森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.07.02
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不安、恐怖、不快な感情の対応について考えてみました。

まず不安、恐怖、不快感は、我慢を続けているとどんどんたまり続けてきます。
自然に消えてなくなるというよりは、蓄積され大きく育っていくケースが多いのです。
ごみや便秘でもそうですが、有害物の蓄積は心身ともによくありません。
どこかで解放させて楽にしてあげることが必要です。

よく腹の立つことがあって、我慢に我慢を重ねていたのに、堪忍袋の緒が切れて大爆発することがあります。
これは、大爆発することによって、一時的にたまっていたひずみが解放されるので楽になるのです。
しかし、そのようなやり方では後々まで遺恨を残してしまいます。
だから不満は、できるだけ小さいうちに、その都度処理することが大切です。


イッセー尾形の一人芝居を演出している森田雄三氏は、こんな面白い提案をしています。
深刻な声で相手の悪口をいうのはいただけません。
これを誇張して、うそを交えて話すようにすると、注意が話の工夫のほうに少し向きます。
ユーモアも加わってきます。
これは言葉を変えれば無責任に話すということです。
この頃合いを会得すると、人間関係がスムーズになります。

たとえば、
「うちの課長は怒ると頭から湯気を出すんですよ」

「彼が笑うと唾が飛んできて、吸ってたタバコの火が消えました」

「近所のおばちゃんが笑うと、口の中は金銀パールの詰まった宝石箱のようなんですよ」

「ねちねちと怒る部長の大きなくちびるを見ていると、激辛の明太子を食べたくなるんですよ」


そうして、怒りを解放させてやるというのはとても素晴らしいと思います。
怒りに向いていた注意が話の構成に移りますし、周りの人も喜んでくれます。
川柳やユーモア小話のよいところは、意識が創作意欲を刺激して、怒りの解放にとても役立つことです。
森田理論学習でも取り上げて作品を披露しあうことはよいことです。

それともう一つ、吐き出す相手を間違えてはいけません。

田舎のお母さんや、たまにしか合わない同級生、以前勤めていた会社の同僚。
酒場のマスター、おでん屋のおばちゃんなどなど。

要は話を聞き流してくれる人だ。つまり受容して共感してくれる人に話すことだ。
それも真剣になって聞かずに、何かをしながら軽く受け流してくれる人がいいのだ。
横綱格は、居酒屋を切り盛りしているおかみさん。
藤原紀香のCMにありました。
「ふん、ふん、それでどうしたん」と軽く聞き流してくれるような人が一番です。
くれぐれも相手と勝負をするのではなく、怒りを吐き出すことが目的なのだということをお忘れなく。





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Last updated  2014.07.02 17:31:45
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