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2004.11.08
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目を覚ますと正午近かった。
ちなみに昨日の晩に寝たのは9時くらいだったから、15時間くらい寝ていたらしい。代休をもらっておいてよかった。

過去2-3週間仕事のせいで平均睡眠時間4時間前後が続いていた上に、1~2ヶ月の間はロクに走っていないにもかかわらず、これを逃したらもうしばらくはマラソンを走るチャンスはないと思い昨日は無理をしてマラソン大会に出てきたのであった。
日本ではこれから1-2ヶ月がマラソンの季節本番であるが、オイラの場合あと1-2週間で北米に帰ればそこはもう氷点下の世界なのである。

マラソンに初挑戦してからちょうど1年半になるが、ただでさえ疲労しているのに、ぶっつけ本番に近い状態でマラソンに挑戦するのはこれが最初(…で最後)であった。そんな状態でわざわざマラソンを走ってしまうオイラの心境は、旨いモノをいい加減吐きそうになるまで喰ったあとで、滅多に食べられない食べものを目の前に出されてつい手を出してしまったビンボー人のそれに近いであろうか。あるいは「デザートは別腹なのぉー」とか言って食後にケーキセットを詰め込む肥満女性の心境もコレに近いかも知れない。

…いずれにしても、スタート地点に立つオイラはたしかに「すでに満腹ではあるが、デザートなのだから無理すりゃ10個くらい(ケーキを)喰えるだろう」という気分であった。これはいつもの「主食」のマラソン大会なのではなく、タイムを気にせずに遊水地の雰囲気を味わいながら走る「マラニック」なのだから、なんとか完走はできるものと考えていたのだ。

“食後のケーキ”を2-3個喰い終わった時点(10キロ地点)では依然「残り7個、なんとかなるだろ」と思っていた。しかし、4個目を喰い終わった途端に満腹感を感じ、「5個目を喰い終わったら、棄権しよかな…」とか考え始めた。
しかしケーキ5個目地点となるハーフの地点で周囲を見ても、誰も棄権してテントで休んでいる人もいなければ、歩き始める人もいないのであった。しかたないので、25キロの給水地点まではガマンして走ることにした。

23キロ付近でスタートから3度目の立ちションをし(疲労しているときや、しばらく走ってなかった後にマラソンをしてみるとよい。やたらと尿が出るものだ)、再び走り始めた。すると、脚が重くて上がらなくなったのに気づいた。これまでにも同じような症状を30キロ付近で経験したことはあるが、これほどのスローペース(キロ6分ちょっと)で走っているのに、20キロやそこらで「重い脚」がやってくるとは思わなかった。



給水所で水をもらって救護テントに入った。すると、そこには驚いたことに救護係の人も救護を受けるランナーも皆無であった。テーブルの上にアンメルツや冷却スプレーなんかが無造作に置いてあるだけ。オイラはストレッチをしながら係の人がやってくるのを待っていたが、誰も来る様子はない。その後、ヨタヨタになったランナーが何人かテントに入って来たが、アンメルツを塗ったりストレッチをしおわると再びヨタヨタしながらテントを出てゴールに向かって走り始めるのであった。

そうこうしているうちに5分も経過したであろうか。やがて係の人とおぼしきオッサンがテントにやってきたのだが、ヨタヨタのランナーたちが救護テントに立ち寄りアンメルツを塗っては次々とコースに戻っていく傍らで、比較的元気な声で「棄権しまース!」とか言うのがはばかられる気持ちになっていた。…で、気がつくと、「…しょーがねーなー。ゴールまで12キロ、歩くか」とか心中でつぶやきながら、オイラはコースに戻っていた。

その後の1-2キロは、坂道だけ走って、平坦な道になると風景やほかのランナーを見ながら延々と歩いた。
これまで走ったマラソン大会では基本的にほとんど歩くことなく4時間前後で完走していたオイラであったが、過半数のランナーが4時間やそこらでゴールしたその後で“鈍行ランナー”たちの間でもすさまじい死闘が繰り広げられていることにはじめて気づいた。歩くのとほとんど変わりないスピードであるにもかかわらず、「ゴールまで絶対に歩かない」と決めているのであろうか、足下を見つめながらヨタヨタと亀のような走りを続ける女性。スゴイ息遣いとガニマタの不恰好なフォームでドタドタと前進する、どう考えてもジョギングを趣味としているとは思えないような体型のデブのおっさん。自閉症なのか精薄なのか判らないが、伴走する介護のオッサンに「○○ちゃん、ホラ、みんなに置いていかれるヨ!」とか励まされ、キョロキョロしながらなかなかシブいフォームで走る青年。その間をときおり口笛を吹きながら歩くオイラ。

やがて日が傾き風が寒くなってきたので、30キロ台中盤からゴールまでは「1キロ歩いては1キロ走る」を繰り返した。いつもなら30分かからずに走りきれる距離であったが、35キロ地点通過までの5キロに45分以上もかかっていた。「残りは風景を楽しみながら歩こう/走ろう」とか思っていたのだが、実際にはススキが風に揺れているような荒涼とした風景が延々と続くだけで、半分は歩いているにもかかわらず最後の7-8キロは精神的にかなり苦痛であった。給水所付近でボランティアから「がんばれー!」とか声をかけられるたびに「もういやだー!」と返事をしていた。

ゴールまでの最後の2-3キロはその「もういやだー」を心中で繰り返しながら、ガマンして走った。37キロ付近からずっと前出の「精薄の○○ちゃん」と抜きつ抜かれつしながら歩き&走っていたオイラであったが、40キロ付近で伴走のオッサンが○○ちゃんに「まだ10数分あるよー。5時間切れるよー」と声をかけているのを聞いて電光表示時計を見たところ、たしかに残りの距離を歩かなければ5時間を切れるのを知り、「せめて4時間台でフィニッシュしたいよな…」とか思ってゴールまで走ることにしたのであった。

果たして、ゴールのタイムは4時間57分。ゴール後の気分は、満腹も満腹、異なるフルコースメニューを3人分喰ったような感じ。もうしばらくマラソンはいいや…と思ったオイラであった。でも「しんどさ」という意味では、過去2-3週間の仕事のほうがよっぽどシンドかったか(笑)。

それでも、「人間らしい生活」を取り戻すためにも、また明日から早朝ジョギングを復活させるつもりではある。でも仕事で深夜残業の毎日はもういやだー。





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Last updated  2004.11.08 20:14:03
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放浪の達人 @ Re:椅子取りゲーム(04/02) う~ん、わかるなあ。 僕の場合はコロナ禍…
郡山ハルジ @ Re[1]:生まれ育ちについて感謝していることその1(03/07) 放浪の達人さんへ 母国が実家の延長線にあ…
郡山ハルジ @ Re[1]:生まれ育ちについて感謝していることその2(03/07) 放浪の達人さんへ いやあ〜、きっと万に1…
郡山ハルジ @ Re[1]:生まれ育ちについて感謝していることその2(03/07) エンジェル フェイスさんへ ワハハハ、笑…
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