森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2024.01.14
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カテゴリ: 感情の法則
私はマンションの管理人をしています。

勤務棟内で大きな内装工事がありました。
予定では1ヶ月半かけての全面改修工事でした。
職人さんたちが入れ代わり立ち代わり出入りしていました。

そこでいろいろとトラブルが起きました。
1、養生がお粗末であった。すぐに破れるような薄いシートを敷いている。
破れたところはそのまま放置している。エレベーターの中は継ぎはぎだらけだった。

2、夕方は17時までと聞いていたが、18時ごろまで工事をしている。
金槌や切断機、電動ドライバーを使い大きな騒音を出す。



4、来客用駐車場が2台分ありますが、2台分を常時占領し、それ以外にも駐車禁止場所に駐車している。

5、共用トイレを自由自在に使っている。汚しても掃除をしない。
備え付けのトイレットペーパーを大量消費している。

6、工事予定期間を無視して勝手に工期を延長している。

7、マンション内を泥のついた靴で歩きまわる。

8、多くの職人が無断で出入りするので不審者との見分けがつかない。

内装工事でこういう事態になることは当初は予想していなかった。
今までの内装工事でこのようなトラブルがなかったからである。
居住者を刺激して何度もトラブルを起こした。

私も毎日イライラしてキレそうになることもあった。
その原因は私や居住者が想定していることと、施工業者が実際にやっていることに大きなズレがあったからだ。

しかし怒りの感情をそのまま爆発させるのは何としても避けたいと思った。
森田理論を応用するまたとないチャンスだと思いました。

現場監督に次の2点をお願いした。
まず工事でマンション内に出入りする時は、出会った居住者に挨拶してもらうように頼んだ。
次に長期の工事なので掲示板を設置して、その日の工事内容を明らかにしてもらうことをお願いした。


その後も現場監督とさまざまな問題点を共有化して改善するように心がけた。
なかなか想定通りにはいかなかったが、なんとか許容範囲には収まった。
問題を放置していたら大きな混乱を招いていただろう。
最悪管理人を辞めさせろという話になっていたかもしれない。

森田理論では、 ​感情と行動は別物​ という。
腹が立った感情をそのまま爆発させると喧嘩になりあとに引きずる。
気の荒い職人たちとけんかすると後の仕返しが恐い。
腹の中は煮えくり返るような怒りでいっぱいだったが、冷静に対応して本当に良かったと思った。

次に森田で、 「言動はその時、その場で適切なものを選択して実行する」​ ということを学んでいる。
腹が立っても、相手が気を悪くするようなことは決して口にしてはならないということだと思う。これを応用してみようと考えた。
仕事が終わって職人さんが引き上げるときは、「ごくろうさまでした。明日もよろしくお願いします」と一言かけるようにした。
用事で工事現場を訪れるときは、「失礼します。管理人の○○です。一つお願いがあるのですが・・・」と丁寧な対応を心がけるようにした。

すると、不愛想だった職人が、いつのまにか笑顔で挨拶してくれるようになった。
そのうち、缶コーヒーなどを差し入れしてくれる職人も出てきた。
トイレットペーパーも自前のものを用意し、毎日トイレ掃除もするようになった。
森田理論を実際に応用して効果があったことを確認できた。





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Last updated  2024.01.14 06:20:09
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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