それゆけ!派遣社員! ~研究所編~

それゆけ!派遣社員! ~研究所編~

Jul 6, 2005
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各チームリーダーへ挨拶に回った。


手に持っている座席表は、もちろん2枚。

各リーダーにマークをつけてくれた表情報用のものと

危険人物や注意人物の裏情報のものだ。


チームリーダーに挨拶をしながら、

危険人物達の様子を見たいと思ったのだ。


「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。

 これからお世話になります磯野愛と申します。




リーダー達の反応は様々だった。


「こちらこそ、よろしくお願いします。」

と、わざわざ立って下さる人もいれば

パソコンのキーを打ちながら「はい。よろしく。」

と私の顔さえ見ない人もいた。


だが、そんなことは気にもならなかった。

今までもよくあったことだし

何より、危険人物のチェックの方に気持ちが向いていた。


マークのおかげで挨拶周りは順調だった。


そして、3人目のリーダーの挨拶が終わった後

危険人物の1人である鹿島さなえの席の近くを通った。





見た目は、本当に穏やかでおとなしそうな女性だ。

坂本さんが言ったことは、嘘ではないかと思うぐらい

あんなひどい嫌がらせをする人にはとても見えなかった。


そしていよいよ、坂本さんが「4回もパソコンを窓から投げ捨てた」

と言っていた吉沢健人が所属しているチームへ向かった。




そのせいか挨拶もかなり緊張してしまった。


そして挨拶が終わり、そこを去ろうとしたとき

ある人と目があった。


吉沢健人だ。


私は一瞬とまどったが、とりあえず笑顔で会釈をし

彼の前を通って、廊下に出た。


(わぁ~っっ。 ビックリしたぁ~!!!

 こっそり、観察しようと思っていたのに

 目が合っちゃうなんて…っっ!!)


私は、まだ心臓がドキドキしていた。


落ち着くために、一度大きく深呼吸した。


(さぁ、気持ちをきりかえなくちゃ…!

 次は王子様のいる部屋ね…。)


私は、廊下を歩きはじめた。


すると後ろから「ねぇ。」と、声をかけられた。


「はい。」と言いながら振り向くと

そこにはなんと、吉沢健人が立っていた。


(うわぁぁぁ!!)


私は一瞬、心臓が凍り付いてしまうかと思った。


だが、予想外にも彼は「磯野さん、よろしく。」

と、笑顔で手を差し延べてきたのだ。


私は恐る恐る「こちらこそ、よろしくお願いします。」

と笑顔で握手をした。


握り返す力が、強くて痛かったが

握手している吉沢健人の笑顔は

普通の人物に思えた。


「それじゃぁ、あちらの部屋にも挨拶してきますので。」

そういい残し、彼の元を去った。


(ふぅ~。 危険人物といっても普段は大丈夫なんだぁ。

 なぁんだ。 びっくりしたけど、よかった~!)


私は心からホッとしながら、王子様のいる部屋へと向かった。


だが私は、吉沢健人がその場に立ったまま、

歩いていく私を見ていることに気付かなかった。


ましてや、熱い視線で見つめられていることなど

想像もしていなかった…。





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Last updated  Jul 6, 2005 06:57:29 PM
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