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ここで彼は、サン=テグジュペリの「星の王子様」について、「おお。君もそうだったか、そうやんな。」とひざを打ちたくなることを言っている。
代表作といわれる「星の王子さま」は、彼の搭乗機が墜落し、砂漠を水なしで三日間さまよった際の死を前にした美しい幻想だ。小さな王子が語り手の幻想であることは冒頭の帽子のエピソードによって暗示されている。 実は、 高野文子 の 「黄色い本」 を案内しながら、 「銀河鉄道の夜」 について、 「子供向きなのか、これは?先生とかが、いいっていうから、面白いって言ってるだけちゃうんか。」 と、面白くなかった自分の子ども時代の悪たれ口を書いたところなのだ。
その事実を知って、小学生の頃、初めて「星の王子様」を読んだ時に感じた妙な違和感の正体に思い当たった。
「星の王子様」の作者は目前の読者を相手にしていない。こっちを見ているようで見ていない。 宮沢賢治の童話を読んでいても同じように感じる ことがあって、時々、作者はどこか遠い場所を見ているのは、例えば?銀河の果て″であり、その世界では人が普通に生きていることは不可能といった辺りが妙な違和感につながっているのだと思う。
もっとも気にならない人にはまったく気にならないようで、世の評価を考えればむしろ作品の隠し味になっているのだろう。
2018/08/06(画像は蔵書の写真です)
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