪れる恐らく・・・・青江はこの娘に心底参っていたんだ・・・・「蛭田」弁護士との葛藤でも、青江は父親として、許すのだから・・・・・逆に正子にはそれが重荷となって・・・・・結核は、その当時不治の病だったけど・・・・今日のニュースでお笑いの女の子が「結核」に感染したと大騒ぎしてたな黒澤明監督1950年11作目の作品、この後に撮るのが「羅生門」だ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ベランダの「メダカ」が大きくなって 元気に泳ぐ姿が・・・・
2015年07月02日
コメント(0)
全13件 (13件中 1-13件目)
1
![]()
![]()