全22件 (22件中 1-22件目)
1
俳句1万句の旅焼き藷の熱き音色を買いにけり
2014年12月29日
大 晦 日 の マ ス タ ー と い う 男 大晦日の喫茶店は忙しくて新聞などは読めない マスターの人柄を慕って今年最後のコーヒーを 飲みにやってくる人達で小さな喫茶店は一杯になる ああ忙しいああ忙しいとマスターは店内を動き回る でも普段はひっそりしてお客も少ない店なのである だから店員さんを雇っていては採算に合わない マスターは店員も兼ねて一人で頑張っている 大晦日が一年で一番お客が多い日となる お客はたまにしか来ない常連さんが多い ほとんどが今年も元気だったよーと 男も女も挨拶がわりに来ているのだ 今年もこの喫茶店に来てコーヒーをすすり 世間話をして楽しんだお客ばかりだ マスターはみんなにいった 大晦日でも夜9時まで店を開けて おかないと年は越せませんわ!! すぐにお客がその言葉に噛みついた 年なんて自然に誰でも越せるわマスター ほっといても年は越せるでよう そんな冗談話を言ったもんだから みんなくすくす笑ったのである 大晦日の喫茶店はみんな明るく コーヒを飲まないと年を越せない 愉快なお客さんばかりである 年越し蕎麦ではなく年越しコーヒー を飲みに来たお客ばかりなのである そんな大晦日の喫茶店のマスター 年を越せるのはこのお客さんが いるからなのであった
2014年12月29日
道 を 教 え て く れ た 男 男の優しさが身染みた一日だった それは日本男児の優しさである どうしても行かねばならない 聞きながら行けばわかるだろう マンションの名前を言えばわかるだろう 何丁目以下の住所も記録せずに単純に 出かけた私は馬鹿者であった あるマンションの管理室に13時までに 集合しなければならないのだ 歩けど歩けど見つからないマンション マンション名だけでは誰もわからない 時間が迫ってきたからやむなく私は 水道局の守衛さんに教えてもらおう そう思って守衛室にいったが入り口の 扉が閉まっていて留守であった ああどうしよう そう思って途方に くれていたときだった 二人の水道局の男性が私にどうか しましたかと聞いてきたのであった 私は神にすがる思いで事情をいった 青年二人は地図をだして調べてくれたが 何丁目とマンション名だけではわからない しばらくして青年の一人がわかったわかった 不動産情報でわかったとスマホを見せた すぐ近くだから私の車に乗ってください マンションまで送ってあげるからさあ そういってくれたのであった なんという男のやさしさだろう その言葉に青年の親切な気持ちに 私は心打たれ御礼をいった 本当に助かりますありがとうございます 青年は帰り道だから御礼なんていりません とにかく遅れるといけないからすぐ出ましょう 青年は駐車していた車に私乗せるとすぐ発進 してマンションの前まで送ってくれたのだった 私はこの青年のおかげで時間までに集合できた 私は青年に何か買ってくださいと少しのお金を 差し出したが受け取らず名前も告げなかった 本当に優しい青年に出会ったものだ 日本人て本当にやさしいなあ この国には本当にいい人がいるなあ そう心に刻んだ一日であった 日本の青年よありがとう 本当にありがとうと心でいった
2014年12月21日
俳句1万句の旅池に影深く落とすや冬木立
2014年12月21日
俳句1万句の旅何もかも歳晩なりし雨もまた
2014年12月20日
俳句1万句の旅初雪や初雪ならばメールして
2014年12月18日
俳句1万句の旅多忙なる中に居座る寒波かな
2014年12月17日
働 き す ぎ の 男 私の人生はどんなものか 自分に問うてみたとき人様に 話せるものではないと思う それは働きすぎであるからだ 働いて働いて自分をすり減らす そんな人生といっていいだろう 土曜も日曜も働いて朝は 5時に起きて車ででかける 休むのは1年のうち盆と 正月の数日だけである 働くことが人生だと思って 家族との対話もあまりない ああこんな人生でいいのだろうか 自問自答することもあるが・・・ 働かない人生なんてありえない 少しは人生を楽しんだらどう? 知人は言ってくれるが私には それができないのである 楽しみ方がわからないのだ 働きすぎて命枯れてもいい 働くことがわが人生なのだ 情けないが死ぬまで働くこと これがわが使命だと思っている 働きすぎで死んだっていいじゃないか 人生なんて色々ではないのか 誰か働きすぎを褒めてくれないか
2014年12月16日
折 り 鶴 を あ げ た 男 少年の優しさに心から惚れた 母が「今からおばさんの入院してる 病院に行ってくるからね 最後の入院見舞いだと思うけど」 母が病院に行くと知って息子は 「ちょっとまってー」と声をあげた 「折り鶴折ってくるからもっていつてよ」 中学1年の息子が鶴を折るって!! しばらくして小さな箱に入った二羽の 折り鶴をもった息子が現れて 「おかあさん !! この折り鶴を おばさんにあげてよ」 「早く良くなってほしい僕の気持ちです もっと小さな折り鶴だって折れるよ」 「まあよくもこんな小さな折り鶴を よく作ったねえ これより小さいって 1センチしかないのに・・・」 「おばあさんもきっと喜ぶわ」 花屋で花を買って病院にいき息子の 折り鶴を妹に渡すとありがとう!! いい子に育ってあんたは幸せねえ ありがとう うれしいわ」 妹は喜んでベッドの横の机に 箱に入った折り鶴を置いた それからの妹は一進一退を 繰り返していたが病魔に負けて ある日ついに力つき死亡した そして通夜の晩に棺の中の妹に 対面したとき息子が折った鶴も 死顔の傍に入れられていた 「誰が折った鶴なの?」 「これは私の息子が折った鶴です」 通夜に来られた人はその気持ちに 胸をうたれ悲しみをさらに深くした 妹は二羽の折り鶴とともに安らかな 安堵の顔をして眠っている 生きぬいた美しい顔でみなさん 生前はありがとうございました そう言っているようだった 涙があふれて止まらなかった 折り鶴を送った息子の優しさが 胸にしみた
2014年12月14日
俳句1万句の旅労働のため息ありし冬の朝
2014年12月14日
死 を も っ て 平 和 な り し 女 親と子には色んな感情が渦巻く 好きだ嫌いだという恐ろしきまでの 感情が親と娘にはあるものである 母の病気で看護で疲れた娘は 母は早く天国に行った方が幸せでは ないだろうか 母への愛も死んだ方楽だわ この先何年も続く痛みとの闘いを 早く解放させ静かに眠らせたい そんなことを思う娘の気持ち 揺れ惑う嘆きの日々に鬱に 近い精神状態になっている ああ私の母は痛みと闘いながら まだ生きたいと願っているのに・・・ もういいよ安らかに眠りなさい もう看護も受けずに天国で お休みになってお母さん ありがとうおかあさん ある日医者からあと数日が山です 延命処置はとりませんね 娘は涙があふれたがハイといった 二人を繋いでいた糸が切れた気がした 病魔と闘った母には献身的に尽くした 2年にわたり看護してきた娘の心に 灯りがともった気がした これで母も幸せになれるわ 二人の感情が平和になった 母親と娘の死ぬまでの対話は もう語るものも何もないほどの 密な感情のぶつかり合いだった そしてついに母の命が絶たれたとき お互いに平和になったと感じた 死を以て二人が平和になった そして娘は母に感謝した いまも心の奥底でお互いが お互いにありがとうと言っている 平和でお互いもっと幸せになろうね そういっているのだった お互いが死を以て平和になった
2014年12月11日
俳句1万句の旅濡れてなお寒さに励む工事人
2014年12月11日
俳句1万句の旅無口なり冬の雨にも濡れゆきて
2014年12月11日
俳句1万句の旅自転車の風に向かうや寒波くる
2014年12月05日
俳句1万句の旅時を経て枯葉のごとく死を待てり
2014年12月03日
俳句1万句の旅団栗も混ぜて掻きたる落ち葉かな
2014年12月03日
俳句1万句の旅落ち葉して木の影細し夜の街
2014年12月03日
俳句1万句の旅アスハルト寒々踏みし家路かな
2014年12月03日
俳句1万句の旅また来たり喪中葉書の静けさよ
2014年12月02日
俳句1万句の旅浮世かな己の道や十二月
2014年12月02日
俳句1万句の旅寒き夜の池のほとりの怖さかな
2014年12月02日
山 に 登 る 男 その山は生まれた時からそびえている 誰もが登らなければならない山だ 山はなだらかでもあり険しくもあり 健康な体がないと頂きには到達しない 山の頂きをめざしみんなが登る山 それは人生という壮大な山なのである 誰もが生まれた時から山頂をめざす 大きな山が遠くにいや目の前にある 私の山はまだ半分登ったばかりで 山頂にたどりつけるだろうか? そんな不安を抱きながら登っている 成せばなる成さねばならぬ何事も 毎日そんな心境で登っている 今日も明日も気丈にひたすら登る山 誰もが登らねばならない山がある 人生という果てしなく遠い山だ 私の山は自分しか登れない オンリーワンの山である みんなオンリーワンの山がある 登りつめた時は大海に向かって よく登ってきたと大きな声で 自分を褒めてあげよう その時まで私は登り続けます
2014年12月01日
全22件 (22件中 1-22件目)
1