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なかなかスゴイ本です。 「学生による」なんていうタイトルで、 実際、学生の方たちが書いた本なんだけれど、 その主張のレベルはというと、本物の教育再生会議を遙かに凌ぐものかも? 本物の教育再生会議のメンバーの中には、 「何で、こんな人が、日本全国各地の公立学校教育を語るの?」 と思わざるを得ない方もおられ、 また、その主張・提言には「???」というものも、多々あります。なぜ、そんなことになってしまっているのかと言うと、全国各地にたくさんある、それぞれに個性的で違いのある公立学校の現場の実情というものを、メンバーの人たちが、本当の意味で知っていないから。もちろん、全てを知り尽くしているなんていう人は、日本中探しても、絶対にいないと思います。それぐらい、地域により、学校により違いがあるのです。日本の全ての公立学校が、関東地方、東京大都市圏にあるわけではないのです。その場(公立学校)で、実際に生徒として過ごした経験もなく、それ故、その世界で生活していく「感性」を持ち合わせていない人が、ご自分の経験や、上辺の情報だけに基づいて意見を出している。その時、その経験や感性を、自分が持ち合わせていないということに対して、謙虚な姿勢を示すことが出来る方たちばかりならば良いのですが、そうではない人も多い様子。だから、実際の教育現場の実情と乖離した提言になってしまっている……。それに比べると、本著を書かれた学生さんたちは、とても謙虚で、好感が持てます。「ゆとり教育と学力問題」や「教員の資質」、「学校選択制」に「教育委員会」等の問題について、まず、実際のところ、どうなのかと言うところから始まって(ここが、とっても重要なところで、本物の教育再生会議に欠落しているところ)、そこにある課題に対して、どのように取り組んでいくべきかを真摯に検討し、まとめ上げています。本著でまとめられた提言は、納得のいくものばかり。安倍さんにも、是非一度読んで頂いて(もう読まれたかも知れませんが)、本物の教育再生会議の意見と同様に、大いに参考にしてもらえればと思います。
2007.09.01
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「身の丈に合った教育を」 以前、NHK教育テレビで、そうお話しされている苅谷教授を見かけて、 とても興味深い主張だと思っていた頃、偶然、本屋さんで見つけたのがこの本。 ジャーナリストの増田さんとの共著になっています。 しかし、このお二人、結構持っている考えに違いが見られ、 よくぞ、共著での出版にまで、こぎ着けられたなと、ある意味感心。 全体的には、苅谷教授の主張に、 増田さんが、少しずつ歩み寄っていったというところか。ポジティブリストとネガティブリストの話は、とても分かりやすい。「無限の足し算の発想」のポジティブリストが提示され続け、「それは、やった方がいいな!」が積み重なり、「やらなければならない」ことだらけになって、パニック状態に陥っているのが、現在の学校現場。「マクドナルドのシェフの悲鳴」は、まさに言い得て妙。これまで、分業で自分のパートを専門に担ってきた調理人に、いきなり高級フランス料理店の味を要求されてもねぇ……。しかも、子どもたち一人一人の要求に合わせてなんて……。普通に考えれば、とても無理だと気付きそうなもの。ところが、それと同じことを、強引に進めようとしたのが「総合的な学習」。次回の指導要領改訂では、その時数削減が決まったようですが、存続することは間違いないようなので、この状況は、放ってはおけない。 *** 十分なお金も、人の手当も、時間も、専門的な訓練も与えられていないのに、 実に多様な問題の原因として、教育がバッシングされる。 実力以上の過剰な期待をかけていることに、多くの人たちは、 気づかないか、気づいてもそのことを忘れているのか、 いずれにしても、期待が裏切られるたびに、 「教育の失敗」がいわれるようになる。 (中略) 子どもや若者の問題が起きるたびに、それらを解決する魔法の杖として、 学校や教師に期待がかけられ、「ポジティブリスト」を増やしてきたのである。 どの程度の期待が、身の丈に合っているのか。 こういうことに目を向けないまま、期待のリストばかり増やして、 そのパフォーマンスを評価しようとする。 これでは学校や教師は疲れ切ってしまう。 ***本著で興味深いのは、他国と比較しながら、日本の教育の実態について論じているところ。マスコミ等を通じて伝わってくる情報は、「フィンランドの教育は素晴らしく、それ故、PISAでも優れた結果が出ている。 それに比べて、日本の教育は、ここもあそこもダメ!ダメ!ダメ!」という感じ。でも、本著を読んで、双方の長所・欠点を総合的にきちんと眺めてみると、日本の教育って、そうそう「ダメ、ダメ」ばかりじゃない様子。日本の保護者の皆さんに、二つの国の教育システム・学校のあり方を並べて、「どっちに、しますか?」って尋ねたら、きっと、日本の方をとる人が、大多数だと、私は思いました。あと、「日本の教育制度は絶対評価の厳しさを無視している」も秀逸。とりあえず、私が最近読んだ書籍の中では、本著は絶品。他の方が、なぜかあまり語らないけれど、教育のあり方を考える際、根幹となるような、とても重要な提言が満載です。
2007.09.01
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とってもいい本です。 子供向けに書かれていますが、 大人が読むのに、ちょうどいい。 逆に、子供が読むには、かなりの根気が必要。 私は、読み終えるのに、結構時間がかかりました。 それもそのはず。 これは『ファストフードが世界を食いつくす』という本を、 著者のエリック・シュローサーさんが、子供向けに書き直したものだったのです。 まず、読んだだけで、ハンバーガー・ショップの歴史やファストフード店の繁栄の様子が、本当によく分かります。そして、その成功の秘訣が、「子供をターゲットに」したこと、そして「香料」だったことも。特に「香料」については、考えさせられました。また、繁栄の裏側に潜むものも、明らかにされています。「マックジョブ」と呼ばれる労働環境、そして「牛や鶏」の想像を絶する飼育・処理方法。さらに、ファストフード中毒のもたらす弊害等々。これを、読み終えた後、ハンバーガー・ショップを目にすれば、見えてくるものが、これまでとは、全然違っていることでしょう。そういうことも知った上で、消費者として行動することが大切です。どうやら、「美味しければいい」では、済まされないようです。
2007.09.01
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「らしい」作品で、十分楽しめました。 前作は、やっぱり、ちょっと異質だったかな……。 学校ネタは、どうしてもあんな感じになってしまうのか……。 以前登場し、そのまま姿を眩ましていた(?) 夕子、そしてジェニファーが登場。 それぞれ、重要な役割を担いながら、ストーリーは展開していきます。 そして、最後は、納得の結末。 本当にメデタシ・メデタシ!! モヤッと感なしで、スッキリ~ッ!!もちろん、美由紀の過去、その記憶についての謎は、一部残ったままになっていますが、それは、9月に発行される『美由紀の正体』で、きっと、明らかになるはず!さて、本作の最高傑作場面は、171ページ。「南フランスで発見された人類化石は何人か」という問題への夕子の答え。正解は、もちろん「クロマニョン人」なのですが、彼女は違う答えを出した(もちろん、テストでは×だったはず)。さて、どんな答えを出したと思います?ヒント:「何人」を、どう読むかです。普通、この問題なら「なにじん」と読むところですが……。ところで、松岡さん。旧シリーズを書き直すんですね。ハードカバーから文庫版になった時に手直し、そして、出版社移籍と共に、また書き直し……。出費が、かさみます……。そして、頭の中で、ストーリーがグチャグチャです……。
2007.09.01
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