森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.02.05
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昭和39年の東京オリンピックで日本女子バレーチームが優勝した。
その陰には大松博文監督がいた。強力なリーダーシップで選手を引っ張っていった。
「俺についてこい」が口癖であった。これは社会の象徴であった。

当時日本は経済成長の真っただ中にあり、強力に社員たちを鼓舞していく経営者が多かった。
強いリーダーシップを持ったカリスマ経営者が数多くいた。
社員に求められたのは誠実で口答えをしないで努力する人である。
そういう社員を終身雇用で守っていったのである。
管理職の仕事は、部下を管理することでした。
命令や指示を下して、部下がそれに忠実に従って会社のために尽くすことが求められていたのです。


変化のスピードが速く、一人ひとりの欲望が多様化してきたからである。
このやり方は森田でいえば、管理者が部下に対して「かくあるべし」を押し付けるやり方です。

現在うまくいっている会社は、社員一人一人が仕事を通じて問題点や課題を見つけて、自ら意欲を燃やして仕事に取り組んでいる会社である。
仕事を生活の糧を得るだけではなく、仕事に生きがいを持てている社員を数多く作り出している会社である。
そういう会社は社会の変化を感じとる力がある。
今や顧客の要望、好み、ライフスタイルは多方面に変化してきた。
その変化に対応できないと会社は生き残ることは難しい。会社は生き物である。
変化を嫌い旧態依然した経営を続ける会社の寿命は30年といわれる。
5年ごとに仕事の内容、仕事のやり方、仕事に携わっている人の3分の1が変わっていなければ、企業は衰退していくという人もいます。

そういう意味では、管理者のマネージメントの仕事は依然として大切ではあるが、それだけではダメということである。
指示、命令、叱責、非難で部下を鼓舞するやり方は古いやり方である。

社員一人一人が自ら気付き、発見、アイデアを持てるような指導をすることである。
つまり意欲ややる気を引き出していくことである。
今や指導方法はオーダーメイドなのである。
大勢の社員がモチュベーションを高めている「情熱企業」といわれる会社は強い。

今のスポーツにおけるコーチの役割というのは、こういう方法がとられている。

「選手の資質、才能の全部、もしくはそれ以上に引き出すことができたコーチが一流なコーチです」
つまり刺激を与えて、自分で自己変革できる選手を育てることなのだ。
選手は一人ひとり、資質、才能、能力は違うので画一的な指導はできない。
また自分の成功体験を押し付けても選手は伸びてこない。
コーチの役割は、選手個人、個人の技術力、身体体力、精神体力、人間力をあげることである。これらすべてにわたってサポートできるコーチはなかなかいない。
一人でできない場合はテクニカルコーチ、トレーニングコーチ、メンタルコーチ、生活や人間関係の基本を教えるコーチを組み合わせる必要がある。
偏るといつか行き詰まりを起こす。総合的にコーチできないと選手は成長してこないのである。
スポーツではよく心、技、体といわれる。それに思いやりを加えて4つをバランスよく成長させることだ。
この考え方は部下を持っている上司、子どもを育てている親は是非とも考慮して欲しいことである。






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Last updated  2015.02.05 06:57:14
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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