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連日の雨模様、今日も午後から雨の予報だ。妻を誘って、そろそろ咲き始める山伏のヤナギランを観ようとショートで行ける県民の森の先、猪の段からの入山を目指したが、なんと笹山の登山口がある地点で通行止めとなっていた。看板に2.8km先での土砂崩れのためと書いてある。土砂崩れ地点は歩きなら行けるかなと思案しているうちに雨足が強くなってきたのであっさりあきらめてUターン。走行しているうちに雨も止んだので勘行峰ハイキングコースを歩くことに決定。林道に入ると直に出てくるお花畑(柵で囲った)のなかにヤナギランがピンクの花を咲かせていた。かなりの数だったがすでに盛りを過ぎていてかろうじて上のほうに咲いているものが多い。 ヤナギランダートの幅広い車道?歩きのあと勘行峰1445m山頂へ着いたが林に囲まれて展望はない。ちょっと下がって開けたところでランチにする。古いコンクリート製の展望台があり2階には方位指示板もある。下は広い放牧場、その先は井川リバウェルスキー場が見える。高原ムードの気持ちのいいところだ。気温は暑さを忘れる17℃!雷鳴を聞きながらの落ち着かないランチだったが雨がポツリポツリ、遠かった雷が近くなったらしい。本格的な雨になり屋根のある展望台の下に移動したが止みそうもないので雨具を着け意を決して下り始める。雷雨はますます激しくなるので、時々林の中でやり過ごしながら山道から車道に出てクルマに戻った。下山後は、市営の口坂本温泉(大人280円、子供100円)でぬるめの露天風呂にゆ~くり浸かって帰宅した。牛妻あたりからの路面は濡れていないので雨の降ったのは山の中だけだったようだ。
Jul 31, 2011
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今シーズン2度目の南アルプス、今回は身近な所からというわけで入りやすい茶臼岳をセレクト。朝2時30分に自宅発。山仲間のo野さんと待ち合わせて合流、富士見峠を越え井川湖を過ぎたところまでは予定どおりだったが畑一ダム手前の東海フォレスト臨時駐車場のところで通行止め。先日の台風の影響でここから300m先の地点で路肩決壊がありやむなく駐車場にクルマをデポ。5時に歩き始めた。天気はまずまず、ちょっと青空も見え始めていい感じ。5時35分沼平ゲート着。ここも台風6号の大雨でゲート手前の沢の水が舗装道路を流れている。新聞に載っていたゲートの先の道路に流れ出た土砂も今日はきれいに片付いていた。茶色に濁った畑薙湖の水位は高い。例年3月頃に対岸の仁田沢へイワナ釣りに行くときは林道から降りて歩いて渡れるものだが今の状態ではそんなこと想像もつかないだろう。6時15分畑薙大吊橋着。長く高い大吊橋も一昔昔に比べれば今は踏み板も広くアルミ製だし吊っているワイヤーも切れていないので安心して渡ることが出来る。小休止後、6時15分大吊橋を渡る。蓬沢の沢音を聴きながらさらにジグザグに登って鉄塔着1065M。ここでヤレヤレ峠への一般登山道を右に見送ってバリエーションルートの鳥小屋尾根に入る。茶臼岳・鳥小屋尾根、昭和32年の静岡国体のときに切り開かれたコースだったがその後は上河内沢コースが一般的になったため廃道化し登山道もはっきりしない部分が多い。それでも畑薙山までは山道としての形をなしており尾根通しでマーキングも多いので特に問題はない。大ブナ崩れから畑薙ダム湖を見下ろす二重山稜を過ぎてじきに三等三角点の小広い畑薙山1836Mに着いたが薄暗く展望はない。8時15分。ここからいったん下りはじめるが途中で北へ派生する尾根をはずれて北西に下る箇所が要注意だ。下りきった鞍部からはまたストレートな急登が続きこのコース一番の急坂を抜けるとやや平らなところに出る。右へ行く尾根は横窪峠へ続いているらしい。さらに直登するとイワカガミの緑のじゅうたんのなか、コメツガやシラビソの美しい林が続く。2500M付近からハイマツが出始め足元にはゴゼンタチバナやキバナノコマノツメ、ハクサンフウロ、ツマトリソウ、タカネグンナイフウロが咲いていた。ハイマツに混じってハクサンシャクナゲも多く咲き誇る。 ハクサンシャクナゲ猛烈なハイマツ漕ぎに悪戦苦闘する0野さんハイマツ漕ぎに苦戦するなか西側のガレ縁からは希望峰や仁田岳が垣間見えた。やや歩きやすくなったのも束の間、ダケカンバの混じる山頂直下の窪地から再び露岩とハイマツ漕ぎで茶臼岳の山頂2604Mを示す茶色い石の標識のところへ飛び出た。11時10分。大吊橋から4時間55分。直登の連続だっただけに一般コースよりは短時間で到達できたようだ。着いた山頂には3人グループの登山者が休憩中、雑談するなかで北杜市の白州町から来たそうなので山サイの知人の名を挙げたら同じ組の隣人だった。まさに世間は狭いものである。今回も最高の一杯を味わうために良く冷やした缶ビールで乾杯!残念ながらガスに包まれて聖や上河内の展望はないが下界の猛暑に比べれば別天地だ。そのうち寒くなったので12時下山にかかる。稜線上には、キバナシャクナゲやミヤマダイコンソウ、そして赤いタカネバラが夏の高山を彩る。 タカネバラ ガスのなか、茶臼小屋を目指す。こんな日にはライチョウに会えるかも知れない。豚の背分岐から茶臼小屋へ向かうと、小屋の上部に南アルプス高山植物保護ボランティアネットワークで設置したニホンジカから植生を守るための防鹿柵がある。なかを見ると明らかに柵の外との違いが判る。背丈の高いミヤマバイケイソウをはじめとしてシナノキンバイ、ミヤマカラマツ、ミヤマキンポウゲ、イブキトラノオ、ハクサンフウロなどそしてなにより驚いたのはニッコウキスゲが12株ほど黄色い花を咲かせていたことである。聖平の防鹿柵にはここ数年の成果が実って少しずつ数を増やしているのだがこの茶臼岳でも咲き始めているとは、、、わけもなく嬉しくなってしまった。 ニッコウキスゲ茶臼小屋のベンチで休憩していたらk岡さんからお茶とお饅頭のおもてなしを受けた。これも嬉しいかぎりだった。いろんな話をするなかで話題はやはり先日の台風6号の大雨だった。小休止のあと、水場の脇に咲くクルマユリを横目に小屋をあとにした。12時55分。ぐんぐんと下降し横窪沢小屋前で休憩、水場にはびっしりとウツギの白い花が咲いていた。さらに横窪峠に登りかえして再び下りが続く。ウソッコ沢小屋を過ぎ上河内沢に架かる吊り橋を3回渡りかえしてヤレヤレ峠着15時35分。峠への登りで単独の登山者を追い越す。茶臼小屋からの下りで出会った唯一の登山者だった。ヤレヤレ峠から鉄塔までトラバースし樹間に茶色く濁った畑薙ダム湖が見え隠れするようになれば大吊り橋だ。ダム湖の水量が多いのであまり高度感はない。橋を渡り終え東俣林道を歩くとき吹いていた風が涼しくて最高に心地良かった。沼平ゲートの番人さんと話したあとは舗装の車道歩き、長い畑一ダムの堰堤を歩いてスタートした東海フォレストの臨時駐車場へ戻った。5時20分着だった。12時間の行動時間だったが充実感たっぷり満足度200%の楽しい山行であった。帰路、お決まりの市営温泉「白樺荘」で汗を流してさっぱりして帰宅した。
Jul 24, 2011
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3連休の最終日、ちょっと遠出をして八ヶ岳の蓼科山へ行ってきた。朝3時に静岡出発。今日のメンバーは妻とM本さん、O野さんの計4名。諏訪南ICを降りてビーナスラインを北上し蓼科山登山口(女乃神茶屋)に到着。来る途中の八ヶ岳SAあたりでは霧が濃く心配した天気だったが回復して青空が瞬く間に出てきた。気温は21℃、カラッとして気持ちが良い。今日のコースは、蓼科山登山口~蓼科山~将軍平~大河原峠~双子山~双子池~亀甲池~天祥寺原~ 竜源橋~蓼科山登山口の周回コースである。3年まえの秋に来たときと少しコースの設定を変えてみた。登山口を7時にスタート。朝露に濡れた笹原と白樺の林を緩やかに抜ければストレートな本格的な登りが始まる。眼下に八子ケ峰のヒュッテアルビレオの赤い三角屋根が小さく見え、遠くには中央アルプスの山並みが拡がっている。高度を上げるに連れて南アルプスの全貌が姿を現す主峰赤岳や阿弥陀岳、権現岳、編笠山、西岳など八ヶ岳南部の山々が聳える2110m地点を過ぎると縞枯れ現象が顕著だ森林限界を抜け大岩が堆積するなかを登れば御嶽や乗鞍岳、北アルプスが一望のもと、圧倒される景観に目を奪われてつい足元が危うくなる。蓼科山頂ヒュッテが見えて9時50分蓼科山(2530m)に到着。岩石累々たる広い山頂は多くの登山者で賑わいを見せている。そのほとんどはより短時間で山頂に立てる御泉水自然園からの登山者のようだ。足元を見ると岩と岩の間にはあちこちでコケモモが小さな花を着けている。早いランチの後、山頂ヒュッテの横を通って将軍平へ下る。石のゴロゴロ積み重なった急な下りは登ってくる登山者も多くすれ違いに時間を要した。蓼科山荘のある将軍平は十字路、今回は直進して大河原峠へ向かう。縞枯現象の枯木帯を何度か通り抜け、赤谷分岐を過ぎれば小石を敷いたような枯れ沢状の下りが続き、開けた大河原峠に着く12時15分。大河原峠はクルマやバイクが行きかう峠、なんと今朝の決勝戦でなでしこジャパンがアメリカを破って優勝したニュースがダンボール紙に書かれて置いてあった。来る途中、カーラジオで聞きながらの移動だったが結果が気になっていただけに嬉しいホットニュースに大感激、と同時に誰が掲示したのかタイムリーな情報提供者に拍手といいたいところであった。大河原ヒュッテ前の柵の中にテガタチドリが数株淡いピンクの花を咲かせていたがこれは植栽したものであろう。小休止後、双子山へは一投足で12時45分着。広い山頂は360度の大パノラマが拡がる。歩いてきた蓼科山はもちろん大岳や北横岳もすぐ近くに見える。草原の双子山山頂から双子池を目指して下る。旧三角点を過ぎさらに直進、カラマツの林をどんどん下って双子池着13時25分。ひと気もなく静寂そのものである。雄池と雌池の間に建つ双子池ヒュッテ、2~3回建て替えをしたらしいが数十年まえのヒュッテはウッディで年月の経過と共にいい味をだしていたし風格があった。いかにも山小屋といった感じのたたずまいでいつか泊まってみたいなあと思ったものだった。双子池・雄池双子池・雌池雌池から苔むす樹林を登って下れば幽玄な雰囲気の亀甲池に出る。前回来たときは水がなくカラカラだったが今日は池の半分くらい水をたたえていた。双子池の雌池からカラマツ林を抜け天祥寺原に出るとそこは心地よい笹原の別天地、間近かに見上げる蓼科山が懐かしく愛おしく思える。天祥寺原から滝の湯川に沿って1時間10分で竜源橋に着いた。緩い勾配のビーナスラインを20分ほど歩いて出発した蓼科山登山口に戻る。時間は16時。久しぶりによく歩いた山行であった。今日の山行でお目にかかった花は少なくオトギリソウ、イチヤクソウ、ゴゼンタチバナ、オサバグサを確認できた程度であった。竜源橋近くの林道でみたウツボグサの鮮やかな紫がいちばん印象に残ったのはなぜだろうか。下山後は、縄文の湯でさっぱり汗を流してから原村の産地直売センターへ寄って帰静した。
Jul 18, 2011
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梅雨明け10日と言えば安定した晴天を約束されたようなもの、さてどこへいこうか思案しているうちに時間が経ってしまいクルマで走りながら決めたのが結局地元の山、真富士山になってしまった。平野から黒川林道を上がり第三登山口を10時35分にスタートした。クルマで林道を走行中に見た青いアジサイのあまりの美しさについ停車してシャッターを押した。登山口からすぐに始まる急登をMTBの担ぎでクリア、登り切った山道からは大無間山その奥に台形状の聖岳が良く見えている。現地では今日から3日間、聖平で植生復元ボランティア活動がある。ここ数年続けて参加していたが残念ながら今回は都合がつかず参加できなかった。今頃は皆さん聖沢吊り橋かそれとも架線場跡あたりだろうか。多少の涼しさを期待してきたものの蒸し暑く風もほとんどない。登山道は下草が刈られたばかりで足元がすっきりして歩きやすい。この暑さのなかの作業に大感謝!だ。充分汗をかいて真富士神社へ手を合わせ第一真富士山へ向かう。登山口から1時間40分。暑さのせいかいつもよりちょっとかかり過ぎたが12時15分第一真富士山(1343m)着。ハイカーはいない。ホワイトアウト状態で視界はなし。良く冷えた缶ビールが今日も最高に旨い!!!350mlのレギュラー缶だとすぐ終わってしまうのだが、かと言って500mlのロング缶だと酔ってしまって走りに影響しそうなので(以前になんどもそれで失敗している)自重している。山頂に咲いていたシモツケソウ12時35分、暑いので早々にランチタイムを切り上げ真富士峠への下りにかかる。山中ではいま、ヒメシャラの花が咲き、盛りを過ぎた樹の下にはたくさんの白いはなびらが落ちている。真富士峠からはロープ場や痩せ尾根を越して13時20分第二真富士山(1401m)着。ここも展望はなく、夏草が茂り、狭い山頂が余計に狭くなっている。水分補給、タイヤの空気圧点検補充、ヘルメットに脛当てを着けて13時40分下りに入る。アセビの林を抜けてじきに、右に湯野岳、浅間原方面を見送り西尾根に乗る。これからがショートではあるがこのコースの楽しいところだ。ほぼストレートな急下りが終わると右に黒ん沢コースを分けてやや左方向、尾根をはずさないよう杉檜の植林帯を走り下る。この西尾根コース、不明瞭な箇所もあり、特にこの時期は薮っぽく迷いやすい。山慣れしないハイカーが入るには一般的ではない。樹間から湯野岳を仰ぎみるようになれば林道は近い。しかし、今日の西尾根は虫が多く群れで襲ってくるので閉口した。鼻や耳の中に入り込んでおまけに刺してくるのだ。最後は、NTT無線中継塔の脇を下って林道に降りた14時20分。ここからはカッ飛びで快走。14時25分スタートした第三真富士山登山口にゴールした。着いたら、第二真富士の登りですれ違った3人の中年女性グループが既に下山しており休憩中、そこで冷やしお絞りのサービスとオレンジをいただいてしまった。クルマでの帰り際に見た第一真富士山と第二真富士山下山後、真富士の里の先にある横山のわさび専門店「おざわ」で大好物のわさび漬けを買って帰る。ここのわさび漬けは甘辛具合がちょうど良くわさびも新鮮でシャキシャキ感がいい。酒粕は、県内の蔵元の正雪と喜久酔の大吟醸のものをブレンドしているとのこと。おすすめ品である。
Jul 16, 2011
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今日は、一ケ月雨のため延び延びになっていた会社のハイキング。2、3日前に東海地方も梅雨明けとなった。例年よりかなり早い梅雨明けだ。目指すは山梨県市川大門町の蛾ケ岳(ひるがたけ)。好天に恵まれて朝6時にいつもの流通センター駐車場に集合。今日のメンバーは子供たち5人を含め総勢14名。M田社長ファミリー、Y崎ファミリー、H井ファミリーなど久しぶりのメンバーが多い、また、最近アウトドアづいてる若者T浪クンもブランド志向でウェアやギアを揃えはじめており楽しみな存在である。顔合わせを済ませてクルマ3台に分乗し登山口の四比連湖(しびれこ)に向かった。静岡から途中休憩を含めて約3時間。駐車場にはまだ1台のクルマもなかったが準備をしていると続々と入ってきた。駐車代400円を管理する湖畔の水明荘に支払したあと幅広い山道を四比連峠に向かう。時々スーと吹く風がその瞬間だけ涼しい。しかし思ったより相当暑い!けっこう蒸し暑い!野沢一の文学碑の前で一本立てる。反対側の大門碑林公園からの山道もMTB向きの楽しいコースだ。後続のグループとあいさつを交わして早々に着いた大畠山は人工物があるだけで展望もなく暑くて長居はできない。その後は、ほとんど平坦なトラバースが続いて六地蔵のある西肩峠着。ここから15分、今日初めての登りらしい登りで山頂に着く。着いたときは雲が多く周囲の展望もなかったがタイミング良く次第に雲がなくなって眼下の四比連湖をはじめ南アルプスや奥秩父、富士山が見渡せるようになってきた。大汗を流したあとの冷えたビールは格別に旨い!!見上げた青い空にミズナラの緑が映えてハイな気分だ。見渡すと、ボクはレギュラー缶だったがH井クンはやっぱりロング缶、T浪クンはレギュラー缶にウメッシュ缶と豪勢だ。皆さんもお得意のクッキングでランチタイムが楽しそう。ほぼ貸切状態だった山頂も間もなく伊豆の下田からやってきたという50人位の団体さんでいっそう賑やかになった。1時間少々の休憩後、12時30分下山にかかった。ヘルメットに膝のプロテクターを付けての下り、山頂直下はやや急な下りだがオールクリーン。昔は段差もあってもっと難しい路面だった記憶があるのだがハイカーが増えて地形が変わったのかも知れない。要所でメンバーを待ちながらマイペースで走行する。ボクのあとからY崎さんちのK哉クンが風小僧の如く走りくだりついてくる。頼もしいかぎりである。あとで聞いたら1回転倒したそうだ。相変わらずの暑さのなか時々来る風が心地良い。今日見た花は少なくヤマホタルブクロとオオバノヨツバムグラくらいのものだった。いっきに下りきって着いた四比連湖でちょっとのんびりだひと月遅れのハイキング、涼を求めてきたつもりだったが甲府盆地は暑かった。標高1279mそこそこでは簡単に涼しい風にはありつけなかった。そんな悪条件?のなかで今日は余裕で頑張った皆さんに「ほんとうにお疲れ様でした」と言いたい。帰路、近くのみたまの湯へ寄って汗を流して帰静した。
Jul 10, 2011
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連日の猛暑から逃げたくて、さて涼しいところとなればやっぱり富士山周辺の山に限る、というわけで我が家の相棒のリクエストで山梨県芦川町からの黒岳を目指すことにした。精進湖トンネルを抜けて芦川へ入った。さすがここまでくると涼しい風が気持ち良い。クルマの温度計は23℃を示している。新道峠への林道途中にあるすずらん峠登山口近くにクルマをデポ、MTBを降ろし相棒と共に少し戻ってヘアピンカーブを右折、車道をドンベエ峠方向に緩く登ると直に黒岳登山口(案内標識はない)に着いた。わずかな登りでドンベエ峠からの道と合流、黒岳に向かう。今日の期待は、カモメランだったが予想通りすでに花は終わっていた。代わってヤグルマソウが沢山の白い花を咲かせていた。また、地味だがクルマバツクバネソウが薄暗い林の中で特異な緑の花を咲かせていたのが印象的だった。 クルマバツクバネソウクルマユリの蕾や、ボクの好きなレンゲショウマが早くも小さなピンポン玉の花芽を付けていた。 レンゲショウマの花芽 ツルシロカネソウ(よく見かける花の名前がやっとわかった)ほぼ1時間で御坂山塊の最高峰、黒岳(1793m)山頂着。静かでひと気はなかった。山頂自体展望はないので南側の展望台に向かう。途中、鐘形で紅色のたてすじの美しいサラサドウダンが枝にいっぱいの花を付けていた。足元には淡い黄色のヤマオダマキも可憐に咲いていた。 ヤマオダマキ展望台には2~2人のハイカー、眼下に河口湖が見えたが全体にかすんでいて富士山も見えず、風もなく虫も多いので下山してから昼食とすることにした。ヘルメットと膝のプロテクターを着けて下山開始。すずらん峠から水場を越して車道に出てクルマに戻った。11時30分。時間的にもまだ早いのですずらん畑に寄って高原ムードのシラカバ林を散策、林を抜ける風がさわやかだ。その後、芦川の沢沿いでランチタイム。渓相は良かったが魚影はなかった。帰路、芦川農産物直売所・おごっそう家でとうもろこしと特産のこんにゃくを買う。昨日の富士山・主杖流し(執杖流し)がMain Dishなら今日の黒岳MTBはDessertみたいなもの、ちょっと疲れ気味の体には格好の山行だった。
Jul 3, 2011
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今日は、富士山のバリエーションルートである主杖流し(執杖流し)を登って山頂へ、山頂から馬の背を下りお鉢を四分の一くらい歩いたところで不浄流しの雪渓を下り御殿場口登山道に合流、宝永遊歩道から新五合目へ戻る周回コースを取った。同行するのは、昔からの山サイ友達で富士宮在住のK岱さん、地元に住む彼にとって富士山は我が家の庭のようなもの、雪があれば山スキー、雪が消えれば山サイを存分に楽しんでいる男だ。彼のガイドで初めてのルートに期待が膨らむ。富士宮口新五合目のレストハウス駐車場を6時にスタート。本来は新六合を通って六合からお中道に入るのだが今回はそこをショートカット、駐車場から直上し40分でお中道に出た。さっそくイワツメクサがお出迎えだ。天気は予想に反して快晴、嬉しいかぎりだ。森林限界を抜けてのトラバースが続くが登山道は所々不明瞭なところがあってルートファインディングに気を使う。 お中道のトラバース お中道から富士市方面を眺望する 緑が美しいオンタデ お中道から南アルプスを遠望する。 フジハタザオが点在するお中道に出て1時間30分、ミヤマハンノキの花の甘い香りが漂い、ダケカンバが目立つ樹林帯を抜けると目指す主杖流しの取り付きに出た。 ダケカンバ 主杖流しの取り付きから山頂を見上げる。主杖流しは、執杖流しとも云いスラブの連続する長大な沢で山頂の剣ヶ峰に直接突き上げている。ルートは直登のみでひたすら上を目指すだけのシンプルだが過酷なルートと云えよう。雨天時は一時にして沢が川と化すだろうし落石の危険も十分予想されるので気は抜けないところだ。 主杖流しを先行するK岱さん 主杖流しの核心部ひたすらの直登のなか高山植物が疲れを癒してくれる。 コイワカガミ イワヒゲ タカネイワヤナギ(レンゲイワヤナギ) ミヤマオトコヨモギ これでもかと続くきつい直登 新五合から歩きはじめて6時間40分を要して剣ヶ峰のドーム跡に着いた。予想外に時間がかかり過ぎたのは自身の体力不足もあるがもう一つの要因として、今回は下りの雪渓下りを計算して厳冬期用の底の厚く固いハイカットの靴(12本爪アイゼンを着装するためもある)を履いていたことも原因していると思われる。複雑なスラブの続く主杖流しには日頃履いている軽いミドルカットでソールの柔らか目シューズのほうが適していると思った。ここまで人に会うことは無論なかったが山頂には一般登山道を登ってきた登山者でいっぱい。トレランスタイルや流行りの山ガールさんもいて華やかな山頂だった。 山頂直下の最後の登りは直接剣ヶ峰に着いて終了だ剣ヶ峰から馬の背を下った。まだ40代の若い頃はなんどかここをMTBで下りブル道を走り御殿庭を過ぎて水ケ塚までくだったものだ。たぶんもう出来ないのでは、、、 残雪の残る剣ヶ峰から火口を見下ろす。右の突き出た大岩が虎岩山頂で30分休憩、鍋焼きうどんと近くの残雪に入れておいた缶ビールがよく冷えて最高にうまい!!腹ごしらえを済ませて名残惜しいが下山開始だ。 浅間大社奥宮付近から眺めた剣ヶ峰の山頂富士宮口登山口、御殿場口登山道の降り口を過ぎて不浄流しの雪渓上部に降りる。雪はけっこう下まで繋がっているようだ。 年令を感じさせない果敢な滑りを見せるk岱さん 雪渓を渡る風がひんやりと最高に心地いいのだ!今回、引っ張り出してきたのは愛用の今では貴重なウッドシャフトのピッケル。30年くらい前に購入したフランス製のSimond super E である。クロモリ鋼のブレードはいまでも渋い輝きを放っているし、シャフトはその当時飴色になるまでなんどもなんどもアマニ油を塗って悦に入ったものだ。傷の残るこのピッケルには厳冬期の八ヶ岳や南アルプスを登った思い出がしみ込んでいる。 不浄流しの末端部から足跡を振り返る不浄流しの雪渓歩きが終わり、右方向にトラバースして御殿場口登山道に合流して宝永火口を目指した 宝永第一火口壁の十二薬師の奇岩群を眺めながら 火口の縁で小休止、まだ少し余裕? さらに宝永山を左に見ながら遊歩道をくだる。宝永遊歩道から新六合目に登りかえして雲海荘のベンチで冷えたペットボトルを購入、乾いた喉を潤した。ここまで来れば新五合目駐車場まであとわずか、ちょっと寄り道して村山古道を歩いてスタートした駐車場に戻った。時計は16時30分。今回の主杖流しルートは思った以上に厳しいものであったが一般登山道に比べて人に出会うことはなく静かな夏の富士山を楽しむことが出来た。また、このルートで高山植物が見られたのも収穫!喧噪の夏の富士山はどうも敬遠がちだったが今日の周回コースだったらまた来てみたいものだ。
Jul 2, 2011
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