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送迎車で駐車場まで送ってもらい、本日の観光に出発しました。今日はわたしが運転しようか、と提案して、少し走って駐車場を出ようとした際、ブレーキの加減がわからず強めに踏んでしまい急ブレーキになってしまったところで、「怖いからええわ」とドライバーを速攻でクビになりました(笑)渋温泉は、スキー場で有名な志賀高原の麓にあります。天気もいいし、高原方面に少しドライブすることにしました。渋温泉を出てすぐくらいのところに、「地獄谷野猿公苑」があります。冬になると野生のニホンザルが温泉に入りに来ることで有名なスポットですが、サルは普段から飽きるくらい見ているし(笑)、季節も違うのでパスしました。クネクネとした山岳ハイウェイっぽい道を20分ほど走って、大きな建物と広い駐車場がある場所にたどり着きました。ここは、「志賀高原山の駅リゾートセンター」といって、志賀高原観光の玄関口です。かつての志賀高原ロープウェイの山麓駅「蓮池駅」をリノベした施設で、現在はバスステーションや東館山山頂に向かうゴンドラの発着駅があります。施設の向こう側には「蓮池」があり、高原散策の気分を味わえます。しばし、建物内をぶらぶらしました。展望スペースのほか、お土産屋やレストラン、古いロープウェイ、山小屋備品の展示などがありました。 クマが歓迎しているような絵柄ですが、注意喚起の看板のようでした。 シャインマスカットが期間限定で売られていたので購入。道は、この先も山越えで草津温泉方面へ続いていましたが、ここまでにして引き返すことにしました。途中にも、散策できそうな池があったので立ち寄りました。さすがに紅葉シーズンには早いですが、ところどころ色づきはじめている木もありました。こんな看板があったので、早々に立ち去ることにしました。そういえば、トレッキングや大きなカメラを持って景色を撮っている人たちは、「熊鈴」を身に着けているようでした。小布施に向かいました。ナビは狭い道ばかり指示するので不安でしたが、なんとか最初の目的地にたどり着きました。せっかく御朱印帳を持ってきたので、一つくらいはいただいていこうということで、ガイドブックにも載っていた「岩松院」のお参りすることにしました。山里のお寺という感じで、いい雰囲気です。開創は15世紀後半という古刹です。葛飾北斎筆の大きな天井画「八方睨み鳳凰図」や戦国武将福島正則の霊廟があることで知られています。ちょうど、1日に数回開かれる講話の時間だったので、寺の由緒や北斎の鳳凰図、福島正則愛用の槍などの説明を聞きました。残念ながら内部の撮影は禁止です。庭の撮影だけはOKでした。「蛙合戦」とは?このお寺には俳人小林一茶もたびたび訪れ、あるとき、この池に住むヒキガエルが喧嘩をしているのを見つけたそうです。オスがメスを奪い合っている光景を一茶は「蛙合戦」と名付け、有名な俳句を詠みます。「やせ蛙 負けるな 一茶 是にあり」一説では、病弱だった息子を励まそうと思って詠んだ句だと言われています。福島正則の霊廟です。手を合わせてきました。ご朱印をいただいて、岩松院を後にしました。岩松院は小布施の町巡りのコースに入っていて、ツアー客でけっこう賑わっていました。小布施は古くから栗の名産地として知られています。栗料理や栗のお菓子を売る店が並んでいます。そのうちの一つ、「竹風堂」の本店に入りました。街なかもお店もかなり賑わっていて駐車場に入るのも少し待たされました。ここでお昼ご飯。オーダーしたのは「栗おこわ」の定食一択です。栗の風味がほんのり甘くて美味しゅうございました。食後、少し周りを散策しました。季節限定の焼き栗のお店にひときわ長い行列ができていました。カミさんに並んでもらいます。カミさんの足元にリンゴが置いてありました。一袋4個で200円というのでこれもお買い上げ。焼き栗は焼き立てが美味しんでしょうけど、家に帰ってからいただきました。さめていても美味でした。 有名な老舗菓子店の「小布施堂」にも入りましたが、少々お高かったので覗いただけ。桜井甘精堂でモンブランソフトをいただきました。車を止めた「竹風堂」で栗餡のどら焼きと栗羊羹を購入してから、小布施の町を後にしました。明日からの土日は大きなイベントがあるとかで、1日遅ければ通行止めにあっていたところでした。あとは、ひたすら帰るだけです。塩尻~岡谷間で工事渋滞にあって、かなりの時間ロスです。この日もずっと息子が運転ですが、明日が朝から仕事とかで一刻も早く帰りたいようでしたが、いかんともしがたく。家の近くまで戻ってきたのは10時前、遅くまで開いている回転寿司屋で夕食、これで旅の打ち上げです。今回の信州旅行、特に渋温泉での体験は有意義な思い出になりました。ちなみに、息子のガソリン代、高速代、食事代はこちら持ちというのは最初に書きましたが、カミさんが宿泊代も出してやる、と言い出したので、彼はタダで旅行できました(笑)まあ、運転はご苦労様でしたけど。彼が、「金は俺が全部出してやるから、旅行行ってこい」なんて言ってくれることは、こののちあるんでしょうか(笑) カミさんは「一緒に行ってくれるだけでええやんか」なんて言ってますが。
2025年10月17日
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早朝6時に起きました。なぜこんなに早く起きるかというと、外湯に行きたかったからです。旅館では早朝に4つの源泉を巡る「源泉見学ツアー」もありましたが、そちらはパス。渋温泉には9つの外湯があります。渋温泉は、300年前より次々に発見された湯を、村人たちの手により共同浴場として大切に支えてきました。藩主もこれを保護し、自らも湯治に訪れていたそうです。いつのころからか、村人や湯治客は9つある共同浴場(外湯)を薬師如来の温泉鎮護にあやかるべく、一つ一つ浴場巡りを行い、健康や安産、不老長寿、縁結びや商売繁盛、学業向上など、さまざまな祈願を込めたそうです。一番湯から結願湯(九番湯)までの9つの湯を巡り、最後に薬師如来に満願を報告してご利益を祈願する外湯巡りが、現在でもこの渋温泉の名物となっています。と、いうことで、カミさんと二人ででかけました。息子は起こしましたがまったく反応なしでした(笑)部屋に、手形を兼ねた外湯用の鍵が置いてありました。この鍵で外湯の扉を開けます。地元の方々も鍵を持っているそうです。 外湯は地元の共同浴場ですが、渋温泉の宿泊客は無料で利用することができます。帳場で湯巡りのスタンプ帳がわりの手ぬぐいを購入しました。行った先の外湯に置いてあるスタンプを手ぬぐいに押印します。帳場には、すでにトラちゃんが定位置で店番をしていました。「おはようー トラちゃん」とごあいさつをしてから出発。早朝の温泉街は、人通りもほとんどなく気持ちいい散策ができました。お天気もすっかり回復して晴天です。 9つすべてを回るのは、時間的にもさすがに無理なので、中抜き(手抜き?)して、初湯(一番湯)と結願湯(九番湯)の二つだけ入ることにしました。初湯です。ここは、胃腸病に効能があるそうです。私向けですね。鍵を開けて、中に入るとこじんまりした脱衣所と、3、4人も入ればいっぱいの、かなり年季の入った木の浴槽。でも、長い歴史を感じる庶民の浴場という雰囲気でした。誰もいませんでしたので、ゆったり湯につかることができました・・・と言いたいところですが、めちゃくちゃ熱くてホースで水を足してうめないととても入れません。なんとか肩まで浸かって、百数えて出てきました。体がジンジンします。旅館のお風呂と同じでアルカリ性のさらっとしたお湯。かすかに硫黄の香りもしたような。浴衣を着ていると、一人入ってきました。黒人系の外国の方です。黙ってるのも気まずかったので、片言の英語で「Good morning Where are you from?」と話しかけると、オーストリア、と答えてくれました。オーストリアの公用語はドイツ語ですが、ドイツ語は「グーテンターク(こんにちは)」「ダンケシェーン(ありがとう)」「イッヒ リーベ ディッヒ(愛しています)」の三つしか知りません(笑)ひきつった笑顔で「Oh Austria!!」と反応するのが私のつたない語学力の限界ですよく聞き取れませんでしたが、バスタオルを示して「これは、ここに置いておくのか?」と聞いてきたようなので、「Oh yes bath towel here」としどろもどろで答えると、わかったようでした。出ていきがてら、「Good luck」と言うと、笑いながら手を振ってくれました。あ~ 疲れた・・・扉の横にスタンプがあったので手ぬぐいの一番湯のところに押しました。続いて、2~8番はすっ飛ばして、9番の結願湯に行きました。初湯も、この結願湯も、金具屋からは歩いて1~2分のところにあります。ここは、少し規模が大きく、別名「渋大湯」と言われています。この「渋大湯」のみ、日帰り観光客も有料で入ることができるそうです。男湯入り口女湯入り口ここも、入った時は誰もいませんでしたが、あとから2、3人入ってきました。やっぱり熱かったですが、さっきの初湯で身体が慣れたのか、比較的すんなり湯に浸かれました。ここのお湯は、神経痛、リュウマチをはじめ諸病に効能があるそうです。スタンプを押印して「手抜き満願」(笑)です。すぐ横に足湯もあったので、ちょっとだけ足をつけました。 渋温泉のマスコット「しぶざるくん」と記念写真。渋大湯を見下ろす小山の上に、外湯巡りの守り本尊の薬師如来を祀る「高薬師」があります。9つの外湯を制覇したのち、ここで満願の報告をして願い事を祈願するのですが、石段を昇るのがかなりしんどそうなので下から手を合わせて、石段の登り口にある「臨時朱印所」で「祈願印綬」というスタンプを手ぬぐいに押しました。重ねて手抜きしたのでご利益あるかなあ?? 押印済みの手ぬぐいです。いつか、行かなかった外湯に入りに来れるかなあ。手ぬぐいを包んであった包装紙です。旅館に戻り、この勢いでまだ入っていない「金具屋八湯」を回ることにしました。まず行ったのは、男女交代した大浴場「浪漫風呂」です。ローマの浴場をイメージしていて中央に噴水があり、ステンドグラスが異国情緒を醸し出しています。誰も入っていなかったので伸び伸び入れました。 (HPより)残るは貸切風呂3つ。一気に攻めます美妙の湯・・・ヒバなどの木曽の銘木だけを使っています。恵和の湯・・・露天風呂と同じく浅間山の火山石でできたお風呂子安の湯・・・壁と床は浅間石、浴槽の縁は木曽の木です。(いずれもHPより)金具屋八湯はこれでコンプリートです。ラスト3つのお風呂は、ざばんと浸かって1分足らずで出てきましたが(笑)部屋に戻って、しばしのぼせた体を休めてから、8時前、まだ寝ていた息子をたたき起こして朝食会場へ向かいました。会場は夕食と同じ大広間です。麦飯と、とろろの「麦とろ御膳」生卵も混ぜて「たまごかけとろろご飯」にしていただきました。湯豆腐もほっとする滑らかさで美味しかったです。食後、お風呂に行くという息子を「浪漫風呂」まで案内して、自分は昨日、雨に打たれながら入った露天風呂にリベンジ。貸し切り状態で、温泉尽くしのラストをのんびりすごせました。(HPより)さあ、チェックアウトの時間がやってきました。名残惜しかったですが、歴史ある建物も楽しめたし、お目当てのライトアップも見れたし、お風呂もふやけるくらいいっぱい入って、渋温泉をじゅうぶん堪能できました。10時前、支払いを済ませて、旅館前で3人の記念写真を撮ってもらいました。おまけ3題①ちょっと見かけたレトロな電話機②千と千尋なりきり写真「千と千尋」ファンによる、旅館公認のなりきりコスプレ写真だそうです。③看板猫の世界番猫のトラちゃんのことを書きましたが、金具屋のホームページを見返してみると、渋温泉にはトラちゃんのほかにも数匹の看板猫がいるそうで、ほとんどが保護猫なんだとか。金具屋の先代の八代目当主が動物愛護に熱心で、その縁で保護猫を引き取り、看板猫として温泉街全体で可愛がろう、という取り組みを行ったそうです。(館内ツアーの案内をしてくれたおじさんを「九代目当主」と前々回の記事で書きましたが、先代の八代目でした。訂正します。)そういえば、たまたま看板猫チームの一員であろう黒猫を見かけたので写真に撮ってました。看板猫が住む温泉としてけっこう有名みたいで、「マツコの知らない世界」という番組で金具屋の取り組みが紹介されたこともあるそうです。あとで知りましたが、看板猫たちの缶バッジのガチャガチャが金具屋のロビーに置いてあったんですね。気づかなかった~この缶バッジの売り上げを動物愛護団体に寄付しているそうです。 (HPより) つづく
2025年10月17日
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部屋にもどりましたが、おなかいっぱいで、すでに敷いてもらってあったふとんにころがってしばし休憩。窓の外が妙に明るいです。 これは、宿の建物をライトアップしているからです。おなかが落ち着いてから、外へ見物に出ました。雨はまだ降ってましたが、若干小やみにはなってきたようです。この金具屋は、全国にいくつかある、「千と千尋の神隠し」の油屋のモデルになったんじゃないか、と言われている旅館の一つです。確かにそのような気もしますが、それを置いといても荘厳な光景にうっとりします。とかなんとかいいながら、これが目当てでこの旅館に泊まりに来たようなものですが記念写真用の台があったので、代わる代わるに写真を撮り合いました。よその旅館に泊まっている外国人も何組か写真を撮りにきてました。すぐ前の旅館では、軒先で温泉卵を作っているようでした。温泉に来たってかんじですね。 温泉街は、さすがに雨なので人通りは少ないですが、雨に濡れてしっとりとした風情が旅情をかきたてます。旅館に戻ると、帳場に番犬ならぬ番猫が鎮座していました。帳場係のおじさんに聞くと、このネコちゃん、ここの飼い猫というわけではなく、各旅館を渡り歩いて、そのつど居心地のいいところに居座っているんだとか(笑)今夜はこの金具屋をねぐらに決めたようです温泉街全体で可愛がってもらっていて、そこかしこで餌をもらって少々肥満気味。特定の名前はなく、この金具屋にいるときは「トラ」と呼ばれているそうです。トラちゃん、なかなかの貫禄そういえば、トラちゃんのほかにも、黒猫とか数匹の猫を周辺でみかけました。このまま、館内のお風呂巡り♨に出発します。金具屋には、二つの大浴場と、露天風呂、そして五つの貸切風呂があり、すべて源泉かけ流しです。すべてを巡る「金具屋八湯巡り」も、この旅館のウリの一つです。すでに露天風呂は入りましたので、大浴場へと向かいました。息子も一緒です。大浴場は「鎌倉風呂」と「浪漫風呂」の二つありますが、この時間は男性が鎌倉、女性が浪漫で、午前0時に男女入れ替わります。「鎌倉風呂」は文字通り鎌倉時代の建築様式で作られているそうです。撮影禁止なのでHPから拝借。どこが鎌倉様式なのかよくわかりませんでしたが(笑)、板張りの浴室で鎌倉将軍にでもなった気分?で湯につかりました。源泉なのでかなり高温、長くはつかれません。次に、「岩窟の湯」へ。貸切風呂ですが予約制ではなく、空いていれば自由に入れるシステム。壁から天井まで自然石で覆われています。戦後まもなく山の斜面を削って作ったそうです。HPより。これで打ち止めにしようと思ったんですが、通りかかった「斉月の湯」が空いていたので入っていくことにしました。息子が「俺はもうええわ」と言って脱衣場で待っている間にささっとつかりました。大きな船形の浴槽とタイルで描かれた富士山の壁絵が特長。ここだけは写真を撮ってもいいようです。さすがにのぼせてしまいました。それでも、このまま寝るのはもったいないと思い、二人が爆睡に入ったあとも、温泉街を眺めながら、酒屋で買った地酒を飲んで旅情に浸りました。そうこうするうちにライトアップも終わり、温泉街も静まり返っています。外はまだ雨模様です。明日は晴れの予報なので、それを期待して眠りにつきました。 つづく
2025年10月16日
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わたしの誕生日に、久々の一家3人で一泊二日の旅に行ってきました。珍しく息子も休みを取って一緒に行ってくれることになりましたので、ガソリン代、高速代をもつことを条件に車と運転手を頼みました。朝、9時半ごろ出発、伊勢湾岸道、東海環状道、土岐JCTから中央道、長野道、上信越道を延々走り継ぎ、途中SAでの昼食もはさんで、信州中野ICを下りたときには、3時をすぎていました。向かったのは渋温泉♨約1300年前の奈良時代に僧 行基によって開湯したと言われ、戦国時代には武田信玄が傷ついた兵をここで療養させたため「信玄の隠し湯」として知られるようになったとか。以降も、佐久間象山、小林一茶、葛飾北斎など著名な文人墨客が訪れたそうです。以前2度泊まったことのある「よろづや旅館」がある湯田中温泉など9つの温泉が集まり「湯田中・渋温泉郷」を形成しています。「よろづや」よりさらに山の方へ10数分ほどしか離れていません。高速を降りた頃までなんとかもっていた天気も、ついにけっこう強い雨が降りだしました。天気予報でもこの日は当日まで雨マークがはずれなかったので覚悟はしていましたが・・・・まあ、この日は宿に入るだけだし、と気を取り直して宿へ向かいます。その前に、近くの酒屋に立ち寄り、地ビールと地酒を購入。酒蔵が経営する由緒ありそうな酒屋でした。3時到着で予約していたので、今、どの辺にいるのか宿から問い合わせ電話がありました。あと10分ほどで着くと答えると、駐車場が少し離れていることと、お迎えの車が待っていることを伝えられました。宿の専用駐車場は300mほど離れたところにあります。ナビの案内でなんとかたどりつくと、送迎の車が止まっていました。乗り込んで数分で宿の前に到着。時間は4時をすぎていました。たしかに、温泉街は車の対向も苦労しそうな狭い道沿いに並んでいるので、温泉街から少し離れたところにしか駐車場を作れないのは納得です。大きな旅館は見当たらず、比較的こじんまりした温泉旅館ばかりに見えました。泊まるのは、渋温泉きっての人気旅館「歴史の宿 金具屋」です。中へ入ると、いきなりタイムスリップしたような雰囲気です。「帳場」といったほうがふさわしいフロントでチェックイン。部屋数は29室で、すべての部屋が純和室です。わたしらは、その中でも宮大工が腕をふるって作り上げたという9室しかない自慢の客室に泊まる「厳選木造 建築にこだわるプラン」を予約しました。9室それぞれが異なった造りだそうです。部屋へ向かう廊下や階段を進んでいくうちに、レトロな和の世界へどんどん入り込んでいくかのようでした。 「金具屋」の創業は江戸時代中期の1758年で、もともと鍛冶屋を営んでいたところ、土砂崩れの復興作業中に温泉がわき出したことを機に宿屋に転業したそうです。その鍛冶屋の屋号だった「金具屋」が現在まで受け継がれています。現在の建物は昭和初期に、六代目の当主が日本各地を巡りながら気に入った様々な建築様式や材料を取り入れるよう、宮大工や船大工に命じて建築したそうで、各所に当時の大工たちの技術の粋を集めた遊び心に満ちた工夫が見られるとのこと。昭和11年に完成した木造四階建ての「斉月楼」と130畳の「大広間」が、平成15年に国の登録有形文化財に指定されました。わたしらが通されたのは3階の「相生の寮」と名付けられた部屋です。 柱や鴨井、調度品にいたるまで、歴史と格式のある古民家のような趣が感じられます。窓を開けていると、おサルさんが訪問してくるようです。5時半から「金具屋文化財巡り」という館内ツアーがあるので申し込みました。あまり時間がないので、カミさんと息子はお風呂はあとで入るということでしたが、わたしは大急ぎで部屋に近い露天風呂に入りにいくことにしました。誰も入っていませんでしたが、雨に打たれながらの入浴でした。館内ツアーは8階の大広間に集合。さきほども触れましたが、登録有形文化財に指定されている建物です。説明してくれているおじさんは、この宿の先代(八代目)の当主だそうです。館内をぞろぞろと40分くらいかけて巡ります。同じく登録有形文化財に指定されている「斉月楼」は珍しい木造4階建てで、建築基準法に適合していないんですが、文化財としての価値と、実際に宿泊施設として利用されているという「動態保存」的な位置づけから、特例として消防から営業許可が出されているそうです。なので、絶対火事は出したらダメな建物ですよね。水車の部材を階段の手すりや床板に使っているとか、興味深い工夫や珍しい建築技法など、いろいろ説明を受けましたが、きりがないのでツアーの内容はここらにしますが、ほかの日本旅館にはない特異性を備えた宿だということがよくわかりました。夕食は6階の「慶雲の間」で6時半からです。食前酒で、誕生日の乾杯をしてもらいました。金具屋の自慢料理「しぶのじぶ煮」 地鶏の治部煮信州仕立てです。 食べきれないほどの量でしたが、どれも素朴だけれど見た目もきれいで、工夫をこらしたご馳走でした。おいしゅうございました。食後は、お風呂巡りをしたり、建物のライトアップを見物しに外へ出たり、と、まだまだ寝るには早いです。 つづく
2025年10月16日
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万博では、海外パビリオンのグルメは味わうことができませんでしたので・・・カミさんが職場の食事会で不在だった秋分の日、「晩御飯は一人で食べといて」と言われたので、思い切って名古屋まで足を延ばして、名古屋駅ビルのタワーズ13階にあるドイツレストランで一人飲みしてきました。屋外テラスで景色を眺めながらソーセージやザワークラウト、ジャーマンポテトをつまみにドイツビールを堪能してきました。そして、次は9月の末にカミさんとIKEAに行ったときに、スウェーデンレストランでランチ 紅イモプリンや大学イモがスウェーデン料理かどうかはわかりませんが・・(笑)さらに、ネットでスイスワインを購入したので、近々、開栓する予定です
2025年10月04日
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