森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.11.01
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カテゴリ: 感情の法則
不快な感情が湧き上がってきたときどのように対応されていますか。
無意識にその不快な感情を取り除こうとされていませんか。
汚いものや毒物が体についたときと同じような対応をとられていませんか。
人間の習性とはいえ、このやり方は自分を苦しめていきます。

ではどうすればよいのか。
森田では不快な感情を価値批判しないで 十分に味わうこと だと言います。
感情には良いも悪いもありません。感情は自然現象です。
それなのに不快な感情だけを忌み嫌い排除しようとするのはどうなのか。

柳の木のように暴風雨に身を委ねるしかありません。
敢えて抵抗すれば、巨大な松の木だって倒壊することもあるのです。
抵抗しなければ、命までとられることはないわけです。
不快な感情は味わうだけにして、決して反抗しないことが肝心です。

でも不快な感情を取り除くことが習慣になっている人が、不快な感情を価値判断しないでじっくりと味わうことができるでしょうか。
私は習慣として固着しているものを変えることは大変難しいと思っています。

味わう代わりに何か他に有効な手立てはないのでしょうか。
これについては次の方法が有効だと思っております。

それは 不快な感情を客観化すること だと思います。

これは、 不快な感情に取りつかれたとき、「今不快な感情にとらわれて気が動転している自分がいる」と第3者的立場になって自分自身を見つめるということです。

少しだけ間合いが取れるようになれるのです。
落語でもこの間はとても大切にされています。
この間合いをとることが、その後の展開を大きく左右すると考えています。

この考え方は、マインドフルネスの中に出てきます。
マインドフルネスに詳しい精神科医の藤井英雄氏は次のように説明されています。一歩引いた視点から客観的に自分と自分の感情を観ることができれば、いずれ自己嫌悪も立ち消えになります。つまり不快な感情に振り回されることがなくなる。


不快な感情が湧き上がってきた自分の存在を、第3者的な立場から観ることができるようになることがマインドフルネスです。
これは意識して訓練することで、誰でも身につけることができるのです。

森田理論は「感情は自然現象で意志の自由はない」と言います。
不快でネガティブな感情が湧き上がった時、その感情を選り好みしないであるがままに受け入れるための方法として大いに役立つと考えています。

(詳しいことは、マインドフルネスの教科書、マインドフルネス「人間関係」の教科書 藤井英雄 クローバー出版をご参照ください)





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Last updated  2022.11.01 06:20:07
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