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またもや立石に出向いてしまいました。この町に来ればどこに行こうかと思い悩むまでもなく次から次へと気になる酒場が出現し、興味が尽きることがありません。なのでちょっと出遅れた夜など迷ってる暇がない場合などに重宝します。今回はかねてよりその存在は知っていたけれど尋ねるタイミングを逸していた二軒にお邪魔してみることにしました。 最初の一軒目は、「吉祥寺いせや総本店 立石支店」になります。開店当初ー2、3年は経ったでしょうかー、いかなる事情ではるか遠隔のまったく町の個性を異にするこの立石の地に吉祥寺の有名店が進出したのか不可解に感じていたのでその疑問を解消すべく訪れることにしたのでした。きっとネットではその辺りの経緯が語られてもいるのでしょうが、やはり自らの目と耳と舌で確認したいと思い、ネットでの調べは封印したのでした。ところで告白しておくとぼくは古い建物の頃の吉祥寺の2店舗は好みますが、今の店にはあまり興味もなく、すっかり様変わりした公園前の店舗には一度訪ねたきりで、井の頭公園そばに住む職場の上司の誘いにも渋い表情を浮かべるばかりです。そんな程度の思い入れなのもわざわざ調べたりしない理由なのですが、それでも立石にあるとなれば行ってみようと思うのは、町への思い入れの強弱の現れだと思います。結局、店の方には事情を伺う機会を逸したのは、店の方たちが客席に向かって整列し、じっとコップや皿の空き具合などをチェックしていることに萎縮していまい聞き出す気になれませんでした。ちなみに店の雰囲気は至って味気ないもので、それは引き戸越しにもはっきり表からでも分かったのですがなんとも味気がない。島になったカウンターも店員たちに露骨に視界に収まるようになっているのは、間違いじゃないのかなあ。あまりにあけすけな感じで、まるで食い逃げされないよう見張られてる気分になります。でも酒も肴も特筆すべきものではないものの十分水準はクリアしていますので、実用には十分答えてくれます。なのに客席はガラ空きでまあそうかもねと思わずにはおれないのでした。 地方の商店街のようなどうでもない道を進み、踏切を渡るとのんべえ横丁があってよく知られた老舗酒場がありますが表には数名が列を成しています。そんな様子を横目に、あえて酒場の密集する一帯には背を向けて静まり返った方向に向かいます。程なくして「やきとり きらく」というありふれていますが、味のあるお店がありました。もちろんお邪魔することにします。入ると結構な客の入りです。カウンターが5席程度に長めのテーブルが2卓ある程度のこぢんまりしていますが客としては程よいサイズのお店。カウンターに着いて落ち着いて品書きを眺めますがどう言う訳だか店名に冠されるやきとりの文字が見当たりません。推測するに先代はやきとりをメインに商売していたのを今の女将さんが魚介中心のお店にしたようです。特段やきとり目当てだったわけでもないので一向に構いません。むしろ多くの客が女将の供する魚料理を求めてここに集うようです。さらには料理ばかりでなくこの女将の人柄が素晴らしい。怪しい一見の客にも訝しむ風はまるでなく暖かく接していただけました。カウンターの反対端の高齢な女性はここでの触れ合いこそ求めてここに来るのだとそれは嬉しそうに語られました。
2015/01/31
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準レギュラーと化しつつある松戸の高齢ガールフレンドが、まさかこうして衆目に晒されていることを知ったらご機嫌が悪くなるだけでは済まないなと思わないでもないのですが、まあこのブログを書き始めたのは日記めいたものを残したいという単純な動機が起因となっているのだから、これは書かないわけにはいかないのてす。でも松戸に暮らす老女をよその街に引きずり出すのも気が引けるので、どうしても呑むのは松戸駅周辺ということになります。なので松戸で呑むとなると便利そうで実際はかなりこぼれの多い食べログのニューオープンのシステムを利用することになります。あんまりしつこく町を散策する訳にはいかないですから。 という訳で向かったのは駅前のペデストリアンデッキからも見える駅チカ酒場としてオープンしたらしい「えちご(echigo) 松戸店」てした。まあ店に入った瞬間に気付いてはいたのですが、こりゃイカンという直感めいたものです。まあ来てしまった以上は入ってみることにするわけですが、やはり危う気な雰囲気。予約がないということでしばし待たされた後、ようやく案内されてみると客席はほぼ空っぽ。個室居酒屋というシステム上、やむをえないのかもしれませんかそれにしても待たせすぎ。メニューをめくってさらにびっくり、とても値段が高いのでした。サワーが当たり前に500円近いというのは、ここが仮に駅近で単価の高めな郷土料理の店としてもちょっとびっくりです。さすがに楽しみにしていたへぎそばまて頼む気にはならず早々に引き上げたのでした。ようやく出るときに入ってきた男性4人組は、飲み放題の2,980円をオーダーしていましたが、このサービスを利用してしかも相当量を肴を頼まずに呑みまくらねば元が取れないのではないかと思うのでした。 あまり散財させては申し訳ぬとコーヒーショップでお茶して別れますがさすがにもの足りぬ。「大都会」に久しぶりに行くことにしました。立ち呑みとありながら椅子があるのはご愛嬌。雰囲気にしたってさほどいいわけではなく、以前よく見かけた駅地下のフードコートと言った程度の雰囲気です。冷静に判断すると大いに安いわけでもないしーチューハイは200円と一見安いものの薄いしジョッキがちっちゃいー、肴だってうまくはない、でも何よりもフードコート同様に、手軽で気安いのが信条です。ところで、この夜はサッカーの日本代表の試合が放映されており、これを目当ての客も多いようです。確かにスポーツバーなんかで下手に高いお金を支払うくらいなら手っ取り早くこちらで済ますのが圧倒的にお得です。下手にスポーツバーなんか入ったら日本が明らかに劣勢で見続けてもどうにもならないことになっても、見捨てて店を出るわけにはいかなさそうですが、ここならそんな心配も無用です。なんてったって食券の先払いだから、出るのも気楽なものです。こういう手軽な酒場って町に一つでもあると助かるんですね。
2015/01/30
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新宿から池袋まで明治通りをブラブラと歩いてみることにしました。もちろんまっすぐ歩いただけでは、日頃しばしば利用している都バスからの眺めとそうそう違った風景が見られるわけでもないのでーと言いながらこれまであったことすら気付かぬ喫茶店にも出会えたし、なにより全くノーマークだった酒場にも遭遇しましたー、出来る限り脇道にそれて、迂回しながら歩いてみることにしたのでした。そうすると驚くくらいに多くの喫茶店にも巡り会えたのでした。このお話はまた機会があれば報告させていただきます。ところで、居酒屋ですが歩きだしたのが夕方というにはまだ早い時間帯だったので、しばらくは気になる店が何軒か東新宿辺りでやってるのを見かけましたがそこはまたの楽しみにとっておくことにして、数軒の喫茶店を巡った頃には早くも道中の中間地点、西早稲田駅近くまで辿り着いていました。ちょうど店を開けたらしいザ・居酒屋とでもいうべき大衆居酒屋がありました。 正確にはこの店の存在を少しも知らなかったわけではありません。やはりバスで通過するたびに「大衆酒場 わっしょい」なる居酒屋があることは認識していましたが、あえて立ち寄るほどの店には少なくとも車窓の眺めからは思われなかったためすっかりノーマークになってしまっていたのてす。4時から開店してるとは嬉しいことです。きっと近くの早稲田大学の学生やらをターゲットに合わせてのことなんでしょう。どうしても貧乏臭いイメージの拭えないー早稲田大学出身の方がいたらゴメンなさい、これが正直な感想なのでしようがないのですーわけなのてすが、きっと開店時間ばかりでなくお値段もぼくのイメージする学生たちが気軽に利用できるように設定されてることでしょう。明治通り側が正面の入り口に当たるようですが裏通りを歩いていたのでそちらから階段を上がったのですが、裏から入ると薄暗く辛気臭い雰囲気で表通りからは、大きな窓の開放的なお店に見えたのですが、じつさいはかなりうらびれているのではないかという期待を抱いてしまいます。店は拡張して、隣のテナントをも侵食してしまったらしく、それも一軒だけのことではなさそうなのがなんとも混沌とした造りとなっていて好感が持てます。一方はグループ利用のためのようなので、カウンターもある池袋寄りの店舗に入りました。まだ一組の客も入らぬ店内は、広々としてしかも静かなのが爽快に思えます。そして値段も貧乏学生がしっかり安価で楽しめる設定となっていたのは、納得ではあるけれど大いに喝采を上げたくなります。はんなりした心持ちで何度目かのお代わりを飲み干した頃に、早稲田の学生らしき垢抜けないけど利口そうな若者二人が実に愉快そうに入ってきました。ここは基本は彼らのお店なのでしょう。一介の勤め人であるぼくなどは程々にしておくべきでしょう。 そういえば、早稲田通りと交錯する路地をちょっと入ったところに「次郎亭」という沖縄料理があったはずです。一度行ってみたいと思っていたのでした。半地下なのが魅力で、いつも言ってることですが半地下って表から眺めると実に愉快な構造ですが、元来この造りは女性の足を眺めるために発明されたものに違いなくて、ぼくもその考えに異論はないわけですがこの立地と唯一外を眺められるはずのカウンターの造りが背後を振り返らねば眺められぬようになっているのであれば、この店作りはハナから誤っているとしか思えないのでした。威勢のいいオヤジもぼくのしみじみとした呑み方に業を煮やしたのか、はじめこそやたらと構ってくれたのですが、いつしか相手にされなくなり、仕込みに余念がなくなるのでした。結果勘定したところ正直えっと言いたくなるくらいのお値段でした。もしかすると腰を据えて呑めば案外お得感を感じられるかもしれませので参考までに付記しておきます。
2015/01/29
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東急池上線の長原駅は、周辺に人気のある賑やかな駅が多いこともあって忘れられがちなーというかぼくとは縁が薄いだけかもしれませんがー駅ではないでしょうか。何度か来ているものの印象が希薄で、その意味では来るたびに初めて訪れた町のような新鮮さが感じられるという意味では飽きのこない良い町だという言い方ができるといえばいささか無理が過ぎるようです。それもこれもランドマークとなるようなスポットがないところに起因しているようですが前回訪れて旗の台まで歩いた際にちょっと気になる酒場を見かけたのですが、運悪く昼日中であったので見過ごさざるを得なかったのでした。そうこうするうちに酒場放浪記で放映されてしまったこともあり、ほとぼりを冷ましての訪問としたのでした。 いろいろ語りたいこともあったのですが、体調いまひとつなのて早速「環七酒場」に呑みにいって見る事に決めたのでした。店名の軟弱さから考えるとむあ悪くないお店ですが、果たして一見で出向いたところで果たして良い酒場と思えるかは非常に疑問の残るところ。少なくとも気ばかりはいい店主のオヤジに注文はしてみるものの周りの客たちの好き勝手振りには正直我慢の限度を越えそうにもなります。これは別に店主が悪いということを言っているわけではなくとにかく客が店をダメにしているとしか言い様がありません。とにかくごくありふれた普通の酒場を守りたいのであれば客はその節度をまもるべきだと願わずにおれないそんな一軒なのでした。ーと酒の勢いで乱暴なことを書いていましたが、大筋では間違っていない気がします。店主はとても感じがいいのですが、常連がまさに常連ヅラして一見客の不快に感じる言動を繰り返すのをニコニコと見守るばかりなのは店側の人の対応としては不十分であるとしか言いようがありません。酒も肴も特筆すべきものはありませんが、まあ雰囲気だけは悪くないと言っても良さそうですが、それもこれも不快な思いをしなかった場合にのみ味わえたはずです。あの不愉快極まりないオヤジは昨夜もまた一見客の不興をかったのでしょうか。 非常にがっかりした思いで店を出て駅に向かうとそのすくそばに「串清」という鄙びた風情の酒場がありました。そっと町に埋もれるようにさり気なくあったのでこれまでその存在に気付かずにいました。店に入るとクランクした変形のカウンターがある想像以上に味のあるお店です。これだけでも大いに気に入ってしまいますが、何より良いのが常連たちの気遣いと心配りの気持ちよさでした。人が酒場を作るというと、当たり前に過ぎてどうも口に出すのが躊躇われますが、それがまさに真実であると思わされる気分の良い店です。こういう店の常連はとにかく無償の愛を店に注いでいることが感じられるのてす。二人いた先客は、はじめこそぼくのことを放ったままに女将さんを交えてお喋りに花を咲かせていましたが、やがてぼくも輪の中に加えるその誘導ぶりにはまるで嫌味なところがなく、愉快なひと時を過ごすことができました。去り際には揃って是非また来てくれと別れを惜しんでくれるのには、これはまた来ざるを得ないと思わせてくれて感慨深いものがありました。
2015/01/28
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稲毛駅には、随分久しく下車することもなく、全く縁もなく過ごしてきたわけですが、先日千葉中央駅でのヤボ用を済ませた後に車窓を過ぎ去っていく京成側の稲毛駅の暗く沈み込んだ光景を目の当たりにして、ここには現代のにおける本物の場末があると思い込んでしまったのてした。惚れっぽいぼくらしい思い込みでしかありませんが、でもどうしてもその思い込みを確認したくて如何ともし難い焦燥感に駆られてとうとう訪れることにしたのでした。行きは京成線を利用することにしました。それなりに訪れている京成津田沼駅で乗り換え、わずか10分ばかりで着けるというのに、稲毛は遠いという印象がどうしても拭えません。やっとたどり着いた稲毛駅を出るとわずかばかりの居酒屋などに混じって、すでに店を閉めてしまっている喫茶店なんかもありますが、JRの稲毛駅に伸びる商店街にはほぼ明かりは灯らず、人の気配も感じられません。それでも道なりに歩いていくと程なくして赤提灯が灯る寂しげな酒場に出会えました。寒く暗い夜道にポッカリと灯る灯りのなんと優しげなことか。 まさに絵に描いたような場末酒場の見本のようなお店です。店名を伝えることなどその必要性さえないというように看板らしきものは一切なく、唯一赤提灯だけがここを酒場として証しているのでした。躊躇う暇もなく引き戸を開くとこれまた期待通りのカウンターだけの狭い店内が見通せます。仕事上がりの50歳過ぎくらいの女性客と差し向かいでお喋りに花を咲かすのは70代と思しき女将さん。この方がまあなんとも年齢を全く感じさせない元気な方で、一見のぼくのことを警戒する素振りすら見せず陽気におしゃべりの輪の中に加えてくれるのでした。目の前でフツフツと煮込まれたおでん鍋に気が向きますがお通しが煮物だったので他の何かを頂いたような。しばらくすると、この店がお似合いとはいえないほどに若いお兄さんが来店、どうやらかなりの常連らしく勝手知ったようにテキパキと注文を済ませひとしきり挨拶やらを済ますとスマホを熱心にいじりだすのでした。狭い店なのであまり長居しては申し訳ないと思い、トイレを所望すると奥に靴脱いで上がってというので上がってみるとそこは階段前の暗いスペースで、裸電球が寒々しく光っているのが何処か懐かしく感じられるのでした。そうそう店の名は確か「柴ちゃん」と言ったような。これぞ酒場という気分を謳歌しました。 暗い商店街もJRが迫ってくるとやがてぽつりぽつりと明かりの付いた飲食店も目についてきました。さほど多くの呑み屋があるわけではありませんが、いくつかの横道の奥に良さそうな酒場を見掛けますがとりあえずは駅前まで行ってみることにします。駅の正面から町並みを振り返ってみるとなになに結構ちゃんとした町のように見えるではないですか。でも視線を路地の先に伸ばすとやはりいかにも場末めいた怪し気な店が見え隠れしています。そんな駅そばにありながら意外なくらいに存在感の希薄なお店がありました。看板こそ灯っていますがシャッターが半開きの状態で、こうしたお店にはこれまでも何度かであっていますが、概ねかなりハードボイルドな客層が顔を連ねていて、ある意味場末の酒場にふさわしい緊張感を強いられるものです。それでもやはり「きみや」という酒場には入っておかねばならないという妙な使命感に押されるように暖簾をくぐったのです。案外広い店なのですが厨房部分のスペースが必要以上に広く割かれていて、カウンターのみ十数席と十分に店のキャパを活かしきれていませんが、豪快なおばちゃんが一人でやっていくにはちょうどいい広さなのでしょう。客たちはみな顔見知りのようですがぼくのお隣さんがちょっと変わっていて、他の客とは挨拶程度に済ませ、やけにぼくのことを構ってくるのです。女将さんとも親しく言葉を交わしていたのでたかられたりとかの心配は無用なようです。このご老体、顔はおっかないものの口調は至極丁寧です。そのさらに隣には舎弟とか子分とかみたいな感じで控えていて、ぼくとこの親分の会話をじっと聞いていて、これは迂闊なことは口にできぬようです。しかしこの人も気が良くて持ち込んだらしいナッツやチョコなんかをお裾分けしてくれます。ひょっとして名のある親分さんとかだったのかしら。そんな一筋縄ではいかない癖のある人たちが集まるこの酒場はやはりこんな場末めいた土地らしい魅力ある店だったのでした。
2015/01/27
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「赤鬼」にてどうしてもこれ以上箸がつけられぬという状況になっても炭水化物は別腹でした。ほぼ向かいにある中華料理店に立ち寄ることにしたのでした。そうそう事前に少しリサーチしておいた情報を集約してみると、いわきという土地は味より量て勝負しているという感があって、そりゃ旨いに越したことはないけれど、もともと酒を呑むとそうは食えない身にとっては同伴者があったのは何より助かります。とは言ってもかつてはそれなりの食の太さを見せたS氏も最近ではめっきり食も細くなりましたが、いざとなればS氏の健啖さに頼ることになりそうです。 向かったのは「中国料理 鳳翔」てした。飲酒後のラーメンはどういうものだかすでに満腹であっても胃の隙間を縫うように収まるようにできているようです。店は特にどうということもない雰囲気でわざわざいわきに来てまで立ち寄るのはどうかとも思わぬでもありませんが今更いわきの名産ーって何なのだろうーを味わうまでもないので、どこで食っても安定した旨さを担保されている中華料理店で間違いないのです。ぼちぼち客の引き上げ始めたいわきの町でも、この店はまだ結構盛況だからなおさら安心して良さそうです。さて、空きテーブルを見つけて席についてみると、どうも一般の中華料理店とは勝手が違っているように思われます。冷静に従業員たちの顔となりを見ると、漢民族らしき顔付きの人など見当たりません。東南アジア辺りの地黒な皮膚を持つお兄さん、お姉さんばかりが目立ちます。いわきの現状民たちはそんな彼らを見ても当然といった受け止め方で気にもしていないのがなんとも言えずおおらかに感じられます。われわれもそれに倣って見てみぬふりをするべきでしょう。さて、出てくる料理は旨いかまずいかと問われれば、不味くはないと言うのが適当な回答になりそうです。不味くはないので何となく食べれちゃうのですが、問題は食べても食べても一向に減っていかないのです。とにかく量だけは半端ではなく多くて、まずくはない食べ物ってそんなに食べれないもので、どうしても食べきれずにとうとう残してしまいました。ラーメンに関しては麺だけはなんとか腹に収めたものの、汁には手も付けられなかったのでした。しかも二人で一人前というのだから情けないものです。これは夜ではなく昼間に来るべき店だったかもしれないと今更に後悔したのでした。 ここでS氏が脱落、ホテルへと去るのを見送るとまたまた斜向かい「赤鬼」のすぐそばにある「フレール」というバーに向かいます。たらふくの状態ではもう居酒屋は無理そうです。と書くといやいやこのバーを目指したわけではなく、店先に創業50年の貼り紙があり、いわきにも歴史のあるバーがあることを知ってしまっては一度お邪魔して置かぬ訳にはいかないでしょう。店内は長いカウンターのあるオーセンティックなお店で、壁や天井までが黒の革張りになっていてなかなかシックです。バーテンダーは女性が努めていてお一人でやられているようです。看板にカクテルと記載がありましたので、ギムレットかなにかを頂いたはずです。味はまあ格別のものではありませんが悪くもないように思われました。ところが乾きもののチャームはともあれ2皿目にポテサラは辛い、流石に手を付けられませんでした。勘定を済ますと値段も結構な金額です。そう言えば50年の記念品をくれると書いてあったなと密かに期待していると、手渡されたのは折り鶴なのでした。さて、ここまで肝心なことを書くことを避けてきましたが、ここはオーセンティックなバーにあるまじき設備があるのです。察しの良い方はお気づきでしょうがなんとまあカラオケがあるのです。この夜もカウンターの奥にいた婿さんが混じる家族連れが途切れることなく歌い続けており、彼らが悪いわけではないのですが何だかがっかりしてしまって、ぼくもいわきの夜はこれでお開きとすることにしたのでした。
2015/01/26
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さて、前回いわき駅を目指すことにすると書いたのにも関わらず結局内郷駅で下車してしまいました。駅前には食堂がある位で、あまり散策して面白そうなところではなさそうです。そんな駅前を抜けて街道をいわき方面に10分ほど歩いたあたりに調べていた喫茶店があるはずです。「軽食・喫茶 ケイ」という味のあるお店のあるはずの場所付近に辿り着きますが、どうやらそれらしき建物を見つけることができましたが時すでに遅し、店をしまわれたことは明らかです。やむを得ないので日も暮れかかった退屈な道を今度は川沿いに歩きますがこれといった店があるわけでもないのでした。街道の南側にしばらく行くと焼鳥店などがあって、ぼくはちょっと気持ちが傾きかけましたが、S氏がいい顔をしなかったので見送ることにしました。今振り返ってもさして取り返しのつかぬことをしたという気分にもならないのでまあ正解だったのでしょう。 常磐線の列車がいわき駅に近づくとようやく町らしき賑やかなネオンがきらめき出します。列車には内郷駅で乗車してきた10代そこそこの若者グループが大挙して乗り込んでいます。この時間となってはそろそろ喫茶店巡りもお開きにしましょう。記憶よりずっと近代的な雰囲気の駅前には東京などで見るよりずっと立派なペデストリアンデッキが掛けられています。ざっと見た限りでは、あの震災の影響もほとんど感じられません。われわれはまず旅装を解くためホテルへと向かうことにしました。それにしてもいわき駅前には夥しいまでにホテルが乱立しておりこれほどに需要があるのか訝られます。 さて、翌朝の8時すぎにはホテルをチェックアウトして、町に飛び出します。目星をつけた店を眺めながら遠くから寄るつもりだったのですがそう歩くまでもなく今回の目当ての筆頭である一軒にお邪魔することができました。「純喫茶 ウィンザー」は、ちょうど開店準備中で初老のマスターがちょっとお待ちいただきますがと快く迎え入れてくれました。とてもシックでカッコいいお店。この良さは、写真で見ていただくのが手っ取り早いので、ぼくのお粗末な写真でなくともネットにいくらも出ているのでご覧になってください。それでも写真では伝わらない良さもあって、こと喫茶店にあっては酒場以上に雰囲気主体で楽しんでいるのですが、ここは待ってる間に読んでいてくださいと新聞を運んでくれたり、コーヒーが美味しかったり、しっかりとした心遣いが嬉しいのでした。店をお暇する際には、一度店を出た奥さんがわざわざわれわれのためにみかんを取りに行ってくれたのでした。 さて、次の店もすぐに見つかりました。ビルの二階にある「喫茶 風車」てす。特別すごい装飾があるわけではありませんが、ほどほどに純喫茶していてなせか船の舵なんかも飾られています。値段がとにかく安いので地元の方も愛用しているようで、暮れの慌ただしい中でもちゃんと営業してくれているのはー他のいわきの多くの店もそうでしたがーとても嬉しいことです。 いわきの市街地を外れて目当ての店にたどり着くまでにいくつもノーチェックだったお店に出会いましたが胃腸のキャパにも限度があるので泣く泣く見過ごして来ましたがここは見掛けてどうしても立ち寄りたくなりました。入ってみたら明るくて居心地の良い、だけどさほどには喫茶心をくすぐるほどではないお店でしたが上品で気持ちの良い空間なためかお客さんの入りはとても良かったです。「喫茶 & 軽食 フラワーベル」という可愛い店名にピッタリとマッチした好ましいお店でした。
2015/01/25
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北習志野にやって来たのは恐らくは十数年振りのこと。繁華街のある改札を抜け降り立った駅前は、当時の面影を幾分なりとも留めてはいますが、その頃のうらびれてなんとも寂しげな風情は影を潜め、老いて突如若返ったように感じられてどうにも寒々しいのでした。それでも目に飛び込むその風景は単なる厚化粧にしか見えず、容易に化けの皮は剥がれるものと信じて駅前通りを歩き出します。段々己の根拠なき自信がぐらりと揺らぐのを感じざるを得なくなったところで、呑兵衛心を優しくくすぐる赤く灯る看板が視界に映ります。 店の前に立つとまあどこにでもありそうな当たり前の店ですが、迷っている時間がもったいないので早速入ってみることにします。「家族亭」というお店でした。カウンターと広いテーブルが2卓のこぢんまりしたお店です。テーブルは相席を前提とした仕様なのでテーブルにしておこうか。カウンターの両端の客同士で会話しているからです。でもまあその間に割って入ることにしておきました。どうやら左のおぢさんが一方的に話しかけているようです。案の定次のターゲットはぼくということになります。北習志野在住というこの方からこの町の酒場事情を聞き出そうとしましたが、どうも芳しい情報が得られません。このお店を選んだあんたは見る目があるを繰り返してばかりですが、このお店のちょっと独特の個性のある主人が光男さんと言ってその名を取った「ミツオ」というショットバーをやっているとのこと。見てくれはちょっと曲者っぽいのですがとても愛想の良いおっちゃんです。ところでここはお通しだけでも2、3杯は、呑めそう。肉団子にマグロの刺し身、もやしと海苔の煮浸し、ぼくなどは実際これだけで呑んでしまったのでした。 もっと駅から遠ざかってみたかったのですがなんせ寒いので、すぐそばという「ミツオ」さえ眺められず駅方面に引き返したのでした。すると廃屋めいた民家に赤提灯があってふらふら近寄るのですがそこでは営業していません。路地をふと覗き込むと、ありましたあばら屋風の安普請の建物がたまらなく素敵な「おおすぎ」がありました。一見すると古めいただけの食堂風の佇まいですが、中に入るとそこはまさしく酒場の風情そのもので、それはまあ一気に気分は最高潮。しかも客のオヤジたちのその濃さと言ったらまさしく大変なもの。酒や肴には特別なものを求める必要はなさそうてす。ここにいるだけで存分に酒場気分を満喫できます。特にオヤジ臭の強烈な隣の席のオヤジ、そう見えて実はなかなかの料理上手らしい。思わずにこのオヤジからたかろうとするオッチャンとのやりとりに聞き入ってしまいます。やがてそのオヤジたちの会話に巻き込まれたのは出身の東北話からだったでしょうか。こうした店では、ついついこうした愉快なオヤジたちとの交流にかまけて呑み過ぎてしまいます。
2015/01/24
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雑司が谷と書くと今では副都心線の雑司が谷駅を思い浮かべられることと思います。しかしこの夜は都電に揺られています。突然ですが池袋方面に縁のない方たちにとっては、雑司が谷って案外知られていないらしくて、霊園や鬼子母神のそばだと説明してもンと来ない人も多いのには意外の念を感じます。知ってるだけで行ったことのない人は、雑司が谷というと古い下町という印象があるようですが、実際に散策してみると雑司が谷界隈は、酒場とは縁薄い寂しい住宅街に過ぎません。 ともあれ荒川線の鬼子母神電停にて下車。目指すべきお店は決まっていますが、踏切待ちをしていると見覚えのない店ができていました。よくよく眺めると立ち呑みとあります。これは見逃すわけには行きません。「武蔵」というお店のようです。引き戸を開けると期待したわけではありませんが、真新しくてどうという事もない造りです。手前の小さなテーブルこそ椅子が用意されていますが、カウンターはちゃんと立ち呑みを貫いているのが立派な心がけです。どうやらここは日中は立ち食いそばをやっていて夜はその二毛作で立ち呑みをしているようです。最近この手のスタイルが多くなってきたのは歓迎すべきことです。入ってすぐの食券機で酒と肴ともに350円のチケットを購入します。うっかりミスして飲み物を二枚買ってしまったので覚悟を決めておつまみ券を買い足します。立ち呑みにしてはちょっと高いので一杯一品にすると、瞬時に判断したわけですが、指先は瞬間的な思考についていけなかったようです。先客は三名、すでに出来上がっていて陽気にお喋りしています。8時すぎになるとこの通りはほとんど人通りがなくなるのでここで客が入っていたのにはちょっと驚きました。ハイボールはギネス用のタンブラーみたいにムックリ膨れていて、やはりワンパイントほどあるんでしょうか、そこそこ呑みがいがあります。肴はカキフライ、やや油が重いものの身はふっくらジューシーでとてもうまかったです。夜に店のないこの辺りにとって貴重な酒場ですが若い店主がちょっと暗い雰囲気なのが気になりました。 さて、本当は鬼子母神そばのお気に入りに行きたいところですが、この時間ではあの絶品もつ焼も品切が多いでしょうから止めておくことにしました。それで何となく歩いていると池袋駅近くまで来ていました。それならもう何年も行っていない「大衆酒蔵 バッカス」にでも行ってみることにしようかな。ここは月曜と金曜には酒がお得なはずです。地下へ続く階段を降り、入った店内は記憶通り、以前とちっとも変わりありません。テーブル席が効率よく設定されている店の様子はいかにも大衆的で嫌いではありませんが、独りだとカウンター席がないのがやや残念なところ。お通しの春雨サラダはこれぞ定番という感じで、昔はこれを見るとウンザリした気分になったものですが、今では案外おいしいと感じられるのでした。雰囲気通りの客層でほぼサラリーマンのみですが入りがあまり良くないのがちょっと心配です。特にどうこう言うような店ではありませんが、こういうサラリーマンたちが毎夜上司の愚痴を語ってみたり、年長者が偉そうに説教や訓示を垂れているのを聞けるような環境がずっと残ってほしいものですー実はオヤジたちの説教臭いのを突っ込み入れつつ聞くのが案外好きなのでしたー。
2015/01/23
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まず滅多なことでは行くことのない小田急江ノ島線沿線ーって先日も出かけていますがそれは日中のことでしたーのとある駅のそばにある機関に出張となったので、こんな絶好の機会を見逃すわけにも行かぬと、仕事後の貴重な時間を有効に使うために事前のリサーチは無粋とは知りつつもそうも言っておられぬ。この晩巡る酒場のリストを携えて予定よりずっと早く用件が済んでウキウキとした気分で主張先を出ようとしたところで相手先の方に呼び止められ、一杯どうかねと呑みに誘われたのでした。さて、ぼくにとっては余程のことがない限りは、(1)自分のプランを優先する、(2)誘いを適当に切り上げる、(3)誘いは断らない、のどのタイプでしょうか。書いていてもどうでもいいことだと思いはしますが、正解は(3)なのでありました。普段とは違う環境で呑むことで何らかの発見があるかもとかではなく、単に縁薄い人たちと呑むことが楽しいからです。なんだかいつもと違うこと言うでいるようですがまあそんな程度のいい加減さが好きなのです。目標を立ててそれに準じて呑むなんてのはやはりノルマのある仕事みたいでどうも性に合わないのですー実は先日ノルマ消化のような呑みをして失敗したばかりー。 前置きが長くなりすぎました。向かったのは湘南台駅から歩いて数分の「加お里 西口支店」、屋号だけ見るとなんだかよく分からんお店ですが実はお寿司屋さんなのでありました。寿司屋で呑むなんて機会のまずないぼくにとっては、それだけで舞い上がるに十分に条件が揃ってしまいました。そしてネット上では値段が不明瞭とか、量が必要以上に多いとかあまり芳しからぬ噂が飛び交っていますがいきなり出された刺し身盛りの豪勢なことよ!まぐろだのアワビだの普段は躊躇する品が多い中、ぼくがもっとも興奮したのがシャコなのでした。知人の人体解剖に従事する悪友の話を聞くと多くの人が鼻白んで手を出さなくなるのですが、その話題を吹聴せずとも好んで食すのはぼくばかりなのが分かるとゆっくり味わって見たくもなるのでした。その後も凄まじい饗宴が繰り広げられるわけですが、それは写真を見ていただければお察しいただけることでしょう。もっとじっくり味わえばよかったなあ。そんなわけで勘定は不明。いずれぼくの月の小遣いが吹っ飛ぶことは間違いなさそうです。 それだけ酒と肴を満喫すればとっとと帰るべきですが、本能的に長後駅にて下車してしまったのでした。「柳川」という酒場放浪記の紹介した酒場くらいは立ち寄っておこうと思ったようなのです。どうにかこうにか辿り着いたこの酒場は静まりきっていて半分店を閉めかけていたようです。店内も当然空いていてカウンターに着くと自宅まで遥かに遠くしかもへべれけになっていたことが不安に拍車をかけたのか、妙に寂しい気持ちになってぐっと酔いも回るのてした。長後駅の辺りはまたいろいろと面白そうな店もありそうなのでまた訪れたいものです。
2015/01/22
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さて、ザンギで腹ごしらえしたら急に元気一杯、活力が満ちてきたのでもう一軒ほど寄り道してみることにしましょう。早稲田通りを歩いていくとビニールシート張りの入口となっている見慣れぬ居酒屋さんがありました。こうした店はいかにも大衆的っぽさを商売戦略としているようで、なんだか胡散臭く感じるのですが、この夜はすでに2軒呑んでいることもあって気が大きくなっていたのでしょうか、少しの躊躇もなく入り口が定かならざるビニールシートを弄ってー恐らくは店内にびっしり入っている先客たちはぼくのいかにも一見風なみっともない振る舞いを嘲笑っているんだろうなと自意識過剰になるのでしたー、ようやく暖かな店内へと滑り込んだのでした。 そこは後でネットで確認すると「浦野屋 やきとん てるてる」というお店でした。この屋号、先に知ってたらきっと立ち寄る気にはなれなかったはずです。どうしてこうした軟弱な印象の屋号をよりによって選ぶのだろう。世の人のどれくらいの人たちがネットなんかを頼りに呑み歩いているか知りませんけど、そうやって店を探しまくるタイプの方たちはむしろこういうトボケた感じのほうがとっつきいいのかもしれません。ともあれ凄まじい活気です。呑み終えた客が席をたつや次なる客がビニールシートから顔を突き出し店内の様子をうかがうという調子なのでした。そんななかでも幸いに左右との距離があるカウンター席に着けたのは幸運でした。見知らぬ他人とのひとときの交流が酒場の醍醐味だなどという人もいて、それが全くの嘘とは思いませんがそれがなければ酒場とは言えないという論調で語られてしまうとそういう人は随分と偏狭な思い込みに冒された酒呑みだと思わずにおれません。ともあれ最初に頼んだ肴がマッシュルームのオイル煮、ニンニクもありましたが迷わずマッシュルームを選択します。ニンニクも無論大好きですがそれ以上にマッシュルームが好きなのです。お隣の女子2名はニンニクにいってましたが、それを見て両方をハーフづつにしてもらえないものかと心底願ったのでした。それ位にひたすら摘んでいたい味です。身体のことを考えないわけにはいかなかったもののついオイルまで啜ってしまいました。なるほど人気が出るわけだ。 調子に乗って向かったのは早稲田通りの裏手の通り。なんだかここに来たことあるはずだけど店の雰囲気がどうも味気ないものになっているし、どういうことだろうと迷ったお店はまたもや立ち呑み店でした。ぼくの記憶では以前ここには 「山でん」というお店があったはずですが、どうやら居抜きで店主も変わりー 「山でん」は老夫婦がやっていたと記憶しますがどうなさってのでしょう ー 、「あけぼし」として新たに店を始めたようです。以前は必要以上に広くて無駄の多いスペースの使い方がなんだか居心地良かった印象がありますが、今度の店は店主一人ということもありかなりコンパクトで程よくまとまっていてあまり面白くはないのですが致した方ないでしょう。先客二人と店主とのやり取りを聞くともなしに聞いてしまうことになるのですが、それから判断するとこの方、相当なおしゃべり好きのようです。特に代わり映えのしない立ち呑み店らしい品揃えでその点は可もなく不可もないといったところです。あまり長居しては長話に付き合う羽目になると腰をあげる準備を始めたところで、先客に先を越されてしまいました。ここからは、店主との語らいの時間が延々と続くことになりますがこれは割愛。でも一つだけ記憶にとどめておきたいことがあって、それは池袋で長いことスナック店主を続けられている方の話題です。双方ともにこの方とは随分長いお付き合いをさせていただいていることが分かってからはこの方の話で止めどなくお喋りは続くのでした。それにしても酒を通じての縁ってやはりあるんですね。
2015/01/21
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たまたま定期的に眺めるブログを拝見して、高田馬場の酒場事情にが幾分かの変化があったようなので久方ぶりに行ってみることにしたのでした。場所も駅から近いし、立ち呑みというのも懐事情に難のあるぼくにとっては、非常にポイントが高いのでありました。電車賃との兼ね合いを考慮しつつ高田馬場に向かいます。 高田馬場駅からはお決まりの呑み屋街を人混みにげんなりしつつ歩くのですが、さほどいい印象のない老舗喫茶店が、店を畳んでいるのを見るとこれは好き嫌いにかかわらずもう一度来ておくべきだったと思わずにいられないのてした。しかしこれからニューオープンの店を訪ねる身とあっては感傷に暮れている場合ではないのでした。 栄通りーでよかったかしらーのほとんど最奥にはお手頃価格で知られる老舗焼鳥店がありますが、目的の店はそのお向かいにあります。それも2軒が仲良く軒を並べて新しいお店です。一度で終わらせてしまってはもったいないので今回は「高田馬場 つつや」という居酒屋らしいお店にお邪魔することにしたのでした。お隣は店名もそうですが、酒場というよりはラーメン屋さんみたいな雰囲気で今ひとつ気乗りしません。立ち呑み店ということのようですが、椅子付きですね。手前のスペースの止まり木にはパイプ椅子が設置されていて、自由に使用して良いようです。奥はもう当たり前のように立ち呑みであることを放棄しています。まあいずれにせよ今時のもつ焼き屋に主流な安普請であることを積極的に店の雰囲気として利用してやろうというタイプのお店です。サワーが300円程度とけして安いといえるような 値段ではなく、これたけでもう残念な気持ちになります。それでもすでに常連が付いていて、それが学生らしき可愛い娘だったりして、同伴が男子学生なので店の方に、女の子じゃなくてゴメンねなんて挨拶を交わしているのだから一度行っただけでは分からない良さがあるのでしょうか。その秘密を探るまでの情熱のないぼくはひと時寛いだところで忙しく店を後にするのでした。 なんだかガッツリしたものが食べたくなったので、お隣の立ち呑みはまた今度にして随分ご無沙汰している「釧路食堂 ザンギ 高田馬場店」に行ってみることにしました。ここ、美味しいのは確かなのですが、ぼくの理想とする客の入り具合からするとかなり過密気味なのがどうしても窮屈さを感じてしまって敬遠するようになってしまいました。しかしこの夜はどういうわけだか案外スペースに余裕があるようなので呑んでる最中に混み出さない限りは余裕をもってやれそうです。ここに久しぶりに来たからにはやはりザンギを食べておくべきでしょう。初めて串に刺さったデカいザンギを頂いてみましたが確かに表面のザクザクした歯ざわりが心地よくて満足度高し。毎晩となるとさすがに飽きるでしょうし、値段もまずまず、何より健康上に問題が生じかねないので週一程度のペースで通うには良さそうだと改めて思いました。
2015/01/20
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さて、喫茶篇はまだいわき駅に到達していませんが、酒場篇はいわきの呑み歩きを続けることにします。赤のつく屋号のお店を二軒ハシゴしたところで、またもや何軒かの酒場に振られてーどこも満席ー、いわきの連中はなんて呑兵衛ばかりなのかと自分のことは差し置いて毒づきたくもなるのでした。そんな状況では選り好みなどしておられぬと思いながらももう一軒だけ気になったお店にトライしてみることにしました。 その気になるお店とは「ちょい呑処 やじろべえ」でした。先程も振られていますが今度こそとの願いが通じたのか、ちょうどお客さんの入れ替わりがあったようです。数席空いたカウンターに着きます。先入観なのでしょうか、東北の酒場は座敷が基本形という印象がありますが、こちらは新しいお店のようですが都心の大衆酒場に似た雰囲気があります。ようやくのことでぼくのツボにはまるお店に入れたことで、急に気持ちが大きくなるのはホント我ながら単純なものです。奥では団体の帰省組が盛り上がっていますが、カウンター席はこの年の暮れだというのに独り呑みの方が多いのも頼もしい。酒も肴も充実していて、しかも気が利いていたように記憶します。と、まだ3軒目だというのに、さらにはそう日が経っていないというのにどうしたわけだかほとんど何を頂いたかの記憶がないのでした。それだけ店の雰囲気や主人のキッチリとした仕事振りが良かったということでしょうか。朧気な記憶ではあるものの納得した気持ちで店を出たのでした。 ぼちぼち現地の人たちは腰を上げる時間なのでしょうか。この時間になると 常磐線の 本数もかなり疎らとなっていることでしょう。 となれば最初に断られた「やきとり 赤鬼」に再度訪ねてみることにしましょうか。あまり期待しないように気持ちを抑えながら暖簾をくぐると、ああ今度は無事は入れそうです。咎められることもなくカウンター奥の空席に向かいます。改めて来てみたものの今のところは特に代わり映えのしないごくありふれたお店にしか見えません。最初来た際は空いていたカウンター席までもが予約で押さえられていたというその謎は注文した肴の盛りの良さ、って言うかちょっと多すぎて、これが独りだと一品頼んだらもうその品だけで満腹となりそうなほどです。なるほどいわき市民はこの気前の良さに惹かれてこの居酒屋を贔屓にしているのでしょう。ただ量が多いだけではもちろん満足されるわけもなく味もちゃんとしているので確かに人気があるわけです。カウンターの背後にある小上がりには二組の男女混合グループがいましたが、この方たちの健啖なること恐るべきもので、われわれがたった二品を持て余し気味なのに対し次々に注文を入れているのを耳にするにつけ、いわきのバイタリティーの高さを思い知らされたのでした。そしてその尽きることのない食における量への執着を次なる店でさらにスケールをアップして見せつけられるのでした。
2015/01/19
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常磐線の旅はまだ始まったばかり。次に下車したのは勿来ーなこそと詠みますーでした。駅前にもほとんど商店がない殺風景な駅で、旅情も何もあったもんではないと思わされるような正直普通だったら下車などしなかったろう駅だったのですが、目当ての喫茶店があるので、見過ごすわけには行かなかったのであります。 到着間際の車窓からは、早速「椰子の実」という喫茶店らしきお店が視界を横切ったのですから、なおさらのことです。でも目当ての店が気になってしょうがないので、見て見ぬふりをすることにしました。大体においてこうしてスルーした店というのは後になって後悔の種となることは重々承知しているのですが、ここでは自分の感性を信じることにしました。 寂しい駅前を抜け街道らしき通りに出ると、またもやちょっと気になる「レストラン どなう」という可愛いお店もありますがこれも泣く泣く通過、ひたすら愛想のかけらもない街道を歩いているとやがて個人商店がちらほら見受けられるようになってきました。かつてはこの辺りが町の中心だったのかもしれません。 やがて、現れたのは 「コーヒー & 軽食 シルビア」です。直方体の箱を無造作に転がしたようななんともいい加減な造りのお店に見えます。その箱には紫の庇がくっついていてちょっとアラビアンな趣を呈しています。見方によってはどこかのモーテルの一室のようないかがわし気な印象があります。早速入ってみることにしましょうか。さて店内は案外広くて開放的、ゆったりとして寛げますが装飾は控えめでややもの足りません。食事メニューがかなり充実しているので、ここで昼食タイムとします。ぼくは中華丼ー中華メニューも充実ーをいただくことにします。で注文後、冷静になるとしまった冷凍をレンジでチンかと思いきや、ちゃんと手作りのようでした。S氏のピラフは見た目からチャーハンで味もかなりチャーハン寄りだったようです。 出るとすぐに「画廊喫茶 モナミ」ー残念ながらお休みーがあったりとここらが街道の繁華街であったとの確信が深まりますが、さて、ここでこの先どうするかの決断を迫られることになります。と言いながらぼくの考えはもう決まっています。あとはいかにS氏の同意を得るかが鍵になります。この辺りは勿来からは随分離れており、しかし常磐線の次の駅である植田駅まではもっと距離がありそうです。ぼくはもと来た道を引き返すのは嫌ですが正直に植田駅までの距離を告げるとーS氏はガラケーユーザですー、渋い顔をしかねません。当然ながらもう半分来ているからと、このまま歩き切ることを提案します。いずれ植田駅には下車するつもりです。蛭田川とかいう川を渡す大きな橋を渡ると植田の繁華街が広がっていて思いの外近かったことに胸をなでおろすのでした。 植田の町は思っていたよりはずっと栄えていて、川沿いには病院も数多く立ち並んでいます。本格的なコーヒー専門店風の「珈琲館 角」やら「イエローベア」、駅前の飲食テナントビルの二階には「COFFEE & Lanchi らっちぇ」などがあり、町の規模から考えるとかなり充実していると言えそうです。 植田の喫茶店事情を視察後は、お愉しみの珈琲時間です。「シルビア」同様な無骨な外観の喫茶店ですが、こちらは店内はなかなかにエレガントです。「喫茶 エリーヤ」です。カウンター席は地元の老人でふさがっているので窓側のテーブル席へ着きます。カウンターの上に掲げられた手製と思われる木彫の品書きが素敵です。そのひとつには店名が彫り込まれていました。テーブル席は目にした瞬間から座ってみたかった。茶とクリーム色のツートンカラーのチェアはスマートで格好良く見た目以上に身体にしっくりと馴染んで気持ちいいのでした。アールの窓からぼんやりと表を見やりますが、人通りはなく猫だけが時折我が物顔で道路の真ん中を歩きぬけるのでした。 植田駅からは再び常磐線に乗り込み、ここまで来るとさすがに景色も郊外の雰囲気とは違ってかなり田舎びて来ます。広い駐車場が満車状態の温泉ランドらしき施設を過ぎると湯本駅です。確かフラガールで知られる常磐ハワイアンズの最寄り駅ではなかったでしょうか。この施設が常磐ハワイアンセンターと名乗っていた頃に一度行っていますが、その時は車で来たので駅前を散策するのは初めてです。駅名からも察せられるように温泉街の玄関口ということでそれなりに賑やかな町であることを期待したのですが、残念ながら町は活況とは程遠く、いくつもの商店がシャッターを閉ざしていました。折しも「かんぱーにゅ」なるお店が閉店の準備をしているようですー間違ってたらすいませんー。 しからばとお邪魔したのが「天都居(あどりぶ)」てす。駅前喫茶としてそれなりにお客さんが入っています。たくさんの花で彩られた女性的なセンスのお店です。コーヒーが胃腸に響いてきたので、メニューにはゴージャスな写真が添えられていたアイスクリームをいただくことにします。随分待たされた末に出されたのは、思わず写真に偽りありと苦言を呈したくなるものでした。まあ実のところはお腹がガボガボなのでちょうど良かったんですけど。なぜか一品えらく安いホットドッグを頼んでいたアベック客は電車待ちだったようですが、いつまで経っても出されぬことに堪りかねて持ち帰りを頼んでいました。 湯本ではもう一軒行っておきたい店がありましたがそろそろ呑みたくなってきました。それではいわき駅を目指すことにしましょうか。
2015/01/18
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立石の危険な夜の続きです。まだまだ酒量もさほどではないし、意識もはっきりしています。記憶の鮮明なうちに立石に来たらどうしても頂いておきたいものがあります。とてもジューシーな「ミツワ」のもつ焼ややはり透き通った肉汁の旨味がたまらない「鳥房」の鳥の丸揚げなどぼくを誘惑する肴には事欠かない立石ですが、何にも増してどうしても食しておきたいものがあります。そんなわけなのでいそいそ出向いてみたものの店内は一杯なのでお隣りにある立ち呑み屋で時間を潰して出直すことにします。 どうしたものか、「立ち呑み処 ひといき」は以前からあったようなのですが、お隣の影に隠れて影が薄いのか、これまで入ったことがないのはもちろん、存在さえ意識せずにいました。こうして見るとこれといった特徴こそないもののまずまず良さそうなお店に見えます。元気な若い客が入口付近の止まり木で陽気に騒いでいるので、賑やかしく感じられますが、普段はきっとひっそり静まり返っているんでしょう。そうイメージしたせいか喧しい男たちの声はどこへやら、大人しい夫婦もんーこれは推測ーが小声でやり取りする声がやけに耳に届きます。とても感じの良いお店に思われます。肴も豊富で、ちょっと手の混んだ品もあったりして味も悪くない。まさに次なる酒場での寄り道としてひといき付かせていただけました。 さてお目当てのお店は、「毘利軒」です。もはやこちらのお店についてあれこれ述べるまでもない串揚げの立ち呑みです。旨い肴には事欠かない立石にあって、どこよりも立ち寄りたくなるのが、この酒場なのでした。巷では唐揚げ店がブームとなっているらしく、どこの駅前商店街を歩いてみてもうんざりするほどにどこもかしこでも唐揚のテイクアウト店舗を見かけるようになりました。でもどういうわけだか、ぼくが子供の頃はそれが定番だったチューリップを見かけることは少なくなりました。ケンタッキーでチューリップに当たる部位は食べたいと思うことはないのに、串揚げだと無性に食べたくなるのはどうしたものでしょう。ここ、 「毘利軒」のチューリップは、寡聞なもので確信をもって断言するわけにはいきませんが、都内で数少ないチューリップを出す串揚げ屋でしかも覚えている限りではもっとも旨いと弱気に断言したくなるのでした。揚げ上がりには時間をいただくとの言葉に当然快諾して、ちょっと小用を足すことにすると、表にある小屋が便所だったのですね。数店舗で共用の便所の鍵を借りて入ったそれはごくありふれていました。さて待ちに待ったチューリップはどういうわけだか手羽先なのでした。先に言ってくれればいいのにと恨み言のひとつでも述べたいところですが、これがまた旨い。骨まできっちり食べられてしまうほどしっかり揚がっているのになんともジューシーーけして揚げ油が染み込んでいるわけではないー、ついお替りを所望してしまうのでした。それにしても多種多様な具材が魅力の串揚げ屋でひたすら串の刺さらぬ鳥ばかり食べるとは、なんとも無粋なものです。
2015/01/17
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一頃この町の住人のような勢いで立石の酒場を渡り歩いたものだから、すっかり飽きてしまって、通過することはあっても立ち寄ることは避けてきたのですが、そろそろ見知らぬ酒場も増えていることだろうと思い立って出かけることにしたのでした。というのは、ウソではないのですがもっと切実な理由があって、それはひとつに立石で呑むと到底無事では帰れなかったという苦い記憶があること、もうひとつは案外交通費も掛かるし乗り換えも多く面倒で自宅まで時間がかかる、一言で言えば、面倒なのでした。前者の理由はともあれ、後者は車で送ってもらえることになった時点で、敬遠する理由は3/4となっていますし、財布が寂しいので呑みすぎることもなさそう、いかに立石が安酒場が多くともリスクは1/2程度には軽減したはずです。 こうなれば気持ちは一目散で「宇ち多゛」に向かうのは、致し方ないことでしょう。しばらくぶりの名酒場を前にオヤジたちが列をなしているのも当然のことだと言えましょう。むしろこの時間帯は、開店時よりむしろ客の入れ替わりも早く、思いの外早く入れるものです。気を付けるべきは何より梅割やらぶどう割を調子よく空けて足腰立たぬようにならぬことです。肴は無論旨いに決まってます。だけど通ぶった頼み方や品は避けることにします。この時間ではすでに売り切れの可能性大ですし、何食っても旨いんだから好みの品だけいただけばいいのです。一言だけ難を言えばやはりもう少し落ち着いて呑めれば本当の名酒場になれるのになあ。全品あと30円くらい値上げでもこの混雑は変わらないでしょうから、多少の不満は我慢せねばなりますまい。 仲見世通りを進むと「居酒屋 中っちゃん」というのがあります。以前からここには酒場があったはずですが、どういうものかこれまで入ったことはなかったようです。バラックっぽさから判断しても無意味ですが、どうも肴に旨いものを求めるタイプの店ではなさそうですし、大体においてさほどそのような要素に重視しているわけではないので問題ありません。って旨いに越したことはないんですけど。さて、店の中は外見通りのうらびれた雰囲気、観光地にある客の全く入らぬ食堂みたいな印象です。客はスナック入店前の枯れたアベックに旨そうな塩鯖焼きの定食を食べるおばちゃん、いろいろ苦労してそうなお兄さんです。壁の品書きを見てもこれといったものはなく、あまり一般性はないもののぼくはこんな酒場がどうしても愛おしく感じられるのです。毎晩通いたいとか、もう一回来てみたいとか思うような酒場ではありませんし、下手をするとそんな酒場があったことなどすぐにでも忘れ去ってしまいそうですが、それはあまり問題ではありません。現代ではもう死滅しそうなこんなやるせなくなるような酒場で呑む気分はそう遠くなく失われてしまいそうで、それがまたぼくをかき立てずにおかないのでした。
2015/01/16
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常磐線快速電車は、頻繁に利用していて今では車窓から視界に飛び込んでくる景色にもほとんど新鮮さを求めてもしょうがない、と思うことさえしなくなってしまったとある夜、前夜の酒がまだ抜けきっていなかったせいか読書をする気力もなく上野行きの上り電車から久々に流れゆく夜の町明かりを眺めていました。列車が三河島駅に到着、 間もなく日暮里駅で乗り換えです。もう少し列車に揺られていたいと思ってふと顔を上げると目の前を見覚えのないもつ焼屋が視界を横切るのを見逃さなかったのでした。そうとなれば体調がどうのと日和っている場合ではありません。日暮里駅に着くとすぐに折り返して三河島駅に取って返したのでした。 目指すべき酒場は、駅からすぐ。最近完成したばかりのやたらと巨大かつ目障りなマンションを横目に程なくして到着したのが「もつ焼き れいや」です。いかにも開店早々といった雰囲気かと言えばそうでもなく、案外ずっと商売を続けてきたふうな落ち着いた印象があります。以前は焼肉屋かなんかだったかも。入ってみると厨房がちょっと昔は悪かったよ的なお兄さん、フロアーはそのお嫁さんでしょうか、やはりこちらもお若いのは予想通り。カウンターもテーブルもそこそこのお客さんで埋まっています。店主の友人らしきいくらかヤバ目のお兄さんもいますが、大方はおっちゃんなのでちょい安心です。おやスタミナ焼がありますね。察するに北千住あたりの「加賀屋」ででも修行したのかもしれません。でその焼物の味、北千住と決めつける何ら根拠はありませんが、むしろ美味しいように思われます。若いのに独立して店をやってるだけあって、意欲も実力もなかなかのものとみた。大衆酒場らしい雰囲気も心得ているし、何より本家を上回るまでの中ーお替り焼酎ーの量の太っ腹なところは大いに評価されるべきであります。ここまま飽きずに喧嘩もせず、欲を張らずにやっていければ、きっと長く愛される店になると思いたいものです。 また駅まで引き返すだけなのも虚しいので、日暮里まで歩くことにしました。以前はちょうど中間にある荒川区立の図書館を愛用していたのでちょくちょく歩いたものですが、最近はすっかり図書館を利用しなくなったのでーまた、読みたい本のリストが充実したら再開するかもー、わざわざ変化に乏しいこの界隈を歩くこともまれになっていました。とまあ久しぶりだから歩いてみてもいいかなという程度の軽い気分で歩いていくとまたもや見たことのない酒場に行き着いてしまったのでした。「串焼肉 まさゆき」という名のお店でした。店内を観察するとどうやら1年くらい前にできていたようです。それだけ足を向けていなかったということか。ここのコンセプトは看板を見ただけで推測できるのがありがたいと言えます。よほどへそ曲がりの店主でない限りは、焼肉用の肉を串に刺して出してくれるのでしょう。さて店内に入ると2階もすでに大賑わいとなっています。こちらも先程よりはいくらか年長ですがそれでも30歳前後の方が一人でやっていてー後から不慣れなバイトの女の子も登場ー、そうとうに慌ただしそう。ぼくの前に3人組が入ったので、唯一のテーブル席もふさがり、散らかり放題のカウンターにとりあえずは収まります。ここのお兄さんもしっかりとした経験を積んでいるようですテキパキと作業をこなす姿はなかなかのものとお見受けしました。覚悟していたもののA5ランクとかいうカルビだかの串はいいお値段でしたがあやむを得ませんここは一年でしっかり若者を中心としちゃう固定客を獲得したらしく、後は優秀なサポート役がいれば長くやっていけそうです。
2015/01/15
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大塚の駅前は、北口と南口ではかなり表情は違って見えますが、いずれも庶民向けの酒場に混じって毎夜通うにはとてもじゃないが懐が持たないような高級店もあって、それが外観からはそうと解らぬようなどうということもない店構えだったりするので、初めての酒場に飛び込むのはそれなりの気合が要求されます。そんな時に参考にするのが貼り紙ということも多くて、大塚の北口にもまた眩暈で立ちくらむほどの多種多様な貼り紙を見て取れます。そんな貼り紙に誘われるように1軒の酒場に吸い込まれてしまうのでした。 その酒場の貼り紙には、鳥の唐揚げ無料という内容と焼酎半額セールというものでした。これが真実であったなら随分安くなるではないかと、これまで幾度となく引っかかった罠に、またもや飽きもせず引っ掛かっていたのでした。「鳥超」というのが店の屋号。店に入ればわかるのですが、九州各地の料理を提供するお店。地下ということもあり変形の造りです。かつてはスナックだったのではなかろうか。ところで店内には割引らしき掲示はまるでなく、やむなくとり天ぷらをオーダー、これが凄まじい。旨いとか不味いとかいう以前に、とてもじゃないが噛み切れない揚げ具合なのでした。とりわけ添えられた春菊や舞茸、かき揚げの食感は痛すぎる、まるでカニを殻ごと食べたかのように固くて口腔内が激しく傷めつけられるのでした。それにくべると鶏はペラペラで味は全くしないものの固くはなく噛み切れる程度なのには救われます。やっとこすべてを嚥下する頃には、油のせいか非常に不快なムカムカ感に晒されますが、血の味のする口の中よりは状態は良さそうです。で忘れた頃に割引はどちらか一方適用となるとのこと。焼酎半額を頼みます。今更鳥の唐揚げを頼んでこれ以上口腔環境を悪化させたくないですから。不幸中の幸いでした。疑いが拭えぬままにレシートをチェックするとちゃんと値引きされてましたが、もともとの値段が強気だからなあ全然お得に思えないのでした。 当然ながら気分は全くの不完全燃焼。もう少しうろついてみることにしました。すぐにまだ入ったことのなかった居酒屋を見つけることができたのですが、店の前でしばし躊躇しました。というのも店の出すムードが カフェのようだったからです。洒落た外観のお店というのは、どんなにボロかったり不気味だったりする店より 敷居が高く感じられます。でもそういう店が珍しくも滿目に留まった以上は、何かの縁があったものとお邪魔しておくことに決めました。「大衆炭火酒場 やっとこ」と屋号は至って気さくです。テーブル席はカフェっぽくてどうにも馴染めませんが、カウンターはおっさん独り呑み客たちのみです。これならまあいいかとようやくホッとします。両隣は常連らしく店の礼儀正しい若者たちになんだか偉ぶって話し掛けるのは気に入りませんが、酒が入ってるからしょうがないか。一方は一人鍋をしていて、その量がすごい。最初はこの量さえ気にする風もなく果敢に摂取に励んでいたのですがそれも長くは続きません。といった様子を眺めながら呑むのですが、どうもあまり気勢が上がらない。上品すぎて活気がないからでしょうか。肴も悪くないし、何より店員さんの応対がいいのに残念です。最近多く見受けられますが便所のアメニティが充実してます。思わずめん棒を席に持ち帰って、呑みながら耳をほじったりしたのでありました。―うっかりしてましたが、2年前にも一度お邪魔していたようです。
2015/01/14
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仲御徒町の界隈を日中ぶらついてみたところで、なんとも愛想がなくしけた町だなあと思わされるばかりですが、ひとたび夜の帳が町を覆うと、日の高い頃には見れなかった活気ある別の表情に出会うことができます。 そんな町を成り立たせる酒場の中でもとりわけ活況するのが「やきとん ま~ちゃん」です。「多慶屋」での買い物ついでに見かけて以来、一度来てみたいと、悲願とまでは言わぬものの、それなりに期待させてくれるだけの風情を周囲に振りまいていましたが、実際赴いてみると、思ってもいないほどの盛況ぶりに圧倒されます。表には寒中入店を心待ちにする男女4名が慌てるふうもなく悠然と声をかけられるのを待っています。ぼくはS氏と一緒だったのですが、2人ならそうこうするうちに入れてもらえると高をくくったのでした。現実にはそうもうまくいかずしばらく待たされる羽目になったわけですが、なんとか通されたカウンターの狭いこと。これは長居は出来んわい、というかしたくないわいと苦々しい気持ちを噛み殺して、隣席のやけに横柄な腰掛けっぷりの親父を肘で圧力をかけるのですが、酔っ払いには糠に釘打つようなものです。それにしても客たちのことごとくとびきりの笑顔を浮かべています。仲御徒町の酒呑みはホントに酒が好きなのだなあ、ってかと思ってみたりもしましたが違ってました。ここもつ焼確かに笑顔が溢れるほどに旨いのです。値段も全然手頃だし、これは確かに皆さん嬉しそうな表情なわけだ。惜しむらくは酒の値が張ること。ここは焼物を徹底して楽しんだ後に、酒の手頃な酒場を目指すべきと本能が語りかけてきます。隣客のオヤジとのふれあいも存分に経験したので、次なる酒場を目指すことにしました。 実は二軒目もすでに目星をつけてあって、そこは「ま~ちゃん」と同じ一角にある「もつ焼き 山岡屋」でした。細い路地の先に薄らぼんやりとその姿を表したときは、こちらの方がずっと古いお店でぼく好みではないかと思ったほどです。先の店を出て、何軒かのちょっと良さそな酒場を極力視界に捉えぬよう配慮して、一目散に次なる酒場へ向かいます。正面に回り込むと新しいお店であることがあからさまになり、これなら通り過ぎた店が良かったのではないかという迷いに見舞われますが今さら引き返すのもしゃくですし、己の勘を信じてみたいなんていう青臭い思いにも駆られたのでした。店の雰囲気は思った以上に退屈で愛着の湧きようもないのでした。客の入りも今ひとつパッとせず、これはしまったかもと早速の後悔に見舞われます。ところが出される品は値段ー一般のもつ焼屋よりかなりお得感ありーから考えると、充分普段遣いに耐えうるされる酒場であります。こう振り返ってみるとこの日のハシゴ行程は、なかなか気が利いていたように思われます。「ま~ちゃん」が混んでいて待たされるくらいなら、こちらで多めに呑んだほうがずっと賢いかもしれません。何と言っても空いていて寛げますし。
2015/01/13
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喫茶編は、まだまだ目的地には程遠いわけですが、この夜の最終目的地は福島県のいわき駅でした。東日本大震災の傷跡は未だ潜在的な不安を少しも沈めることなく燻り続けていますが、われわれよそ者は努めて陽気に振る舞うべきとの姿勢を保ちつついわき入りしたのでした。駅側ほど近いビジネスホテルに投宿すると一憩など思いもよらず、早々に夜の町に繰り出すのでした。隣駅から乗りこんだ高校生らしき男女集団は、車中では帰宅の途上にあるものと思い込んでいましたが、間違いなく夜の町に飛び出して行きました。東北の人たちは、若者の飲酒に寛容なのだよなあと人事のように感慨にふけるぼくもまた東北生まれなのだから困ったものです。二十歳を過ぎたら誰に咎められるわけでもなくーこれが間違いであったことは伏せておくことにしてー、いつでも好きなように呑めるのだから、飲酒は二十歳を過ぎてからの社会のルールを遵守することをお勧めしてみせたりするのでした。 ホテルのそばに「赤鬼」という酒場がありましたが、満席で断られます。いずれ空くだろうし、後でまた来よう、これだけ混むんだからいい酒場に違いない、この予想は遠からず誤りであったことを嫌というほどに思い知らされることになるのでした。 屋号の赤繋がりというわけではありませんが、「赤のれん」という酒場があったのでひとまず寄ってみる事にしました。カウンターと小上がり席は2卓の特に変わったところのないごく普通のお店でした。ただ他店と大いに異なるのが、どうしたものかほとんど客がいないーはっきり言えばやたらと声ばかりデカくて(お陰で多少は賑やか)、相当に出来上がったオヤジだけー、他所の店が二人さえ入れないのにこの閑古鳥の鳴きようはどうしたものか。さすがに事態を重く受け止めた我ら二人はコソコソと相談した上で、瓶ビールに焼鳥、これだけでは気が引けるのでついでにさつま揚げ、という被害を最低限に留めるオーダーを選択したのでした。なお、こちらの出方を冷ややかでありながら執拗に促す視線を躱し、紛れもなく蔑んだような皮肉な表情を浮かべたあのおばちゃんは女将なのか。とっととオヤジの傍に戻るとまたもベチャベチャとおしゃべりを始めたかと思うと、手伝いのばあさんが冷凍庫からゴソゴソと何やら取り出しています。案の定串に刺さった冷凍肉をロースターに乗せて焼き始めました。まあこんな店、いくらでもありますがこんなに堂々と衒いなく作業しているのは図々し過ぎやしないかい。しかも冷凍処理もお粗末で肉の味は全くせず、冷凍庫内のあのプラスチック臭ばかりが際立つのでした。そんなこんなでうんざりさせられたものだから、早々に退散することとなったのでした。 いわきの呑み屋街の中心へと歩きます。この風俗店と呑み屋街が同居して違和感のない路地の雰囲気は東北の呑み屋街に来たのだなあという感慨があります。ただ大晦日を翌日に控えたという年の暮れも暮れという時期なのに休んでいる居酒屋のほとんどないことに驚かされます。都心だとこの位になれば多くの酒場が正月休みに入ってしまうのとは反対のようです。実際、この後行く酒場では帰省者らしき人たちの姿をさんざん見かけることになります。そんな状況なので次の居酒屋に入るまで4,5軒から振られることになりました。 ようやく入ったのは、これまた赤の屋号のお店「居酒屋 赤ちょうちん」でした。こちらも大層な繁盛で、かろうじて小上がりに通してもらえました。取り立てて店の造りに面白さはありませんが、肴の豊富さは目を見張らされるものがあり、店中におびただしい短冊が張り巡らされるばかりでなく、幾つかある黒板にも細かな文字でびっしりとお勧めなどが書き込まれています。しかしよく見ると短冊と黒板が同じ品なのに値段が違っていたりと結構大雑把な勘定が予想されます。板場も大混乱となっていてとにかく何頼んでも待たされること必至。適当にさっと出して貰えそうなものを見繕って注文します。料理自慢の居酒屋かと思いましたが味はまずまず、そうそう激辛料理も揃っていてこれがしっかりと辛いのは愉快だなあ、世の中には激辛を謳うみせがあちこちあるけど実際はインチキが多いですから。けれど辛さで口も麻痺してきたことだし、ぼちぼち引き際かと思い、次に待つお客さんに席を譲る事にしたのでした。
2015/01/12
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何かと気忙しい年の暮れではありますが、この年末はどうしたものか、大掃除をいい加減に済ますなど何事につけ横着してしまった結果、一泊程度の旅行を目論める程度には時間が確保できました。一泊では行ける土地も限られー新幹線や飛行機の利用は予算的に問題外ー、福島県のいわきを訪ねることにしたのでした。常磐線は日頃も度々利用することもあってなかなか気乗りしないわけですがこんな暮の差し迫った時期にちょいと行くには適当な場所であります。交通手段はいつものことながら青春18きっぷ、旅の道連れは代わり映えせぬA氏と相成ったのでした。 日暮里駅にて合流、ここから改めて改札を入り直し18きっぷの旅のスタートです。最初に目指す駅は、石岡駅です。石岡には今年一度やってきていますが当初の目的であった純喫茶が何故かお休みで無念の思いをずっと引きずっていたため、満を持してのリベンジです。今回の旅の最大の目的と言っても大袈裟ではないでしょう。そんな訳で旅の予定を決めるのに本当に例外的なことですが、事前に電話までして当日営業することを確認してしまいました。本来は店との出会いは一期一会と言いたいところでがす、心中ではなりふり構っている場合ではないというのが本心です。9時30分頃には開店するということなのでそれに合わせて石岡駅に到着するよう調整しました。途中、列車が藤代駅のホームに滑り込む際、車窓から純喫茶の文字が飛び込んできました。老朽化したビルの2階に「純喫茶 道」とありましたが、果たして現役なのでしょうか。 駅前の目抜き通りを歩き、遠目に店が見えてきてもなお、休みであるかもしれぬという疑念が拭えません。正面に回り込んでようやく明かりが漏れ出ているのを見てひと安心します。「喫茶 マツ」は、半地下と中二階のある町の規模からすると破格に広いお店です。ツートンの合皮張りのソファが整然と配置され、割岩やレンガの壁面の意匠が贅沢なもうやはり来ておいてよかったとしか言いようのない大好きな喫茶店になりました。窓からの採光もあって、暗すぎないのも日常遣いの店としても魅力的でした。 さて、まだ水戸にさえ辿り着けていないので先を急ぐことにします。水戸駅では乗り継ぎもスムーズでしたが、乗り継いだ列車は高萩駅止まり。本当は、翌日訪れるつもりでしたが、乗り継ぎまでしばらくあるし車窓から喫茶の文字が見えたので当然ながら途中下車することにします。 駅前喫茶の「軽食 喫茶 プランタン」は、既に廃業して久しいようですが立地の利便性などを考慮すると往年は、たいそう繁盛したものと想像できます。駅を後ろに南へと進路を進めるとやがて衰退露わな呑み屋街が姿を見せます。居酒屋ともスナックともはたまたさらにいかがわしい店ともつかぬ店舗が何箇所かに散らばって軒を連ねているところを見るとかつては、それなりの悪所を含む盛り場であったのでしょう。「ムードサロン 浮世絵」なんていう何とも艶めかしい看板ご残されています。 呑み屋街の外れに「喫茶 スタッグ」を見掛けました。もちろん入ってみることにしますが、それにしてもなんともはや怪しげな佇まいであります。営業しているのが不思議と言っても過言でないほどの店構えです。飾り気のない外観からは店内を予想することはまず不可能に思われます。そこを無理矢理に想像を膨らますとすれば、恐らくはデコラ張りの安っぽいカウンターに小さなカウンター2卓、毛の削げたカーペットには所々破れのあるー同色のビニールテープで補修されているー合皮とひと目でわかるスツールにソファといったところでしょうか。一言で言えばあからさまに場末のスナックの典型的なお店であるということです。ところがそんな投げやりな想像などあっさり裏切るかのようにこれが結構ちゃんとした純喫茶の表情をたたえていたのでした。余計な装飾は排除した潔さが外観の淡白さとともにいっそ清々しい印象を与えてくれます。ところでこのお店の最大の見所は、昔懐かしいぼっとん便所であります。この地域は今でも汲み取り式なのでしょうか。なんとも情けないことにA氏は、和式が苦手なばかりでなく、ぼっとんは初体験とのこと。ということは、きっとチリ紙も初めてだったんだろうなあ。 せっかくなのでもう一軒、思い切りのいい黄のファサードがやけに目立っていて、純喫茶というムードがほとんど感じられないため一瞬の躊躇が脳裏を過ぎったことは否定できません。実際入ってみて想像とまるで異なるあまりにも正当な喫茶空間が広がっていることに驚かされます。茶を基調とした店内はいささか生硬にすぎる印象がありますが、主人の生真面目さの表れと受け止めることにします。コーヒーのしっかりした味わいもそれを反映するがごとくに丁寧にドリップされ美味しかったのでした。「珈琲 美留区」ですが、この裏側から眺めるとなんとも愉快な風貌を確認できますので、お出かけの際はお見逃しなく。主人の別な一面を見ることができると思います。
2015/01/11
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突如どうしても三ノ輪のあの名酒場に行きたくなりました。常磐線に揺られているとO氏から、山谷のやはりこれも名酒場に立ち寄るとの連絡が入りました。しからば三ノ輪で落ち合おうということになったので、いきなりそこを目指すのもいいのですが、せっかくなので以前から気になっていた酒場に寄り道することにしたのでした。 さて、向かったのは東京メトロの三ノ輪駅の裏手の暗い一角にある「居酒屋 たこ」です。この店の入る長屋の裏側には古い居酒屋が三軒並びいずれも場末酒場らしい枯れた良いお店ばかりです。この「たこ」にも当然とうに行っていても良かったわけですが、裏手の店に比べるとまだまだ年季の点で劣って見えるので敬遠というわけではないもののどうしても後回しとなってしまったのです。店内に入ると思った以上に今時の店に近い取ってつけたようなレトロ感で装飾されていたのが残念です。ただまだ若い女将さんは至って気さくで、近隣の酒場のお話をあれこれとお聞かせくださるので、時間つぶしで立ち寄ったのが申し訳なく思われます。「遠太」やこれから向かうお店のことなどいろいろお聞きしましたが、とりわけ昨年閉店した「ほりい」については、貴重なお話をいろいろと伺えました。プライバシーに関わることもあるので詳しくは書くことができませんが、差し障りなさそうなことでは、オヤジさんが度々店を終えてはこちらで遅くまで呑まれていたとのことです。普段焼場で黙々ともつを焼いていたオヤジさんですが、懇意にしておられたこちらのお店では、大変饒舌で陽気な酒だったそうです。なんてまだまだお元気そうなのでいつか三ノ輪の何処かの居酒屋でお会いできればいいのに。こちらのお店には、他にも「弁慶」などの渋い酒場から客が流れてこられることが多いようです。それらの名酒場と比較するのは酷なことなのは重々承知していますが、それらと並び賞せられるようになるには、まだ当分は掛かりそうです。 さて、O氏から合流先に向かっているとの連絡が入りました。目当ての「大林」は、お休みだったようでその無念さはよく分かります。その代わりというわけではないのですが、ぼくが以前から推奨していた「厚生食堂」に寄ってきたそうです。ここの趣深さは、山谷の町が今に残す暗い歴史と切り離しては語れぬはずで、たまに立ち寄ってみるだけのぼくなどには、まだ女将さんにかつてのお話を伺う資格などないように思われのですが、O氏もやはり似たような緊張とそれに勝る好奇心を掻き立てられたようです。独りの客もいない店で熱燗を傾けながら存分に物思いにふけったようです。飲食面ではこれと言って特筆すべき何かがあるわけでないのになぜ故かほどにこの店に惹きつけられるのか。例えば帳場に見られる木製の格子が物語るのは、何物なのか。想像するだけでいくつもの逸話を捏造できそうなその有り様を眺めるだけで、肴など無用じゃないかと感じるほどです。と、しばらくご無沙汰している店のことを長々と綴っていてどうなるものでもない。今からでも出向くべきでしょうがそんな余裕はありはしないのでした。 ともあれ「中さと(中ざと)」にて、独りしばし濃いチューハイを啜りながら待っていると、嬉しそうにO氏が姿を見せました。そしてあれこれこの酒場の歴史などについてはーこの酒場については、故田中小実昌氏の著作に度々記されているーもはやぼくなどの的を外した描写は割愛します。そう言えば、すでに退職した上司の産まれも三ノ輪、時折姿を見せるF氏もここで幼少期を過ごしーそうだ!一度彼とはここで呑まないと!ー身近にこの三ノ輪で過ごした人たちの姿を思いながら呑んでいると、あゝなるほどなと首肯するぼくがいるのでした。この夜、われわれ二人が謎めいて濃いチューハイに泥酔したのは言うまでもありません。
2015/01/10
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なんだか銀座というこのブログでは縁遠い酒場がこのところちらちら姿を見せていますが、取り立てて理由があるわけではありません。もちろんぼくだって銀座にも古くからやっている酒場もあって必ずしも値が張る店ばかりでないことも心得ています。だからと言って銀座にいざ足を向けるのを躊躇うのは若い頃、酒場と関係なしにうんざり通いつめて10数年たった今でも、気持ちの中では食傷気味なことが理由のようです。それでも先日それがどのような番組だったかは定かではありませんが、銀座のコリドー街にあるーそこが本当にコリドー街と呼んでいいのかは自信なしー老舗酒場を見てしまったのでした。酒場を探訪するようになってかも何度となく目にしていた酒場ですがようやくその気になったことが、吉と出るか凶と出るかは行ってみてのお楽しみなのでありました。 その念願のお店とは「銀座 樽平」です。昭和3年創業というから銀座でも最古さんの部類の居酒屋さんではないでしょうか。日頃は酒場という単語を好んで使用するぼくではありますが、こちらのお店は居酒屋と呼ぶのが相応しく感じられます。細い路地に灯が点ってから通りがかると宣伝酒場らしい和建築の温かみが感じられ、ここご銀座であることをしばし忘れそうになります。店に入ると大変な繁盛っぷりで、ぼくに限らず歴史のある店で呑むことを求めるお客さんの多いことを確認できます。こうした居酒屋のよく似合うおぢさんももちろ多いのですが、それ以上に20代と思しき若い人たちの多いこと、しかも女性が多勢を占めるのが意外でした。いつもの顔ぶれ3名はどうにかこうにか端っこの窮屈な席に入ることができました。昔の居酒屋らしい佇まいはもちろんのこと、下手に騒ぎ立てる客などいないことも好感を感じます。名物の玉こんにゃくやらイナゴの佃煮などの珍味などを味わいながら、いつもであれば格別有り難みのあるわけでもないと思ってしまうお燗した 樽平が、どうしてこうもおいしく感じられるのでしょうか。それでもわれわれ三人の視線は、終始上品にお酒を嗜む美女グループへと向いてしまうのは致し方ないところでしょう。 先の店の姿が銀座の本来であると判断するのはやはり早計に過ぎるというものでしょう。ひとたび舞台をガード下方面に移すと途端に酒場と呼ぶのが適当に思われる喧騒が待ち受けるのでした。ただし、あのあけっぴろげなざっくばらんとしたムードにうかうか乗せられる程には若くはありません。この界隈ではお手頃な「車屋」にお邪魔することにします。うっかり知らぬ酒場に入ってしまい、この雰囲気なら安く呑めるだろうと遠慮なくいってしまうと、手痛い仕打ちを受けることになります。その点に関しては、ここ 「車屋」は安心です。銀座の酒場は、どこも繁盛していますがここも当然に例外であるわけもなく大いに繁盛していてようやくのことで入口付近の寒風吹き込む末席を確保できました。この無理矢理席を設けたような疎外された一角案外好きなのです。銀座の酒場につきものの窮屈さがないのが何よりです。しかもオーダーミスがあったのか、サービスで焼鳥なんかを差し入れてくれたりと、どこに幸運が転がっているかわかったものではありません。まあ、ガード下らしい風情に馴染んでしまうとーそれも初めてならともかく、何度も経験していると感慨の持続時間も短くなるものですー、とりわけどうという店ではありませが、それでもお手頃さは大きなメリットです。
2015/01/09
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これで昨年の単発の報告は、ようやく終了ですー通常の二本立て(ハシゴ)及び旅の報告は今しばらくお付き合い下さいー。世の多くのサラリーマンたちの仕事納めの夜、滅多に立ち寄ることのない東陽町で呑むことにしました。獣医師のK氏が一緒です。滅多に来ないと言っても日中はしばしば来ているのですがそれはまあ置いとくことにします。路線バスで見掛けた古い居酒屋が気になったから、行くことにしたまでで、ここが酒場放浪記で紹介されていたとは、迂闊にも知りませんでした。たまたま呑むことになったK氏が 東西線が便利ということで、お付き合い願った次第であります。 ともあれやって来たのは、 昭和42年創業の老舗酒場 「東陽」です。橋に伸びる緩やかな上り勾配の道に埋め込まれたようになった段差がお気に入りの半地下めいていて嬉しい。うらびれた感じもまたよし。いそいそと暖簾をくぐってみると想像よりずっと盛況でした。カウンターが開いていたので並んで座ります。世代の違う二人がカウンターに掛けるとき、どちらに座るかで値踏みされたりする事もあるようですが、なんだか懐かしい酒場の雰囲気にすっかり満足したーまだ呑んてもいないのにーぼくはそんなこと気にする暇もありません。年功序列を態度で示しやすい小上がり席は2卓だけとはいえ塞がっており、テーブル席もどういう訳だかこの店の雰囲気にそぐわぬ若者たちが占めています。ともあれカウンターに落ち着いたわれわれは茄子炒めだの焼鳥だの幾分しみったれた品ばかり頂いたのですが、これがなんだかとても旨い。家で作ってもどうにもこの味は出ないよねから始まった二世代も上の人生の大先輩との会話に火がついてしまい、二軒目として考えていた酒場のことなどすっかり忘れて酔いしれてしまったのでした。それにしても思いの外若い店のお二人の呑兵衛好みの味付け、これを身に着けられたら多少は外呑みも減るんだろうなあ。
2015/01/08
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日暮里の北側は、最近になっていくつかの居酒屋がオープンしていますが、こと西日暮里との間はちっとも変化が見られません。もしやと思ってこの夜も回り道してみたのですが、一時立ち呑みをやっていたお店がスナックになったくらいであまり代わり映えしません。そう言えば一度行っておこうと思っていた中華料理店がありました。面白みはありませんが伺ってみることにしました。 やって来たのは、「中国雲南酒膳坊 過橋米線 日暮里店」です。この店舗以外に秋葉原店、上野店、中野坂上店があって、もう7~8年ほど前だったでしょうか、秋葉原店にお邪魔したことがあったっきりです。雲南省の料理を出すと言ってもそれがどのような特徴を持っているのかは、まったく知識がないわけですがどうやら店名にある 過橋米線という米粉の麺料理が売り物のようです。とはいえわれわれは呑みに来たのであって、頼むのは298円のお手軽な一皿ばかり、ちっとも雲南省らしさはありません。注文したピータン豆腐が誤って単なるピータンとして運ばれたので、アレッと言うとすぐにご主人気がついたのか、それはサービスしてくれて思いがけずピータンが充実しました。好物なので問題なし。味はそこそこであります。隣席にはカリアゲ頭を見ただけで判断するのも悪しき先入観でありますが、中国人青年に違いありません。中国版のび太風のその青年、過橋米線を猛烈に掻き込みだし、汗だくになるとジャケットを脱いだのですがその上腕筋の隆々たることよ、人民軍の諜報部隊にでも所属していそうです。半分ほど平らげると黒酢をこれでもかと投入するのが中国風なのか、だらだら呑むわれわれを見下したように早々に立ち去ったのでした。
2015/01/08
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善行駅という駅をご存知でしょうか。ぼくも先日まで聞いたこともなく当然ながら場所の見当もまるでつきませんでした。とあるホームページでたまたますごい食堂を目にしてしまい矢も盾もたまらず遠路はるばる出向くことにしたのでした。この駅は小田急江ノ島線の藤沢駅から2駅だけ新宿寄りというほとんど乗降することのない江ノ島線でもとりわけ途中下車する機会の少ないーというかこれまでなかったー駅です。相模原で乗り換えた電車の車窓風景はとても神奈川県のものとは思われません。より西側を走る小田原線よりも田舎びて感じられます。畑と山と言うよりはせいぜい丘陵と言った程度の登り下りの多い人家も疎らな景色の中に善良駅はありました。駅を降りると車窓から予想されたよりは整備されているもののやけに閑散としたロータリーとそこから伸びる目抜き通りに商店が何軒かあるだけてす。ほとんど人気のないロータリーに一軒の喫茶店があったので寄り道してみることにします。 一軒家2階にある「紅茶の樹」です。入ってみてびっくり、ここだけはたいそう賑やかで、近所の老婦人たちの会食を兼ねた寄り合いをやっているようです。店の雰囲気はよくある自宅の一部を店にしたような可愛らしい(らしい)小物が飾られたり、販売されている雑貨屋を兼ねたお店でした。ご婦人たちがちらちらこちらを眺めているようで落ち着かず早々に店を出ました。近くには閉店した喫茶店跡もありました。 さて、向かったのは「玉屋食堂」という昼間だけ営業する古い食堂です。以下ネットで調べた浅い情報となります。この食堂が入っている神奈川県立センターの外れにある洋館は、元は藤沢カントリー倶楽部のクラブハウスだったそうです。昭和8年に建てられたこの建物を設計したのが、フランク・ロイド・ライトの弟子であったアントニー・レイモンドで、現存する建物の幾つかは登録有形文化財に指定されていて、津市のレーモンドホール、宝塚市の小林聖心女子学院本館、富士カントリークラブなどがあるようです。などという事は、少し調べれば分かることなのでこれくらいにして、人気の全くない洋館に辿り着き本当にこんな立派な建物の二階が食堂なのかと訝りながら屋内の立派な階段を見上げるとどうやら営業しているようです。古い体育館のような高い天井に呆けたように見入ってしまいます。二面にわたってガラス張りとなっていて採光もバッチリ、射し込む光線が、控えめながらも手間を惜しまぬ体であつらえられた意匠を際立ててくれます。母子二人だけがお客さん、広いホールの中心に置かれたストーブの側で食事していました。売り場で食券を求めると缶のビールとチューハイが冷蔵庫で冷えています。つい、一緒に購入します。しばらくして厨房カウンターから声が掛けられます。カレーライスを頼んだのですが、おつまみと言って煮物の小鉢を頂きました。建物の古めかしさにこれ以上ないくらいに嵌っている郷愁漂うカレーでした。いつまでも食堂として現役で使っていただけることを願います。
2015/01/07
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日暮里・舎人ライナーの見沼代親水公園駅に行ってきました。この足立区のどんづまりにある土地には、以前もお邪魔しており、このブログにも登場しています。その際、とてもいい酒場に出会えたことを書いたように記憶しますが、今回遠征した一番の目的はそこではなくー無論時間さえうまく折り合えば立ち寄るつもりー、古くからやっているよい雰囲気の喫茶店があることを聴き込んだからでした。 駅から西に5分ほど歩いた場所に「喫茶 たまり」はありました。一軒家の上品なお店で外観からも意匠の点で手の混んだお店であることが見て取れます。店内も期待通りのシックながら可愛らしいお店で入った瞬間に好きになりました。窓際の席に腰を下ろすと一日中でもくつろいでいたい気持ちになります。ただ客層が今ひとつで、おばちゃんグループはかしましくて、耳を覆いたくなるほど、オッチャンコンビは昼間から酔っ払ったふうにだらしない風体です。店は基本的に客を選べないのだから、客側もそれなりのマナーが必要です。特にひどかったおばちゃんたちは別に常連でもなさそうなのでなおさらのこと。彼女らが去ってようやく気持ちいい時間を過ごせました。 で、今回は酒場を紹介するのが目的なので先を急ぎます。前回訪れた「田舎家」に向かうことにしました。この間は3時過ぎにおとずれてもう開いていたのに、この日は開店にはまだ間があるようです。やむなく辺りをうろついてみると 「田舎家」にも劣らぬどころかさらに味のある酒場があるではないですか。暖簾はまだ下がっていませんが間もなく開店となりそうなので少し待ってみることにしました。 周辺をもう一回りして戻ってみると今度は暖簾が出ています。「友ちゃん」尾竹橋通りが開通する以前からやっているという古参酒場とのこと。脱サラをした当時30歳位の店主が表通りで3年ほど店をやった後に、場所を移して今の店になって40年ー ちなみに「田舎家」は、その数年後に店を構えたそうですー、当時は客の殆どが職人で、その客の大工や左官屋が今の店を建ててくれたと嬉しそうに語られました。そんなおしゃべり好きの愉快なオヤジさんがあまり表に出てこない女将さんと切り盛りするお店が悪い酒場なわけがありません。使い込んまれていてこれがあるだけで酒場としての魅力をぐんと高めるであろうテーブル席もありますが、特等席はやはりオヤジさんとの会話を楽しめるカウンター席。都内では珍しい串に刺した牛すじの煮込みを手繰り、チューハイを啜りながら、これも枯れた常連のばあさんを交えて言葉を交わすのはこの上ない贅沢です。 これで「田舎家」にハシゴしてしまうと見沼代親水公園から脱出できなくなりそうです。今度はいずれの酒場をお尋ねすべきか今から悩んでしまうのでした。
2015/01/07
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どうした気の迷いか、年も暮れようというある寒い夜、仲御徒町で呑むことになったのでした。別に仲御徒町で呑んだのが気の迷いというわけではなく、大体もったいぶって仲御徒町と書いたものの実際のところはJRの御徒町駅から歩いただけのことなのでした。物体をつけたのはこの夜訪れたのが、あな珍しや、ビストロに行ったからなのでした。 実のところ日頃は安酒場ばかり巡っているようなぼくですが、お手軽なフレンチは大好きで、休みの日には自宅でとあるお気に入りのカジュアルフレンチのレシピなどを紐解き家フレンチを楽しんでいるのでした。今ではシャンパンならざるスパークリングワインも、スペイン産のお手頃で悪くないのが容易に手に入るようになって重宝しています。そんなことはともかくとして、「Bistro SHOW」という一見したところでは、とてもビストロとは思えぬ佇まいの店に入ったのであります。中に入ると案外とゆったりしたスペースで、大抵の都心のビストロは窮屈で居心地悪いのが定番なのでこの点は良いと言えましょう。平日ということもあり客も少ないところも窮屈しないという意味では悪くありません。客に女性の姿がまるきり見えないのは良しとすべきか判断に迷うところです。さて、ぐずぐずと肝心な点を避けて語ってきましたが、言いたいのはただひとつだけここのどこをどう取ったらビストロを標榜する気になったのかまるっきり分からないということです。出されるものはすべて単なる居酒屋メニューでしかなく、ポテサラなどどう見ても、味わってみても業務用大袋から控えめに絞ったとしか思えないシロモノです。あまり長々と書くつもりはありませんが、最後にもう一つだけ良かったのは、値段が安いということなのでした。
2015/01/06
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都営荒川線の沿線でT氏と呑むといつも最後には、せっかくだから庚申塚に行くことに落ち着いてしまいます。T氏は王子で乗り換えるのが便利だし、ぼくも大塚で乗り換えることができるからてす。で、なんで庚申塚で下車するかといえばまあ何度となく書いてきたことの繰り返しになりますが、「庚申酒場」に立ち寄るからなのであります。到着した頃には、われわれはすでにいい具合に酔っ払っていて、それもこれも近頃しばらく休んでいた 「庚申酒場」の開店時間がますます遅くなり、どこかで呑んで行かざるを得ないのでした。店の前に立つと明かりが漏れ出ているので、やってるかと思いきや戸が開かず、声を掛けると休みだよとの答え。 やむなく近くにあった「酒処 大和家」という店に立ち寄ることにしたのでした。なんの変哲もないどこにでもありそうな居酒屋さんですが、酒場過疎地のこの界隈にあっては近隣の方にとっても貴重な憩いの場となっているらしくそこそこのお客さんが入っています。ぼくの印象だと周辺は高齢者率が高いように思われるのですが、こちらの客たちもやはり老人の姿が目立っています。酒も肴もごくごくオーソドックスで特筆することもなさそう、それでもいつも 「庚申酒場」に立ち寄る際に開店を待つのに難渋したことを考えると今後の時間潰しする酒場の候補にしてもよさそうです。ちなみにT氏は、この酒場に立ち寄ったことどころか、荒川線に揺られたことすら記憶にはなかったようです。そんな酔っ払いの辿り着く先は、さすがに気の毒でここに記すのは憚られるのでした。
2015/01/06
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銀座には、バーがそれこそ綺羅星のごとく数限りなくありますが、身銭を切って呑むしかない以上は、そうそうむやみに足を向けるわけには行きません。なんせ支払いが結構な金額になるので、財力さえあれば名店が数多ひしめくとしても、日参して通い詰めれば制覇てきるに違いありません。ってあれ何を言ってるんだろう酔っ払ってわけの分からぬことを言ってしまったようです。 まあ、そんなことはともかくわれわれ薄給のしがないサラリーマンは、名店などに行けるのはせいぜい念に一度あるかなしやのこと、庶民的なバーとして知られる「ROCK FISH」にでも行ってみることにします。平成14年に開店したというこのお店、各種メディアにて何度となく目にしていたもののそれがまさしくネックとなって行く機会を逸していました。一度は噂に名高い例のハイボールを呑んでみたいものだと思い続けて幾年月、酔っ払っている勢いで寄ってみることにしました。雑居ビルの2階のその店は想像以上にカジュアルでなんだか気が抜けてしまいます。バーは、ちょっと緊張するくらいがちょうどいいと思います。この後会合があるらしく、バーテンダーの方たちの応対もおざなりでちっとも感じが良くなくて、そんなファーストコンタクトの悪い印象もあったせいか、ハイボールもそこらの居酒屋で呑むのとさほど変わらぬように思われたのでした。せっかく銀座で呑むならちょっと無理してでもオーセンティックな店にしておくべきだったでしょうか。
2015/01/05
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随分前のことだったとしか覚えていないのですが、東陽町から南砂町方面にかけて喫茶店散策をした際に、得も言われぬ良い雰囲気の酒場を見掛けていたのてした。その時は真っ昼間ということもあって、指を加えて見送らざるを得ませんでした。しかし、そんなことはすっかり忘れて久しいとある日に亀戸駅から東陽町駅行きの都営バスに揺られていると、どことなく見覚えのある寂れた商店街を走っていることに気付きました。どの駅からも歩くにはちょっと遠い場所にあって、よほど思い立たなければ行くこともなさそうです。バス通りの脇道にもし酒場があればその店に違いないと分かる程度には記憶も蘇りつつあります。南砂町が最寄りの駅だったようです。しばしのバスの旅を終えその帰途に立ち寄ることにしました。営業していることを祈りながらそこを目指します。人通りの少ない夜道を歩いて、脇道を逸れると嬉しいかな、営業しているようです。 赤提灯の下がる外観からは間口が広く感じられるのですが中に入ると奥に深い造りの店です。カウンター席だけのいかにも下町風の大衆酒場そのものであることにひとまず喜びで頬が緩みます。「遠州家」というシンプルな屋号も板に付いています。客の入りもさすがに多く、入った時には先客2、3名であったのに、ほどなく満席になりました。他には近隣に居酒屋が少ないこともありますが、これほどの客に愛されるのはうれしいことです。値段はいささか高めではありますが、肴の品数多く、酒呑み好みのものが多いのに店の実力が感じられます。まずは肉豆腐からスタート。食べごたえ十分のよい味付けの品で人気のあるのもさもありなんです。やや濃い目の味付けで、ついつい酒がすすみます。そんな間にも次々お客が来ては無念そうに帰っていかれるのであまり長居するわけに行きません。残念ではありますがまたあらためてゆっくり訪れたいきいと思います。
2015/01/05
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東急大井町線の九品仏駅は、以前散歩の途中に通り掛かった程度でこの駅を目的として散策したのはこの日がはじめてのことでした。それなりに店舗があるものの人影もまばらなその町で喫茶店を数軒はしごした後、駅の反対側にあるもつ焼き屋さんを目指すことにしたのでした。 やって来たのは活気を失って久しそうな町外れの寂しげな雰囲気のお店です。「やきとん 大虎」に到着したのは、開店間もなくと思われる時間帯だったためなのか、それがむしろ当然なのか外から眺めた時に感じたよりずっと広いお店でした。が、寂れた詫びしげなムードは外観そのままでしたーそれは正直期待通り、くたびれた後だったのであまり騒がしいのもねー。入口付近のカウンター隅の席に遠慮深くー正しくは店内全体が眺められるぼくにとってのベストポジションー腰を落ち着けることにします。飲物と焼物を女将さんにお願いすると、焼物は少しお待ちくださいと言われたのでお通しなど摘みながらボンヤリとしたひとときを待つことにしました。炭を起こしているのでしょうか。と思っていると待つというほどもなくオッチャンが入ってきます。テーブル席を使ってバタバタと着替えを始めます。どうやらこの人が店の主人だったようです。この主人が来ると店の雰囲気は一転明るいものになりました。楽しい気分がこちらにも伝染したのか、ちょっと飲むだけのつもりが、いつの間にか杯を重ね、いつしか5杯ほどいただいていました。やきとんはごく標準的でこれと言った印象は残らぬものの、雰囲気の良さが店を支えています。すっかりいい気分にほんのり酔って店を出ましたが、他に訪れた客はお一人だけでした。
2015/01/04
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北千住は、酒場こそ数多あれど本当にお得な酒場の存外少ないのはどういうものか。そんなことをずっと言い続けてきたような気がしますが、むろん気の利いた酒場がないわけではありません。その数少ない気の利いた酒場の一軒に久しぶりに出向くことになりました。と言うのもいつものご機嫌屋の上司T氏が鍋を食いたいと言い出し、加えて直属の部下であるぼくなんかより断然お気に入りのよその部署の若いのに付き合ってもらえるのになったようで、ぼくはあくまでもそのおこぼれに預かったようなものなのでした。まあそんな事は、ぼくにとっては一切お構いのないこと。向かったのは初めて訪れた頃とはすっかり様変わりした東口の学園前商店街ーあれっ、なんか通りの名が変わっていたかもーの外れにある「やすらぎ」です。ここは何年も前に訪れて以来のご無沙汰になりますが、その際好印象でありながら再訪する機会に恵まれなかったのには実ははっきりとした理由があって、一言で言うならとにかく一品ごとの肴の量が多いのです、いや多すぎるのです。以前も二人で行ってわずか3品を持て余したほどです。なので食の太いT氏であればーこの人、間もなく60歳にならんとするとは思えぬほどの食欲の持ち主ーなんとかしてくれるだろうという期待とどれたけ食えるのか見てみたいという少し意地の悪い好奇心があったのでした。生牡蠣などをつまりながらひと時を待って出された鍋は、予想を上回るボリュームと豪華さー特にフグまで入った海鮮系の食材のすごさよーで色めき立ったものです。やたらに気の早いT氏は、ご飯だかうどんだかを早くも注文しようとするのを制止したのはぼくのファインプレーでした。さしものT氏の食欲でも、そこまで辿り着くのは困難だったようです。その後手の空いた女将さんがやって来て、鍋はどうだったかということからやたらと会話が盛り上がり、その後、焼酎ボトルはとっくに空いていたので、レモンサワーやらビールなどをいつものごとくにお代わりすることを繰り返した挙句、やはりベロンベロンになってしかも勘定が予定以上だったーそりゃあれたけお代りしたらそれ位掛かるはずーことにすっかり機嫌を悪くしたT氏を宥めるため、さらに呑みは店を変えて続けられたのでした。
2015/01/04
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小村井は、近頃入り浸るとまではいかないまでも月一回程度のコンスタントなペースで通っていましたがさすがにほとんどの目に付く酒場は行き尽くした感があります。それなのになぜまた訪れたかといえば何度か訪れたものなことごとく振られてしまっている純喫茶があるからでした。実はこの界隈にはここ以外にも数軒ほど報告しておきたい喫茶店があるのですがこの日何度目かの空振りでようやく入店が叶ったそこの衝撃に比すると他はいくらか小味に感じられたので酒場の前に報告しておきたいと思います。 ある土曜日の昼下り、店を訪れるといつもは降ろされているシャッターが開いています。ただ閉店の札が出され、脇の貼り紙を見ると午後二時閉店と書かれています。なるほどどうりでこれまで入れなかったわけだ。ということで改めて昼前に出直して、ようやくの入店となったわけです。店に入るとまずはその思いがけないくらいの広さに圧倒されます。広さというのは時として訳もない感動を呼び起こすもののようです。当然この広さは単に物理的な広さではなく、相対的な広さという意味で、けして集客力があるとは思われぬこの地に100人近くを収容できる喫茶店が果たして必要とされているものか。果たして店内には、談笑するご婦人二人とズラリと並ぶテレビゲーム機に真剣な表情で臨むご婦人の3名がいるばかり。明るい秋空の元と暗い店内のギャップを埋めるため窓際の席を選びました。店じまいの時間まで浸っていたくなる空気感が確かにここにはあります。「コーヒーの店 越路」という時代錯誤な店の存在を知らずに過ごす地元の方も多いのだろうなと少しでも長く続けてくれることを祈らずにはおられません。 さて、何と言ってもまだ2時なので、呑むにはさすがに早すぎるでしょう。一日乗車券を購入済みの都営バスを乗り継いで時間を潰し、夕暮れ時に再び戻ってきました。「かんの」にお邪魔するつもりです。外見にはこれといった特徴のない小奇麗な店ですが、食べログを見るとなかなか良さそうだったので一度、来てみたかったのでした。やはりありふれた店内のカウンターに腰掛けます。ピザ風チヂミなどのひと工夫された手料理が取り揃えられ、品書を眺めるのも楽しいのでした。その肴は家庭料理のようでありながらもなかなかのことでは出せそうもありません。これを作る女将さんが何より魅力に溢れていて陽気で明るくしかも太っ腹とくるなら常連がつくわけです。夫婦連れが多いのもさもありなん。さらには酒が非常に濃いのも特筆すべきで、さらにはソーセージ盛合せと程よく漬かった糠漬けまでサービスしてくれるのでありました。頼んだトリハイのためのトリスの瓶が目の前にあったので、取ってちょうだいというのでカウンターの棚の奥から引っ張り出したら、瓶の首にアンクルトリスの描かれたコースターが付いていました。くださいなとお願いすると気軽にいいわよ、もってってちょうだいと至って気がいいのでした。気持ちのいい心から愉快な気分になれる居酒屋さんでした。
2015/01/03
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上野の酒場は当たり外れの振幅が激しくて、この夜は目当てもなくただただ店頭に張り出された酒の値段の安さに釣られてしまったのでした。大体安いのには理由があってしかるべきで、ひとつはあまりの客の入りの悪さに店側がヤケになって採算度外視の無茶振りを見せる場合ーこの手の店は結局にっちもさっちも立ち行かなくなりほどなくして閉店に追い込まれることが多いようですー、もうひとつはお通しで法外な値段を要求したり、酒や肴の品質がとてつもなく劣るというパターンです。あとひとつ真に良心的な酒場であることも稀にあって、これに当たった時の喜びはいかほどのものか、斯様なまでにごく例外的な出来事ということになります。 さて、上野の「鳥どり酒場」に入ったわれわれー金遣いの粗さが目立つ一方で、滅法ケチ臭い一面もあるT氏が一緒ーは、瞬時にこのお店が一番目のタイプに該当することを察してしまったのでした。そしてそれを承知しながらも後に引くわけにも行かぬのが辛いところ。われわれ以外の客たちは、そんなわれわれの後悔やら煩悶などどこ吹く風のように実に楽しげに呑んでいるのでありました。多くの客にとっては、店の雰囲気など集い語らうという目的を前にしてはどうやら些細な瑕疵に過ぎぬようです。店との上手な付き合い方を知る彼らはわれらなどよりはるかに酒場使いの名手であるかのように感じられるのでした。数をこなすというのはもしかすると興味や感受性を鈍化させる危険を孕んでいるのかもしれません。などということをもの思いつつ呑んだわけではありませんが、今となってもここで呑む理由は見出せないのでした。
2015/01/03
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矢口渡には、よく知られる角打ちがあってさほど角打ち好きとはいえぬぼくですが、折角はるばる矢口渡まで来たのですから寄っておかぬのは後々の遺恨となりそうです。駅前の商店街を抜けて、多摩川に向かって歩くことしばし、河川敷にたどり着く手前を右に折れてさらにしばらく歩くと「丸徳関口商店」がありました。至ってありきたりの酒屋さんの軒先で呑めるというだけの角打ちと呼ぶのが躊躇われるどうってことのない店ですが、河川敷で草野球に興じたおっさんたちがここで休息がてらに生ビールを煽るという様を思い浮かべるとまんざら悪くもなさそうだと思ってみたりもします。 すぐ近くに「昭和食堂」というのがあります。いかにもぼく好みですがどういうわけだかこの日は見送ってしまいました。立ち寄っておくべきだったなあ。 あまりにも簡単なのでお隣の武蔵新田駅の角打ちもまとめて報告しておきます。「飯田酒店」がそれで、こちらは店内にそれなりの飲食スペースが設けられていて、それなりの味わいが楽しめます。おばちゃんも陽気で明るく居心地は悪くありません角打ちの入門店として!初めての方であればお試しになるのもよろしいかと。
2015/01/02
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都心からほど近いのに浅草橋という土地はどこかしら田舎臭さが付きまとっていて、それがむしろこの地を訪れる楽しみともなっているのですが、どうもここぞという決定的な酒場に乏しく、むしろ純喫茶の方に分があるように思います。もちろん気に入っている酒場も数軒あるにはあるのですが、せっかくなので初めての酒場を探してみることにしました。 歩きだしてほどなくして「もつ焼き カミヤ」を見つけました。この暖簾分けによって系列店を拡大したらしい「カミヤ」さんですが、ちょくちょく遭遇することがあってもなかなか立ち寄ってみようとは思えないのです。その理由はかつても書いたことがあったかと思いますが、店に入ると否応無しにもつ焼10本が強要されるという俗に縛りとか呼ばれたりもする乱暴な流儀があるとの噂を聞き及んでいたからです。実際相当にコンディションを整えて臨んだ南千住店では、修行のごとくに10本を黙々と咀嚼することになり、噂が真実であったことを再確認したのでした。ところが浅草橋の 「カミヤ」は、少しばかりーというか決定的にー状況は違っているようです。ご明察のとおりこちらでは縛りなどという無粋なルールはなく、好きな串を好きな数だけ頼めるのです。これは全く持ってありがたいこと。「カミヤ」の入門としては、うってつけの店舗です。 ただし店の方はかなり横柄かつだらしないところがあるのでー例えば加えタバコで仕事するーそういうのに耐えられない方は遠慮しておくのが良策かと。
2015/01/02
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正月の挨拶など読まれたくないでしょうが、今年から年賀状はびしっとやめることにしたので、その後ろめたさを誤魔化すためにもこちらであけましておめでとうございます、の挨拶をさせていただくことにしました。今年も体を壊さぬ限りはできるだけ毎日1回は更新し続けられるようせいぜい頑張るので昨年同様ご愛顧いただければ幸いです。 大晦日の昨日に続き、元旦の今日は2014年に初めて訪れた喫茶店から選りすぐりの店を一挙発表することにします。どうしても喫茶店の評価は酒場の評価と比較すると点が甘くなる傾向にあって、その理由も大体の見当は付いていますがそんなことを語っている暇はありません。ひとつはっきりしているのは、喫茶店の愉しみ方と酒場の愉しみ方を較べてみると喫茶店のそれは限定的な側面から語られることが多いのに対して、酒場の場合は多様であるように思われます。そのためネット上で流通する情報量はともかくとして、喫茶店で流布する評価は画一的であるがゆえにかなり信用に足るものが多いようです。だからこそ大外れが少ない一方でまったく未知の店と遭遇する機会が少ないのは否めないところです。それでもこれからリストアップする店の何軒かは、世間的にほぼ流布いていないものもあるようなので、多少なりとも参考になればと思います。 さて、昨年出逢った喫茶店で、真に興奮させられた店は地方都市のそればかりとなってしまいました。もとより首都圏の純喫茶の知られる喫茶店の多くにはすでに行ってしまっているということもありますので、地方が首都圏より純喫茶に恵まれているとは必ずしも限りませんが、昨年重点的に再訪もしくははじめて訪れた、衰退の一途を辿っているかに感じられる地方の中都市あるいは小都市には、誤解を承知で行ってしまうと独特の哀愁や寂寥などのはっきり言ってしまうと暗さが店のムードに独特の陰影を与えているように思われるのでした。では長い前置きはともあれ、とりわけ感銘を受けたお店を報告します。青森 「珈琲 フォーション」・「コーヒー専科 カリブ」中央弘前 「純喫茶 ルビアン」・「名曲と珈琲 ひまわり」郡山 「純喫茶 モナミ(TEA ROOM MONAMI)」足利 「食事と喫茶 富士屋」上田 「甲州屋喫茶室」来宮 「喫茶 加奈」富士宮 「コーヒーショップ らんぶる(L'ambre)」 あらら、有名店ばかりになってしまったことにいささか赤面してしまいそうです。今更これらを称揚したところで店の迷惑になるほどこのブログは読まれているわけでもないのでご勘弁いただくことにします。続いては、これに準ずるお店をリストアップします。やってみるとこれが思っていた以上にすごい軒数になってしまいました。ここでは首都圏のお店が善戦しています。ほとんどネット上では語られていないお店もそれなりにあるはずです。リンクの張られていないお店については、写真もある程度は残っているはずなのでいつか報告できればと思いますが、正直なところほとんど印象が残っていないお店もあるのでした。上野 「coffee ヤマ」有楽町 「はまの屋パーラー」新橋 「珈琲大使館 新橋店(本店)」新橋 「COFFEE 琉奈」新橋 「珈琲の店 ドリアン」北千住 「マイウェイ」中野・武蔵境 「ティルーム アモン」・「珈琲館 くすの樹」立川 「珈琲 はなや」西八王子 「珈琲舎 バンビ」板橋 「カフェテラス ピコリーノ」北赤羽 「珈琲店 燕里」戸田 「コーヒーとお食事の店 カフェ エトルア」東大宮 「珈琲 樹里」・「純喫茶 ジュリアン」久喜 「COFFEE SHOP ピッコロ」久喜 「珀欧亭」久喜 「カフェテラス ジュアン」矢向・鹿島田 「珈琲専門店 しらい 矢向店」・「ミック」仲御徒町 「六曜館 御徒町店」入谷 「喫茶・スナック 白鳥(しらとり)」葛西 「ティールーム 街角」住吉 「みどりや」御成門 「廣田珈琲店」白山 「プラス」岩本町 「グレースカフェ(GRACE Cafe)」西大島 「コーヒー店 JUN」・「純喫茶 ヤング」志木 「サイホン珈琲の店 夕月」上福岡・新河岸 「珈琲 どんぐり」・「茶房 札蘭屯(じゃらんとん)」・「喫茶 神田 珈琲園」寄居 「喫茶 木馬」押上 「純喫茶 すいれん」東向島 「純喫茶 マリーナ」竹ノ塚 「COFFEE HOUSE エリカ」草加 「サファイ・ダイナー(SAPPHIRE DINER)」小村井 「コーヒーの店 越路」小村井 「芽芽」西所沢 「COFFEE ボンボン」沼袋 「ミカドコーヒー 中野沼袋店」沼袋 「純喫茶 ザオー」下井草 「喫茶 ドール」上井草 「コーヒーとサンドイッチの店 カリーナ」新所沢 「珈琲 東京堂」入曽 「コーヒーハウス メープル」京成曳舟 「喫茶 ぽてと」鬼越 「COFFEE アリス」赤土小学校前 「珈琲専科 たうん 尾久店」高野 「喫茶 アゼリア」見沼代親水公園 「たまり」都立大学 「コーヒーショップ すぎの木」奥沢 「ドミンゴ」三軒茶屋 「喫茶 セブン(コーヒー Seven)」駒沢大学 「喫茶 芝生」・「カフェ・ド・ラ・メール」二子玉川 「ディングル(Cafe DINGLE)」九品仏 「COFFEE & PASTA ボンゴ」上野毛 「ルモンド」千鳥町 「仏蘭西亭」沼部 「喫茶 ビット(Bit)」鶴見市場 「珈琲 亜露麻」花月園前 「コーヒーショップ ココ」京急新子安・大口 「喫茶 やまぐち」・「喫茶室 鹿鳴館」・「COFFEE & RESTAURANT ロデオ」登戸 「純喫茶 十字路(coffee JUJIRO)」川崎大師 「コーヒー&軽食 Linden(りんでん)」小川 「珈琲 待夢」毛呂 「純喫茶 千種(ちぐさ)」高根木戸 「喫茶 純」葭川公園 「亜土」相模湖 「珈琲店 ほさか」 続いては、地方篇。青森 「珈琲茶館 麦藁帽子」・「喫茶店 マロン(MARRON 階上喫茶)」本八戸 「COFFEE ルーヴル(Loovre)」郡山 「スナック・喫茶 ミラノ」福島 「パン 洋菓子 喫茶 オジマ」・「珈琲 グルメ」足利 「Cafe de FURUKAWA(フルカワ)」・「コーヒーの店 はとや」小山・栃木 「Asi-na(あしーな)」・「カフェ・ドゥ・モンド」栃木 「ティティドール 洋菓子店」・「喫茶 バク(BAKU)」高崎 「喫茶 コンパル」甲府 「珈琲 カムイ」伊那市 「喫茶 ブラウン」上田 「珈琲 木の実」・「珈琲 故郷」上田 「亜羅琲珈」来宮・三島 「純喫茶 田園(DENEN)」・「純喫茶 ラポール」沼津 「ダニエル」富士宮 「eton(イートン)」 喫茶店についても、昨年の暮れに素敵な店に伺うことができたので、これも写真のみ公開します。場所と店名はここでも伏せさせていただきますが、ほとんどが純喫茶好きにとってはよく知られたお店なので伏せるまでもないのかもしれません。これらは近いうちに改めて報告させていただく予定です。 旧年は、北日本を中心に旅したことがはっきりと読み取れる結果となりました。まだまだ取りこぼしも多いのですが、今年は西日本方面になんとか出向きたいものだなあとぼんやりと企て始めています。
2015/01/01
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