森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.01.08
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陶芸家の河井寛次郎氏のお孫さんで、現在河井寛次郎記念館の学芸員をされている鷺珠江さんのお話です。

祖父は押しつけがましいことは一切言いませんでした。
私を見て、「今日は柿の種だね」「今日はメロンの種だね」のどちらかしかいいませんでした。
子ども心に柿の種と言われた日は○、メロンの種と言われた日は△をもらったように感じていました。

柿の種は大きくて黒光りし、ずっしりと生命力に溢れています。
一方メロンの種は、中身がなくて白くてぬるぬるとして、ひ弱な印象があります。
おそらく私の元気のない日はメロンの種だったのだと思います。
子供は柿の種のように元気に日焼けをして、命を輝かせていてほしいという、祖父なりの励まし方だったのでしょう。

これは随分時間が経った頃に気がついたことですが、柿やメロンとジャッジされても、「だから元気を出すんだぞ」などと言われたことは1度もありませんでした。


私たち3姉妹を公立校と私立校、どちらに進学させるべきか悩んでいたときに祖父は一言、「玉ねぎやジャガイモは押し入れに入れておいても芽を出すぞ」と声を掛けたそうです。
しかもその時、「教育ママになるな」などと指摘は一切しなかったそうです。

祖父は自分が自由であると同時に、相手の自由も尊重し、押しつけがましいことは一切しませんでした。
(致知 2021年7月号)

河井寛次郎氏は観念的な「かくあるべし」を妻や子どもや孫に押し付けることが一切なかったということがよく分かります。
河井寛次郎氏は優れた陶芸家、書家であると同時に、優れた教育家でもあったのです。
私たちは河井寛次郎氏に学び、配偶者や子供や孫、会社の部下や同僚に対して、自分の主義・主張を直接ぶっつけるのではなく、その結果がもたらす事実を伝えるようにしたいものです。
これは森田先生が声を大にして私たちに伝えておられることです。

ちなみに、河井寛次郎記念館は、京都市東山区五条坂鏡鋳町569にあります。





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Last updated  2025.01.08 06:33:36
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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