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子供の頃、将来就きたい職業には事欠かなかったのです。あくまでも「就きたい」だけなので、実際にそうなるための努力を払ったことなどなくて、月替わりのように「就きたい」職業は変遷したのです。それを揚げていくとキリがないので、特に変わった職業をひとつだけ告白しておくことにします。それは力士になるというものでした。ぼくは小学生になる頃からぽっちゃりし始めて、高学年になると軽度の肥満児となっていました。それも相撲取りになりたいと語る一因とはなったような気もします。先ほど告白と書いたけれど、事業参観だかなんだかで将来なりたいことってな発表をさせられて、そこで堂々とお相撲さんになりたいって発言をしたのだから、少しも秘密ではなかったのです。発表前夜まではマンガ家になりたいと当時の先生には語っていて、いざ当日になって相撲取りになりたいなんて言うから先生も驚いていたことを薄っすら覚えています。その夢はすぐに映画監督だったり小説家なんて夢に上塗りされることになるのですが、力士になりたかった真の理由は龍虎のようになりたいって思ったのがきっかけでした。かつて『料理天国』って番組が放映されていて、そこで龍虎が旨そうなものを旨そうに食らっていたのが実に羨ましかったのだ。食べっぷりは良かったけれど、ガツガツ食らうって感じじゃなくて、ちゃんと味わって食べてる、しかも食べ慣れてるって感じで、小結で現役生活を終えた勅使でこれなら横妻になればどれほどの豪勢な料理が食べられるのだろうと想像するだけでも憧れるのに十分な理由があるのだった。つまり力士になると旨いものが食えるんじゃないかって安直な理由だけが力士になりたい理由だったのだから、そりゃまあなりたい職業がいくらあっても不思議じゃない訳です。こう書くと今回のテーマがちゃんこ料理屋だったり、元力士のやってる店だったり、力士たちが贔屓にする店って方に話がいくべきなんだろうけど、そうはならないのでした。 今回お邪魔したのは日暮里駅から西日暮里駅に向かう通りの踏切近く店を構える「こまつ」です。ここの店が放つイメージがたまに行くならこんな店っていう感じでなのです。料理番組好きならご記憶かもしれませんが、「たまに行くならこんな店」っていうタイトルをもつ料理番組の一コーナーがあったのですが、これが龍虎の出演する『料理天国』のコーナーだと勘違いしてしまったのです。が、よくよく考えてみるとこのコーナーは『料理バンザイ!』の番組内のコーナーだったのだ。だから前段の文章は後段とは勘違いでのみ繋がっているということになる。まあ、書いてしまったから残したまでとご理解頂きたい。といった訳で、かねてより「たまに行くならこんな店」かなあ、と思いつつ眺めてから早10数年となったけれど、未だ行けていなかったのだから、ぼくにとっての「たま」というのは寿命通り生きられたとしても人生で4度行けるかどうかという程度になる。なんとも寂しいものであります。しかしまあ家庭料理だって、少なくともそこらの普通の店で食べるものよりはずっと美味しいのだからまあ良しとしよう。贅沢を言い出すとキリがないのだからと自らに言い聞かせて過ごしてきたのです。こちらのお店は、店内もかつて見た料理番組で登場しそうな上品な店内でありますから、結構なお値段を取られるんじゃないかと思っていたけれど、品書きを眺めてみると毎晩どころか週に一度でもぼくの小遣いでは無理があるけれど、少なくとも20年に一度の店ではなく年に1、2度位ならそう財布の心配をせずに来られそうなので少し安心するのでした、いくらご馳走になるとはいえどもね。冷静になると店先にメニューが掲げられている位だからそう杞憂するまでもないことは分かるはずだったのだ。立派なお通しに始まり刺身などを食べ進めるといずれも実にちゃんとしていて、むしろお値段に比してお得感を感じる位であったのだ。さて、黒板メニューには定番通り季節のお勧めの品が記されているのであるけれど、ぼくは大概そこに記されているのは時価的な価格帯のものが多いから見て見ぬフリをしていたのだけれど、この夜のスポンサーが、土瓶蒸しって食べられるって聞いてきたのである。食べられるって聞かれてもねえ、ぼくの記憶では食べたことがあるようなないような、いや多分食べたことはあるけれど、もういつ食べたか覚えてない位に久しいのだから、ここは当然、食べられるって答えるのだ。食べた覚えはほぼないけれど、食べ方はよく知っている。たまに行くならこんな店でよくお目に掛かっていたからね。食べ方は覚えていても味や香りはまるで初めてのように思われる。つまりは余りに旨くてうっかりこれだけで清酒2杯を呑み干してしまったのでした。当然、松茸の薫るだしもちゃんと呑み切ったのでした。たまに、いや松茸の季節だけでもいいからまた行きたいなあ。
2025/11/23
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近頃何だかもう随分以前からなのか寡聞にも存じ上げないのですが、ここ十年ばかりでスペインバルなるお店が増殖しているようにぼくは感じています。バルって居酒屋に近しい業態として、日本ではよく扱われているようですが、実際にはフランスのカフェなんかと同様で酒を呑ませるだけじゃなく終日、簡単な食事ができたりお茶できたりするお店のことを指すようです。スペインバルでは、タパスと呼ばれる小皿料理が提供されて串に刺されて手軽に摘まめるようになっているものは特にピンチョスなんて呼ばれているようです。このスタイルは日本の立ち呑み店の気軽さにも通じているようで共感を抱かせてくれます。下田淳著『居酒屋の世界史』では、スペインの居酒屋の歴史にも触れられています(実際は関哲行著『スペイン巡礼史』からの孫引き)-- 一五世紀、巡礼街道沿いの宿場町プルゴスの場合、一軒につきベッド数は六〜一二台程度、もちろん共用であった。居酒屋も兼ねたのはもちろんであったが、そこで商談やエンターテイメントがおこなわれるなどの機能ももっていた。-- とのことで、これだけ読むと実に楽しそうな施設に思えます。でも実際には「一四九二年、スペイン・マラガ市では、公娼が居酒屋へ出入りすることが禁止された」といった記述もあることから、当時の居酒屋は売春宿としての機能も併せ持っていたということのようです。酒場という施設が現在に至るまでいかに明朗さや開放感を演出しようともどうしようもない暗部を感じさせるのはそうした過去(?)があってのことなのかもしれません。ピスト・カステリャーノ(pisto castellano/夏野菜のトマト煮込み)【材料】にんにく 1片/玉ねぎ(1cm角) 1個/オリーブ油 大さじ3/ベーコン(1cm角) 2枚/ピーマン(赤/1cm角) 1/2個/ピーマン(緑/1cm角) 2個/ナス(1cm角) 3個/水 1カップ/トマト水煮 1/2缶/パプリカパウダー・塩 小さじ1/2【作り方】1. 鍋にオリーブ油を熱してにんにく、玉ねぎを炒める。ピーマン、ベーコンを加える。ナス、水を加えて煮る。トマト水煮を加えて蓋をし、煮る。パプリカパウダー、塩を加える。 これまたぼくの印象でしかないのですが、スペイン料理というのは非常にシンプルに調理されることが多いように思えます。そうした意味では日本の家庭料理とも通じるようで好ましいけれど、レシピを眺めさえすれば凡そその味が想像できてしまうのです。これまた非常にシンプルですが、パプリカが幾分スペインっぽいかなって思わせてくれます。ピスト・カステリャーノのスパゲッティ(写真逸失)【材料】スパゲッティ(茹でる)・ピスト・カステリャーノ・油(オリーブ)・粉チーズ・胡椒 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱してスパゲッティ、ピスト・カステリャーノを炒める。皿に盛って粉チーズ、胡椒を散らす。 これは単なる使い回しのような気もしますが、あってもちっとも不思議でない綾里なので一応のせておきます。トマトとオリーブのサラダ【材料】トマト(湯剥き/1cm角) 2個/玉ねぎ(粗みじん切り) 1/4個/ケーパー 小さじ2/オリーブ(黒) 12個/ピクルス(きゅうり) 4個/ツナ 1缶/卵(茹でる) 1個/塩 適宜/酢 小さじ2/油(オリーブ) 大さじ2【作り方】1. ボウルにトマト、玉ねぎ、ケーパー、オリーブ、ピクルス、ツナ、塩,酢、油(オリーブ)を入れて混ぜる。皿に盛って卵を飾る。 これまた非常に作り甲斐のないレシピでありますが、間違いなく旨いのです。だけどこれをスペイン料理って言い切ってしまっていいものか迷うところです。アホ・トマテ(にんにくトマトサラダ)【材料】トマト(薄切り) 2個/クミン(P) 適宜/【ドレッシング(混ぜる)】トマト(湯剥き/みじん切り) 1/2個/にんにく(すり潰す) 1/2片/ワインビネガー(白) 小さじ1.5/油(オリーブ) 大さじ2/塩 適宜【作り方】1. 皿にトマトを盛って【ドレッシング】をかけ、クミンを散らす。 これまた地中海沿岸の各国であればどこででも食べられそうなレシピです。でもこのレシピを見ているとトマトが食べたくなります。サランゴーリョ(ズッキーニとじゃがいもの卵とじ)【材料】ズッキーニ(銀杏切り[1cm幅]) 1本/玉ねぎ(薄切り) 1/2個/じゃがいも(銀杏切り[1cm幅]/電子レンジ(600W)で2分加熱) 1個/卵 2個/にんにく 1片/油(オリーブ) 大さじ1/オレガノ(D) 小さじ1/塩 小さじ1.5/胡椒 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱してにんにく、ズッキーニ、玉ねぎ、じゃがいもを炒める。塩を加える。溶き卵を注ぐ。オレガノ、胡椒を加える。 こうした野菜のオムレツというかトルティーヤは材料を見ても容易に味の想像がついてしまってなかなか作ろうと思わないのですが、実際に食べてみるとやはり抜群に美味しいんですねえ。
2025/11/22
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まだ実感できてはいませんが、どうやら大根が豊作とのことで、ぼちぼちうちの近所でも値が下がってくるのではないかと期待しています。先達ても書いたことでありますが、大根っていうのは思ったより食べ方に困る野菜で、煮付けにしたり味噌汁の具にするのが無難な食べ方であるのでしょうが、ここ数年はおろしで食べるのも悪くないと思うようになりました。ぼくがどうしても好きになれない北大路魯山人も大根おろしはお気に入りのようで、鮪にはわさびより大根おろしが良いと語っているし、まぐろの砂摺りを皮ごと分厚に切って付け焼きにする雉子焼に大量の大根おろしをのせて醤油をかけたものは、炊たきたて飯が飛んで入るそうだ。コツは新鮮な大根を用いることにあると、実にアホらしいアドバイスもくださっている。しかし、鮪の茶漬けはちょっと試してみたいと思っているのです。「飯は茶碗に半分目、もしくはそれ以下に盛って、まぐろの刺身三切れを一枚ずつ平たく並べて載せる。それに醤油を適当にかけて加減する。大根おろしをひとつまみ、まぐろのわきに添えればなおよい」そうです。ちなみに青空文庫でチェックすると日本の文学には大根おろしがちょくちょく重要なアイテムとして登場しており、夏目漱石著「変な音」もその一つであることを久々に思い出しました。また、潔癖症の泉鏡花が大根おろしを煮て食べていると小村雪岱著「泉鏡花先生のこと」に記されていますが、かつてこの逸話を知った時には奇異に感じたものですが、今ではさほど違和感なく受け止めています。ということで大根おろしのレシピになります。越前おろしそば【材料】そば(茹でる/水洗い) 1人前/そばつゆ・大根(おろす)・長ねぎ(小口切り)・鰹節 適宜【作り方】1. 器にそばを盛ってそばつゆを注ぎ、大根、長ねぎ、鰹節をのせる。 福井県の名物というけれど、そばと大根おろしの相性の良さは周知のことであります。大根は存在感のある野菜としての食べ方ばかりでなく、薬味としても優秀な食材ということが分かります。ダブル大根そば【材料】そば(茹でる)・大根(おろす)・カイワレ大根・揚げ玉・めんつゆ 適宜【作り方】1. 丼にそばを盛ってめんつゆを注ぎ、大根、カイワレ大根、揚げ玉をのせる。 こちらは二種の大根を一緒に食べてしまうという趣向です。今、思い付いたのが大根の千切りとおろしのダブル遣いというのもあり得そうだなあ。今度試してみようかな。鶏みぞれそば【材料】そば(茹でる) 1人前/鶏肉(もも/一口大) 30g/大根(おろす) 3cm/青ねぎ(小口切り)・生姜・めんつゆ・だし 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かして鶏肉を煮る。大根、めんつゆを加える。丼にそばを盛って注ぎ、青ねぎ、生姜をのせる。 鶏もも肉の脂をおろしがふんわりと包み込んで濃厚でありつつもさっぱりと頂けていいですねえ。ただおろしを入れると汁を呑み切ってしまいたくなるので、汁の量は控え目にしておくのが賢明かと。椎茸と長芋の大根おろし添え【材料】椎茸・長芋(輪切り[1cm厚]/電子レンジで600W2分加熱)・大根(おろす)・にんにく・ごま油・醤油・酢・青ねぎ(小口切り) 適宜【作り方】1. フライパンにごま油を熱して椎茸、長芋を焼く。にんにくを加える。大根、酢を加える。皿に盛って青ねぎを散らし、醤油を添える。 ふうん、こんなの作ってたんですねえ。恥ずかしいことにまるで覚えていませんが、これはヘルシーなのに濃厚そうでもあり、酒の肴にすごく良さそうですねえ。
2025/11/21
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昔から町屋は呑兵衛に人気の町だったのかなあ。ぼくが町屋でちゃんと呑み始めたのはたかだか20年前位の事だからそれ以前の状況はよく知らないけれど、ぼくが通い出した頃でもすでに酒場痛の定評がある酒場は少なくなかったように思われます。「小林」「亀田」「ときわ食堂」「大内」などなど、いずれも当時とはすっかり違ってしまったけれど、初めてお邪魔した頃は大変な繁盛ぶりだったから、きっとこの町の住民たち以外の他所の町から呑兵衛が訪れていたに違いないはずです。この町の住民だけでそこまで込むむとは思えないですしね。ちょうどその頃は居酒屋ブームとやらが世間を席巻していたようなことを耳にした気もするのです。ぼく自身は酒場巡りのきっかけはすっかり失念してしまったけれど、きっとそういう尻馬に乗っかったに違いない。なんてったって典型的なミーハー体質ですからね。ってそんなことは自慢にもなりはしまい。しかしコロナを抜けて相当町屋の酒場事情も変化を被ったように思えます。かつての雑然としていながら薄暗いちょっと危なっかしい印象はどこへやら、町は明るさを獲得する一方でどことなく元気を失ったように思えるのです。こういっちゃ誤解を抱かれそう―ホントはちっとも誤解ではないのだけれど―、酒場やそれがある町というのは危なっかしくてうら寂しいくらいがちょうどいいのだ。今の町屋は健全過ぎるように感じられるのです。かつての不健全な雰囲気はもう二度と取り戻すことはできないんだろうなあ。 この夜お邪魔したのは「辰心食堂」でした。まさにコロナが終息しつつある時期に新規に開店したお店で、実は2度トライして2度とも満席で断られたという、ぼくにとっては曰く付きのお店だったのです。でも今回は4名で呑むということで事前に予約を入れておいたから間違いなく入ることはできるはずです。ほぼ時間通りに到着すると、家族経営だというからその息子さんなのでしょうか、迎え入れてくれました。あらあら、案外空席が目立ちますね。さすがに繫盛ぶりもひと段落したということなんでしょうか。18:30のスタートです。普段の見つけない生ビールを揃って注文、目に留まったお勧めの網レバーなどもついでに頼むことにします。早速届いたビールにて乾杯。頼んだ肴も続々と届くのですが、これがどれもこれもが非常に旨いのだ。不健全さの欠片もない店内で、いつものぼくなら3杯も呑めば次なる酒場を目指そうと考えるはずですが、もう魚の注文が止まらないのでしあ。3大おつまみのミノ焼きも実にいい。なぜか残りのもつ煮込みは食べなかったけれど、注文しておけば良かったなあ。網レバなどお代わりまでしたのにねえ。でもまあこれは混雑する訳だ。でも旨い、旨いと書いてしまうと他に書くことがこれ以上何もなくなってしまうのだ。散々呑み食いしていつしか3時間30分ほど経過した頃には、店内はすっかり混み合っていたのです。ぼくには語ることはないけれど、一緒の3名は大いに満足しており、また来たいと言ってくれたのだから店選びと予約するだけの適当幹事でもちょっと嬉しくはあるのでした。
2025/11/17
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つくねって食べ物があります。一般には鶏ひき肉を丸めたものをつくねって呼ぶことが多いけれど、肉類ならなんだってつくねって呼んでいるようだ。また、鰯などの魚肉のすり身を丸めたものもつくねって呼んだりするから、つくねっていうのは材料に依存する呼び名ではなく、すり身を丸めたもの全般をつくねって呼ぶと考えて間違いはなさそうです。じゃあ、「つくね」って呼び方はどこからきているのだろう。とPCで「つくね」と打ち込んで漢字変換してみたら見覚えのある感じが表示されました。「捏ね」です。ぼくはこの漢字の読み方を「こね」だとばかり思っていたのですが、どうやら「つくね」と呼ぶのが正解だったみたいです。と「こね」と打ち込んで変換してみると、あらこちらも「捏ね」と表示されますね。なんのことはない、「つくね」とも読むし、「こね」と読むのも間違いではないみたいです。とすればここで不思議なのはなぜすり身を丸めたものは専ら「つくね」と呼ばれて「こね」と呼ばれることはないのだろうか。ということで気になって調べたのですが、「こね」とは呼ばないみたいですね。ちなみに「つみれ」と「つくね」の違いについては、ネット上に情報が溢れているので割愛。といったところで、今回はつくねを売りにする酒場に久し振りにお邪魔してきたのでその報告です。「生つくね元屋 松戸2号店」に行ってきました。今回お邪魔したのは松戸駅の西口側の雑居ビルの2階にある店舗。このお店、余程人気があるのか松戸駅の東口側にもあって、ぼくはこれまでそちらの方がちらほらお伺いしています。確かに東口の1号店だか本店は結構繁盛していたという印象がありますが、近頃、松戸で呑むのはとんとご無沙汰しておりましたので、今はどういう状況かは全く把握しておりません。今回行った西口の2号店は以前1度だけ呑んだことがあるみたいですが、ほとんど記憶にありません。階段を上って店に入っても少しも記憶がよみがえっては来ません。東口側はカウンター席メインでしたが、こちらは卓席のみだったような。今時の店の構えはこのいずれかに偏るようです。卓席の好きな客はカウンター席を嫌い、逆にカウンター席偏重の客も少なくないようです。当然ながら後者が酒場に対してうるさ型が多いように思われます。何にせよ一緒にお邪魔するシチュエーション次第で東と西を使い分けるなんてお客さんもいるのかもしれません。今回は3名でお邪魔したので、こちらの店舗で正解だったかな。ともっともらしく書いてみたけれど、残った写真を見ると何のことはないカウンター席がきっちり写っていますね。どっちも似たようなもんなのかねえ。でもこの時点で卓席はそれなりに客が入っていましたが、カウンター席は全く埋まっていないのでした、なんてことを書いてもいかにも言い訳めいてるなあ。ドリンクとつくね3本、ポテサラ(これは数種の中から選べたかと)のセット。それなりに充実した肴付きなのでこれだけでもちょい呑み程度なら満足できてしまうかも。味もそれなりにちゃんとしてるなあ。でもなんというか不思議と吞んでるっていう高揚感が湧いてこないのです。東口は吞んでるって気分になれたという記憶があるのにどうもこちらの店舗はノってこないんですね。不思議なものだなあ。
2025/11/16
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つい先日まで大根が不作で高くなるって話を聞かされていました。でも今日の朝のニュース(11/7)を見ると、全く逆になっていて豊作となっているばかりでなく、生育も大変よろしくて通常の1.5倍にもなる立派な大根が育っているそうな。でもぼくの身近なスーパーなんかにはその影響は及んでいないし、立ち呑みのお母さんの話でもまだまだお値頃感は感じられないようです。それは未だにおでんの大根の150円という価格に現れています。テレビのニュースではお馴染みスーパーのアキダイでお買い得との報道もされているけれど,同じ都内なのにその差は何なんだろうなあ。同じ都内でそれ程価格が違うってのも不思議だなあ。と語りつつ、実のところ、常日頃から疑問に思っていることがあるのです。ぼくんちの近所は徒歩数分圏内にはスーパーマーケットは2軒しかないのですが、野菜や鮮魚関係の値段がバラツキまくっていて、不可解極まりないのです。両店は自宅からA店を経由してB店といった位置関係にあるので、時間と時間帯に余裕がある時にはA店でざっとチェックした上でB店に向かい、買い物を済ませて場合によってはA店に再び寄るといった使い方をしていますが、同じ野菜でも価格差が随分開きがあったりするのです。これってどういうことなんだろうなあ。一方が大型系列店でもう一方が独立の小売店ってこともあるんだろうけど、仕入れ先に違いがあるとしても明らかに価格差があれば売れ残るだけのような気がするのだけれど。小売店側は仕入れた以上は棚に並べざるを得ないだろうけれど、大型店であれば他店舗と融通を利かせ合うこともできそうですが、そうもいかないのかなあ。農家と直接契約していて価格も契約に縛られて高値で販売せざるを得ないってことなんだろうか。まあ、何でも高額な現在にあって比較できる店が身近にあるのはまずはラッキーだと思った方がいいんだろうなあ。そのうちこうした実店舗も減少の一途をたどるんでしょうね。大根のミネストローネ【材料】ふろふき大根用の大根・玉ねぎ(1cm角)・セロリ(1cm角)・ニンジン(1cm角)・じゃがいも(1cm角)・トマト水煮・オリーブ油・にんにく・水・顆粒コンソメ・ドライタイム・塩・胡椒・粉チーズ 適宜【作り方】1. 鍋にオリーブ油を熱してにんにくを炒める。玉ねぎ、セロリ、ニンジンを加える。じゃがいも、トマト水煮、水、顆粒コンソメ、ドライタイムを加えて煮る。大根を加える。塩、胡椒を加える。皿に盛って粉チーズを散らす。 大根を大量にふろふき大根用に下茹でしたもののすぐに飽きてしまい、かように展開したようです。もう随分以前に作ったのでよく覚えていないけれど、大振りの大根ってやっぱりちょっとワクワクします。大根のペペロンチーノ【材料】スパゲッティ(茹でる)・大根(棒状) 100g/にんにく 2片/オリーブ油 大さじ1.5/赤唐辛子(輪切り) 適宜/水 80ml/塩 小さじ1/2/酒 大さじ1【作り方】1. フライパンにオリーブ油を熱してにんにくを炒める。赤唐辛子、大根を加える。水、塩、酒を加えて蓋をし、弱火で3分蒸す。火を止めて3分蒸す。パスタを加えて加熱する。塩、オリーブ油を加える。 江部敏史氏なる方のレシピ。っていう程のものでもない気がしますけど。こう言ってはなんだし、大体想像はしていたけれど、いかにもパンチが足りないのでありました。大根マヨ醤油【材料】大根(皮を剥く/5㎜厚半月切り)・醤油・マヨネーズ・一味唐辛子【作り方】1. 皿に大根を盛って醤油、マヨネーズ、一味唐辛子をかける。 大根サラダは千切りやら短冊に切ってドレッシングでもマヨネーズでもいいけれど、きっちり和えるのが一般的ですが、これは大胆に大根にいきなり調味料をかけてしまう式です。大根とニンジンとひき肉の煮付け【材料】大根(銀杏切り/下茹で)・ニンジン(銀杏切り)・合びき肉・生姜・だし・酒・みりん・砂糖・醤油 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かして大根、ニンジン、合びき肉を加える。生姜、酒、みりん、砂糖、醤油を加えて煮る。 なぜか、うどんにのっけた写真だけが残っていました。ともあれこれまで大根は色んなレシピを試してあれこれと作ってきたけれど、結局、こういう地味な煮物もしくはおでんが一番なんだろうなあ。
2025/11/15
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調べれば難なく分かる事なんだろうけど、常々不思議に思っていることがあります。緑豆もやしだったりブラックマッペのもやしに比べて豆もやしが圧倒的に高額であるのは何故だろうって思うことがあります。豆もやしにぶら下がっている豆は見た目から大豆であることは見て取れるのですが、豆の付いていない緑豆系もやしが豆のない状態であることを踏まえると豆もやしというのは豆を除去する手間を省いているように思えるのです。手間の掛からなさそうな豆もやしの方が高額なのはどうしてだろう。もしかすると単なる豆のないもやしには殻というか皮みたいなのが残っているから、単に成長する過程で豆の部分の養分は全部もやしに吸い上げられてしまうということなのかもしれない。しかし、そうだとしても豆もやしに残った豆はかなりしっかりしたサイズと食感であります。緑豆に比べれば確かに大豆はかなり大粒ではあるけれど、それでも豆もやしの豆はかなりきっちりとした食感と重量感を留めているように思えるのだ。それとも豆もやしって栽培が通常のもやしよりずっと難しいものなのだろうか。で、結局何が言いたいのかといえば、ぼくはもやしも好きだけど、豆もやしはもっと好きなのだ。というか両者は全く別な食材であるようにも感じているのです。だから豆もやしを買う時は、1kgの大袋が見切りで売られていた場合に買ってしまうことが多いのです。普通のもやしだと2、3日すると水が出てきて臭ってきたりするけれど、豆もやしって案外日持ちもするんですね。なので、そんな時にはせっせと豆もやしを食べる日々を過ごすのでした。豆もやしの味噌汁【材料】もやし(豆)・だし・味噌・油(ごま)・胡椒 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かして味噌を加える。もやし、油を加える。椀に盛って胡椒を散らす。 と豆もやしを絶賛してみたものの実のところ、決定的なレシピに出逢えていないのも事実なのだ。困った場合にまず作るのは味噌汁です。味噌と豆もやしの相性がいいのは説明が蛇足になるので控えますが、とても食べ害がある具材となります。豆もやしのカレー丼【材料】ごはん・もやし(豆)・豚肉・ニンジン・そば店の『カレーの素』・めんつゆ 適宜【作り方】1. 鍋にだしを沸かして豚肉、ニンジンを茹でる。もやしを加える。そば店の『カレーの素』、めんつゆを加える。丼に盛ってのせる。 もやしのカレーって最初は違和感がありましたが、何度も作ってるうちに案外悪くないなって思うようになったのですが、これはちょっと違ったなあ。豆のコリっとした食感があまりカレーの具材っぽくないからだろうか。悶絶ズボラ飯(子大豆もやしと豚のレンチン旨辛丼)【材料】ごはん 1膳分/もやし(豆) 1袋/ニンジン 20g/ほうれん草 30g/豚肉(バラ) 3枚/コチュジャン・醤油・油(ごま)・はちみつ・ごま(白) 大さじ1/鶏がらスープの素 小さじ1【作り方】1. 全ての材料(ごはん以外)を混ぜて電子レンジ(600W)で6分加熱する。丼にごはんを盛ってのせる。 これは料理名からしてどっかのレシピを試してみたものなんでしょう。レンジ調理ってぼくにはあんまりメリットに感じられなくて、これも鍋でちゃんと炒めて作った方が間違いなく美味しいし手早く作れると思うんだけどなあ。豆もやしのキムチ【材料】もやし(豆/茹でる)・にんにく・生姜・粉唐辛子・アミ塩辛・イワシエキス 適宜【作り方】1. 全ての材料を混ぜる。2025/10/29 市販のもやしキムチって旨味調味料がガツンと効いていてたまにちょっとつまむと何となく美味しいと思えるのですが、こうして手作りする方がよほど美味しいですね。安価でたっぷり食べられるし、素材も市販品よりはずっと安全そうだし。
2025/11/14
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以前のように貪欲に酒場巡りをしていた頃は、じっくりと腰を据えて呑むといった姿勢が大いに欠如していたように思います。一目惚れがロマンに過ぎないとまでは思わないけれど、大概の場合、一目惚れというのは願望していたものが実在したと勘違いするような感情に過ぎないんじゃないかなあ、なんて思ってしまうのです。内田樹もどこかでこんなことを書いています。「一目惚れ」というのは、「今会ったばかりの人」のことを「ずっと前から会いたいと思っていた人」だと信じ込むことですよね。この人とは「いつか出会うことを運命づけられていた」というような不思議な既視感を味わうことですよね。 相変わらずの内田節で上手いこと言ってるなあって感じが若干鼻につきますが、もっともらしいですねえ。全くの不意打ちのような真の意味での一目惚れがないとまではぼくは思わないけれど、でも大部分がこんなかんじなんじゃないだろうか。とここまで一目惚れについて愚図愚図と述べてきたけれどよそ見しながら書いていたので、どうしてこんな話題を語ったかすっかり失念してしまいました。なにせ今回取り上げる酒場に対して一目惚れしたって訳ではないからねえ。でもまあ好きとか嫌いとかっていうのは、一度経験しただけで判断すべきではないものであって、幸か不幸か一目惚れしなかった今回の酒場に、仮に再訪する機会があったとしたらその時はもしかすると大いに気に入るといった事態に至るかもしれません。 今回お邪魔したのは大塚の「お料理 銘酒 あら井」です。酒場放浪記でも取り上げられていたのですね。この夜は3名で呑んだのですが、その一人が第2だか第3だかの人生を踏み出した記念すべき日であったので、ちょっと落ち着けそうな店で呑みたいと思ったのです。大塚で落ち着けそうな酒場って思い浮かべてもなかなか浮かんできません。少なくともこれまでお邪魔した大塚の少なくない酒場で好きな酒場はあっても落ち着ける酒場があったかといえば、記憶を振り絞ってみてもなかなか思い当たらないのでした。それでも大塚サンモール商店街には数軒、候補となる酒場があります。それもこれまで何度となく暖簾をくぐろうと思いつつ、果たせていなかった酒場だから都合がいいのです。というか実はここを決めるまでとうの昔に訪れていたものとばかり思っていたのです。これも一目惚れではないけれど、既視感と同じようなものなんじゃないかなあ。さて、雨脚が強くなってきたのでいそいそと店内に入るとすでに4名の高齢者グループができあがっていました。うち一人が女性だったのですが、あとの男性3名は皆、彼女に惚れた連中じゃないかとも思えたのです。そうでもないとこの顔合わせはなかなかなさそうですから。取り急ぎ店のオヤジさんにビールを注文すると、お通しを用意してくれます。急に寒くなったので吸い物付きなのは有難いですねえ。お腹が温まって胃腸が活性化するような気がします。肴のメニューは控え目ですが、火を通した魚介料理が多いのは助かるなあ。刺身も無論好きですが、そんなに量は食べられないのです。そのうち常連さんがやってこられて、オヤジさんがご機嫌になられました。よほどこのお客さんのことが好きなんだろうなあ。こういう酒場って店の方に好きになってもらったらきっと大いに楽しくなるんだろうなあ。そんな関係が築けて初めて本当に好きとか嫌いとかを語るべきなんだと思うのでした。
2025/11/10
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これが最後の鶴瀬での呑み回りになります。最後といっても人生最後って意味ではなく、あくまで先般の酒場巡りの最後であるってだけなのです。鶴瀬にはいくつかの未練を残してきてしまったから、そのうち気が向いたら再訪する機会もあるかもしれません。が、そんな悠長に構えていてはきっとそのままになってしまうのがオチのようにも思えます。それはともかく西口の東和銀行向かいに飲食長屋の残骸を見掛けましたが、東口側にもありました。しかも今でも現役で絶賛営業中でした。富士見SCという施設名のようです。SCって何ぞなって思って調べてみたのですが、どうやらショッピングセンターの略語だったらしい。ショッピングセンターっていうと扱ってるのは肉や魚、野菜などの生鮮食品が中心って印象が強くて、飲食店のイメージは希薄だけれど、こういう施設って一般的な呼び名ってあるんでしょうかね。これまでもあちこちこうした施設の酒場で呑んだけど、昭和ムードに惹かれて入ってはみるものの、入ってみるとあまり個性もなく思ったほどの感慨に浸れなかったりすることを知ってしまったのだ。だから現役の「かよちゃん」「姉妹酒場」「夢みつ」「はなみずき」「PS 3.9 BAR」(ネット情報から)といった酒場は今回は見合わせることにして、SCの裏手にある酒場にお邪魔することにしたのでした。 入ったのは「食事 太陽」です。怪しげな酒場が寄り集まったエリアでこういう無難な酒場を選択するなんてちょっと日和っているかもなんてことを思いつつ店内へと踏み入ると何のことはない、ここもいかにもスナック化していたのです。というのはそのタイミングでは誰も詠ってはいなかったけれど、店の奥にはカラオケセットに簡易なステージもセッティングされています。お客さんはカウンターに3名、皆さん、顔見知りではありますが、隣り合って座るでもなく一定の距離感をもってお付き合いされているようです。皆さん、仕事は引退しているようで、もしや店のママさん狙いではないかと勘繰ってしまうのです。われわれとしては店の雰囲気も知ったし、しかもすでにお腹は十分満たされているので、適当に数杯吞んで立ち去ろうかと思っていたら、召し上がってと冬瓜のお新香が差し出されます。そこそこ呑んだ後にこうした何でもない肴って悪くないんですよね。といったことを思っていると続いては冬瓜の煮付けを出してくれました。これまたいいですねえ。冬瓜って調理し易くていい食材ですが、ちょっとおっきいのが難点です。近頃、小振りのサイズのものも出回っていますが、それだってそこそこの量があります。随分日持ちがするらしいから安い時期に多めに買い求めておいて常備しておくともしもの時などに重宝するかもなあ、などと急に現実的なことを考えたりもしました。そのうち高齢者の面々が(ママさんの前でいいかっこしようと)カラオケに興じだしたのが、これ幸いと勘定を済ませ、駅へと急いだのでした。
2025/11/09
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大概、自宅での料理ネタを上げる際には駄文に続いて4品を報告することにしています。ところが今回気になることがあったので、例外的に3品のみの報告ですが、忘れぬうちに書き留めておくことにします。というのも今回のお題とする食材はグリーンピースなのですが、このカナ表記について、常々疑問に思っていたことがあるのです。常々思っているなら失念することなどないはずですが、実際には常に思っているわけではなく、その表記を見た場合にはいつだって思うことという意味になります。とくどくどしく書いていると本題に入れないので何が気になっているのかをまず申し上げることにします。グリーンピースを「グリンピース」と表記する例が散見されることに常々違和感を覚えていたのです。例えば"computer"を「コンピューター」や「コンピュータ」と書く場合があります。つまり、長音符の揺れが気になるのです。以下のサイトに次のような記述を見つけました。英語の友https://eigonotomo.com/4skills/hatsuon「日本人は「ː」を「母音の発声される時間が長い」と捉えがちですが、母音の持続時間の長さで言葉の意味を分けるのは日本語の特徴であり、英語には該当しません。」 なるほど、であればですね、"green pies"の発音記号は"griːn piz"(米国英語)もしくは"gri:n pi:z"(英国英語)だから、日本人が「ː」を長音符として発音した場合であったとしても「グリーンピス」となるのが自然ではないだろうか。「ː」を長音符ではないことを知っていたとしたら「グリンピス」とすべきではないか。これってネットで調べてみたらすぐに同様の疑問を抱いている人に遭遇してしまった訳で、なんと栗原はるみ氏が以下のページで語っておられます。mi-mollet 「どっちが正しい?「グリーンピース」か「グリンピース」気になる結論は?」https://mi-mollet.com/articles/-/41744 結局、よく分からんので、ここではぼくにはしっくりとくる「グリーンピース」を押し通すことにします。グリーンピースの温サラダ(「サイゼリヤ」柔らか青豆の温サラダ風)【材料】グリーンピース(冷凍) 80g/ベーコン(細切り) 20g/水 150ml/塩 小さじ1/4/油(オリーブ) 適宜/味の素 0.2g/卵(温泉卵) 1個【作り方】1. 鍋にベーコン、水、塩、油、味の素を入れて沸かし、グリーンピースを加えて1分煮る。弱火で2分煮る。皿に盛って温泉卵をのせる。 樋口直哉氏が紹介していたのを試してみました。味の素ってのが何かいいですね。久しく「サイゼリヤ」に行っていないし、だから当然に青豆のサラダも食べていないのですが、何となくこんな感じだったなあと思い出しました。グリーンピースのフムス【材料】グリーンピース(冷凍/茹でる) 200g/ごま(白/練り) 大さじ2/油(オリーブ) 30ml/塩・胡椒 適宜/にんにく 小さじ1/レモン(汁) 30ml/【トッピング】グリーンピース(冷凍/茹でる)・ごま(白・黒/乾煎り)・クミン(H/乾煎り)・ミント 適宜【作り方】1. トッピング以外の全ての材料をミキサーにかける。器に盛って【トッピング】を散らす。 フムスっていうとひよこ豆が基本なんでしょうけど、このグリーンピースヴァージョン、負けず劣らずで美味しいじゃないか。近頃、ひよこ豆の価格が上昇しているのに対してグリーンピースは安定した価格を維持しているように思えます。であれば今後、グリーンピースヴァージョンの食卓への登場機会は増えそうです。他の豆でも試してみたくなります。レタスとグリーンピースのスープ【材料】バター 5g/グリーンカール(or レタス(フリル)/千切る) 120g/グリーンピース 150g/玉ねぎ(薄切り) 1/4個/水 300ml/コンソメ(固形) 1/2個/ミント 1枝分/塩・胡椒 適宜【作り方】1. 鍋にバターを熱して玉ねぎを入れ、蓋をして蒸し煮にする。水、コンソメ、グリーンカール、グリーンピース、ミント、塩、胡椒を加えてとろ火で12分煮る。ブレンダーにかける。 レタスとグリーンピースの組合せといえば、プチ・ポワ・フランセがあります。このレシピを初めて知った際には、これで本当に美味しいのかと懸念しつつ作って、食べてみたらなんとも旨くて衝撃を覚えたことを記憶しています。このイギリスで食べられているというスープはほとんど似たような材料を用いていてポタージュにしたものですが、なんとなんとこれまた大層旨いのでした。ミントを利かせているのがなんかオシャレでいいのですね。 なお、プチ・ポワ・フランセは、以前、記載済みですが、最近も作ったので写真を変えていかに再掲載しておきます。プチ・ポワ・フランセ【材料】玉ねぎ(薄切り) 1/4個/バター 大さじ1/ベーコン(粗みじん切り) 80g/強力粉 大さじ1/水 200ml/グリーンピース(冷凍/半解凍) 150g/塩・胡椒 適宜/【A】レタス(千切る) 1個/砂糖 大さじ1.6/塩・胡椒 適宜【作り方】1. 鍋にバターを熱して玉ねぎを炒める。ベーコンを加える。強力粉を加える。水,【A】を加えて弱火で8分煮る。グリーンピースを加える。塩、胡椒を加える。【備考】大森由紀子著『フランス 地方のおそうざい かんたんレシピと地方のワイン』(柴田書店)
2025/11/08
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どこの誰だか忘れてしまったけれど、とあるお父さんの話し。毎晩晩酌すると決まってまずはキムチを摘まむそうな。まああり得ない話ではないかな、なんて思うのです。でもキムチってピンキリの楽さが凄くって、ちゃんと発酵させた本場風のものは大層旨いけれど、大部分の日本のキムチのように調味液に漬けたものはそれはそれでまずまず美味しいのもあるけれど、やはりモノホンには大いに後れを取っているように思われます。というか韓国でもこの後者が主流になりつつあるという話しも耳にするから、情けのないことです。ぼくは圧倒的に前者が好きなんですけど、ネックがあってそれはたかだか白菜漬けとは思えないほどに高額であるということです。たまに賞味期限が迫っていて見切り品があったりすると喜び勇んで買い求めたりするけれど、にしても見切りの響きをかなぐり捨てて冷静に考えみると漬物としてはそれでも存外高額だったりして。それはそれとしてぼくは糠漬けと同様にキムチも古漬けで酸っぱくなったのが好みです。というか酸っぱくないキムチにはいくら本場風でもさほど惹かれないのだ。なので、ぼくは白菜漬けの見切り品を購入して、それにキムチの材料を追加してキムチ風のものを作って常備しています。これをはじめてなかなか減る気配のなかったアミの塩辛やイワシエキスも徐々に消費するようになりました。で、これがそこらのスーパーで売ってるキムチよりはずっと本物っぽいし、安価なのだから誠にめでたいのであります。こうしてぼくはようやく冒頭の晩酌でキムチを摘まむオッサンになれたのですが、まだキムチだけを毎晩摘まみ続けるという枯れた境地には至れていないのです。キムチチーズと大葉の餃子【材料】餃子の皮(【A】を包む)・油・【A】キムチ(白菜/刻む)・チーズ(ピザ用)・大葉 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱して餃子を焼く。 キムチもどきを作ってからキムチのアレンジ料理をあれこれ試すことができるようになったのです。キムチって万能選手だけど、どうしたってキムチ味だから変な工夫はしなくたって充分に美味しいのです。キムチそば【材料】そば(茹でる/冷水で洗う) 1人前/めんつゆ・キムチ・揚げ玉・長ねぎ(みじん切り) 適宜【作り方】1. 器にそばを盛ってめんつゆを注ぎ、キムチ、揚げ玉、長ねぎを散らす。 当然そばにだって違和感なく調和するのです。ってまあ眉をひそめる人も少なくなさそうですあ。キムチレタス【材料】レタス(一口大)・のり(一口大)・キムチ・油(ごま) 適宜【作り方】1. 全ての材料を和える。 伝説の家政婦やらの志麻さんという人のレシピ。こういうシンプルなのが案外良かったりする。トゥブ(豆腐)キムチ【材料】豆腐(木綿/電子レンジ(600W)で3分加熱) 1丁/長ねぎ(斜め薄切り) 1/2本/玉ねぎ(くし型切り) 1/4個/キムチ(白菜) 180g/油(ごま) 大さじ1+小さじ2/のり(韓国/砕く) 適宜/【A】コチュジャン 小さじ2/醤油・にんにく 小さじ1/砂糖・粉唐辛子・鶏がらスープの素 小さじ1/2【作り方】1. フライパンに油を熱して長ねぎ、キムチを炒める。【調味料】を加える。器に豆腐を盛ってのせ、油をかけてのりを散らす。 一つくらいは本場ものを。どこぞやのレシピで見掛けましたが、これって本当に韓国のレシピなのかねえ。まあキムチは温めて食べるとおいしいですけど、栄養面はどうなのかちょっと気になるのでした。
2025/11/07
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イタリア料理って日本人の口にも馴染み良くって美味しいと思うのだけれど、表で食べる事ってほとんどないんですね。というのもイタリア料理っていうのは、手の込んだものはそれなりに手間が掛かるものもありますが、概して簡単で時間もそんなに掛からず、食材も案外入手しやすかったりするから自宅で作れる範囲のものは作って食べれちゃうってのが大きな理由となっています。無論、ミシュランの星付きレストランなんかで出される料理となると同じイタリア料理でもとても素人が手を出せそうもないものがいくらでもある訳で、それは技術的な側面があるのは当然として、素人が家庭向けに購入したら店で食べるより食材費が嵩んだりすることもあれば、そもそも個人輸入したり、現地で買って来ないとどうにもならないものもあるものだし、そうなるともう諦めるしかないのです。自分より上手に調理してくれて(時折、プロの料理人が作ったものと思えない料理を食わされることもあるけれど)、安上がりとなれば、手間が省けることを思うともう自分で作ろうなどとは思えなくなるのです。調理の手間のみならず、片付けの手間ってのもありまして、ぼくが粉物を余り作らないのはその手間を厭うからというのが大きな理由です。つまりまあ、ぼくの場合、自分で作ろうと思うものと思えないものは歴然と分かれるのであります。世間には、料理が趣味という人もいるみたいですが、残念ながらぼくはそういう趣味は持ち合わせていないのです。 ということでイタリア料理に関しても普段、その気になりさえすれば作れるものはまず食べようと思わないのだ。せっかくなら家で食べない料理を中心に食べたいと思うのだ。といった次第で「ダイニングバール がじゅまる」にやって来ました。数あるイタリア料理店からここを選んだのは、ここが都内でも有数の名店であるとか異常な価格破壊のお店であるといった特別な理由がありはしないのでありまして、単に田端で呑もうか、であればああ、あすこにイタリア料理のお店があったなあってな流れでやって来たまでです。にしても以前から感じていたのだけれど、ここの看板のチープな感じはどうしたものなのか。店名もとてもイタリアンのお店とは思えぬのだ。余計なお世話ではあるけれど、若いオサレなカップルをハナから排除しているようにも思えるのだ。店の主人があえてそうしたいのであれば、それはそれで一向に構わぬのでありますが、とても美味しいお店とは思えぬけれどそう思われたって構わないということなのか。店内はカウンター席に加えて奥には寛げそうな合皮張りのソファシートとなっていて、これはどことなく現地の場末のお店っぽく見えなくもない。ここで大いに呑みまくるつもりはなかったので、オードブルの盛合せを頼んでみました。キッシュやパテドカンパーニュは作れないことはないけれど、一度作るとそれなりの量が出来上がるのでどうしての二の足を踏んでしまう。特にキッシュは粉物で台所が散らかりそうであります。プロシュートやローストビーフ、チーズなんかは買ってくればいいだけのことなんですけど、これまたデパ地下で買うと結構なお値段になる割には量が多過ぎて持て余しかねないからこの程度をたまに食べるのがちょうどいいのです。しかもこれらが想定していたよりずっと美味しかったからこれは嬉しい誤算です。ハウスワインもこれが案外侮れないのだ。というか普段自宅で呑んでいるワインがいかにも劣悪っていうだけのことかもしれないけれど。そのご確かマルゲリータのピザを食べたりしたのですが、こちらもGOOD。コスパも良くてちょっとした時にお手頃に使えそうだと思いました。平日の夜だというのに中高年カップルが多かったからここで食事を済ましちゃう人も少なくないのかも。
2025/11/03
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自分で語るのも非常に切ないのですが、ぼくはどうやら相当な貧乏舌に生まれついているようなのです。それなりに定評のある美味しい店に連れて行ってもらっても、しっかりと味わうでもなくガツガツと食べてしまうのです。そりゃ大抵の場合、それなりに美味しかったりするけれど、どんなに気を付けていてもちゃんと味わうってことをできないのです。それはきっと貧乏舌ってことが強く影響しているんじゃないだろうかと思っている。だって一口目で旨いってことがしっかり認知できていたなら、その後はちゃんと味を確かめながら食べるんじゃないだろうか。といったことを湯島のとある焼鳥店でご馳走になった後で思ったのだけれど、すでに後の祭りであります。にしても特殊な知覚の持ち主なんかで一度食べたもの、一度嗅いだもの、一度聞いたものを忘れないでいられる人がいるみたいだけれど、すごいことであるとは思うのだ。でもそれが羨ましいかといえばそんなこともないのだ。何度だって初めてのように味や香りや音と出逢えた方が実は幸せなんじゃなかろうか。しかし、ぼくの場合は、初めての時ですら初めてである興奮や灌漑などに影響されることもなく、単に消費しているような具合なのだから情けなくもなるのです。どうしてぼくはこんな惨めな性癖になってしまったのだろうか。もしかするとせっかちな性格がすべてに起因しているんじゃないかとも思うのです。しっかりと咀嚼してじっくりと嚥下するという時間に割く時間があるなら、喋ったり酒を呑んだりする時間に費やそうっていう、つまりは時間に卑しいのではないだろうか。時間に卑しいの話題は凡庸な割に尽きることがないので、ここでは割愛しますが、この夜もせっかくの美味しい肴を堪能しつくせないという具を犯してしまったのでした。 この夜、お邪魔したのは大正13年創業という都内ではかなりの老舗店である「鳥やき 川中島」です。見た目には、さほど老舗感は感じられませんが、まあ、老舗すべてが店の構えそのものが老舗風という訳にもいかないのも致し方ないところでしょう。そもそも今回はどこに行くのかすら全くのヒントもなしだったので、何となく聞き覚えのあるお店であっただけれも御の字というものです。カウンター席のある1階が雰囲気は良さそうに思えましたが、3名だったこともあり2階の卓席に通されました。思った以上に収容力があります。が、最後まで満席にはならず、客席半分が埋まる程度でそういう意味では落ち着いた時間を過ごすことができました。久々にギネスを頼むと、お通しに野菜スティックが出されました。これが新鮮で実に旨かった。その後、怒涛の焼鳥(ここでは鳥やきと呼ぶべきか)攻勢となります。とはいえ印象に残ったのは最初に出された鶏レバーです。バルサミコと赤ワインのタレだそうな。レバーにほとんど思い入れのないぼくでもこれは実に旨いと思ったのですが、それ以降はほぼ惰性のうちに食べてしまったのです。正直満腹ではあったのですが、今回お声掛け頂いた方がこちらでは親子丼と鶏スープが名物だからぜひ食べた方がいいとのことなので、頑張ってみることにしました。塩味の甘いだしに溶き卵で閉じられた親子丼は、これまた美味しかったけれど、しっかり味わい尽くすことはできなかったのです。どうも飯物は卑しくがっついてしまう癖があり、それがモロに出てしまいました。一方で鶏スープ、これはしっかり堪能できました。というかこれがこの夜の一番でした。浮いた鶏脂のためか熱々な状態のままだったので、否が応でもガブ呑みすることができなかったのが功を奏したようです。親子丼もこのスープがベースになっているんじゃないかなあ。といった訳でやはり美味しいものはじっくり時間を掛けて味わった方がいいんだろうなあと思い知らされたのでした。
2025/11/02
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ぼくの実家って両親ともに料理がいまいちだし、コンサバな食生活で満足できる方だったから(まだ健在だから「だから」が正しいかな)、週末は四季の関わりなく鍋物が定番でした。小学校の低学年頃にはかなり田舎に住んでいて、その近所には夜もやってる飲食店は中華料理店とちゃんこ屋しかなくって、土曜の夜にちゃんこ屋行って、日曜は家で水炊き風の鍋なんてことも珍しくなかったのです。当時のぼくはよく飽きもせず食べていたものだなあ。で、さっき書いたばかりですけど、両親ともに料理下手だったからきのこを買ってきても鍋に入れるだけで、それ以外の食べ方ってほとんどなかったんじゃないかなあ。しかも当時は、きのこといってもえのき、椎茸、なめこ位で、今ではどこでだって入手できるしめじや平茸、エリンギなんて目にしたことはありませんでした。特に舞茸なんてのはもしかしたら食べたことはあったかもしれませんが、自宅に持ち帰ったのは、もう大人になってからのことなのです。職場の慰安旅行で石和温泉に行ったその帰りにお土産として小振りのホールケーキサイズの箱入りのを貰ってどう食べたものか大いに迷ったことを思い出します。いや、実は覚えているのはそこまででどうやって食べたか、いや食べなかったのかは、まるで記憶にないのでした。何にせよ、今は色々なきのこが簡単にそして手頃に買える良い時代になったものです。1番美味しい舞茸のソテー【材料】舞茸 200g/油(ごま)・醤油 大さじ1/生姜・にんにく 小さじ1/2/胡椒・ねぎ(刻む) 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱して生姜、にんにくを炒める。舞茸を加える。醤油を加える。皿に盛って胡椒、ねぎを散らす。 えらく強気な料理名ですが、まあ普通に美味しかったかな。でもこれが1番美味しいとはとても思えないなあ。豚と舞茸のバター醤油炒め【材料】豚肉 200g/舞茸 1パック/醤油・酒 大さじ1/バター 10g【作り方】1. フライパンにバターを熱して豚肉を炒める。舞茸を加える。醤油、酒を加える。 肉が入っているので比較するのはおかしいけれど、これ無茶苦茶美味しいですねえ。舞茸っていうのはそれ単体で食べるより旨味の強い食材と掛け合わせるとグンとレベルアップするように思えます。豚まいたけ【材料】豚肉(バラ/塊/そぎ切り[5mm厚]) 120g/舞茸 100g/塩 小さじ1/2/酒 大さじ1/粉山椒 適宜/植物油 大さじ1/2/【A】砂糖 小さじ1/醤油 小さじ1/2/酢 大さじ1【作り方】1. フライパンに油を熱して豚肉、舞茸を炒める。酒、【A】を加える。皿に盛って粉山椒を散らす。 土井善晴氏のレシピ。土井氏にしては食材多めですが、先のシンプルなレシピの方がずっと美味しかったような気がします。舞茸と豚のバタポン炒め【材料】舞茸 1パック/豚肉 100g/バター 大さじ1/ポン酢 大さじ2/にんにく 小さじ1/油・塩・胡椒・柚子胡椒 適宜【作り方】1. フライパンに油を熱して豚肉を炒める。にんにく、舞茸を加える。ポン酢、バター、塩胡椒を加える。柚子胡椒を添える。 これまた似たようなもの。これもいいなあ。つまり舞茸は豚肉と相性がいいんでしょうね。山の幸の競演だからっていえばそれまでですが、とりわけ相性がいいような気がします。
2025/11/01
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