森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.06.25
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カテゴリ: 感情の法則
感情の法則3に「感情は同一の感覚に慣れるに従って、にぶくなり不感となるものである」というのがある。
この法則はもっと掘り下げて、生活に応用できるまで深めていった方がよいと考えている。

私は以前トライアスロンに取り組んでいたが、最初に完走してテープを切った時はとても感動した。
努力が報われ、やればできるんだという自信も湧いてきた。その高揚感は1週間は続いた。
ところがその後完走してもその時のような感動は味わうことができなかった。
嬉しいことは嬉しいのだが、やっと終わったかという気持ちの方が強かった。

この法則の意味するところは、どんな行動にもリズムがあるというということだ。
つまり緊張感はずっとは続かない。反対に弛緩状態もずっとは続かないということだ。
楽しいこと、嬉しいこともずっとは続かない。また苦しいこと、悲しいこともずっとは続かない。

大波がくるとこのまま大きくなり、船が波に飲み込まれそうになるけれども、事実は違う。
必ず波の上に持ちあげられる。いつまでも大波のままでいることはできず、次には大きな谷になる。

だからいくら苦しくても、持ちこたえて普通の生活を心がけていれば、どん底は必ず脱することができる。
これは自然の法則なのだ。弛緩状態になれば、自分を刺激して緊張感をもたせる。
緊張感が強すぎれば少し気分転換をして弱める。
つまり緊張感と弛緩状態は絶えず波のように繰り返されているのだから、その仕組みを理解して、緊張感と弛緩状態のバランスを心がけた生活をするということが大切なのである。

この感情の法則3をどう生活に応用するか。
例えばプロ野球でいえばローテーションに組み込まれたピッチャーの登板日はあらかじめわかっている。
その日に身体と精神の緊張状態を最高レベルに持っていくとよいのである。
例えば登板したあとは肩をアイシングしたり、マッサージをしてケアをしている。
次の日はリラックスして体を休ませる。ときには気分転換をはかる。

4日目からキャッチャを立たせて肩を作り始める。自分の課題に取り組む。
5日目次の対戦相手の研究をする。本格的に投球練習をして士気を高めていく。
そしていよいよ登板日を迎える。

元日本サッカー協会の専務理事だった平田竹男氏曰く。
W杯などの国際大会の場合は、4年前から準備を始めた。監督は誰にするか。

チームとしての連携プレーを高めていく。
そしてベストのタイミングにベストの相手との強化試合を組んでいく。
目標の日から逆算して、いつ頃から、どんなチームと日本代表は戦うべきなのかを順次考えています。
そしてしだいに日本チームのコンディションと士気の鼓舞を高めていくのだ。
つまり緊張と弛緩の波を心得て、自分たちでその波を作り出しているということです。

私たちも緊張感を持って昼は活動している。
夜はたいてい11時までには寝て心身ともに弛緩させて休んでいる。
つまりバイオリズムを持って生活しているのである。
ネットゲームが好きだからといって2時、3時まで起きているような生活。
反対に朝寝をしたり、昼間に何時間も寝るような生活はリズムがくずれて、心身とも不健康になる。
私たちはただ単に緊張感という波、弛緩状態という波にうまく乗って生活していけばよいのである。
極めて簡単なことである。それが自然に服従、運命に従うということにつながるのではないだろうか。





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Last updated  2015.06.25 06:50:43
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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