森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.04.16
XML
カテゴリ: 感情の法則
1962年9月20日の朝日新聞に粉ミルク事件があったそうだ。
お母さんが赤ちゃんに粉ミルクを飲ませたところ、嫌がって飲まない。
不審に思ったお父さんが飲んでみたところ、具合が悪くなり死んでしまったというのです。
新聞の見出しには「粉乳に間違えて混ぜた洗剤飲んで急死 赤ちゃん嫌がり父親ゴクリ」と書かれてあったという。

赤ちゃんは腹が減っていてもどうしても飲まなかったのに、お父さんは口に含んだとき、それが危険なものという味覚が感じられなかったのです。
お父さんよりも赤ちゃんの感覚のほうが確かであったということです。
お父さんはきっと自分の味覚に頼るよりも、これは「粉ミルクである」という知的情報を優先させたのだと思われます。
その子供も小学生ぐらいになると、苦みや酸味はだんだんと鈍ってくるそうです。
苦みが鈍る子供は情緒不安定になると指摘している学者もいるようです。

それに代わって知的情報が多くなり理屈、「かくあるべし」で行動を制御するようになってくる。

茶道をされている人は五感を味わうという意味があるそうだ。
「無駄をそぎ落とした空間の中に際立つ茶花の色彩、お茶とお菓子の彩り、味わい、香り。
口に含んだ感触や温度。お茶碗の重さや手触り。湯の沸く音。袱紗や茶杓、そして茶筅の音。
炉にくべられた香の薫り。お手前に集中していく中に生まれる静寂。
時には陽の光がちろちろと射し、風のそよぎ、鳥の声が聞こえるかもしれません。
五感が研ぎ澄まされて、日常と異なる「今」という時間と唯一無二の「ここ」という空間が立ち現れるように思います。」(五感の力より)

見る、聞く、味わう、触れる、匂う、直感などがおろそかにされると、感じる力が弱くなり次第に感性が衰えてくるのではなかろうか。
感性のない人間はロボットのようなものだ。
言われたことはするが、自分から気づきに基づいて創意工夫することはなくなる。
すると生きがいは持てなくなると思う。無気力、無関心、無感動な人間になってしまう。

森田理論では感じを高めることで、気づきや発見が出てくる。
それがやる気や意欲に結びついて生産的、創造的、建設的な行動へと結びついていくという。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2017.04.16 06:20:04
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: