森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.04.15
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先日の集談会に参加していて「治る」ということで思わぬ発見をした。
その方は70代で元気いっぱいの人である。とても70代には見えない。どう見ても60代だ。
野鳥の観察などの趣味を持っておられる。その方は何かにつけてとらわれやすい人である。
「神仏恐怖」「加害者恐怖」「不潔恐怖」「確認行為」などがある。

「神仏恐怖」では祖父の位牌の7文字が頭に浮かび、それが何回も頭に浮かんでくる。
今では位牌の文字数7という数字は避けるようになった。
7という数字になると3を足して10にしているといわれる。

「加害者恐怖」というのは、自動車などに乗っていて、ガチャと音などがすると何かを壊したのではないか。
自分の行為で誰かが不利益をこおむったり、けがをしたり、命を落とすことがあるのではないか。

奥さんにいつも「そんなことがあるわけがない」いつもたしなめられているという。

「不潔恐怖」というのは何回も手を洗わないと気がすまない。
また戸締りも何回も確認しないと気がすまない。

また集談会に来ようとするといつも腹の調子が悪くなる。
だから多少時間に間に合わなくなる。

こんなとらわれについては、集談会と家族以外では全く話したことがない。
集談会で安心して話すことができる。内に溜めこまないで、集談会の場で吐き出すようにしている。
奥さんも集談会に快く送り出してくれているという。

この方は多くのことにとらわれている。多少生活に影響を与えてはいる。
でもそれを話されるときは、それをどうにかして改善したいという話は全くされない。
自分はいかに多くのことが気になり、森田でいう神経質性格を多分に持った人間であるかをはなされるだけである。

とらわれやすい自分をユーモアのネタにして笑いを振りまいておられるのである。
話を聞いていると思わず苦笑してしまう。

私はこれまでこの方は、とらわれからいかに脱却するかを求めて毎回集談会に参加されているのだという先入観があった。
今回これは大きな間違いだということに気が付いた。
この方は自分が、いろんなことにとらわれやすい人間であるということをよく分析され認識されていたのである。

その上で、神経症というものを治そうなどとは一切考えておられない。
生活には多少の不便さは残っているが、神経症の克服への道をよく理解して、実践している人だったのだ。
そのとらわれを集談会の場で吐き出して流してしまうとよいというのがよく分かった人だったのだ。
つまり立派な完治者であったのだ。
素晴らしい克服者が近くにおられたことに改めて驚いた次第です。
これからはこの方に教えを乞うてゆこうと思っている。





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Last updated  2014.04.15 06:09:22
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